No.651215

真・恋姫†無想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ

霧龍さん


真・恋姫†無想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ
 第13席 日常の中の非日常 のこと。


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2014-01-03 00:14:00 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3439   閲覧ユーザー数:2841

 

 

 

 

 

 

真・恋姫†無想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ

 第13席 日常の中の非日常 のこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

-一刀side-

 

 

   袁術を飛ばしてから時間は少し進み、建業へ帰還したあとの日常

 

   今は袁術に媚を売って生きていた連中を炙り出している最中

   今回は俺が寿春で総指揮を任された

   冥琳曰く

   『お前の実力を知りたい』

   だそうだ

   元々忍びの家系もあって苦労はしてない

一刀 「まぁどこぞの誰かを人知れず・・・とかじゃないからましか」

   これで暗殺して来いとか言われてたら間違いなく俺は孫呉を敵に回してでも断った

   今回は俺に預けられた明命の配下にある一小隊。総勢20名の厳選された隠密部隊

   この面子でやることは至って簡単

 

   金の集まる場所

 

   そろそろ鼠が極上の餌を持って帰ってくるはず

兵1 「御遣い様は人を殺めるのはお嫌いですか?」

   ちょうど餌を持ち帰った兵に零れた愚痴を聞かれた

一刀 「まぁな。君たちも好き好んで人を殺めたいわけじゃないだろう?」

   それは兵士なら誰もが思っていても誰も避けることができない道

   『その気持ちを忘れたとき、其の者は獣と化す』

   決して忘れてはならない。でもやらなきゃならない時もあるのもまた事実だ

兵1 「・・・・我々はもう割り切っているのですよ。」

   そういって各々が抱える愚痴やらをお互いにぶつけ合った

   もちろん情報の整理も忘れちゃいないけど

一刀 「そう・・・・か。さて今日はもう引き上げるか」

   収穫は涎が出るほどおいしい物ばかりがたっぷりと集まった

 

 

   そんなこんなで部隊の皆と親睦を深めて半月

   俺が今座っているのは冥琳の正面だ

冥琳 「ここまでご丁寧に帳簿を作って残していてくれるとはな」

   ありがたい限りだ。と続く

   幾らの賄賂を送ったかを日付まで記しておいてくれた

一刀 「聞き出せれば十分だと思ったんだけどな。部屋をひっくり返せばそこら中に転がってたよ」

   人を隠すなら人の中とはよく言うが書物はせめて書庫に納めてほしいものだ

   その言葉を聞いて俺があの光景を目にしたときと全く同じ状態に陥っていた

冥琳 「・・・まぁいい。よくやってくれた。しばらくは内政に力を入れる故、戦はお預けだな」

   あの大馬鹿者の手綱をよろしくたのむ。と付け加えられた瞬間、俺は涙を流しながら首を横に振り続けていた

 

   部隊は明命の下に戻ったけど、個人的なつながりはしっかりと残っている

   酒を煽りながら愚痴をこぼし合ったりして仲の良い面子が少しづづ増えてきた

   もちろん情報交換や鍛錬にも混じったりしている

一刀 「次は海か・・・・」

   今度は冥琳に『船の上での生活に慣れて来い』と言われ、思春の隊に混じることになった

   まあ、俺が頼んだ訳なんだけど・・・

   事の発端は俺が将になった時に遡る。

 

 

 

   自分の隊を持つことになったはいいものの、部隊構成をどうするか悩んでいた

一刀 「今の孫呉の編成をまとめると大方こうだな」

 

   主に接近戦 雪蓮・翔蓮さん・思春

   主に中距離 祭さん・冥琳・穏・亞莎

   主に遊撃  蓮華・シャオ・明命

 

一刀 「コレだけバランスが取れた構成に素人が入れば崩れるし・・・」

   当然バランスが崩れると火力はもちろん士気にも影響が出る

   戦馬鹿の親と長女には全く関係ないだろうけど

一刀 「ならどうするか。方法はまだある・・・・かな」

   一応構想は立てた

   自分なら相手にしたくない部隊

   ダメだ、完全に悪人の顔になってる

   鏡を見て自分の顔を元に戻す

 

 

 

   そんなこんなで一応全部の部隊を見て回ってる最中

   冥琳の許可も出てるし問題はない

   ただ見て回れる順番を決められてるだけだ

 

 

   俺の隊の構想。

   それは理論上は可能でも実際はあってはならないもの

   『完全自立行動』

   一々軍師の判断で動いていると展開にタイムラグが起こる

   それをなくす為の構想。

   要約すれば軍師泣かせの『丸投げ現場判断』なんだが・・・・

 

   ただしこの方法にはかなりの危険が伴う

   自立すると言う事は制御が利かなくなる可能性もある

一刀 「まあそのための天の御使いって奴だ」

   一人勝手に納得しておく

   5人程度を1組とする小さな部隊の集合体

   『それぞれが阿吽の呼吸で行動し相手より常に1手先を行く』

   それが俺の目指す戦法

一刀 「現実はそうも甘くない・・・・か」

   ひとまず構想は纏まったから冥琳に報告しておく   

   

 

 

   しばらくして1000人程俺に預けられた

   俺の希望がそのまま宛がわれ8割程が新兵に

   残りの2割は各隊からの応援というかある程度の戦経験者を預けてもらった

   そんな顔ぶれと向き合っている

   正直膝が笑ってまともに立てやしないのだが立つしかないのだ

一刀 「今この時から俺が君たちの頭だ!

   こんなド素人で不満のあるものも居るだろう。

   文句があるなら後からいくらでも聞こう

   だが今は耐えてくれ!

   君たち次第で孫呉のこれからが決まる。

   孫呉の未来は君たちの双肩に乗っているものと思え!!」

 

   『オオォォォ!!!』

 

   人の上に立つことがこれ程大変だとは正直思っていなかった

   でも俺の選んだ道だ。決して投げ出したりはしない

   素人なら素人の考え方を貫くだけだ

    

   あとで翔蓮さんに腹を抱えて笑われたのはあの場に居た面子だけが知っている

 

 

 

 

-蓮華side-

 

蓮華 「あれは一体・・・?」

   一刀が兵を持ったと聞いて何をするのか気になっていた

   新入り800ともなると戦の基本から仕込むのに時間を要する

   でも目の前の光景に全く頭が追いついていなかった

冥琳 「・・・・あんなやり方は誰でも思いつきますが実行はしないでしょう」

   冥琳も驚きを隠せない

   何が起こっているか

 

   5人1組という小さな班がそれぞれ1対1で戦っている

   それぞれの本陣と思われるところに赤と青の旗が立っている

   赤と青の鉢巻をつけ、それぞれの大将であろう者が兜を被っていて

   負けた組は兜を下ろし本陣へ、勝てばそのまま別の組とまた戦う

   最後に本陣を落とせば勝利だ

   

   言葉にすれば簡単だが

   わずか3日で新兵が動けるようになっていることが恐ろしい

 

冥琳 「一度に纏めて仕込むのが普通なのが常識と言うよりも当たり前

    あのやり方だとそれぞれの隊に妙な癖がついてしまい

    纏まったときに連携を取りづらくなり効果を上げづらいはず」

 

   普通に考えればそうなるはずよね

   だから私たちは効率より確実性を重視して全員纏めて訓練しているのに

蓮華 「私たちの常識は一刀には通じないのかも知れないわね」

   考えてもわからないから一人勝手に納得しておく

 

 

   一刀が兵を持って1ヶ月が過ぎたころ

   母様はもちろん姉様、祭までもが口をそろえて

   『一刀の兵と模擬戦をさせろ』

   と口癖の様に言い出し冥琳は頭を抱えっぱなし。

   見ている私は頭より先に耳が痛くなってきている

冥琳 「一刀の兵の錬度が一番の問題でしょう

    模擬戦をしたところで一方的に攻められて終わりになるかと・・・・

    現状で手元にある報告書を見る限りではまだ厳しいと思われます」

   相手にならんでしょう・・・と続ける冥琳。

   母様や姉様相手にたった1ヶ月の新兵で挑むのは無理がありすぎる

   あの時以来調練を見に行ってない・・・と言うかあの規模を見ていないのだけれど

   そんなにゆっくりしている時間はないのだけれど?

   そんな疑問が頭に浮かんだときだった

 

   『入るぞ』

   聞きなれた声と共に扉が開く

 

冥琳 「一刀か。どうだ?兵の錬度は」

   短刀直入に聞く

   おそらく一刀もその件でここに来たはず

 

一刀 「正直、俺の予定よりは遅れてる。だが護衛・遊撃程度なら十分使えるだろう

    これからはある程度の装備も必要になってくる」

 

   『俺の予定』と言うのは錬度と日程の関係を曖昧に隠しているけどかなり詰め込んだ予定だということは先日の視察で窺い知ることができる

   護衛・遊撃程度って簡単に言うけど護衛はかなり難しいはず・・・・一部の例外を除いて。

蓮華 「護衛程度なら使えるって・・・まだ1ヶ月よ?

    そんな短期間でいったいどうやって・・・」

   冥琳も驚きを隠せないようね

   でも今そんなことを言うと黙っていないのが数名・・・

???  「いいこと聞いちゃった~」

   今度も聞きなれた声だけど今一番聞こえて欲しくなかった声が聞こえた

   今の言葉を無かったことにすれば・・・

冥琳 「・・・・蓮華さま。おそらく手遅れかと」

   頭を両手で抱え込む冥琳

   もう逃げていいかしら?

雪蓮 「何が手遅れよ。手始めに私が相手してあげるわよ~軽く」

   そんな冥琳とは正反対にご機嫌な姉様

   貴女の場合『軽く』と言いつつ全力で潰してるようなものでしょう・・・・満面の笑みで。

冥琳 「貴女が言う『軽く』は軽くないから言ってるのよ。いづれは相手をさせてあげるから我慢しなさい」

   なんとなく分かってはいたけれど同じことを考えていたわね

   ここで一番問題なのは一刀が拒否するどころか―――――――――

一刀 「兵の錬度を見るにはちょうどいい。」

   ――――――とか言い出しそう・・・って

   私の思考と同時に言わないで欲しいわね。

   一刀も姉様や母様と同じ様に感覚と勘を主に体が動いてるのかしら?

雪蓮 「ねぇ蓮華?今失礼なこと考えてなかった?」

   不意に姉様から言われて不味いと思った

   そんなに顔に出てたのかしら

蓮華 「そ、そんなことは・・・・」

   冥琳が目を背ける

   言葉に詰まった時点でほぼ自爆。

冥琳 「そのことは後回しにするとしてだ」

   冥琳なら助けてくれると思っていたのだけれど

   一刀を見てもかわいそうな目で私を見るだけ

   もう誰も助けてくれないのね・・・

雪蓮 「冥琳がそういうなら今は我慢してあげる」

   しばらく自分の部屋に引きこもろうかしら

   一刀の言っていた自宅警備員(にぃと)?だったかしら

   私の場合は自室だけれど

冥琳 「話を戻そうか。雪蓮と渡り合う・・・とまでは行かなくとも相手は出来るのだな?」

   私が悩んでいる間も話は進んでいる

   今日の仕事は終わらせたから鍛錬して今日は終わりましょうか

蓮華 「悪いけど私は自室に戻らせてもらうわね。冥琳」

   といってこれ以上耳が痛くならないように逃げた

 

   鍛錬の最中姉様に乱入されて絞られたのは言うまでもないわね

 

 

 

 

あとがき

 

  新年あけましておめでとうございます

  第13席いかがだったでしょうか?

  遅すぎる?できれば放って置いてください・・・

  コレくらいゆっくりしか書けないほど日常会話以外の国語力が欠けてるんです。

  標準語は苦手やし自分のキャラちゃうし・・・・

  っとつい中の人が出てしまいましたが(汗

 

  愚痴はコレくらいで作品のほうに戻りましょう

  前話で『待ってます』とコメントいただいた方々にまずはお礼を。

  かれこれ10ヶ月位書いてませんでした・・・・

  正直社会人になってこれほど忙しくなるとは思いもよらなかったので

  ここから先のストーリー、まだ1文字も書けてません

  実際のところ頭の中にあったあらすじすら消えかかっている状態です

  ですが何度も言います

  『作品は作者あっての始まりであり、作者なくして終わりは無い』

  いつの日か必ず終わりを迎えたいと思いますので

  それまでお付き合いいただければ作者として嬉しい事は他にありません

 

  と言うわけでいつ投下できるか分かりませんが次回予告です

  次回、『真・恋姫†無想 呉√外史 一輪の蓮は天より来りし刀と翔ぶ』第14席 お楽しみに~

 

 

  ではまた次話のあとがきでお会いしましょう

 

 


 
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