一刀の出現させた『死の剣』と絶頭の『龍終』が激しくぶつかり合った！

そして一刀の放った『北郷流・桜吹雪』が炸裂し

大ダメージを与えた!!

　　　　 十節　〜進化の力〜

一刀「『北郷流・桜吹雪』!!!」

絶頭「ぐっ!!?」

絶頭は思わず立ち膝となり血反吐を吐いた

絶頭「がはっ!!ごほっ!!

こいつは強力だな！痛かったぞ、北郷!!」

絶頭は笑いながら一刀を見る

一刀「どうだい？『北郷流・桜吹雪』は………」

一刀は首を傾げながら絶頭に聞く

絶頭「二回も言わせないでよ………

痛、か、っ、た!!」

絶頭は呆れながら『痛かった』をゆっくりと言った

一刀「そりゃあよかった♪

初めてやったから心配だったんだ」

一刀は笑いながら言った

絶頭「中々やるな…………

そしたらこっちもそろそろ力入れるかな」

ｷﾞｭｫｫｯ!!

絶頭は圧倒的な殺意で纏われた『邪闇気』を放出し始めた

一刀「？？何だ？」

一刀は腕を組み、絶頭の様子を見始めた

絶頭「僕の能力が『一刀両断』っていうのは知ってるよね？」

一刀「勿論

全ての物を斬り裂くやつだろ？問答無用に」

絶頭「そうそう♪

でねでね、僕の能力は他の管理者とはちょっと特殊で『進化』するんだ」

一刀「進化………だって？」

一刀は呆然としていた

左慈「っ!!何だと!?進化!?

于吉、知ってたか!?」

左慈は冷や汗をかきながら于吉に聞く

于吉「噂に聞いていましたが、所詮噂だと思っていました…………

まさか実在するとは…………」

于吉は首を縦に振るが、信じていなかったようだ

卑弥呼「確かに実在するとはの……

管理者の中でも一人いるかいないかとまで言われていた異種型能力者……その名も『神々の知恵(かみがみのちえ)』……」

貂蝉「まさか絶頭ちゃんがねぇ………

ご主人様、とぉっても危ないわよん」

貂蝉も眉間に皺を寄せて言った

秋蘭「非常に危険ではないのか？

『異次元の呂布』とまで云われ全て斬り裂く得物である『龍終』を扱ううえ、進化する能力などと………」

秋蘭は出せない声を振り絞って言った

華佗「いくら御遣い殿といえど厳しいぞ…………」

絶頭「今まで見せたことないから運が良かったね、北郷!!」

ｷﾞｭｫｫｯ!!

一刀「……………手を抜いてられないかもな………」

一刀は苦笑いをしながら絶頭を待つ

絶頭「行っくよーーー!!!とりゃあっ!!!!」

ｺﾞｫﾝｯ!!

絶頭が気を放出すると『龍終』の刃が黒から銀へと色が変化した

絶頭「よーーし、能力進化完了!!」

一刀「それが『一刀両断』の進化版か………」

一刀が絶頭に言うと絶頭はニッコリと笑い

絶頭「そう♪どんな感じの能力かは………」

ｺﾞｵｯｯ!!

一刀「っ!!来るっ!!」

絶頭「身を持って知ってよ!!」

絶頭は『龍終』を構え『龍走』をして突っ込んできた

絶頭「そ～らよっと！」

ﾌｫﾝ!!

一刀「(取り敢えず受け止めてみるか………)はっ!!」

ｶﾞｷﾝｯ!!

一刀の『死の剣』が絶頭の『龍終』に触れた瞬間

ｶﾞｷﾝｯ!!

一刀「うえっ!!?」

愛紗「ご主人様の『死の剣』が砕けた!?」

『死の剣』は柄の部分も綺麗に全て砕け散ったのだ

絶頭「どう？これが『一刀両断』の進化系、『一刀砕断(いっとうさいだん)』だよ」

絶頭は胸を張って言った

一刀「なる程………『一刀両断』は問答無用でたたっ斬る能力

それの進化系である『一刀砕断』は接触物を問答無用で粉砕する能力ってことか………厄介この上ないな」

一刀の解説に絶頭は

絶頭「正〜解〜!!流石だね北郷!!

たった一太刀受けただけで分かるなんて」

拍手をしながら喜んでいた

一刀「だけど、そこで退く俺じゃない」

ﾌﾞｫﾝｯ!!

一刀は再び『死の剣』を作り出した

一刀「接触すれば粉砕されるってことはようは接触しなきゃいいんだろ？」

絶頭「ふふっ………ハッハッハっ!!!

簡単に言うねぇ！僕の剣術で『龍終』に触れずに戦えるのかい!!?」

ｺﾞｵｯｯ!!

絶頭は『龍終』を構え直し再び『龍走』で突っ込んできた

一刀「別に粉砕されなければいいだけさ!!」

ｺﾞｵｯｯ!!

一刀も同様に構え直し『龍走』をして突っ込んだ

絶頭「そりゃそりゃそりゃそりゃそりゃそりゃあーーー!!!」

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

ﾌｫﾝ!!

絶頭は問答無用に『龍終』を振り回していく

一刀「ふっ!!はっ!!」

ｶﾞｷﾝｯ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

ｶﾞｷﾝｯ!!

一刀は絶頭の斬撃を受け止め、弾いていく

宝鈴「……………？

響窃………いや、北郷一刀の得物が砕けない？何故だ？」

宝鈴の言った通り本来なら一撃目で『死の剣』は砕けてもおかしくないのだが、一刀は全ての斬撃を受け止め弾いていったのだ

絶頭「ありゃりゃ？『一刀砕断』を発動してるはずなんだけどな

北郷、何で砕けないの？」

絶頭は『龍終』を振り回しながら一刀に訪ねる

一刀「簡単なことさ

絶頭は今、粉砕機を取り付けた異常に長い刀を振り回しているのと同じ

そして刀の刃に接触すれば砕ける………

つまり切れない刃の部分……ようは棟で受け止めて征すればいいだけってこと」

一刀が説明している間も激しい攻防戦が繰り広げられていた

それは寸分の狂いもなく絶頭の『龍終』の棟の部分で接触して斬撃を弾いていった

絶頭「器用だね〜」

一刀「『北郷流』はそれくらい出来なかったら継承されないよ!!」

ｶﾞｷﾝｯ!!

絶頭「おぉっと!!」

一刀は少し力を込め、絶頭を跳ね除けた

一刀「『北郷流』…………」

絶頭「にひ♪『邪龍蛇流』〜〜」

お互いに継承剣術名を唱え、構えた

一刀「『無喰冠(むくうかん)』!!!」

ﾌｫﾝ!!

一刀は真横に『死の剣』を振りかざした

絶頭「『蝮殺(まむしごろし)』!!!」

ﾌｫﾝ!!

絶頭は一刀の斬撃に対して垂直に振りかざした

ｶﾞｷﾝｯ!!

一刀「っ!!!」

絶頭「っ!!?ぐっ!!?」

二人の刃は激しく交わった

それにより一刀の『死の剣』は砕けてしまったが、絶頭は一刀の技を喰らい左手を負傷した

一刀「はぁ……はぁ……はぁ……」

絶頭「ふぅ……ふぅ……ふぅ……」

一刀と絶頭は肩で息をしていた

左慈「およそ同レベルの強さだな……」

蒲公英「れべる？」

聞き慣れない言葉に蒲公英は首を傾げる

于吉「段階といえばいいのでしょうかね…………」

于吉はその疑問に丁寧に答える

蒲公英「つまり、ご主人様と絶頭は同じくらい強いってこと？」

卑弥呼「うむ、あの絶頭と同等の強さとはとてつもないことじゃ」

貂蝉「もしかしたら………もしかするかもしれないわよん」

一刀の強さに皆の期待は強まっていく

一刀「……………絶頭」

絶頭「な、なに…………北郷……」

一刀「一つ………提案があるんだけど………」

一刀は息を切らしながら問いかけた

絶頭「て、提案……？」

絶頭は一刀の言う事に疑問を抱いた

一刀「能力とか……一切なしでやらないか？」

絶頭「一切なし…………？」

絶頭は一刀を見て聞き返す

一刀「あぁ…………

お前は否定過激派だが、襲や夜減児と同じようなクズ野郎ではない

強さ的にはむしろ敬意を表する程だ

だからこそ俺は認めたお前と真正面から全力全開で小細工なしでやり合いたいんだ」

一刀の想いに絶頭は

絶頭「なる程……………お前の気持ち、よーく分かったぜ

悪いけど、もう一回名前教えてよ」

絶頭は笑顔で一刀に聞く

一刀「北郷………北郷一刀

俺にももう一回教えてよ」

絶頭「僕の名前は絶頭なんだけど、実はこれ偽名でね

誰にも教えてないけど、本名は『骸漸(がいぜん)』って言うんだ♪」

絶頭はいい笑顔で管理者も知らないカミングアウトをした

左慈「あいつ…………偽名だったのかよ！」

宝鈴「我々も知らなかったです………」

一刀「さてと…………はああぁぁぁっ!!!」

ｷﾞｭｫｫｯ!!

絶頭(骸漸)「にひ♪でやあぁぁぁっ!!!!」

ｷﾞｭｫｫｯ!!

一刀と絶頭こと骸漸は気を溜め始めた

次回、一刀VS絶頭………決着!!!!

最強はどっちだ………………!!?

　　　　　　　　　　　……終……