No.655320

【真・恋姫†無双】華琳様だって………【桂花シリーズ外伝】

南無さんさん

こちらは真・恋姫†無双の二次創作でございます。
食事会での華琳様が意地悪との事だったので、
何故そういう心情になってしまったのかを書いてみました。
タイトル通り華琳様だって………なのです♪
最後に、稚拙な文章、口調がおかしい所があるかもしれません。

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2014-01-17 14:45:13 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:16413   閲覧ユーザー数:13755

この前の桂花には驚いたわね。そう、感じながら私は中庭にて思いにふけていた。

 

正直、今でも驚きを隠せない。あの桂花が周りを気にせず一刀に甘えるだなんて。

 

何時かは一刀に口説かれ、関係を築く事はわかっていた。

 

しかし、アレ程とは思わなかった。全く恋は盲目とよく言ったモノね。

 

 

あら?噂をすれば二人が居るわね。

 

 

「それじゃあ、一刀。私は風に呼ばれてるから行くね」

 

「ん、了解。仕事頑張ってな」

 

「うん!」

 

 

真っ昼間から甘い雰囲気だ事、頭に来るわね。

 

前言撤回して桂花にお仕置きしちゃおうかしら。

 

 

「あれ?華琳じゃないか、休憩中?」

 

 

…全く暢気な男ね。本気で画策してたのに貴方の気の抜けた顔と声で、

 

毒気が抜けちゃったじゃない。

 

…そうだわ。この前聞きはぐった桂花の件について、

 

今ここで洗いざらい教えて貰いましょうか。

 

 

「ええ、そうよ。ねぇ一刀。私は見ての通り手持ち無沙汰なのよ。

 話し相手になりなさい」

 

「………ああ、別に構わないよ」

 

 

そう言うと一刀は私の隣に腰をかける。今の間は何なのよ、

 

まぁ、いいわ。さて、何から聞こうかしら。

 

と、その前に何時で取り出せる様に絶を準備しておきましょう。

 

ふふ、一刀。事と次第によっては私の絶が火を噴く可能性があるから、

 

覚悟しておきなさい。

 

 

「風が気持ちいいな。…で、俺に何か聞きたい事があるんだろ、華琳」

 

「えっ!?」

 

 

私は驚いて思わず声を洩らしてしまい、一刀は首を傾げ私を窺っていた。

 

良く見ると一刀の口の端、口角が吊り上っていて次第に笑みと声を溢した。

 

…何よ、その顔はそんなにも驚いたのが可笑しいのかしら。

 

私は眉間に力を入れながら絶を取り出そうと手を伸ばす。しかし一刀が、

 

 

「ゴメンゴメン。華琳があまりにも可愛かったから、つい」

 

 

何て一言を私に伝える。この言葉に私は更なる動揺を晒していまい、

 

尚且つ、顔は間違い無く紅く染まっているだろう。

 

 

「~~っつ!?そ、そんな事より、如何して私の考えている事がわかったのよ!!」

 

 

私は話を元に戻そうと疑問を投げつける。

 

 

「…わかるさ。華琳の考えている事くらい、顔を見れば瞬時にわかる」

 

 

こういう時だけ一刀は以上に勘が鋭い。何時もは超が付く程、

 

鈍感なくせに、こういう時だけ……。

 

私は一刀に見られたくないが為、顔を俯かせる。

 

だって、今の私は覇王ではなく、一人の少女の顔になっているから。

 

 

「華琳?………」

 

 

頭の上から聴こえている声、私は熱が冷める迄、この状態を保つ事にした。

 

……もう、大丈夫。私は意を決して顔を上げるが、

 

ここに居た筈の一刀の姿がなかった。私は座っていた場所から勢い良く立ち、

 

一刀を探そうとした瞬間、急に後ろから抱きしめられた。

 

こんな事をやる奴なんて一人しか居ない。

 

 

「…どうして抱きしめるのかしら?」

 

 

私は極めて冷静に一刀に問う。けれど。それとは逆に胸は、

 

異常な程、高鳴っており非常に煩わしい。

 

 

「んー、なんかさ。今日の華琳は元気が無い様に見えたからさ」

 

「私が?」

 

「うん、だから元気が出る様にと思って」

 

 

一刀の言葉に疑問を抱き思考を始める。別段、普段通りに接しているつもりだ。

 

しかし、指摘されているのだから無意識に、そういう素振りを見せていたのかも知れない。

 

私は原因を探るべく、一刀を目視した所から記憶を呼び覚ます。

 

一刀に気付いた時は何時もと同じだった筈。

 

次に一刀が桂花と会話しているのを見て……もしかして。

 

原因に辿り着いた私は俄かにも信じたくなかった。

 

だって、その…わ、私が……嫉妬している…から。

 

 

「…もしかして、嫌だった?」

 

「……嫌、な訳ないじゃない」

 

「そっか、良かった」

 

 

一刀、貴方、変わったわね。何だか大人びた雰囲気を醸し出してるし、

 

女の子の扱いが上手くなった、そう印象付けられる。

 

全く私だけ、こんなにもドギマギしているなんて馬鹿みたいじゃない。

 

これも、桂花の影響かしら。

 

……まだ、顔の熱が冷めないわよ。

 

 

「……………」

 

「……………」

 

 

暫くの間、抱きしめられた状態が続き時が過ぎていった。

 

その間、私は徐々に慣れが生じ今では心地良さを感じる程の余裕がある。

 

この最中、私は私の中で生まれた感情、嫉妬と向き合い始めた。

 

どうやら、自分では気付かない程に心を一刀に支配されていたようだ。

 

まさか、こんな事になるなんてね。私は思わず嘆息するが、ふと、ある事に勘付いた。

 

成る程、だから桂花は一刀に惹かれたのね。

 

一刀は見えない力を持っていて、その力、魔法を掛けられると、

 

自然と一刀の方に目が向き、心に入り込む。

 

そして、自覚してからは時すでに遅く、心を奪われる。

 

全く厄介なモノをお互いに貰ったわね、桂花。私は苦笑しながら目を瞑る。

 

 

「…もう大丈夫だね、何時も通りの華琳だ」

 

 

何がもう大丈夫だねよ、全然だわ。

 

て言うか後ろから顔を覗くのは反則よ。

 

 

「私の許可なく離れ様とするだなんていい度胸だわ、一刀。

 貴方は私のモノだから、私がいいと言う迄この状態を保つの、いいわね」

 

「……りょーかい。そう言えば華琳。俺に聞きたい事があるんじゃなかったっけ?」

 

「ああ、それ。それはね」

 

 

謎を解明したし、今更桂花について聞くことなんて、

 

何一つないけど、これだけは伝えておきましょうか。

 

 

「一刀。桂花はとても純粋で魅力的な女の子よ。

 だから、桂花も幸せにしてあげなさい」

 

「それは、勿論。だけどね、俺は華琳も幸せにしてみせるさ」

 

 

………ばか。本当にばかなんだから。

 

 

私は抱きしめられている一刀の腕に手を添える。

 

そして、今だけ、この瞬間だけは、少女で居たいと覇王らしからぬ事を思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……行かなくていいのですかー?」

 

「…一刀は皆に必要とされているわ。だから今は行かない。

 それに、ここ最近、私が一刀を独占していた訳だししょうがないわね。

 でも、一番の座は例え華琳様と言えども譲らないわ」

 

「おやおや、そのデレ具合、随分とお兄さんに調教されたようですね。

 この雌猫が~」

 

「う、煩いわね!!そういう貴女はどうなのよ!!」

 

「私?私ですか……ぐー」

 

「寝るな!!!!」

 

「おおぅ。…そうですねー。虎視眈々と狙っている

 という事にしておきましょうかねー」

 

「全く貴女は素直じゃないわね」

 

「それを桂花ちゃんに言われたらお終いですねー」

 

「どういう意味よ!!」

 

「そういう意味なのですー。では、予算編成の方を再開しましょうかー」

 

「あ!?コラ!!待ちなさいよ、風!!待ちなさいってばーーーーーっ!!!!」

 

 

 

 


 
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