No.649301

IS 2体の魔神皇帝

HIBIKIさん

2,3話位は平和な感じになると思います。訓練などの戦闘描写は軽く入れたりしますけどね。

2013-12-28 20:07:20 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:863   閲覧ユーザー数:855

一夏「・・・・・・そういやもう直ぐだなぁ」

 

箒「?」

 

清香「もう直ぐ?」

 

一夏「ハァ・・・なんか引っかかるんだよなぁ・・・」

 

一夏は天井を見ながらも手早く縫い物をしながら何かを考えている。

話しかけても上の空で聞こえていないようだ。

二人は気になってしょうがないので千冬にもう直ぐ何があるのか聞いてみた。

 

千冬「もう直ぐ?学園のイベントはまだ少し先だから・・・あ!」

 

箒「何か思い当たる事があるんですね?」

 

千冬「あぁ。私達の母さん、お前たちの義理の母となるはずたっだ人の命日だ」

 

清香「あ・・・スイマセン失礼な事聞いて・・・」

 

千冬「いいさ。二人とももう私の妹も当然だからな」

 

千冬さんあんたシスコンになってるな。ブラコンから・・・。

 

千冬「そうだ。今度の休みがそうだから墓参りに行くか?」

 

箒「はい」

 

清香「行きます!」

 

数日後・・・

 

一夏「今日か・・・やっぱりなんか引っかかる・・・」

 

箒「何が引っかかるのだ?義母様の命日だろう?確か亡くなってもう12年近くになるんだったな」

 

一夏「(亡くなる?)・・・・・・・・!?」

 

清香「一夏?」

 

千冬「おい一夏」

 

一夏「スマン墓参り先に行っててくれ!」

 

一夏はバイクをコートから出すと何処かへと物凄い勢いで走り去って行ってしまった。

 

千冬「何を思い出したんだアイツ・・・」

 

箒「まるで義母様が亡くなっていないとでも言うような感じでしたね」

 

清香「お義母さんってどんな人だったんです?」

 

ラウラ「私も気になります」

 

マドカ「マドカも・・・」

 

清香が義母の事を千冬に聞くと彼女は苦笑いしながら話し始める。

 

千冬達の母、織斑三春(海道三春)は性格は束を更に人懐っこくしたような物。

人相などを言えば身長155センチほどしかない貧乳の千冬を想像して貰えればいい。

千冬と『ふーちゃん』と呼んだり一夏を『ちかちゃん』と呼んだりと人の呼び方がいまいち良くわからない。

マドカは『まっちゃん』束はなぜか『たっちゃん』と呼ばれていた。

箒などは名前がかすりもしない『彗ちゃん』(・・・・)と呼んでいたようだ。

料理洗濯掃除裁縫等、家事を全てそつなくこなせているが何も無いところで転んだりするドジが多い。

また十蔵の手伝いが出来るほど頭も良かったらしい。時折十蔵おも凌ぐ物を作ったりしたとか・・・。

千冬達の中で一夏、束が三春の影響がかなり強く出ている。

一夏はその家事全般のスキルの高さ、束はその人懐っこさが良く出ている。

元々束は光子力研究所の職員達とその家族以外には無視を決め込んだりしていたが三春と出会ってから

その性格が改善されて今のように余程の事が無い限り他人を嫌ったり無視したりしない性格になった。

 

千冬「簡単に言ったらこんな感じだな」

 

清香「わたし『香ちゃん』なんて呼ばれそう・・・(汗)」

 

ラウラ「私はどうなのでしょうか?」

 

マドカ「・・・多分『クロちゃん』」

 

何処のサイボーグ猫だ?

 

箒「私は彗かぁ。多分箒星・・・彗星から取ったのだろうが・・・」

 

千冬「私でも母さんのあの性格と考える事はよく解らん。さ、行くぞ」

 

列車を数本乗り継いで霊園にやって来た千冬達。三春の墓はこの一番奥にある。

この霊園はかなり規模が大きいので電動カーのレンタルを行なったりしている。

 

千冬「少し待っていてくれ、電動カー借りてくるからな。バケツや柄杓の用意を頼む」

 

箒「解りました。どうしたんだ清香?」

 

清香「あれ・・・束義姉さん?」

 

箒と千冬が清香の指差す方向を見ると特徴的なティアラ(ティアラエール)をした

 

束「ちーーーーーちゃーーーーん!箒ちゃーーーーーん!清香ちゃーーーーーん!

  ラウラちゃーーーーん!マドカちゃーーーーーん!おいていくなんて酷いよーーーーー!!!」

 

束が物凄い勢いで飛んできた。

 

箒「姉さん・・・」

 

束「学園に行ってちーちゃん達探したのにもう出てたっていうから急いできたんだよ。

  でも少し位待っててくれても良いんじゃないかなぁ?」

 

千冬「あ~すまん。ど忘れしてた」

 

「「おいっ!!」」

 

千冬「昨日酒飲んでなぁ・・・」

 

束は呆れてものが言えず箒と清香はまた隠れて酒飲んだのかと頭を抱えている。

ここ数日の間に一升瓶5本ほどビールを飲んでいる。しかも一夏に隠れて。

 

箒「そのお金何処から出したんです?」

 

千冬「こっそり溜めておいたへそくり」

 

一夏「ほぉ・・・いい度胸してんじゃねぇか姉貴」

 

千冬「げぇ!?一夏!?」

 

一夏「へそくりを溜めるのは別に構わんが酒に使うのはいただけないなぁ・・・。

   没収だ。帰ったらな」

 

ガックリと崩れ落ちる千冬。其処まで酒が飲みたいのか?

 

束「お酒って飲んでも余りいい事ないよね」

 

一夏「俺達に聞かないでくれ。未成年で飲めないし」

 

箒「確かに・・・」

 

清香「でも一夏前に千冬さんに飲まされて・・・」

 

一夏「皆まで言うな。・・・頭痛くなってくる」

 

束「はぁ、ま電動カーレンタルしよっか」

 

マドカ「ん」

 

ラウラ「そうですね」

 

束が電動カーをレンタルしてきて千冬が運転して三春の墓に向う。

一夏は相変わらず合点のいかないような顔をしている。

 

束「いっくん一体如何したの?毎年今の時期そんな顔しているけど」

 

一夏「あ~・・・なんつったらいいのかなぁ・・・・」

 

どうにも言葉で言っても理解しきれないであろうという前提で一夏が話し始める。

 

一夏「まず第一にお袋って殺しても死ぬような人間か?」

 

千冬「それはない。だが爆発に巻き込まれて遺体すら残っていないだろう?」

 

一夏「だがさっき調べたら不思議な事にお袋と俺が居たはずの奴等の研究室、あそこに有った筈の機器が全く無い上に周りにあった他の研究員の遺体も見つからなかっただろ?」

 

束「確かにそうだけど・・・う~ん考えて見れば確かに不自然だよね・・・」

 

一夏が以前Drヘルを母を殺した仇と言っていたが殺された場面を見たわけではなく

Drヘルが三春に銃を向けている時に彼女が一夏を逃がした所までしか知らない。

その後、亡国企業の研究施設が自爆し、国連などの調査委員達が調べた所、三春達の居た研究室の場所だけ何も無かったかのようになっていたという。

 

束「だけどそれといっくんのその顔と如何いう関係があるの?」

 

一夏「以前姐さんにジジィと石版の話、した事あったろ?」

 

束「まさか・・・でも三春さんならありえるかも・・・」

 

束は一夏が何を言いたいのか理解し、真面目な顔で考え始めた。

 

千冬「如何いうことだ?」

 

一夏「今は何もいえない。確証が無いからな」

 

千冬は少し納得がいかなかったが確証が無い話を聞いてもしょうがないと思ったのか何も言わなかった。

束も暫くは考え込んでいたが確証も無いのに考えてもしょうがないと結論をつけたようだ。

 

箒(義母様か・・・そういえば母様は元気だろうか・・・今度連絡を取っておこう)

 

清香(どんな話だったんだろう?)

 

ラウラ、マドカ「?」

 

10分程すると目的のお墓に到着した。墓には織斑家之墓と彫られているので先祖代々の墓なのだろう。

一番新しい場所には織斑三春、その前には織斑四郎と描かれている。

 

箒「四郎ってもしかして・・・」

 

千冬「あぁ、父さんの名前だ。良く覚えていないのだが確か箒が生まれる少し前に事故で亡くなったんだ」

 

束「確か相手が信号無視してそれで・・・」

 

千冬「あぁ。父さんは背が高くてな。よく束と二人で肩車してもらったな」

 

束「気さくな人だったね。私もあんな人が父さんだったらどれだけ良かったか・・・」

 

一夏「辛気臭い話は此処までにしてさっさと墓綺麗にしようぜ」

一夏がせっせと墓を磨いているのを見て他のメンバーも各々仕事を始める。

千冬は仕事をしようとするが汚れるから引っ込んでいろと束に言われてしまい体育すわりで

ゴミが溜まるのを終るのを待っている。ようはごみ捨て係だ。

束と箒、清香は色々と掃除道具を使って墓石についている苔などを取り除き、

一夏、マドカ、ラウラは周りに沢山生えている雑草などを取り払っている。

時折千冬と一夏がバケツの汚れた水を取り替えたりした。

20分程で出来たばかりのころのように墓は綺麗になった。

 

一夏「線香線香・・・っと」

 

清香「つべたい~(>×<)」

 

ラウラ「私も寒いです(>×<)」

 

箒「冬が近いからなぁ~」

 

一夏「一応カイロあるぞ。少し前から使ってたからこれ使えや」

 

一夏は箒達6人にカイロを渡す。千冬は其処まで寒くなかったが水を使っていた箒、清香、束にはありがたかった。

其れを見た一夏は線香を取り出してライターで火をつけた。

 

一夏「アチチチ・・・」

 

箒「一夏、大丈夫か?」

 

清香「火傷になってない?」

 

一夏「ん?あぁ平気だ」

 

時折燃えた灰が一夏の手にかかって熱がったりしていたが。

そして千冬、束、一夏、箒、清香、マドカ、ラウラの順で線香を供えて墓を後にした。

 

千冬「もう11時半か・・・腹が減ってきたな」

 

一夏「Zzzz」

 

箒「スー・・・スー・・・」

 

清香「クー・・・クー・・・」

 

マドカ「束姉・・・ムニャ・・・」

 

ラウラ「皆見事に寝てますね」

 

束「フフッ。でもこんなに安心しきった寝顔久しぶりに見たよ♪」

 

千冬「近くにファミレスでも無いものか・・・(マドカ・・・私ではなく束なのか?)」

 

現在七人は千冬のコートの中にしまってあった車(ワゴン)で移動中だ。

千冬にもようやく専用のコートが支給され、彼女も何時も着ている。

運転しているのは束で千冬は地図で近くに食事が出来る場所が無いか探している。

一番後ろの席に一夏、箒、清香が、真ん中がラウラとマドカ、運転席に束、助手席は千冬だ。

現在一夏の両サイドに箒と清香が寝ていてラウラの膝にマドカが頭を乗せて寝ている。

 

束「皆寝ちゃってるし学園に戻ってもいいんじゃない?此処からなら1時間一寸で着くはずだよ」

 

千冬「そうするか」

 

ラウラ「ですね」

 

その頃IS学園では・・・

 

弾「だからその感覚がよく解らないと言ってんだ」

 

鈴「う~ん・・・やっぱりアタシ説明苦手だわ・・・」

 

セシリア「私は細かすぎますし・・・」

 

簪「私はたとえが解りずらいかな?」

 

弾「大まかなイメージは掴みやすいけどな」

 

弾達4人がアリーナで訓練を行なっていた。

白式にサンダーブレークとネーブルミサイル、フィンガーミサイルが搭載され、その使用タイミングなどを

今の内に完全に掴んでおきたい弾がその特訓を3人に頼んだのだ。

特にサンダーブレークは出すまでに時間が掛かるのでそのタイミングが今一つ掴めていなかった。

 

弾「はぁ、今の所援護してもらって隙を作って出すしかないか・・・」

 

鈴「でしょうね。その内千冬さんや一夏が細かく教えてくれるわよ」

 

セシリア「一夏さんはともかく織斑先生なら適任でしょうね」

 

簪「一夏はサンダーブレークより時間が掛かるトールハンマーブレーカーを使ってるから

  教えてもらって損はないと思うけど?」

 

楯無「耐えられるの弾君?」

 

簪の言葉にセシリアも納得し、近いうちに一夏か千冬に特訓をつけてもらうことにした。

 

鈴「そういえばシャルは?」

 

楯無「あの~?」

 

簪「ラウラがいないから不貞寝してる」

 

今何時ものメンバーでいないのはシャルロットだが彼女はラウラが居ないので

部屋で閉じこもって不貞寝している。

 

弾「アイツも下心丸出しだからお仕置きされるってのに・・・」

 

鈴「ラウラもシャルの事は嫌いじゃないけど直ぐにベタベタするのが嫌って言ってたわ」

 

楯無「皆~?」

 

セシリア「そうすればお似合いですのに・・・」

 

簪「うんうん」

 

弾「一寸待て!其れだと不味くないか!?性別的に!?」

 

楯無「いい加減気がついてほしいんだけど・・・」

 

弾「はぁ。もう突っ込むのも疲れたわ。飯食うか?」

 

「「「食べる(ます)」」」

 

弾「解った。手間かけて作らせて貰う」

 

楯無「わ~ん皆が私を無視する~~~(泣)虚ちゃ~ん!!」

 

無視され続けたゾンビ・・・もとい楯無は大泣きしながら虚の下に走って行ったが

当の彼女は妹の本音と買い物に出かけていて不在の為、泣きつく相手がおらずに更に大泣きするのだった。

しかも泣いている彼女を見ても一年生の皆は自業自得としか思わず2,3年生の生徒達には襲い掛かられるわ

其れを迎撃しなきゃいけないわで心のより所を求め始める楯無だった。

 

弾「いまゾンビが居たような気がしたけど・・・」

 

鈴「気のせいでしょ?」

 

簪「あの人が此処に居る訳ない・・・」

 

セシリア(お気の毒に・・・)

 

セシリアだけが楯無を気の毒に思うのだった。

 

弾「セシリア~?何してんだ置いてくぜ~?」

 

セシリア「今行きますわ♪」

 

しかし弾に声を掛けられたので楯無の事は直ぐに忘れ去ったのだった。

 

弾「よっ!・・・・それっ!」

 

鈴「上手くなったわね本当に・・・」

 

簪「本職顔負けかも・・・」

 

セシリア「具材が綺麗に宙を舞ってますわ」

 

食堂で弾が作っているのは以前、鈴の父に習ったチャーハンである。

 

弾「そういや鈴のお袋さん、親父さんとよりを戻したんだって?」

 

鈴「うん、ホント一年ちょいで再婚って何なのよ全く・・・」

 

彼女の両親は以前何らかの理由により離婚し、鈴は母に引き取られ、中国へ。

しかし離婚しても時折彼女に内緒で会っていたりしたようでいつの間にか再婚したと

この前聞いたばかりなのだ。

 

セシリア「羨ましいですわ・・・」

 

弾「あ・・・確かセシリアの方は・・・」

 

鈴「・・・」

 

簪「・・・」

 

声が掛けにくくなり空気が重くなる。

 

箒「早く昼食を作ってくれ。腹の虫が鳴いているんだぞ」

 

一夏「知らんわ。作るけどさ・・・」

 

清香「只今~♪」

 

ラウラ「ホッ、シャルロットは居ないようだな」

 

シャル「ラウラ~♪」

 

ラウラ「うげぇ!?」

 

千冬「デュノア、抱きつくだけにしろ」

 

束「アハハ・・・(苦笑)」

 

マドカ「お腹すいた・・・」

 

一夏達が帰ってきた。そしてラウラを感知したシャルロットもやって来た。

ラウラに抱きついて匂いを嗅ごうとしたがマドカに阻止され何処かで尻叩きをされたようだ。

 

シャル「う~・・・お尻がいたい・・・」

 

マドカ「でも手加減した・・・」

 

シャル「其れはわかってるけど痛いんだよ?」

 

ラウラ「私だったら手加減せずにレーゲンZで叩くのだが・・・」

 

シャル「死んじゃうよ!?痛いとか感じる前にミンチになっちゃうよ!?」

 

箒「茶が美味い」

 

束「そうだねぇ~」

 

千冬「2人も止めるの手伝ってくれんか?」

 

マドカ「大丈夫。マドカだけで十分・・・」

 

マドカはシャルの額に自分の額を近づけていく。するとシャルは突然真っ赤になって沸騰して動かなくなった。

 

千冬(面倒な事になりそうだな・・・)

 

弾「そういや一夏よ、今度サンダーブレークを出すタイミングとかの特訓つけてくれねぇか?」

 

一夏「ん?あぁいいぞ。俺も俺で如何すれば攻撃を出されないで済むかとかやってみたかったし」

 

弾「明日は?」

 

一夏「明日は用事があるから明後日の放課後だな」

 

弾「了解」

 

20分もしないうちに料理が出来た。弾が海鮮チャーハン、一夏がきつねうどんとから揚げを作った。

清香と一夏、マドカは両方を食べ、ラウラ、鈴、セシリア、簪は弾のチャーハンを、

残りのメンバーが一夏の料理を食べた。

 

束「から揚げ美味しい♪」

 

箒、清香「油揚げ油揚げ♪」

 

弾、一夏((狐かお前等?))

 

ラウラ「うむ美味い」

 

鈴「弾に抜かれたOTL」

 

セシリア「お米のぱらぱら加減がなんともいえませんわ♪」

 

千冬「何で私には家事の才能が受け継がれなかったんだ・・・美味い」

 

簪「今度は私が作ってみようかな・・・」

 

シャル「コシがあって美味しい」

 

一夏「つーか今夜お前等が作ってみろよ」

 

弾「賛成だ」

 

マドカ「頑張る・・・チャーハン美味しい♪」

 

平和を満喫する一同だった。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
1
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択