No.650721

【獣機特警K-9ⅡG】ユナちゃん大ピンチ!【交流】

古淵工機さん

http://www.tinami.com/view/649512 の後日談。
ギリギリセーフだよねこれ…?

ユナ   http://www.tinami.com/view/560172
クリスタ http://www.tinami.com/view/560316

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2014-01-01 15:10:12 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:868   閲覧ユーザー数:825

「ねえ、明日の飛行機まで時間あるし服買いに行かない?」

「あ、いい考えね!賛成賛成!!」

無事にストーカー事件を解決し、今度こそファンガルド星出張の用事が終わったT-9隊のユナとクリスタは、

ラミナ市内の洋服店で服を買いに行く途中であった。

 

ここはラミナ市でも随一といわれるカジュアルストリート。各種さまざまな洋服店が軒を連ねている。

「じゃああたしはそっちの店見てくるけど、ユナちゃんはどうする?」

「うーん…あそこの店行ってみようかな。どっちが可愛い服見つけられるか勝負よ!!」

「じゃあ15分後にまたこの交差点で待ち合わせね!」

「おーっ!!」

 

かくて、しばしクリスタと袂を分かち思い思いの服を探すユナ。

「うーん、フリフリな感じだと子供っぽいし、かといえばこれは地味だし…隣行っちゃえ」

と、次から次へ店をはしごしていたその時だった。

 

「むぐ…!?」

突然何者かに後ろから掴まれたユナは、布につけられた麻酔を吸い、そのまま意識を失った。

それから15分後。

「…っとー!あたしのほうが先に着いたみたいね。それにしてもユナちゃん遅いなあ…」

クリスタは買い物を終えて交差点に来ていた。だが親友・ユナの姿はどこにも見当たらない。

「…ま、どうせ帰りがけに買い食いでもしてるんでしょwしょーがない、もう一週ぐらいしてくか…」

 

しかし、クリスタが町を一周して戻ってきてもユナは一向に姿を現さない。

(まさか…ユナちゃんの身に何かあったんじゃ…!!)

さすがのクリスタの表情にも焦りの色が見え始めていた。

 

その頃ユナは…。

(…ん…そうだ、あたしいきなり取り押さえられて…)

眼を覚ますと、使われなくなった小さなガレージの中。

ユナは両手両足をしっかり縛られている。

目の前にはバッファロー形とカバ形ファンガーの男がうろついていた。

「…へっへっへ、お目覚めかいお嬢ちゃん」

「おとなしくしとった方がええがな!げっへっへ!」

不気味な笑いを浮かべる男二人に、ユナは食って掛かる。

「あんたたち一体何者なの!あたしをこんなところに連れ込んでどうするつもり!?」

バッファローの男がにやりと笑う。

「そりゃもちろん、あんなこととかこんなこととかねえ?おい、例の奴持って来い」

「はいな!」

カバ男が持ってきたのは…!

「え…何これ」

「何ってウナギやがな。これを服の間にやなあ…」

「いやああああ!?!?!?」

「ようし!放り込め!!」

バッファロー男はウナギの入った魚篭をユナのT-9スーツの首元にもって行くと、

そのまま中のウナギを放り込む!!

 

スーツの中で暴れまわるウナギ。その粘液がユナの体にまとわりつく。

「いやぁぁ!やめて!あぁーっ…」

赤面し、色めいた声を上げるユナ。そして中のウナギは7匹ともスカートの隙間から次々に落ちていく。

 

「うう、服の中ベトベト…気持ち悪い…」

「ようし次や!いよいよメインイベント!!」

「さぁお嬢ちゃん覚悟しな!その服いただくぜ!!」

しかし、その言葉を聞いたとたん、ユナの表情が変わる。

「フン…何をする気か知らないけど、脱がせられるものなら、脱がせてみたらどうなの!?」

「なっ、なんだと!?」

「粋がっとんのも今のウチやぞ!?」

「いい?このT-9スーツはあなたたちには脱がせられない。それでもいいならかかってきなさい!」

ユナの挑発に、男たちが突っ込む!!

 

「おーし!だったらお望みどおり脱がせてやろうじゃねえか!力づくでなあ!!」

「おーっ!!」

ユナの元に近づいた男たちが、ベルトのバックルに手を触れた瞬間だった。

「ぎゃあああああああ!!!」

「しびれる、しびれる、しびれるーーーー!!!」

突然、男たちの身体を電撃が襲ったのだ。

「どう?このT-9スーツのベルトは本人以外は外せないようになってるの。あんたたちみたいな奴がうっかり外そうとすると電気が流れるようになってんのよ!!」

「ん、んなアホな…!」

男たちがなんとか体勢を立て直そうとすると、後ろ側の扉が開いた。

 

「ユナちゃん!!」

「クリスタちゃん!!」

入ってきたのはクリスタ。先ほどの電撃と同時に発せられた緊急信号を受け、駆けつけてきたのである!!

 

「あんたたち…よくも…よくもユナちゃんを……!!」

「あれ!?なんで!?なんでバレたんだ!?」

「あかん!撤収や!こらえらいこっちゃで!!」

「逃がすかぁぁぁぁぁっ!!」

…怒りに燃えたクリスタの猛攻撃に男たちはノックダウン。

その後ユナは無事に救出され、犯人の男二人は駆けつけたK-9隊のクオンに確保されたのだった。

「…まったく、警官たるもの、ましてやT-9隊の隊長が敵に誘拐されてどうするんだ!」

「す、すみません…」

ユナを叱り付けるクオンに、クリスタが話しかける。

「待ってくださいクオンさん!あたしが悪いんです。あたしがもっと早く気づいていれば…」

「クリスタちゃん、クリスタちゃんは悪くない!油断してたあたしが!」

「ううん、あたしが!」

「いいえ、あたしが…!」

そんな様子を見ていたクオンは咳払いをすると、ユナとクリスタに告げる。

 

「まあとにかく今回は無事でよかったケド…任務外でも身の回りには常に気を配るように。自分の身は自分で守ること。いいね!」

「「はいっ!!」」

夕闇迫る街で、ユナとクリスタはまたひとつ、警官として成長したのであった。

 

ちなみに犯行に使われたウナギは、警察当局に回収された後、美味しくいただかれましたとさ。


 
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