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No.659099
九番目の熾天使・外伝 ~ライダー戦国大合戦~
竜神丸さん 2014-01-31 14:53:08 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:1774 閲覧ユーザー数:888 |
Blazの首元を、一滴の汗が流れ落ちる。
(おいおい、なんて圧力だよこいつ…!!)
自分達の前に姿を現したアーク軍武将、織田ノブナガ。そのノブナガに従う形で、彼の背後に立っている巨大な騎神アーク。彼等の姿はまさに、全てを支配する魔王のようだった。
「ランマルよ。よくぞその三人をここに連れて来てくれた……褒めて遣わすぞ」
「ノブナガ様…」
ランマルが跪いたまま頭を下げる中、ノブナガは二百式達に視線を向ける。
「まずは一通り、詳しい事を知っておくとしよう……お前達は何者だ?」
「「「…!?」」」
二百式達の周りを、兵士達が逃げ道を塞ぐよう円になる形で取り囲む。
「ッ!? ノブナガ様、これは一体…!!」
「少し黙っていろ。俺は今、そこの三人と話している」
「ッ…」
二百式達が取り囲まれたのを見て異議を唱えようとしたランマルだったが、ノブナガが一睨みしただけですぐに何も言えなくなってしまった。ランマルはそのまま静かに後ろへと下がり、そんな彼女をミツヒデは無言のまま見つめている。
「さて、もう一度聞こう……お前達は何者だ? 何ゆえに、我等アーク軍の領地に参った?」
「…ノブナガと言ったな」
二百式はカードデッキが入っている服のポケットに手を突っ込んだまま、警戒しつつノブナガと正面から向き合う。
「人にものを聞く時、こんな物騒な凶器を向けるもんじゃない。親に教わらなかったのか?」
「ッ…貴様、無礼だぞ!!」
「ノブナガ様に対してそのような口……ただでは済まさんぞ!!」
二百式の挑発染みた言葉に兵士達が激怒し、一斉に刀や槍を構え出す。二百式も素早くカードデッキを取り出し、蒼崎とBlazもそれぞれのゼクターを手に取ったその時…
-ガキィンッ!!-
「ッ!?」
「止さんか、馬鹿者共」
一人の兵士が持っていた槍が、ノブナガの投擲した一本のナイフで弾き落とされる。
「俺はその者達に話を聞こうとしているだけだ。武器を向けろなどとは、一言も言うとらんぞ」
「!? しかしノブナガ様―――」
「止せと言っているのが聞こえんか?」
「ひぃっ!?」
ノブナガの鋭い眼光に兵士達は恐れ戦き、全員が構えを解いて後方へゆっくり下がる。
(なんて奴だ……一回睨んだだけで、部下共を全員黙らせやがった…!!)
蒼崎やBlazもまた、ノブナガの見せた眼光に内心恐れを感じ取っていた。普通の人間ならあり得ないような支配者としての威圧感を、真正面からぶつけられてはそう感じるのも無理は無いのかも知れない。
「ッ…なるほどな。これが支配者の圧力か」
若干の冷や汗を掻きつつも、二百式は臆する事なく再びノブナガと向き合う。
「さっきのお前の質問に答えよう……俺達は、別の世界からやって来た人間だ」
「「「「「!?」」」」」
「…ほう」
「ちょ、良いのかよ二百式!?」
「仕方が無いだろう。そこの馬鹿が勝手に喋ってくれたんだからな」
「うぐ……すいません」
蒼崎が縮こまるのを他所に、二百式は話を続ける。
「俺達は行方不明になった仲間を探しに、この世界までやって来た。別にアンタ達の領地を荒らしたい訳じゃない。それだけは確かだ」
「……」
「だが、もし俺達のやろうとしている事を、アンタ等が邪魔しようと言うのなら……俺達は、容赦をする気は無い」
「「「「「ッ!?」」」」」
二百式がカードデッキを突き出してベルトを出現させ、即座にナイトに変身した。兵士達が再び警戒態勢に入る中で、ノブナガは二百式を見ながら興味深そうに口元をニヤつかせる。
「…面白い」
ノブナガが指を鳴らすと、玉座の背後に立っていた騎神アークが動き出す。
「ヌゥンッ!!」
「ッ…ごわぁあっ!?」
「「二百式!?」」
騎神アークの振るった三叉槍“アークトライデント”によって、ナイトは一撃で吹っ飛ばされ壁に激突してしまう。
「ぐ、この……がっ!?」
立ち上がろうとしたナイトの背中を、騎神アークが容赦なく踏みつける。ナイトも何とか抜け出そうとするが、3メートルの巨体を誇る騎神アークの足からは抜け出せない。
「二百式…ッ!?」
助太刀しようとサソードヤイバーを構えたBlazを、兵士達が再び武器を構えて阻む。
「この俺にそこまでして歯向かおうとする、迷い無きその目……気に入った」
「「「!?」」」
「お前のその純粋な覚悟に免じて……お前達の目的、我々も少しは手伝ってやるとしよう」
「!? ノブナガ様!?」
ノブナガの予想外過ぎる言葉に、ランマルやミツヒデ、兵士達も驚きの表情を見せる。
「だが、我々が手伝うだけでは等価交換にならん……そうだな。お前達にも、我々の目的に加担して貰うとしようか」
「何…!?」
騎神アークが足をどかし、立ち上がったナイトは変身を解除して二百式の姿に戻る。
「アンタ、俺達をも利用して何をするつもりなんだ…?」
「何をするつもりか……その答えは実に単純」
Blazに問いかけられ、ノブナガは玉座から立ち上がる。
「我等アーク軍は、この戦獄にて天下を治める…!!」
両手を広げつつ、ノブナガは高らかに宣言して見せた。
一方、アーク軍の領地に存在する一つの村にて…
「うっへぇ、長い道のりだったぜ…」
「バイクに乗って岩道を越えたくらいで、音を上げて貰っては困りますよokakaさん?」
「分かってるよ、デルタさん」
あれからグレイブ軍やリュウガ軍と別れ、目的の村まで到着したokakaとデルタ。二人はそれぞれ乗っていたバイクから降りて、村の中へと入っていく。
「情報収集すれば、割と早く見つかるかもしれませんね。良くも悪くも、旅団のメンバーはどいつもこいつも目立ちますし」
「おぉう、イマイチ否定の出来ない一言だな…」
デルタの毒にokakaは図星を食らいながらも、二人は村の中にある一つの団子屋へと入っていく。
「すいません、ちょっとお聞きしたい事が―――」
「いらっしゃいませ~♪ 美味しい団子はいかがですか~?」
-ズザザザァーッ!!-
直後、デルタとokakaは顔面から盛大にスライディングしてしまった。何故なら自分達が知っている仲間の一人が、ミニスカート仕様の青い着物姿で出迎えて来たのだから。
「あ、朱音さん、何でここに…?」
「あら、デルタさんにokakaさんじゃない。いきなりずっこけてどうしたの?」
「い、いや、朱音さん……あなたって人は…」
「あれ、デルタさんにokakaさん!?」
「え……ルカ、お前まで!?」
そこへちょうど、客に作りたての団子を運ぼうとしているルカもやって来た。ただし服装はいつもの私服と違い、男性が着るような
「てか、お前まで何でそんな格好…?」
「ちょ、すいません!! 今は忙しいんで、仕事が終わった後に!!」
「あ、おい!?」
「それじゃ、私も忙しいから話は後でお願いね~」
「ちょ、おぉぉぉぉぉぉい!?」
商売が忙しいのか、ルカは急いで客の方まで団子を運んで行き、朱音も客への接待するべく仕事に戻って行ってしまった。店の入り口にて、okakaとデルタは顔を見合わせる。
「「…何でこんな事に?」」
「おやおや、やはりこの世界に来ていたんですね。お二方」
「いや、あのな竜神丸……お前もお前で何やっとんねんこんな所でぇっ!!」
「何って、お茶を飲んでますけど?」
「だからそうじゃないっちゅうの!?」
その後、商売も一通り片がついた事で一度集合したメンバー達。okakaは先程からのんびりとお茶を飲んで寛いでいる竜神丸に突っ込みを入れるも、全て華麗にスルーされている。
「そもそも、最初に行方不明になったあなた達もあなた達でしょ? 何の連絡も無しに勝手にいなくなっちゃうんだから」
「うっ……ま、まぁそれは確かに俺達も悪かったですけども…」
「という事は、他にもこの世界に来たメンバーがいるという訳ですね?」
「はい。今ここにいる朱音さんやルカさん、そして私……他にも二百式さんや蒼崎さん、あとBlazさん……そしてmiriさんやげんぶさん……あとついでにアン娘さんも一緒でした」
「一緒でした……じゃあ、今は何処に?」
「二百式さんと蒼崎さん、Blazさんの三人はこの村で情報収集に向かって以降、まだ戻って来てはいません。miriさんやげんぶさんは、この世界に来る途中で逸れました」
「逸れた!? おいおい、何でそんな事に…」
「逸れた原因は二百式さんにありますので、そこは何とも……ちなみにアン娘さんは現在、本格的にヤバい状況ですね」
「どういう事だ?」
「えぇ。何せ、クジラみたいな怪人に捕まっちゃったようですから」
「「クジラみたいな怪人に…!?」」
竜神丸からUnknownが捕まったという事実を聞かされ、二人は驚きを隠せなかった。Unknownと同じ旅団の初期メンバーなのだから、すぐには信じられないのも無理は無い。
「あれから探し回ったんですが、結局アン娘さんの行方は完全に分からなくなりました。二百式さん達は戻って来ませんし、miriさんやげんぶさんとも逸れますし、私達は今までまともに動ける状態ではありませんでした」
「クジラ怪人…」
デルタは少し考えてから、朱音達を見据える。
「三人共」
「「「?」」」
「今の内に、話しておきたい事があります」
「騎神ディバイド……そしてそれに従うクジラ怪人、ですか…」
デルタとokakaの口からも、騎神ディバイドやホエール・ドーパントの情報が知らされた。竜神丸は聞いた説明を脳内で一通り整理していく。
「つまり、現在その騎神ディバイドはクジラ怪人を使って他の騎神達を倒して吸収していき、それで何かを企んでいる。そしてアン娘さんはその邪魔者として、同じように吸収された可能性が高い……という事ですか?」
「えぇ。まだ確定し切った訳ではありませんが、その可能性が充分にあると言って良いでしょう」
「ふぅ~ん? そんな事の為だけに、アン娘ちゃんは誘拐されちゃった訳なのね……あのクジラ、焼き払ってくれる…!!!」
((((うわぁ、朱音さんが久しぶりにキレてる…!!))))
完全に激怒しているからか、朱音の背後には何故か灼熱の炎が見えており、彼女が手に持っていた団子の串はバキッと簡単にへし折れる。
「…まぁとにかくです。どうやらアン娘さんを救出するには、まずその騎神ディバイドとやらに接触しなければならないようですね」
「あぁ……怪人達を追いかけただけで、まさかこんなに忙しい状況になっちまうとは…」
「全くですね。支配人さんから拝借したライダーシステムが無ければ、今頃私達も大変な状況になってましたよ」
「あ、そういえばデルタさん。あなた達と一緒に行動していた、残りのメンバーは何処に?」
「あぁはい。ディアーリーズさんにアキさん、ハルトさんとロキさんですね。色々事情があって、今は彼等とは別行動を取っています」
「? もしかして、支配人さんやkaitoさんとは一緒じゃないんですか?」
「へ? 支配人さんやkaitoさんとは私達も行動なんてしてませんけど……え、まさか」
「はい……その二人も、現在行方不明の状態です」
「…はぁ、そうきましたか」
支配人やkaitoまで行方不明。そんな面倒臭い状況に、デルタはとうとう頭痛までし始めたのか自らの額を押さえ出した。
「そして現在、あのZEROさんまでこちらに来ている可能性が高い事でしょう」
「!! やっぱアイツも来てやがんのか!?」
「お、おぉう……厄介の種までこっちの世界にいるとか…!!」
「ZEROさんもそうですが、まずはメンバー同士で合流する事を優先しましょう。アン娘さんも助け出さなければなりませんし、元の世界に戻る方法も見つけなければなりませんし、やる事は多いですよ」
「うへぇ、一気に面倒臭くなってきやがった」
「…さて、デルタさん。現在別行動している四人は、今何処に?」
「あぁはい。彼等は今―――」
一方、南の領地では…
「ふぅ、やっと着いた…!」
「また随分と、豪華な城よねぇ」
ディアーリーズとアキの二人も、無事になでしこ軍がいるという村の前まで到着していた。二人は乗っていたバイクを魔法で隠してから村の入り口まで移動すると、村の方から何やら騒がしい声が二人の耳に聞こえてきた。
「…何か、ヤケに騒がしいわね?」
「確かに…ッ!?」
遠目で見ていた二人だったが、ディアーリーズは村が騒がしい理由に気付いた。
「また怪人達だ、人が襲われてる!!」
「え!?」
騒動の理由が分かり、二人は急いで村の中へと入っていく。
「「「グルォォォォォォォォォォォォォォッ!!」」」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「きゃぁぁぁぁぁぁっ!?」
村の中では、複数の怪人達が村人達を襲っているところだった。怪人達は周囲にある建物を次々と破壊しては、何かを探しているかのように周囲を探索して回っているようだ。
「うぁっ!?」
「シイナ!?」
その時、一人の少女が転んで逃げ遅れてしまった。少女の母親が駆け寄ろうとするも、転んだ少女に気付いた一体のゼノバイターが接近する。
「あ、あぁ…!?」
「ギギギギギギ…!!」
少女が怯えて動けないところに、ゼノバイターは手に持っていた大型ブーメランを振り下ろそうとする。
「ギシャアッ!!!」
「シイナッ!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
≪Rocket on≫
「なでしこロケット…キィィィィィィィック!!!」
「ギシャァァァァァァッ!?」
何処からか飛来してきた一人の戦士が、ゼノバイターを思い切り蹴り飛ばした。
「ふぅ、間に合った…!」
猫耳のようにも見える角と青い複眼を持った頭部、セーラー服のような意匠を持った上半身のアーマー、全体的に白いスーツと、斜めの状態で腰に装着されているドライバー。右腕に装着されている、オレンジ色のロケット型武器ロケットモジュール。
女性戦士“仮面ライダーなでしこ”が、村人達のピンチに駆け付けたのだ。
「あ…」
「もう大丈夫だよ。さ、早く逃げて!」
「あぁ、ありがとうございます! 騎神なでしこ様!!」
騎神なでしこは少女と母親を逃がしてから、警戒態勢に入った怪人達と対面する。
「怪物退治…キタァーッ!!!」
「「「「「グルァァァァァァァァァッ!!!」」」」」
ロケットモジュールを解除した後、なでしこはポーズを決めてから怪人達と正面から渡り合う。
「よいしょ!」
「ギシャッ!?」
「よっと、えいえいえいえいえいえいえいえい!」
「グル、ガ、グギ、グガァッ!?」
騎神なでしこは反撃するかのように飛び掛かってきたゼノバイターの足を蹴り払い、倒れたところを容赦なく右足で踏み付ける。オクラオルフェノクが振るって来た斧も難なく回避し、斧を持っている腕を掴んでからオクラオルフェノクの腹部に連続でパンチを浴びせまくる。
「よっこいしょ……おりゃっ!」
「グギャアッ!?」
ホースフライファンガイアを背負い投げで地面に叩きつけた後、騎神なでしこはその背中に跨ってから自身が掴んでいるホースフライファンガイアの腕をあらぬ方向へと捻じ曲げる。
「あ、そぉれ!」
「ガァァァァァァァッ!?」
まるで子供のようにはしゃいでは、次々と怪人達にえげつない形で攻撃を加える騎神なでしこ。今度はスイーツ・ドーパントに回し蹴りを炸裂させて吹っ飛ばし、他の怪人達に激突させる。
「チィ…フンヌゥッ!!」
「!? うぁ…!!」
痺れを切らしたオクトイマジンが両腕の蛸足を伸ばし、騎神なでしこの身体に巻き付ける。騎神なでしこは脱出しようとするが、オクトイマジンはそんな彼女を縛り上げたまま空中に浮かせる。
「んぐぅ……あなた達、目的は何…!?」
「我々の目的は、アトラスの器を見つける事だけ……邪魔をするなっ!!」
「キャアッ!?」
長い蛸足で縛り付けたまま、オクトイマジンは騎神なでしこを近くの小屋の中へと叩き込んだ。木材が崩れていき、騎神なでしこはそこに埋もれた状態になる。
「ふん、他愛の無い…」
≪スモーク・ナウ≫
「ッ!?」
突如、オクトイマジンを含めた怪人達の周囲に煙幕が上がった。その所為で、怪人達は視界を封じられてしまう。
「ぐぅ、何だ…!?」
≪エキサイト・ナウ≫
「グワッ!?」
「ギャアッ!?」
「!? 何だ…ゴワァッ!?」
「うぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
煙の中、上半身がよりマッチョになったウォーロックが出現。怪人達を次々と殴り飛ばし、オクトイマジンも問答無用で殴り飛ばされる。
『トリプル・スキャニングチャージ!!』
「せいやぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「「「キシャァァァァァァァァァァッ!?」」」
別の場所では、オーズ・タトバコンボがメダジャリバーを振るい、怪人達を纏めて一閃していた。何発もの斬撃が飛び交い、怪人達を一体ずつ確実に撃破していく。
「ぷはぁっ! …あの人達は?」
崩れた木材の中から出てきた騎神なでしこも、ウォーロックやオーズの存在に気付いて首を傾げる。そんな騎神なでしこに気付かないまま、ウォーロックは残り少ない怪人達にトドメを刺そうとする。
「さぁ、終幕だ…!!」
≪コピー・ナウ≫
≪コピー・ナウ≫
ウォーロックは三人の分身を増やし、合計四人になる。四人のウォーロックは全く同じ動きをしながら左手のウォーロックリングをドライバーに翳す。
≪≪≪≪イエス! スラッシュストライク・アンダースタンド?≫≫≫≫
「「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……だりゃあっ!!!」」」」
「「「ギャァァァァァァァァッ!!?」」」
四人のウォーロックの同時に放った斬撃が、残る怪人達に直撃し凍結。そのまま粉々に破壊してしまうのだった。
「「「「…ふぃ~」」」」
ウォーロックは四人から一人に戻り、変身を解除してディアーリーズの姿に戻る。
「ウル、こっちは全員倒したよ~」
「うん。僕の方も終わったよ」
オーズの変身を解除したアキと合流したディアーリーズ。そんな二人を見て、先程まで逃げていた筈の村人達が一斉に集まり出した。
「あぁ……騎神様が、騎神様が我々を守って下さったぞ…!!」
「守って下さって、ありがとうございます。騎神様…!!」
「騎神様…!!」
「え、ちょ、何これ?」
「皆、あなた達に感謝してるんだよ。あなた達のおかげで、皆が助かったから」
「「!」」
村人達から一斉に感謝され、戸惑いを隠せない二人。そこへ騎神なでしこが駆け寄って来て、二人に理由を説明する。
「怪人達を倒してくれてありがとう。あなた達も、騎神の力が使えるんだね」
「あ、まぁはい……あ、そうだ! あなたが騎神なでしこですよね?」
「? そうだよ」
「良かった。実は僕達、なでしこ軍のモトナリって人に会いたくてここに来たんです」
「そうなの? じゃあ、私がモトナリちゃんの城まで案内してあげる! あなた達にはお礼をしなくちゃいけないし」
「本当ですか!? ありがとうござ……って、モトナリちゃん?」
礼を言おうとしたディアーリーズだったが、ここである事に気付く。
「モトナリちゃん? あなた、今ちゃん付けで呼んだわよね?」
「うん、そうだよ。それがどうかしたの?」
「あぁいや……何でモトナリさんの事をちゃん付けで呼んでいるのかが、ちょっと気になって…」
「…あ! ひょっとして、二人共何か勘違いしてるのかな」
「「?」」
「モトナリちゃんは女の子だよ。ひょっとして知らなかった?」
「「…へ?」」
騎神なでしこの告げた一言に、二人は言葉を失うのだった。
暗い洞窟、その最奥部…
「キシャッ!!」
壁に埋め込まれている石版に、ホエール・ドーパントは謎のエネルギーを送り込んでいた。エネルギーを送られた影響からか、石版に彫られている十二個の紋章の内、四つの紋章が赤く光る。
「倒した騎神はこれで四人……騎神達の生命エネルギーも、順調に集まりつつあるな」
低い声で笑いながら、騎神ディバイドは手に持っていた巻物を広げる。
「さて、次の狙いはどいつにするかねぇ? クククククク…!!」
数日後、次の嵐は発生する。
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第10話