No.65965

【一刀の】望みたくない外史05

つよしさん

はい、二日連続の投稿をしてしまいました。

しかも短めです。…すいません。

今回は脳内補完必要ありません。

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2009-03-30 03:12:11 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:8389   閲覧ユーザー数:7016

一刀「あーはっはっはっはっはっはっはっはっは……はは…はは…は……は………………は、腹いてえ……」

 

 

笑いすぎて、腹が痛くなりうずくまっている一刀。────何をやっている…。

 

更に一刀の部屋は、笑いながら暴れていたためか、部屋の中の机や鏡、寝台、様々な物がひっくり返り、壊れていた。

 

ちなみに四半刻の間壊れていた。

 

 

────これは余談ではあるが、一刀が壊れている時、ある女性が部屋の前に来ていた。その女性は、あの時いい雰囲気になった侍女である。

 

この侍女は『今日こそは』と意気込んできたのが、部屋の前で一刀の壊れた笑いを聞いてしまったのだ。

 

────この笑い声を聞いてしまった侍女は一刀が恐ろしくなってしまい、一気に冷めて部屋の前から立ち去ってしまった。

 

…………魏の重鎮以外には大したフラグクラッシャーぶりの一刀であった。

 

 

 

閑話休題。

 

 

 

一刀「あー、しかし…流琉が本当はあんな風に考えていたなんてなぁ…」

 

正常になった一刀は改めてショックを受ける。

 

流琉が来る前に、桂花の件で天国にいる様な気分だったせか、受けるショックは計り知れない。

 

一刀「これじゃ、桂花が2人になったような感じだな」

 

流琉だけならそうだろう。

 

一刀「いや、でも桂花は前の流琉みたいに『兄様』って呼んでくれる様になったし、桂花が2人って訳じゃないか?」

 

少し救われる一刀。

 

一刀「あーあ。せっかく桂花が流琉みたいになってくれたのに、流琉が桂花みたいになったら、±ゼロだな」

 

ここでなにか気づくべきではないだろうか。

 

一刀「幸福ってのは、そう簡単に訪れないのかなぁ…」

 

気付かない……。

 

一刀「これじゃあまるで、桂花と流琉の魂が入れ替わったみたいじゃないか。…………んなわけないやん!あはははは」

 

右手でツッコミの動作を取る一刀。

 

一刀「あははははは……は………はは…………………は?」

 

ふと、何かに気づき、疑問に思う。

 

一刀「…………………………いやいやいやいや、そんなことあるわけないだろう……」

 

だが、すぐさまその考えを否定する。

 

一刀「い、いやだって、そんな事あるわけないじゃん。いやいや、まさか」

 

頭の中の考えを必至に否定している。

 

一刀「え……だって、そんな、漫画やゲームみたいな事が、ある……わ……け……」

 

そう、普通ならあるわけがない。

 

だが、この世界はどうだろう。

 

まさしく漫画やゲームみたいな事だ。

 

もちろん、一刀の目の前で起こっている事は現実だろう。

 

胡蝶の夢と華琳は言った。だが、夢は夢でも、普通の夢とは違い、見れる、触れる、感じることができる。

 

この世界は現実そのものだ。

 

だが、現実ではあっても、この世界はまるで漫画やゲームの様なありえない世界だ。

 

どこに『ありえない』と言い切れる根拠があるだろうか。

 

一刀「………………………。」

 

冷静になり考え直す。

 

 

 

 

──────さて、聡明な方ならば、もうお気づきだろう。

 

 

流琉と桂花の態度がいつもと違う原因、いや理由を……。

 

まず、桂花が一刀の部屋に来る前に彼女は流琉とぶつかっている。

 

そして、なんとぶつかった衝撃で双方の魂が『入れ替わって』しまったのだ!

 

信じられない。────そうだろう。

 

ありえない。─────そうだろう。

 

だが、この世界で『絶対』と言い切れるだろうか。

 

────否、言い切れない。

 

それは、先程も言った通り、元々がありえない世界であるのだから。

 

万が一あり得る可能性は、今この時、あるかもしれないのだ。

 

 

一刀「………いや、うん。だとしたら、辻褄が合う。流琉の魂が桂花の体に、そして、桂花の魂が流琉の体に……。けど、なんであの二人は気付かないんだ?」

 

それは、一刀の部屋までの道に鏡が無かった為か、それと、2人とも背が小柄なためか、

 

 

 

さらにいうならば────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────ご都合主義展開な為か。

 

 

 

 

 

 

一刀「……考えたって仕方ないな。それよりも早く、あの2人を見つけないと大変なことになるかもしれない」

 

そう、大変なことになるかもしれない。

 

もし、今の2人に会えば、どんな混乱が起きるかわからない。

 

2人は魏の重鎮。もしかしたら、城中に混乱が広がるかもしれない。

 

それは、止めなければならない。

 

一刀「よし、そうと決まれば行かなきゃな。俺みたいにショック受ける人が出る前に…」

 

そう言って、一刀は立ち上がり、取っ手に手をかけ──

 

 

???「うわああああああああああああああああああああああ!!!!!!今のは一体なんなのだ!」

 

突然の叫び声が彼の耳に入る。

 

一刀「ちっ!遅かったか!……けど、声が近い。これならまだ!」

 

勢いよく扉を開き走り出す。

 

 

 

 

 

 

───────だが、もう遅い

 

 

 

 

 

 

───────この外史の不幸の連鎖は

 

 

 

 

 

 

──────始まっている。

 

 

続く

 

~あとがき~

 

聡明(?)な読者の皆様、おはようございます。作者のつよしです。

 

ふっふっふ、続きますよ。

 

ちなみに方針として、奇数番号は短めという感じにしました。

 

次は今日、明日中。遅くとも明後日には投稿します。

 

それと、次で終わりかもしれません。…たぶんですが。

 

あと、なぜ侍女の話を書く?と、思った方もいるでしょう。

 

伏線(?)なのですよ。

 

繰り返しながらも新たなる外史[旅]!?のね。

 

…言ってませんでしたが、望みたくない外史とはつながっているのです。

 

まぁ、これは結構先の話なのですが…。

 

と、いうわけで。皆様、もうしばらく、もうしばらく!お待ちください!

 

支援してくださる、コメントしてくださる、いや、読んでくださる皆様のために頑張ります!

 

 

 

 

 

でわでわ~

 

 

 


 
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