No.698021

咎を受けし御使いの最後の旅~二人の御使いと二人の劉備~

ユウヤさん

何も言うことはない!
あとがきを見てくれい・・・

2014-07-02 02:14:24 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:4622   閲覧ユーザー数:3435

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 二人の劉備と二人の御使い~咎を受けし御使いの最後の旅~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 月が大きく輝く夜、そこに一人の少年と少女が川を眺めながら話していた。

 

 

 少女の名は曹操孟徳、真名を華琳と言う。言わずと知れた三国の英雄である。女性なのは此処が“外史”と呼ばれる世界ゆえであるのだが・・・それはまた後で語るとしようか。

 

 

 華琳「綺麗な月ね・・・・・・」

 

 

 少女は少年、北郷一刀に問いかける。

 

 

 一刀「ああ、こんなに大きな月は初めて見たよ。」

 

 

 一刀は華琳の問いに淡々と答える。

 

 

 華琳「そうね・・・・・・戦ってる間は、こんなに落ち着いて月を見てる暇なんて、無かった気がするわ。」

 

 

 華琳も一刀に同意の言葉を向ける。

 

 

 一刀「はは・・・華琳でもやっぱ余裕が無かったか。」

 

 

 一刀は笑いながらちょっと茶化してみたりする。

 

 

 華琳「あたりまえでしょう?私だって人の子よ、早々上ばかり見て居られないわ。」

 

 

 至極真面目に答えられた一刀はちょっとばかり残念な顔をしながらもさらに問いを返す。

 

 

 一刀「あれだけ余裕に見えたのに?」

 

 

 一矢報いたい。彼女をちょっとぐらい慌てさせたい、そんな下心があったのかもしれない。だが・・・

 

 

 華琳「それは、貴方の目が節穴だったせいなのではなくて?」

 

 

 そう返され、もはや彼女を茶化すのは諦めた。

 

 

 一刀「まあ、否定はしないよ。」

 

 

 ちょっと不貞腐れ気味に肯定してみる。

 

 

 華琳「否定なさいよ。『俺の見る目は確かだった。』って。」

 

 

 華琳はちょっと不満そうにそう返してきた。

 

 

 一刀「大陸の王に見定められて、仕えられたって事?」

 

 

 一刀は、自身の思いつく答えを言って見せた。

 

 

 華琳「それは私の手柄でしょう?あなたが私に仕えられたのは、私が拾ったからだもの。」

 

 

 これまた正論で返されてしまった。勿論仕えるかどうかは一刀次第だったのだが、彼からすればそれしか道が無かったのだから。

 

 

 一刀「はは、それはそうか・・・・・・華琳には感謝してもしきれないよ。」

 

 

 一刀は陳留の出会いから今までの事を走馬灯を見るように思い出していた。この瞬間からだろうか、一刀は自身の感覚がまるで痺れを切らしたかのように鈍くなってきていたのだ。

 

 

 華琳「その恩はこれから返してもらえるのでしょう?貴方の天界の知識、これから意味を持ってくるはずよ。」

 

 

 一刀はその問いにうまく答える事が出来なかった。

 

 

 一刀「だよ・・・・・・なぁ・・・」

 

 

 華琳は一刀のその反応から、かつて自身が行き着いた答えを思い出した。

 

 

 華琳「帰るの?」

 

 

 一刀「分からないよ。ただ、ちょっと前から考えていたよ。この国の歴史をね・・・」

 

 

 一刀は思い当たる節を、思い返してみる。そう、最初は劉備との戦いのとき、次は定軍山、そして赤壁、どれも魏が敗北、大事な物を失う歴史、他にもあったはずだが大きなものと言えばこれだろう。

 

 

 華琳「貴方の知る歴史と、大分違っていると言う話?」

 

 

 華琳は一刀と同じ答えを導き出していた。

 

 

 一刀「ああ、定軍山の時も、赤壁の時も、調子が悪くなったのって、決まって歴史の重要な地点で変えようとしたから、もしくは変わったからだったんだよね。」

 

 

 一刀はそう言って、目を伏せる。もう、彼の体は光に包まれ消えそうになっていた。だが華琳は背を向けてるため気付かない。この時振り返っていれば何かが変わっていたのだろうか?いや、変わっていたに違いない。だが、彼女が振り返る事は無かった。

 

 

 華琳「でしょうね。」

 

 

 華琳はそのまま肯定の意を示す。

 

 

 一刀「気付いてたの?」

 

 

 一刀は問いかける。知っていたのか?と。

 

 

 華琳「許子将に言われていたでしょう、『大局に逆らうな、逆らえば身の破滅』とね。」

 

 

 華琳はかつて自身を“治世の能臣、乱世の奸雄”と称した人物の事を上げた。

 

 

 一刀「やっぱりあれって華琳の事じゃなかったんだな。」

 

 

 一刀は薄れ行く意識の中、華琳との会話を続けて行った。

 

 

 華琳「春蘭じゃあるまいし、そんな大言吐く気は無いわよ。そして、その言葉に従うなら、大局・・・貴方の知っている歴史から外れ切った今、あなたは・・・」

 

 

 華琳は少し顔をしかめる。

 

 

 一刀「・・・」

 

 

 一刀は自身と同じ答えに行きついてる華琳に対し、もはや言葉を持ち合わせてはいなかった。

 

 

 華琳「だけど、私は後悔してないわ。私は私の求める者を求めて、その道を突き進んだだけ。誰に恥じる事も、悔いる事はしない。」

 

 

 華琳はそのまま川を見つめながら言い切った。

 

 

 一刀「ああ・・・・・・それでいい。」

 

 

 彼女の言葉に、一刀は頷く事しかできなかった。

 

 

 華琳「あなたは?後悔していない??」

 

 

 華琳は僅かに懸念していた事を聞く事にした。歴史を変えた事、それにより別れる事になってしまったかもしれない現実。それは聞きたくなかった問い。しかし、聞かねばならない問い。

 

 

 一刀「していたら、定軍山や赤壁で話してはいないよ。それに華琳も言っていただろう?役目を果たして死ねた人間は誇らしいって。」

 

 

 一刀はかつて華琳に言われた事を思い出しながら答えて行く。

 

 

 華琳「ええ。」

 

 

 静かな肯定。華琳自身もそう答えるしかなかった。

 

 

 一刀「だから華琳・・・・・・君に会えてよかった。」

 

 

 一刀は今の心に広がる思いに素直に言葉を紡ぐ。

 

 

 華琳「あたりまえでしょう?この私を誰だと思っているの?」

 

 

 華琳も自分の心の内にある誇りと共に答える。

 

 

 一刀「曹孟徳、誇りある魏の・・・いや、大陸の王。」

 

 

 一刀もその誇りに応えるように答えを紡いでいく。

 

 

 華琳「そうよ、それでいいわ。」

 

 

 華琳自身も求めていた答えをもらえ、嬉しそうだった。

 

 

 一刀「華琳、これからは俺の代わりに劉備さんや孫策さんが居る。これからは二人と協力して、俺の知ってる歴史には無い、素晴らしい国を作って行ってくれ。君なら・・・それがきっとできる。」

 

 

 一刀は自分がもはや限界である事を感じ取っていた。事実、彼の体は光の消滅と共に助始めていたのだ。

 

 

 華琳「ええ、貴方がその場所に居ない事を死ぬほど後悔するほどの国を作ってあげる。」

 

 

 華琳は一刀の状態も知らずに一刀の問いに答え続ける。

 

 

 一刀「はは・・・そう聞くと帰りたくなくなるな・・・」

 

 

 一刀ももう紡ぐ言葉が無くなったのだろう。自身が帰ってしまう。直球でその言葉を紡ぐ。

 

 

 華琳「そう・・・・・・そんなに言うなら、ずっと私の側にいなさい。」

 

 

 華琳は少しだけ自分の心に正直になって言葉を発する。

 

 

 一刀「それはちょっと・・・無理・・・かな。」

 

 

 そう言う一刀の体はもはや後ろの木がくっきり見えてしまうほど透けていた。

 

 

 華琳「どうして?」

 

 

 華琳は問いかける。

 

 

 一刀「俺の役目はもう・・・終わってしまったからさ。」

 

 

 一刀は答える。

 

 

 華琳「お終いにしなければいいじゃない。」

 

 

 華琳は解決策を簡単に語る。

 

 

 一刀「それは無理だよ。華琳の夢がかなった事で、華琳の物語は終焉を迎えたんだ。そして、その物語を見ていた俺も、終焉を迎えなきゃならない。」

 

 

 一刀はその案を一蹴する。

 

 

 華琳「だめよ、そんなの認めないわ。」

 

 

 華琳はその一蹴さえ、一蹴する。覇王らしく、誇らしげに。

 

 

 一刀「俺も、認めたくないよ。」

 

 

 自身が消えゆく事を分かってる一刀は、本心からそう答える。

 

 

 華琳「どうしても・・・逝くの?」

 

 

 華琳自身もその言葉から時間が無い事を悟る。だが、それは覇王の虚勢が覆い隠す。

 

 

 一刀「ああ、もう終わりみたいだからね。」

 

 

 一刀は正直に答える。もう、限界だと。

 

 

 華琳「そう・・・・・・・・・恨んでやるから。」

 

 

 軽い沈黙の後、華琳は恨み事を言う。

 

 

 一刀「はは、それは怖いな・・・・・・だけど、少しうれしいって思うよ。」

 

 

 一刀はその答えに身震いしながら、僅かながらに彼女に思われ続けると言う事を喜んでいた。

 

 

 華琳「逝かないで。」

 

 

 素直な気持ち

 

 

 一刀「ごめんよ・・・華琳。」

 

 

 拒絶の言葉。

 

 

 華琳「一刀・・・」

 

 

 それでも呼ぶ。共に戦場を駆けた男を。

 

 

 一刀「さよなら、誇り高き王。」

 

 

 別れの言葉を紡ぐ。

 

 

 華琳「一刀・・・」

 

 

 それでも呼ぶ。自分を一人にしなかった友を。

 

 

 一刀「さよなら、寂しがりの女の子。」

 

 

 それでも一刀は別れの言葉を紡ぐ。

 

 

 華琳「一刀・・・!」

 

 

 それでも彼女は呼ぶ。自分が愛した一人の男を。

 

 

 一刀「さよなら・・・・・・愛してたよ、華琳――――――」

 

 

 そして最後の別れを告げる。その言葉を最後に一刀の姿は消えてしまった。

 

 

 華琳「・・・・・・一刀?」

 

 

 華琳は一刀の気配が突然消えた事に気付く。

 

 

 華琳「一刀・・・?一刀・・・・・・!!」

 

 

 返答が無い事に大きな不安を覚え振り向くが、そこに一刀の姿は無かった。

 

 

 華琳「・・・・・・ばかぁ・・・・・・ばかぁ・・・っ!・・・・・・本当に消えてしまうなんて・・・なんで?何で私の側に居てくれないの・・・っ!!ずっと居るって・・・言ったじゃないの・・・・・・ばかぁ・・・・・・」

 

 

 華琳は後悔する。何故一刀を見ていなかったのか。一刀と面と向かわなかったのか。

 

 

 華琳「うあぁぁぁぁぁぁぁあぁああん、あああぁぁぁああああ、うわああああああああああああああぁぁぁぁぁぁん。」

 

 

 彼女の泣き声が月夜に響く。彼女のその姿を青白く輝く月だけが見続けていた。

 

 

 

 

 あとがき

 

 ・・・あれ?俺は何してるんだろう??

 

 一刀「すべてなげうって新作か?」

 

 あ、はい。どうやらその様です。

 

 一刀「そのようですって・・・」

 

 何故かネタがこっちの方しか浮かばなくって。

 

 一刀「いいんじゃないか?無理してもgdgdになるだけだしな。」

 

 それでは今回はプロローグと言う事で・・・

 

 一刀「どんな話なんだ?」

 

 題名通りです。

 

 一刀「そうか。」

 

 設定などは後々

 

 一刀「しっかり立てろよ?矛盾とか起こすなよ?」

 

 頑張る。

 

 一刀「頑張れ。あ、後後ろは振り向くな。そのまま走って逃げろ。」

 

 え?

 

 一刀「あ、だから振り向くなって・・・」

 

 ・・・

 

 恋「・・・」

 

 蓮華「・・・」

 

 結璃「・・・」

 

 ヒイロ「・・・」

 

 オワタ\(^o^)/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一刀「終わらんよ?」

 


 
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