~あなたはどんな風に生きたい?~
暗闇の中、女口調の野太い声が木霊する。
―――俺は今、夢を見ている―――
――何故かは知らないがそれだけは漠然と理解出来る――
~もう一度だけ訊ねます。あなたはどんな風に生きたいですか?~
~義と徳に溢れた少女と共に正義のために生きますか?~
突如視界が明るくなり、目の前に長方形の絵があった。描かれていたのは桃の花を背に三人女の子自分達の得物を高らかに掲げ、何やら誓いを立てているように見える絵であった。
~覇王の少女と共に覇道に生きますか?~
左側が黒く、そして鈍く光ったのを感じてそちらを向く。そこには、また絵があり描かれていたのは自信に充ち溢れた顔で鎌を構えている少女。その後ろに同じ人物が描かれているが、こちらは儚さを感じさせる顔つきだった。
~それとも国王の女性と共に乱世を駆け生き抜きますか?~
今度は反対の方向が燃え上がった様な音が聞こえ、音のした方を向く。こちらは真っ赤な空を背に多くの人々が整列し、その先頭に綺麗な女性が三人いた。その内の二人は何やら後ろの人々に指示を出しており、もう一人は闘志を剥き出しにした瞳でこちらを見ている絵であった。
~選ぶ物語(生き方)は貴方の自由。さぁ、選んでくだ…~
「うるさい。黙って」
おっ!喋れたのか俺?そうと分かれば反論させてもらうか。
「さっきから、黙って聞いていれば『生き方』だの『選んで』だの…俺の生き方は俺が決める。指図するな」
~……選択肢が少ないってことかしら?も~欲張りなのだから、それでこそ私のご主人さま♪しょうがないわね、私たちの膣[なか]だから特別に幾つか選択肢を増やしてあ・げ・る~
―――突然フランクになりやがったな、このカマ野郎。何処をどう脳内変換したらそうゆう回答になるんだ?―――
そう考えている間にも虚空から絵が二枚浮かび上がって来た。その事に驚かないのはこれが夢だと認識している所為だろう。
菫[すみれ]色に光る絵を観る。一枚は木の下に淡い紫色の髪をした小柄でお淑やかそうな少女が正座し、その膝を枕にして寝ている赤毛の女の子。その女の子に怒っている深緑色の髪に眼鏡を掛けた少女、それを止めようと必死にメガネ娘にしがみつく小さくて淡い緑色の髪した少(幼)女。その遠くでそれを酒の肴にして笑っている紫の髪を簪で止めている女性が描かれていた。
もう一枚は……なんだこれ?絵が一面金色で塗り潰れていた。
「おい、これ…なんだよ?」
~さぁ?~
―――カマの上に無責任か―――
怒鳴ってやろうかと思った瞬間、
―――ピシっ―――
今、おれの眼に映っている世界に罅が入った。
「なんだ!?」
~さぁ、そろそろ時間がないわ。そろそろ貴方が目覚めるわ~
「あぁ、やっぱ夢なんだ、これ。んっ?てことは、このまま選ばなければどうなるんだ?」
~ただいつもの日常に戻るだけ…でもいいの、それで~
――― こいつ…俺のことを知っている?―――
俺の名は北郷 一刀。フランチェスカ学園の二年生。
そして、天衣無縫[てんいむほう]流道場、現師範代。
それが俺の肩書。六年前にスパルタ爺さんを下し神童と呼ばれ、二年前に世代交代で師範代となった。嬉しかった、同時に絶望した。
皆が弱すぎて相手にならなくなった。しかも、神童と呼ばれようと中に身は学生。門下生の教育の仕方など知る由もなかった。そのせいで門下生は辞めていき、気がつけば道場は俺一人となっていた。
心は荒み日々の楽しみは消え、体を鍛えることしかやることはなくなった。とはいえ、学校に行ってないわけじゃないぞ?時折、学生らしく友達と遊び、夜更かしをしたりしているぜ?
脱線したが正直な話…日常がつまらない。いや、刺激と言える物が少なすぎる。
だからこそ、今の話はおいしい。しかし…
―――夢に逃げるのはどうよ―――
~もー、早くしなさいよ~
野太い声が脳に響く。確かに罅も大きくなってきている…よし。
「決めたぜ。選択肢を選ぶっていうのは性に合わないが贅沢もも言えないからな、どうすれば良いのだ?」
~ぐふっ、お早い決断ね。やることは簡単♪行きたい場所の絵に飛び込むだけよ~
気持ち悪い笑いを聞き流し、行きたい絵を選ぶ。
―――『義の為』というのはパス、ガラじゃないし今更…菫色の絵は楽しそうだが心が踊らない。金色は選択肢から除外っと。普通そうだよね?これで、残り二つ―――
紅い光る絵と黒く鈍く光る絵だった。
―――行くなら乱世か、それとも覇道…か―――
それらを選らんでる時、事件(世界)は起きた(動いた)。
~もう!本当に時間がないのよ!こうなったらブルッラァァァ~
遭ったことを簡潔に話すぜ?こうだ↓
目の前が光った⇒筋骨隆々の桃色紐パンのみを装着した坊主(揉み上げのみ残しそれを三編みにしている)が出現した⇒一刀は後ずさりした⇒後ろの絵に当たった⇒当たった絵に吸い込まれた
以上
「あら?一緒に選んであげようとしたのに!もうっ、恥しがり屋さんなんだから」
巨体をくねくねと動かしながら悶える男…その名は貂蝉[ちょうせん]。貂蝉は動くのを止め、一刀が入った絵を見る。
「にしてもご主人様ったら、一番苦難が多い所を選ぶなんて…聞こえないだろうけど聞いて。流れに抗ってはダメ、身の破滅に繋がるから…でも」
目を細め口がほほ笑む。
「あのご主人様なら抗って抗って物語をいい方向へ持って行ってくれそうね」
続くといいな。
はじめまして、覇炎と申します。初めてここに投稿させて戴きました。
いや~小説を書くというのは疲れますね!
さて、これからの『真・恋姫†無双~物語は俺が書く~』は出来るだけ更新をしたいですが不定期となると思います。下手をすると続かないかもしれません。
もし、続けれるのであれば『平〇仮面〇イダー』のネタや名セリフを混ぜていきたいな~と思っていたり。「最初に言っておく」とか「キバっていくぜ」とか…済みません、調子に乗りました。
では、次の機会に会いましょう。
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この作品の北郷 一刀は性格が全く異なりますのであしからず。
仲間には優しいですが敵と判断すると最低です。
主に落とし穴に嵌めたり、縄で逆さ吊りにしたりと…。しかも、いつ仕掛けたのかも解らないほど鮮やかに。
強さは武将達と渡り合えるくらい。
しかし、武力が全てはない。
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