誠海先生より頂いたかにを捌き、新鮮な野菜ときのこ、豆腐などを鍋に入れてくつくつと。
おろし大根醤油に、畑で採れた本柚子一絞り。
熱燗冷酒、大人の時間もまたこつこつと。
かにの足一本と真剣に向き合って、香り立つ大吟醸で洗い流す。

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残り肴と共に夜を更かし、薄っすらと酔いが覚めかけた頃には、
志野美町は丘の浄久寺から鐘の音が響いてくる。

暖かい上着を着込んだら、ゆるゆると町を一望出来る丘を上って行く。
時計を見る。新年まであと少しだ。