No.715681

外史に舞い降りるは紅き悪魔 

morikyouさん

以前断念してしまったDMC×恋姫、再演でございます!

といっても、基本はもうひとつのほうなのでこちらはかなりの不定期になります。
以前と設定がかなり変わってますので覚えていらっしゃった方はご注意ください。

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2014-09-11 01:31:44 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4830   閲覧ユーザー数:4201

 

「Hey!ラーメンお待ち!」

 

時代は後の世に後漢末期と言われる時。

場所は帝のおわす都、洛陽。

その大通りに面した一軒の中華料理店。

 

「Oh!ちょっと待ってな。もうすぐ持ってくるからよ」

 

最近になってそこの住人や兵士の噂に上るようになったその店には、ある一組の男女がいた。

 

「はい!炒飯二つお待たせしました!」

「すまんな、嬢ちゃんにまで持たせちまってよ」

「力だけはあるので大丈夫ですよ!」

 

少女のほうは、緑がかった髪で、後ろから見たら見えてしまうのではないかと思うくらい薄い履物を着ている。

背丈は非常に小柄ながら、大の大人でも苦労しそうなほどの料理を軽々と持ち上げて運んでいるあたり、相当な剛力なのだろう。

 

「そうだったな、主人がもうすぐ休憩だって言ってたから、休憩の準備しててもいいぞ?」

「本当ですか!では、二人分のご飯も準備しちゃいますね!」

 

一方の男のほうはと言うと。

まず目立つのがその服装だろう。

この時代の誰もが見たことのないその衣装は上が目に映える赤。

背中全体を覆い、足元にまで及ぶその赤いコート。

下には黒いシャツやズボンをはいている。

素材は何かの革のようだ。

髪は銀に近い白髪。

わずかに髭を生やしておりそれが自然に似合っているあたり、おそらく年の程は30~40代程度と推測される。

背丈は結構な大柄であり、都内でも頭ひとつ抜ける程度である。

なにより、この時代の誰もが聞いたことのない言葉を時折話したりもしていた。

 

「お待たせしました!」

「・・・このにおいは!」

 

と、先ほど厨房のほうへ引っ込んだ少女が作ったばかりの様子の料理をもって再び現れると、男がそれに気づいて振り返った。

 

「はい!やっと出来ました!これがダンテさんの言ってた『ぴざ』って言うものですか?」

「HA!流石だ嬢ちゃん!きっと出来ると思ってたぜ!」

 

少女が空いてる席にそれを置いて男の対面に座ると、ダンテと呼ばれた男は非常に嬉しそうに笑った。

 

「小麦粉をこんな風に使うなんて初めて知りました!私こそお礼を言わせてください!」

「俺が食いたかったから言っただけだ。むしろ、ここまで再現できてるのが凄い位だぜ」

 

ダンテはそういうと手を伸ばして、

 

「ありがとうな、ルル」

「あっ・・・、えへへ。どういたしまして!」

 

少女、流琉の頭をなでるのだった。

その様子は、傍から見たらまるで親子のようにも見えたという。

 

 

さて、聡明な方なら分かるであろうがこのダンテと言う男は、この国の住人ではない。

というより、この時代の人間ですらなかった。

ではなぜ、ダンテがここに居るのか。

 

遡ること、(ダンテの体感で)二ヶ月ほど前。

フォルトゥナでの一件も片がつき。

アメリカの裏通りにある自分の店『Devil May Cry』で相棒のトリッシュ、友人兼恐ろしい借金取りでもある同業者のレディとともに、最近めっきりと減った合言葉ありの仕事を片付け。

途中でレディと別れて帰宅し、シャワーを浴びて寝たところまでは覚えていた。

 

しかし、いつもどおり目が覚めて起き上がるとそこは自分の部屋どころか、屋内ですらなかった。

あたり一面砂地であり、寝てる間にどうやら自分は運ばれたらしいとダンテは推測した。

しかし、そこまで考えてどうやら敵意のあるものがやったことではないと断定した。

というのも、仕事柄ダンテは寝ているときですら敵意には非常に敏感であり、ましてただの人類でもない自分とトリッシュの感覚をすり抜けて、自分を連れ去るなんて芸当が出来る存在が思い浮かばなかったからである。

しかも自らの愛刀リベリオンをはじめ、二丁拳銃エボニー&アイボリーどころか、フォルトゥナで手に入れた魔具であるギルガメス、ルシフェルまで全て揃っていた。

フォルトゥナで坊やに渡したはずの閻魔刀まであったのには驚いたが。

仮に、自分に敵意のあるものがわざわざ武器を寄越したりするわけがない。

考えているとますます頭が痛くなる状況だった。

 

とりあえず、立ち止まっていても仕方なかったためとりあえず人でも探そうとしたダンテの耳に、悲鳴が聞こえた。

人が少なくても居ると言うことが分かったため、とりあえず聞こえる方角へ歩いていったダンテ。

ひときわ大きい砂の山を越えると、眼下に見たことのない状況があった。

 

そこは小さな村のようだった。

しかし、そこかしこから火の手が上がっており、どうやら悲鳴はそこから聞こえているようだった。

良く見れば、数十人の男たちが村を荒らしているのがダンテには分かった。

別に正義の味方を職にしているわけではなかったが、とりあえず見て見ぬ振りをするほど急いでいるわけでもなかったダンテはその村へと入っていった。

(後に賊というらしいと知った)その男たちは、村にダンテが入ると、その見慣れぬ服装や武装を見て新たな獲物と思い、集団で威圧しながら身包みを置いて立ち去るように言った。

しかし、元の世界においてはるかに恐ろしい存在を相手にしても決して怯まなかったダンテにその程度の威圧が通用するはずがなく、完全にスルー。

その様子をなめられていると取った賊達は、いっせいにダンテに襲い掛かった。

とりあえず、人間であると分かったダンテは殺しこそしなかったもののあっさりと無力化。全員を武装解除してそこらへんから持ってきた紐で適当に縛るとこれまたそこらで拾ってきた荷車に適当に積んで村の中を回っていった。

中心部に近づくにつれて荷車の山が大きくなっていき、ダンテも少々面倒になってきた頃に村の中心へ着いた瞬間、巨大な鉄球が襲ってきた。

咄嗟に荷車を盾にしたために賊達は弾き飛ばされたものの、ダンテは無傷で済み。

そして、典韋・・・流琉と出会った。

 

とりあえず、賊と勘違いして襲ってしまったことを謝罪してから色々と話をして。

どうやら、自分がおおよそ1800年以上前の世界、しかも自分たちの知っている世界とは微妙に異なる世界へと来てしまったと知った。

自己紹介のときに、村人が呼んでいたために名だと思ってうっかりと真名を呼んでしまい、初対面のとき以上に殺されかけたのも今となっては刺激的な思い出である。

(流琉には教えてないが)いくら心臓を貫かれても死なない体ではあるとはいえ、流石に超重量の鉄の塊(後に今で言うヨーヨーと知る)で潰されたら、ただではすまないと思ったダンテは慌てて事情を説明。

最初は半信半疑であったものの、証明として色々と示された流琉は流石に納得せざるを得なかった。

 

そして、お詫びもこめて流琉の旅に護衛として一緒に出ることになったのだった。

話によると、流琉の友人がどこかの役人の下で働いており、勧誘と思わしき手紙が送られてきたものの全く読めなかったために仕方なく探しに出ることになったのだと言う。

とはいえ、どこに居るのかの見当がつかなかったためにとりあえず都で話を聞こうとして今は洛陽に居るのだった。

道中では幾度となく賊と戦闘になったが、ダンテはもちろんのこと流琉もその怪力で振り回すヨーヨーにより、傷を負うこともなく実に平和な旅となった。

自分の状況にはまだ不明な点は多かったものの、ダンテは元々ノリの良い性格である。

流琉も心優しい性格に加えて、ダンテの話す世界の話が面白くていつの間にか仲良くなっていた。

 

歩くことおよそ一月と少し。

洛陽についてまず直面したのが、金銭問題だった。

しかし、これは流琉のもつ料理技能によって解決した。

潰れかけていた中華料理店に転がり込み、住み込みで働き始めたのだ。

ダンテは料理は出来ないため、給仕として働くことになった。

(もしトリッシュが見たら週休6日を公言するダンテが働くなんて!と非常に驚いただろう)

すると、流琉のおいしい料理に加えて動作のスタイリッシュなダンテの給仕が話題を呼び、店の経営も元に戻った。

店主も感激して、住み込みの経費を持ってくれるようになり、給料まで弾んでくれた。

生活に余裕が出てきたことにより、当初の目的である流琉の友人探しを再開すると、どうやら洛陽には居ないと言うことが分かった。

さらに、陳留と言うところで友人と思しき格好をしたものをみたことがあると言う情報まで入手できた。

少々どころではなく遠い場所にいると分かり、流琉は訪問することを諦めた。

しかし、いまさら村に帰ろうにもそちらも遠い。

そこで、流琉は正式に料理店の調理人として働くことにした。

ダンテも知り合いが流琉しか居ない状況で、他のところへ行くと言うわけにもいかなかったし、以前の殺伐とした雰囲気とは打って変わったこの仕事を気に入ってはいたので、従業員として働いていた。

 

 

「・・・ンテさん!」

「おおっ?」

 

回想にふけっていたダンテは、正面の流琉が呼んでいることに気づかなかった。

 

「スマン。で、どうかしたか?」

「も~、何度も呼んでるのに返事してくれないんですから・・・。今度、お城のほうで徴兵があるみたいです。ダンテさんも行ってみたらどうですか?」

「俺が?」

「はいっ!」

「なんでまた?」

 

流琉の提案をダンテは不思議そうに聞いた。

 

「だって、ダンテさんすごく強いじゃないですか!ここで働いてるダンテさんもかっこいいですけど、戦ってるダンテさんもやっぱりかっこよかったので。それに、体動かしたくありませんか?」

 

流琉は笑いながらそういった。

 

「前にも言っただろう?俺は人を殺すのはあんまり好きじゃないって。それに、誰かに率いられたり、率いたりするのは苦手でね」

 

ダンテは、元の世界ではそれなりに黒い仕事も色々としてきてはいるが、人斬りだけはほとんどしていない。

マフィア同士の抗争などに無関係のものが巻き込まれたりしてやむをえない場合など、非常に限られた場合のみ、人に対してその力を行使していた。

 

この世界においても、ダンテは賊を誰一人として斬ってはいない。

ただ、縛り上げてその場に放置するか、距離が近ければ憲兵に引き渡していた。

 

「・・・でも」

「・・・ハァ。分かったよ。とりあえずルルの気持ちはありがたく受け取っておく。顔出しはしてみるさ。別に力試しするだけってのもありなのか?」

 

うつむいてしまった流琉を見て、苦笑しながらダンテは言った。

 

「・・・!はい!まあ、普通は仕官目当てでいくものですから力試しって人はいないと思いますけど・・・」

 

ダンテの言葉に、顔を上げて流琉は言った。

 

「まあ、説明した通り俺はここの人間じゃねえからな。別にここの流儀に縛られる必要もねえ」

「・・・すごいですね」

 

ダンテの言葉に、今度は流琉が苦笑した。

 

 

次の日。

店長に許可をもらって二人はお休みをもらい、城に来ていた。

 

「わらわが大将軍、何進である。此度は黄巾党と呼ばれる賊の大集団を討滅すべく、こうして禁軍の一員として皆を集めることと相成った」

 

ダンテと流琉が練兵場にくると、すでにかなりに人数が集まっており、周囲には禁軍の将軍格と思しき人の姿もあった。

その中で一際輝く存在感を放っていたのが、演説中の大将軍、何進だった。

 

「すごい美人だな」

「そうですね~・・・」

「・・・というわけで、今回の戦への参陣までの間に、皆を禁軍として恥じない程度に鍛える。そこで、皆の実力を知るためにわらわを含む将軍三人でこれより皆と手合わせを行う!」

 

二人が話している間に何進による演説は終わった。

 

「自ら武器を持っているものはそれを使ってかまわぬ。持っていないものは禁軍の支給品を貸し与えるのでこちらへ来い。準備ができ次第、一人ずつ手合わせを行う」

 

とりあえず、二人とも自前の武器は持っていたので軽く準備運動なんかをして待っていた。

 

「・・・お、なかなか良い動きだが。・・・ありゃだめか」

 

ダンテにいたっては先に手合わせをしている者たちの動きを自分なりに評価しているくらいだった。

 

「次、・・・そこの女の子かな?」

 

将軍の一人が流琉を見て言った。

 

「ダンテさん、いってきます!」

「怪我すんなよ?」

 

流琉は愛用の巨大ヨーヨーのような武器を担いで行った。

 

「典韋といいます!よろしくお願いします!」

「元気ねぇ、私は皇甫嵩というよ。最近将軍になったばかりだけれど・・・。よろしくね」

 

二人は向かいあって武器を構えた。

皇甫嵩はごく一般的な長剣を扱うようだ。

 

「てやあ~!」

 

流琉は後ろで構えたヨーヨーを前方へ放り投げた。

巨大な鈍器が迫ってくるというのは、人間なら誰しも恐怖するだろう。

しかし、

 

「んー、勢いはあるけどまだ甘いかな」

 

皇甫嵩はわずかに体をそらすと横を通り過ぎたヨーヨーを剣で叩いた。

 

「えっ!?うわっ!!」

 

よけられたことに驚いた流琉の手に、叩きつけられた振動が襲ってきた。

人は、予想外の衝撃にはなかなか耐えられない。

まして、武器を振るうことは出来ても、本職のように訓練をしていたわけでもない流琉が耐え切れるはずもなく。

武器を持て余して、致命的な隙を作ってしまった。

 

「はい、これでおしまい」

 

そして、その隙を見逃すはずもなく。

次の瞬間には流琉の手を片手で抑え、もう一方の手で持った剣をそっと首に突きつけている皇甫嵩の姿があった。

 

 

 

「う・・・、参りました」

 

流琉は武器から手を放して降参した。

 

「しかし、勝てたからいいけど貴女すごい力ねえ。これは是非私の部下に欲しいかな」

「わ、私を?」

「ええ、最近売れてる料理人さん」

 

最初の勧誘にも驚いたが、その後の彼女のせりふには様子を見ていたダンテも驚いた。

 

「そこまでご存知だったんですか!?」

「ええ、最近将軍になったって言ったでしょう?元々はごく普通の衛兵やってたからこれでも街中の噂には詳しいの」

 

その様子を見ていたダンテは、

 

(あの嬢ちゃんの武器を見て表情も変わらない、しかもこっちのことまで知ってる・・・。こりゃ中々の策士ってやつかねえ)

 

と人物評価をしていた。

 

「さて、それじゃ噂の男性もお手合わせしましょう?」

「美人にお誘い頂けるなんてな」

 

こちらを笑顔で見てそういった皇甫嵩に対して、ダンテも笑顔で応じた。

 

「先ほども名乗ったけれど。私は皇甫嵩というわ」

「ダンテだ。姓とか字とかってのはねえ。真名とか言うのもないから気楽にそう呼んでくれ」

「それはまた珍しい方ですねえ。聞きたい事が山ほど出来たけれど・・・。まずは、腕を見てからよね」

 

皇甫嵩はダンテの名乗りを聞いて、一瞬だけ動きを止めたものの。

すぐに頭を振って剣を構えた。

 

「さっきも見てたが・・・、あんた。まだ猫被ってるな?」

 

ダンテの呟きに皇甫嵩の肩が一瞬だけ揺れた。

 

「まあ、理由なんざどうでもいいが・・・。目、離すなよ?」

「えっ・・・」

 

ダンテの忠告ともとれるその言葉に、しかし彼女が反応する暇をダンテは与えなかった。

二人の間にはおおよそ6メートルほどの距離があった。

しかし、皇甫嵩が認識した次の瞬間には

 

がきぃん!

 

という音とともに、手から剣が弾き飛ばされて首のすぐ脇にはダンテのリベリオンが添えられていた。

 

「・・・一体、どうやったらそんな突きが放てるのですか?」

「・・・ふっ」

 

皇甫嵩の小さな声での質問に、ダンテは笑って、

 

「今の、ほんとだったらあんたの剣を砕いてやろうと思ったんだが・・・。それがあんたの全力って事か」

 

と逆に指摘した。

ダンテの技は超高速での突き、通称スティンガーと呼ばれる技であったが、離れてみていた流琉や、そばでたまたま休憩していた他の参加者には見切れなかったはずだとダンテは確信していた。

しかし、皇甫嵩は初動こそ反応できなかったものの、即座に狙いに気づき、剣を握る手の力を抜くと同時に、軌道上にあった首をわずかに傾けるということをやってのけたのである。

結果、皇甫嵩の剣ははじかれたものの砕かれることなく首に突きつけるつもりだったリベリオンは首の横に添えられていた

 

「・・・ふふっ。そこまで見抜けるだなんて。私もまだまだですね」

 

そういいながら皇甫嵩は流琉を手招きで呼んだ。

 

「・・・お二人には、私の直属になってもらいたい。なんだかこちらがお願いするのも変な気分だけれど」

 

二人が並んだのを見計らって皇甫嵩が言った。

 

「・・・条件がある」

「伺いましょう」

 

ダンテの言葉にも素直に耳を傾けた。

 

「気づいてるだろうが、俺はここの住人じゃねえ。証拠を見せるなら後でいくらでも見せてやるがな。だから、ここの流儀とやらを気にするつもりはない」

 

ダンテの言葉は続いた。

 

「そして、俺は指図するのもされるのも好きじゃない。それでもいいんだな?」

「・・・なんだ。そんなことでいいんですか?」

 

しかし、ダンテの言葉を聴いて、まるで拍子抜けしたかのように皇甫嵩が言った。

 

「もっと、無理難題を言われるかと思いましたわ。そのくらい、別にどうって事もないです。ただ、貴方たちが手元に居ると言うことが重要なんですから」

「・・・ほう?」

 

ダンテは嘆息した。

 

「この乱はきっかけに過ぎない・・・。すでに私の密偵がいくつもの諸侯を調べてはいますが、野心ある諸侯の力がますます増えている現状を鑑みるに、この国にすでに未来はない。この先を見据えるためにも、あなた方の力が必要なんです」

「・・・そんなこといきなり言って大丈夫なのか?」

「大丈夫です。典韋ちゃんもこのことは秘密ね?」

 

ウインクしながら言う皇甫嵩の表情は、しかし真面目なものだった。

 

「ま、素直なやつは嫌いじゃない。いいだろう。俺は別に構わねえよ。流琉はどうする?」

「わ、私は・・・」

 

ダンテは快諾したが、流琉は料理店のこともあって即座に返答できなかった。

 

「・・・そういえば、典韋ちゃんはお友達を探していたのよね」

「・・・はい。陳留というところで見かけられたらしいです」

「陳留・・・、あ。曹操のところかしら」

「ソウソウ?」

「ええ。才気と野心に満ち溢れた子よ。おそらく、この国が倒れた後に最も力を持つでしょうね」

 

ダンテの問いに答えた。

 

「たしか、才ある子を愛でるのが好きだったと思ったけど・・・。それだったら、彼女にも討伐命令下ってたから、先で会えるかもしれないわね」

「本当ですか!?」

「もちろん、保障はしないし出来ないけれどね」

 

そういう皇甫嵩だったが、流琉はすでに心動かされていた。

 

「でしたら、お店の人に許可をもらってからでいいですか?」

「ええ。こちらも善処するわ」

「分かりました!それでは失礼します!」

 

そういって流琉はすごい速さで練兵場を去っていった。

 

「・・・ルルを泣かせるなよ?」

「分かってます。禁軍の情報網でなんとか陣の位置を把握しましょう」

 

ダンテの言葉に皇甫嵩も頷き、

 

「表向きは部下ですが、貴方とは対等でありたい。だから、真名を預けます。これからは楼杏(ローアン)と呼んでください」

 

といった。

 

 

 

 

あとがき

 

どうも、作者のmorikyouです。

改めて、DMC×恋姫を書いていこうと思います。

まあ、二つ平行なので更新速度は期待しないでください^^;

 

今回書き直すに当たって、前回の反省をしていった結果。

前回とはうって変わったスタートと相成りました。

とはいえ、ダンテのこちらでの相棒は流琉なのは変わりませんでしたがw

 

しかも、公式が新しいキャラクターをいくつも出してきたわけで。

TINAMIの他の偉大な作者様達も随分悩んでましたね・・・。

で、今回は思い切って出していこうかなと思いました。

とはいえ、原画を見ても武器がわかんないとか、そもそもこれを書いてる段階で何進の絵がないとかw

まあ、色々と矛盾をはらみそうな気配が漂っているわけですが。

そもそも、設定や真名は公式に準拠しているものの、皇甫嵩の武力とかその辺はおそらく公式のはるか上になってるような気もしますし。

 

一応ちゃんとした自分なりの意見を述べると、公式HPのキャラ紹介のところにですね、

「周囲の空気と状況を読みながら、自分にとって一番いいポジションにシレッと収まっている、生き方の上手な女性」

と、書かれているわけです。

そこで、この私は考える。

「生き方がうまいと言うことは、いわゆる脳ある鷹がうんたらかんたらって事じゃね!?」

と。

まあ、こんなわけでやたら武力チートな公式準拠()キャラが生まれたわけです。

 

この先ですが、一応公式どおり冀州での対黄巾党になる予定です。

そして、英傑達をダンテに会わせて行きたいと思っております。

もちろん、歴史は曲がってますので公式に居るなら、時代が違っててもガンガン出していく予定です。

 

とりあえず、こんなところですかね?

それでは、再びの開演になりますのでぜひともお付き合いくださいませ・・・。


 
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