No.646392

魔法少女リリカルなのは Extreme(エクストリーム) 第七十話

Blazさん

イレギュラー"アインスト"の存在を知った零人達。
彼等はアインストを倒すために新たな戦いに入っていくのだった・・・・・!
そして、少年少女達は一つの答えに向かっていく・・・・・。

A,s 2nd編イメージソング

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2013-12-19 17:11:13 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1351   閲覧ユーザー数:1301

A.s 2nd編 第七十話 「iconoclast」

 

 

 

はやて達がアルケーとの決着を付けた頃。なのははクルーゼと激しい戦闘を繰り広げていた。なのはの動きは先程までの動きとは違い、迷いが吹っ切れたという感情が表に出ていたのだ。

 

クルーゼ「フッ・・・蒼の力ですべてを知ったか・・・・!」

 

なのは「はい・・・・私は、ココで果てる筈だった。でも・・・今までと同じ様に・・・怒りと憎しみで戦うというのは・・・もうしません。」

 

クルーゼ「・・口で言うのは簡単だ。だが・・・君は何処までそれを言い続け・・・体現できるのか・・・」

 

キラ『・・・それは今から証明します。』

 

エクセレン『女は一度決めた事は早々に曲げない存在なのよ!』

 

クシャル『と言うわけだ。覚悟しとけよ。』

 

クルーゼ「・・・・・フッ・・・・・!」

 

 

刹那。クルーゼはライフルを使い、なのはを攻撃。対してなのははそれを回避した。

続いてなのはは複数のスフィアを展開。それを見たクルーゼは距離を取ってドラグーンを射出した。

 

クシャル『スピードや火力はアッチが上だ!』

 

アル『ならば精密度で対抗するだけです。』

 

なのは「その通り!ドライブ・アクセル・シューター!!」

 

なのははスフィアを発射しドラグーンに向かい攻撃した。だが、当然スピードは現在のドラグーンに軍配が上がる。しかし、なのははドラグーン一基に対し二個のスフィアで対抗する事にしたのだ。そのお陰が少数のドラグーンがスフィアと相打ちになって爆発したのだった。

 

クルーゼ「っ・・・・なるほど・・・たがそれが何時まで続けられるかな?」

 

アル『一時・六時・九時に敵のビットが接近。どうやら複数のビーム口があるタイプです。』

 

なのは「っ!」

 

すかさず、クルーゼは大型のビットを使用してなのはを包囲。だが、それを降下して回避し、ビットの一基が他のビットの攻撃を受けて爆発したのだった。

 

アル『これで撃墜数は四基。』

 

エクセレン『そろそろ本命さんも本性だしてくるわよ!』

 

なのは「了解ッ!!」

 

 

 

クルーゼ「そうさ・・・・茶番は終わりだよ!!」

 

クルーゼはスラスターを吹かして接近。カートリッジを三個消費し、複合シールドのサーベルでなのはに向かって行った。当然、周りからもビットの攻撃が開始されている。

それをなのははファンネルを使用し、レイジングハートを近接の薙刀で対抗。ファンネルをピラミッド状に展開してバリアを回りに張ったのだ。

 

なのは「これで周りのビットを気にせずにいられる!」

 

アル『制御はこちらで行うのでご安心を。』

 

クルーゼ「フッ・・・だがファンネル自体を破壊すれば・・・・・!」

 

なのは「そこら辺はご安心を・・・・!」

 

なのはがそう言うとファンネルはピラミッド状を保ちながら回転し始めたのだ。

これによって、ビットの攻撃はファンネルに当たらず、無効化されていったのだ。

 

クルーゼ「ちっ・・・・・!」

 

なのは「よしっ・・・・・今なら!」

 

 

 

ガシッ!!

 

 

そして、なのははクルーゼにバインドを掛けるとレイジングハートを突き刺そうとした。

しかし、クルーゼの反応は速く。バインドを破壊するとかなりの近距離でシールドを張ったのだ。

 

なのは「っ!?」

 

クルーゼ「ふっ・・・・バリアは破壊されてもらう!!」

 

刹那。クルーゼの大型ビットはバリアを無理矢理破壊して解除させたのだ。そして、ビットはクルーゼの背部に戻り、ファンネルはなのはの元に戻って行ったのだ。

 

クシャル『ちっ・・・無茶苦茶だな!』

 

エクセレン『そう言う私達もあんま言えないけど!』

 

クルーゼ「君達ほどでもないさ。故に・・君達はあってはならないんだよ。君と言う存在は・・・高町なのは!」

 

なのは「っ・・・・!」

 

キラ『彼の言葉に耳を貸しちゃ駄目だ!あれは僕がどうにか・・・・』

 

なのは「それは駄目だよ、キラくん・・・でないと・・・・!」

 

クルーゼ「いや・・・厳密には君とその周りの者達かな?」

 

なのは「それはどういう・・・・」

 

クルーゼ「言葉通りさ。自由の翼を手に入れた者。ただ温かさを取り戻したかった者が生み出した存在。闇を受け入れ、夜を制した者とその騎士。そして・・・・・蒼の力を持つ者達。それは本来あってはならなかった。故に・・・君達はこの世界には・・この事象には存在してはいけないのだよ!」

 

なのは「そんな屁理屈・・・!!」

 

クルーゼ「果たしてそうかな?今の君は解る筈だ!君の中に宿された力の恐ろしさを!!」

 

なのは「・・・・確かに・・・でも・・・・!」

 

なのははファンネルを牽制にディバインバスターをクルーゼに撃ち込んだ。しかし、クルーゼはそれを回避しライフルで反撃。それをなのはも回避してアクセルシューターで反撃したのだった。

 

なのは「誰でもそう・・・力だけが人の全てじゃない!!」

 

クルーゼ「それが誰に解る?何が分かる!?」

 

クルーゼは複合シールドのサーベルを起動してビットを回りに射出した。そして、なのはと鍔迫り合いになり、声を上げたのだった。

 

クルーゼ「解らぬさ・・・・誰にもなぁ!!」

 

なのは「ぐっ・・・・!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジェネシス中枢、窯・・・

 

 

窯ではアストラルヒートを叩き込んだ零人が力尽きて膝を突いていた。

幸い大剣で支えているが、体力と気力が限界なのは誰の目からも明らかであった。

 

ラグナ「はぁ・・・はぁ・・・・ニューは・・・・?」

 

レイチェル「・・・・。」

 

零人「・・・・確かに・・・・一撃が入った・・・・感覚はした・・・・・・ぐっ・・・・。」

 

イクス『マスター・・・無理はしないで下さい。』

 

零人「・・・ああ・・・イクス・・・皆は?」

 

零人はイクスに状況を聞こうと座って体を休めた。レイチェルの近くには気を失っているフェイトが寝ており、それを見て零人はひとまずの安堵を浮かべたのだった。

 

イクス『・・・状況取得。現在、はやて嬢達はオルドルに帰還。其処から重破斬でここを破壊すると、ガルムとセリムから提供されました。』

 

零人「・・・リミットは?」

 

イクス『・・・今から三十分きっかりです。』

 

零人「・・・・そうか。」

 

ソルナ『ニューの反応は無くなったから・・・もうこっちは終わったのかな?』

 

零人「・・・・多分・・・だけどな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おやおや。もう勝ったつもりでいるのですか?」

 

ラグナ「っ!!!」

 

レイチェル「・・・とうとう出てきたわね。」

 

ラグナ「っ・・・・・・テルミィィィィィィィィィィィィィィイイ!!」

 

ラグナの声と共に零人達の前には転移してきたハザマがいたのだ。しかし、紫との戦闘で損傷した右腕は修復されておらず、レイチェルはそれを見て確信したのだ。

 

レイチェル「・・・どうやら・・直ぐには直してもらえなかった様ね。」

 

ハザマ「・・・・ええ・・・しかし・・・・・・・・お前か?八雲のババアに「ニワトコの杖」なんぞ貸したのは?」

 

レイチェル「真逆・・・・あれは私の関与の範疇じゃないわ。むしろ、それぐらい覚悟して彼女を潰しに行ったのかと私は思っていたわよ。テルミ。」

 

ハザマ「・・・・・まぁ・・それもそうですね。それに・・・これぐらいの事は私達も予想の範疇でしたし。右腕は兎も角として。」

 

レイチェル「・・・・・・。」

 

零人「・・・どう言うこった?」

 

ハザマ「・・・ここで・・貴方達にあるお話しをしましょう。」

 

フェイト「っ・・・・・」

 

 

 

 

 

ハザマ「むかしむかし・・・世界は一度滅びに向かっていました。

 

しかし、其処に六人の英雄が現れて世界は滅びから救われたのです。

 

それから百年が経ち。英雄達は死に、あるいは世界の片隅で生き続けていました。

 

そんな中、ある男が現れます。

 

その男はかつて世界を滅びに誘おうとした力の欠片を持っていたのです。

 

男は世界に復讐し、全てを破壊しようとしました。

 

しかし、男はあと少しと言う所で負けてしまいます。

 

それは、その相手がそのものを好きなあまりに世界を全て破壊しようとしたのです。

 

やがてその相手と男は深い深い窯の其処に落ちていきました。

 

そして、男とその相手は滅びとなり、その世界は破滅したのでした。」

 

 

 

零人「っ・・・・・それは・・・真逆・・・・・・」

 

ハザマ「この物語のタイトルを付けるとすれば・・・・・・・

 

 

「カラミティトリガー」

 

 

ですかね。」

 

 

フェイト(・・・カラミティ・・・トリガー・・・・・)

 

ハザマ「全ては輪廻の如く、同じことを繰り返すはずでした。しかし・・・やがて全ては崩壊し始めたのです。それは貴方の所にいる二人の少女。その一人が関係しています。それがどっちか・・・・解りますよね。岡本君。」

 

零人「・・・・・・・ラン・・・・・。」

 

ハザマ「ラン・・・・それが「魔銃・ベルヴェルク」に選ばれた少女の名ですか。」

 

零人「・・・・テメェ・・・ラン達をどうするつもりだ?」

 

ハザマ「いえ、何もしませんよ。「彼女」・・・にはね。」

 

零人「・・・・・なるほど・・狙いはベルヴェルクか。」

 

ラグナ「っ・・・・お前・・それってどういう・・・」

 

レイチェル「夜天の書・・・彼女に保管されていた試作型のアークエネミー。貴方はそれをどうするつもり?」

 

ハザマ「・・・これは・・・答えても私にはデメリットは無いのでお答えしましょう。

単純にその力が邪魔となるだけ。ですよ。もう一人も彼が別の意味で面倒だとか言ってましたが・・・あの子はマジで関係なし。って言うか眼中に入ってません。」

 

零人「っ・・・・・・・」

 

ハザマ「・・・いずれにせよ・・・・貴方はラグナ君同様邪魔な存在です。ですから・・・ここで排除させていただきます。」

 

すると、ハザマの後ろから四体の量産型次元素体達が転移して来たのだ。

それを見てレイチェルは顔を歪ませ、ラグナは驚いていたのだ。

 

ラグナ「なっ・・・・!?」

 

レイチェル「それは・・・・・!」

 

ハザマ「行きなさい。対象はラグナ=ザ=ブラッドエッジとレイチェル=アルカードです。」

 

量産素体「任務了解。これより戦闘態勢に入る。」

 

 

刹那。量産素体たちは一斉にラグナとレイチェルに向かって行った。ラグナは直ぐさま大剣を抜いて量産素体二体と戦い。レイチェルは残りの二対に対して防戦一方だった。

 

ラグナ「ちっ・・・・オイ、ウサギ!!どうしてさっきから守ってばっかなんだよ!!」

 

レイチェル「・・・五月蝿いわね・・・・こっちにも色々事情があるのよ。」

 

零人「しまった・・・・フェイトか・・・・・!」

 

そう。レイチェルの後ろには重傷のフェイトが居たのだ。つまり、もし自分が離れれば、ハザマがフェイトを殺すかもしれないのだったからだ。

 

フェイト「っ・・・・わたしは・・・・いい・・・・だ・・から・・」

 

レイチェル「・・そんな事をして、あの子が喜ぶと思って?」

 

フェイト「・・・・・・。」

 

レイチェル(とは言っても・・・正直邪魔なのは事実。そして・・零人だけに量産素体を割り当てなかった理由は・・・・「零人!今すぐ立ってこの子と一緒にココから立ち去りなさい!でないと貴方も邪魔の一員よ!!」

 

零人「っ・・・・解った!」

 

ハザマ「させません。」

 

レイチェルは零人とフェイトだけでもこの場から逃がそうとするが、ハザマはラグナと戦っていた量産素体を一体、零人に向けて攻撃命令を出したのだ。零人はその量産素体に妨害されて動きを止められたのだった。

 

零人「ちっ・・・!!」

 

レイチェル「しまった・・・・!!」

 

ハザマ「貴方はまだココに残ってもらいますよ。仕事がありますのでね。」

 

零人「なっ・・・・・!!」

 

ハザマ「さて・・・・レイチェル=アルカードに攻撃している素体二体。その後ろのフェイト・テスタロッサを殺しなさい。」

 

レイチェル「っ!!」

 

零人「何っ!!」

 

すると。量産素体たちは一斉にフェイトに向かって接近していった。レイチェルはそれを止めようとするが、一体抑えるので精一杯でも一体がフェイトに向かって行ってしまったのだった。

 

レイチェル「っ・・・・人形が・・・・・・!!」

 

零人「フェイトッ!!」

 

フェイト(駄目・・・・体が・・・・・・・!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドウッ!!

 

 

 

 

 

 

しかし、突如フェイトに向かっていた量産素体が何者かによって撃たれたのだ。

それは、零人でも。なくましてや他の誰かでもなかったのだ。

 

ハザマ「なっ・・・・今のは・・・・」

 

レイチェル「ベルヴェルクの攻撃・・・・・真逆・・・・・」

 

ハザマ「またテメェの仕業かよ・・・・八雲紫ぃぃぃぃぃぃぃぃぃい!!」

 

フェイトの後ろにはスキマが開いており、其処からベルヴェルクの攻撃が放たれたのだ。

だが、一体どうやって攻撃をしているのか。それは・・・

 

 

 

 

ラン「・・・どうでした?」

 

紫「初弾は当たったわ。次からはもっと難しいわよ。」

 

ラン「・・・はい!」

 

紫がスキマでランを無理矢理、岡本家に返して其処からベルヴェルクで攻撃していたのだ。

しかし、どうして岡本家でやっているかと言うと実は岡本家は防音処理を壁に済ませており、八神家ではシグナム達に見られて紫にとって色々不都合だったからだ。

 

ドウッドウッ!!

 

 

 

その後。ランは量産素体に集中砲火し、一体が蜂の巣になって倒れたのだ。

それを見て、ハザマは顔を歪め。対してレイチェルは少し微笑んでいたのだった。

しかし・・・

 

ハザマ「・・・いいでしょう。ならば・・・・この餓鬼だけでも連れて逝くだけだぁ!!」

 

零人「っ!?」

 

ハザマが叫ぶと同時に窯の方から何かが上がってきたのだ。それは、先程倒されたはずだったニューだったのだ。

 

ラグナ「なっ・・・・!?」

 

零人「ニュー!?」

 

ハザマ「残念。コイツのムラクモユニットは伊達じゃねぇ。あんなのちょっと時間を掛ければ直ぐに元通りって事よ!!」

 

ラグナ「ちっ・・・・・!」

 

ハザマ「さぁてと!うざったらしい転生者さん。とっととこいつと一緒に地獄に堕ちてもらおうか!!」

 

零人「なっ・・・・!!」

 

すると、零人の相手をしていた一体が零人を後ろから拘束して動けなくさせたのだ。零人は無理矢理脱しようとするが素体はビクともしなかったのだ。

 

零人「くうっ・・・・・!!」

 

テルミ「ヒャハハハハハ!さぁ・・・・・これで全ては終わりだぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

その頃。再びなのはとクルーゼの戦いは・・・

 

 

なのは「貴方は・・・・貴方だけは・・・・!!」

 

クルーゼ「フッ・・・!いくら叫ぼうが今更何も変わりはしない!!それを知ってココまで進んできたんだろうに!!」

 

なのは「っ・・・・・!!」

 

クルーゼ「正義と信じ。解らぬと逃げ。知らず聞かず。人はそうして生きてきた。その果ての終局だ!もう誰にも・・・この破壊は止められない・・・!!」

 

なのは「破壊・・・・!?」

 

クルーゼ「そうさ・・・・・もうすぐな・・・・!!」

 

クルーゼはそう言い瞬時に小型のディスプレイを出して何かを打ち込んだ。そして、直ぐにしまうとまた戦闘を再開したのだ。

 

クルーゼ「人は滅ぶ・・・・滅ぶべくしてな!!」

 

なのは「そんな・・・」

 

クルーゼ「それが人だ。何時の世界も・・・どんな世界でもだ!!」

 

なのは「違う!!正義は自分が信じたものを最後まで信じる!争いに正義が無くても・・・人の意志には必ず、自分の信じた正義がある!!」

 

なのははファンネルを使用してビットに対して攻撃を行った。だが。ビットは数機しか破壊されず、逆にファンネルも二基破壊されたのだった。

 

クルーゼ「それが仮に偽善でも・・・他者にとって「悪」でもか!!」

 

なのは「たとえそうだとしても・・・その時は誰かがその間違いを正す!!そして・・・たとえ知らなくても・・・それが自分にとって意味のあることなら・・・人は逃げない!たとえそれがその人にとって不幸であっても・・・!!」

 

クルーゼ「それはごく一部の人間の考えだ!!それ以外の者達は自分の都合のいいことしか耳に入れない!見向きもしない!それが人だ!!」

 

クルーゼはその隙に複合シールドで攻撃し、なのはの左肩を打ち抜いた。だが、腕はまだ動いたのでなのははディバインバスターで反撃したのだった。

 

なのは「そうじゃない!!人は・・・必ずも・・・いつまでも・・・・そんなものであり続けはしない!!」

 

アル『人は全て二種類に分かれます。それを聞くか否か。それを見るか否か。人は必ずしも現実逃避するとは限りません。』

 

クルーゼ「するさ!!所詮人は己の知ることしか知らず、それ以上は恐怖で知りたくも無い!だから人は己の欲を使って自分に都合のいい世界を作る!それがこの世界だ!!」

 

なのは「それしか知らない貴方が!!」

 

クルーゼ「そう・・私は所詮それほどしか知らぬさ!だがな・・君はまだ続けるのか!?こんな苦しみを!!「いつかは」「やがていつかは」とそんな甘いことに踊らされて一体どれだけ戦ってきたか・・・どれだけ戦い続けるか・・・・君にはわかるはずだ!!」

 

そして、クルーゼはビットを一斉射撃でなのはに向かって攻撃したのだった。

なのははラムダドライバで防御するが、ファンネルは破壊されて残り二基に。

更には隙を突いてクルーゼが接近して複合シールドのサーベルで斬りかかったが、咄嗟になのはは回避して羽の一部が切られただけであったのだった。

 

なのは「っ・・・・!!」

 

クルーゼ「さて・・・・そろそろか・・・・・」

 

なのは「・・一体何を・・・・」

 

すると。クルーゼの前に小型のディスプレイが出現し、そけを見たクルーゼは笑みを浮かべていたのだ。そして、彼女からとんでもない事実が告げられたのだ。

 

クルーゼ「間も無く・・・三十分後にはこのジェネシスが地球に向けてレーザー攻撃を行う!」

 

なのは「えっ?!」

 

クルーゼ「そうすれば・・・地球上の半数以上の生物が容赦なく死んでいくだろう!!」

 

なのは「そん・・・・な・・・・・!!」

 

クルーゼ「フフフフ・・・・さぁ・・・人類の全てを賭けた戦いを始めようじゃないか!!」

 

なのは「・・・・・止めます・・・絶対に!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オルドル甲板・・・

 

そして、オルドルの甲板でははやて達がジェネシスを見つめ準備に入っていた。

 

はやて「・・・金龍君。零人兄ぃには繋がったんやな?」

 

マサキ「ああ・・・テスタロッサも一緒だが・・・負傷しているとの事だ。」

 

アリサ「・・・って事は・・・残っているのはフェイトとなのは。そして・・・」

 

すずか「岡本君の三人・・・・」

 

マサキ「・・・・・。」

 

はやて「・・・大丈夫。三人とも戻ってくるって。」

 

アリサ「・・・・そうね。」

 

すずか「今は・・・・信じよ。零人君達を・・・・・・」

 

 

 

マサキ(タイムリミットは後28分・・・・急げ・・・岡本・・・!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのは「貴方は自分が知ることしか知らないと言った!でも知る事と言うのは何時も無限にある!!それはいつの間にか知っていたことであり、本当は知らなかった事であったりもする!!それに・・・人は恐怖でそれ以上知りたくないなんて絶対じゃない!!例え危険なことであってもそれを知りたいと思う者達だって居る!!」

 

クルーゼ「っ・・・・・!」

 

なのはは再び攻め上がると同時にクルーゼに言われたことを反論し、反撃し始めた。

それをクルーゼはビットとライフルとで牽制するが、レイジングハートのモードをEモード(エネルギー弾)にして蜂の巣にして次々と破壊していった。

 

なのは「確かに・・・昔は私は本当は知りたくなかったのかもしれない・・人の意志を。でも・・・知ったからこそ解った事だってあった!自分がどれだけ身勝手だったか・・自分がどれだけ無力だったかを!!」

 

エクセレン『知らないことは蓋をしていた方がいいって言うけど、案外知っていたほうがいいことだって世の中たくさんあるのよ!』

 

クルーゼ「果たしてそうかな!そうやって知っても、そのせいで自分が絶望の底に落とされたものだって少なからず君の近くにもいるだろうに!!」

 

なのは「っ・・・・でも・・・それはいずれは知る事になる事だってある!!」

 

クルーゼ「ハッ・・・開き直りかね!!」

 

クシャル『アンタが言える事か!!』

 

そして、なのははフルバーストで攻撃し、クルーゼのビットを破壊しようとするがクルーゼはビットを戻して一旦距離を取ったのだった。その間、ライフルとバルカンで牽制をし、それを回避していたなのははクルーゼの不審な点に気付いたのだった。

 

なのは(あのビット・・・もしかしてある程度撃ったら、チャージの為に本体に戻らなきゃいけないのかな?)

 

そう思っていると、再びクルーゼはビットを射出。そこで、なのはは少し試してみることにしてたのだった。

 

クルーゼ「・・・・・・。」

 

 

クルーゼはビットとの攻撃の中で自身もライフルで攻撃して、なのはを追い詰めようとしていたが、なのははそれを回避しながらビットを見ていたのだった。

すると・・・・

 

クルーゼ「・・・ちっ・・・」

 

クルーゼは見えないように舌打ちをし、ビットがクルーゼの背部に戻って行ったのだった。

それを見て、なのははアルに質問したのだった。

 

なのは[アル。あのビット一基が本体に戻るまでに何発撃った?]

 

アル[・・・小型で十一発。大型のフルで十三発です。]

 

クシャル[なるほど・・・規定数を発射しきったらエネルギーが切れるからその為には定期的に戻すか攻撃のタイミングをずらすしかないってことだな。]

 

なのは[そう言う事・・・・!]

 

 

 

再び、クルーゼはビットを射出。それをなのはは回避と共に牽制をし、エネルギー切れを待った。だが、それだけでは時間が掛かるので多少の無理は承知で自身からも破壊に掛かったのだ。

 

クルーゼ「タダでやらせはせんっ!!」

 

なのは「っ!!」

 

 

そして、再度鍔迫り合いになった二人は直ぐさま距離を取ってライフルなどで反撃をした。

だが、なのはの攻撃は当たらず、クルーゼの攻撃がなのはの足と腰に当たってしまうのだった。

 

なのは「っっ・・・・」

 

クルーゼ「フフフフ・・・・どの道・・・私の勝ちだよ。たとえ時間までに君達が反撃しようとも、ジェネシスは自動的に発射して自爆する!」

 

なのは「えっ!?」

 

クルーゼ「これこそが・・・・・人が数多持つ予言の日だ!!」

 

なのは「そんな・・・・そんなことは・・・!!」

 

なのははオクスタンのBモードで乱射をし、クルーゼの左肩を打ち抜いた。しかし、代わりに反撃としてなのははライフルの攻撃が頭部の右側を掠れて、其処から血を流すのだった。

 

クルーゼ「それだけの業!!重ねてきたのは誰だ!!君とて、いずれ・・・いやもうすでにその者の一つだろうが!!」

 

なのは・キラ「『それでもっ!!!』」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドガッ!!

 

 

 

そして、零人達の方では以外な状況になっていたのだった。

それは誰かがニューら向かって突進して零人から無理矢理突き放したからだ。

だが、驚くべきは其処ではなかったのだ。何故なら。

 

零人「っ・・・・・・・」

 

ラグナ「なっ・・・・・・」

 

レイチェル「貴方・・・・・真逆・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その人物は。少し成長したクリスだったからだ。

 

零人「クリ・・・・・ス?」

 

クリス「へへっ・・・どうやら・・・間に合ったようだったな。」

 

ソルナ『クリスちゃん・・・どうして・・・・・・』

 

クリス「アタシでも解んねぇ。でも・・・・どうしても・・・・零人を助けたかった・・・ただそれだけだ。」

 

零人「お前・・・・・・・」

 

クリス「けど・・・・・もうそれは出来そうにもねぇ・・・・」

 

イクス『っ・・・・クリス・・・貴方まさか・・・・』

 

 

 

 

 

クリス「ああ・・・・・・コイツを一緒にこの窯って奴に道連れにする。」

 

零人「やめ・・・・・・・」

 

クリス「・・・・・零人。アタシ、嬉しかったよ。零人がずっと家族だって言ってくれて。アタシは一人じゃないって・・・・改めて解ったからな。」

 

ソルナ『そん・・・な・・・クリスちゃん・・・!』

 

零人「・・・・・駄目だ・・・・行くな・・・・・・」

 

イクス『クリス・・・・!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリス「・・・・・・ゴメン。さよならだ。」

 

 

 

 

ハザマ「させるかぁ!!」

 

刹那、ハザマはウロボロスをクリスに向かって放つが、それを振り切ってクリスはニューと共に窯に突き落とされたのだった。ニューは何かしら反撃をするかと思ったが、何故か反撃をせず、流れるままに共に落ちて行ったのだった。

 

零人「あ・・・・・あああ・・・・・・・・・・・・」

 

フェイト「う・・・・・・・・・・っ・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

零人「わああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

そして、程なくして零人は叫びを上げ。レイチェルは呆然とし、ラグナは哀れみの目で窯を見つめていたのだった。

 

ハザマ「んでだよ・・・・・どうして・・・こんな事象は・・・あ・・ありえねぇ筈だ・・・!!」

 

レイチェル「・・・・・そう・・・・そう言う事・・・貴方が・・・・変えてくれたのね・・・レミリア・・・・・。」

 

ハザマ「レミリア・・・・・レミリア=スカーレット・・・・・あの小娘吸血鬼・・・・どいつもこいつも・・・・!!」

 

 

紫「ええ。でも・・・あの子と彼女が居たからこそ、全てを変える事が出来た。もうこの世界はループから外れたわ。」

 

レイチェル「紫・・・・・」

 

レイチェルの見るほうには紫が指揮棒サイズの杖を持って立っていたのだ。そして、その隣にはランを抱えた、式神の藍が居ており。どうやらラン自身もクリスの行動を見ていたようだったのだ。

 

ハザマ「・・・・・・テメェ・・ノコノコと出てきやがって・・・・・!」

 

紫「そんなデカイ口叩いてていいのかしら?ここには蒼の死神とツクヨミの所持者。そして私達が居るのよ。貴方なんて直ぐ塵にしてあげられるわ。」

 

ハザマ「・・・・・・。」

 

すると。

 

レリウス「では・・・・そろそろ潮時だな。」

 

ハザマの隣にレリウスが立っており、さらには量産次元素体も随伴させていたのだ。

それを見て、紫たちは一斉に臨戦態勢に入ったのだ。

 

ラグナ「・・・ちょうどいいぜ・・・ここで逃がさねぇようにテメェ等をぶっ殺してやる!」

 

レリウス「・・残念だがそれは敵わんな。ラグナ=ザ=ブラッドエッジ。」

 

しかし、突如レリウスに随伴していた次元素体たちが転移の術式を展開しその場から去ろうとしていたのだ。それをラグナと紫は止めようとするが、防御の術式も張られており攻撃が通らなかったのだ。

 

紫「っ・・・!」

 

ラグナ「なっ・・・・防御壁!?」

 

ハザマ「本当はココで全員始末したいですが・・・・状況と状態がこれです。今回は大人しく”これだけ”にしておきましょう。」

 

ハザマはそう言うと手榴弾のピンを抜いて、窯の上にあるオブジェに向かって投げたのだ。刹那、オブジェに手榴弾が当たって爆破すると、全体が揺れ始め、周りが崩壊し始めたのだ。

 

藍「っ!しまった!!」

 

ハザマ「もうココには用はありません。では皆さん。ごきげんよう。」

 

ラグナ「なっ・・待ちやがれ!テルミィ!!」

 

ラグナの叫びも虚しく、ハザマとレリウスたちは転移し、その場にはラグナ達が残った。

ラグナは零人の方を見るが、廃人の様なオーラと目の色をしていたのだった。

 

零人「・・・・・・・・・・・。」

 

ラグナ「・・・・・おい、スキマ妖怪。」

 

紫「・・・何かしら?」

 

ラグナ「そのガキをしばらく頼む。俺はコイツを担いで脱出する。」

 

藍「・・・・紫様。」

 

紫はしばらく考えたが、時間が無かった為に、ラグナの要求を飲むことにしたのだった。

 

紫「・・・いいわ。彼女はどうにかするけど・・・レイチェル。その子と彼は・・・」

 

レイチェル「ええ。解っているわ。」

 

フェイト「・・・・・・・。」

 

レイチェル「少しは喋れるかしら?」

 

フェイト「・・・・はい。」

 

レイチェル「このことは、貴方の心の中に閉めなさい。そして、深く刻みなさい。」

 

フェイト「・・・・・はい。」

 

その後。ランは紫たちに連れられて幻想郷に。零人とフェイトはラグナが担いで行ったのだった。そして、ある程度窯から離れた二人は一旦アルカード城へと転移したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

レイチェル「例え、どんなに矛盾がはらんでいたとしても・・・それでも・・・この子と彼女はこう言うでしょうね。」

 

紫「それでも・・・・・それでも・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのは・キラ「『それでも!!守りたい人が・・・世界が・・・あるんだあああああああああああああああああああああああ!!』」

 

なのははキラと共に叫び、レイジングハートをブレードにしてクルーゼに向かって行った。

それに対してクルーゼはライフルとビットでガードしようとするが、ラムダドライバに防がれ、ライフルとビットを数機破壊されたのだ。そして再び、距離を取りビットで攻撃するが、なのはの勢いは止まらなかったのだった。

 

なのは「はぁあああああああああああああああああああああ!!」

 

クルーゼ「なっ・・・・・これは!!」

 

 

 

そして。

 

 

 

 

 

ドズッ!!

 

 

 

クルーゼはなのはに腹部を突き刺されていたのだ。それはかつて彼がキラに倒されたように同じような場所と状態で刺されていたのだ。しかし、クルーゼは死んでおらず、なのはの肩を掴んで、なのはに言ったのだった。

 

クルーゼ「ならば・・・やってみるがいい・・・・この先・・・の試練を乗り越え・・・・己の意志を・・・・・・し・・・めせ・・・・・」

 

 

 

刹那。ジェネシスは発射直前に爆発。なのはは咄嗟に離れて、爆風に巻き込まれ、飛ばされたのだった。

 

そして、クルーゼは爆発に巻き込まれ、二度目の死をする事になったのだった。

 

 

 

 

その後、はやてが重破斬を発射。ジェネシスは完全に消滅するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オルドル、ブリッジ・・・

 

ブライト「・・・ジェネシスは?」

 

トーレス「・・・・ジェネシスの消滅を確認。目標は消滅しました。」

 

ブリッジでは、アースラと共同でジェネシスの後処理をしていたのだ。ジェネシスは重破斬を直撃で喰らい、完全に消滅。ジェネシスのあった場所には大量の残骸があったのだった。

 

リンディ『・・・・ブライトさん。そちらの被害は?』

 

すると、通信越しにリンディがブライトに被害状況を聞きに来ていた。だが、「さん」を附けている所から相当心にきていたのが解った。そだが、ブライトはあえて気にしないような素振りで答えたのだった。

 

ブライト「・・・艦に20%の損傷。エンジンにも僅かなダメージ。幸いクルーには被害は出ていません。」

 

リンディ『・・・・・・そうですか。』

 

ブライト「・・・・一応。不知火霊太と金龍マサキ、そして岡本零人とそのユニゾンデバイスはこちらで治療させます。」

 

リンディ『・・・お願いします。』

 

 

 

 

 

 

 

オルドル、医務室・・・

 

医務室のベットでは霊太とマサキが並んでベットの上に寝ていたのだった。

しかし、沈黙に耐えられなかった霊太は静かに口を開いたのだった。

 

霊太「・・・・・今回の一件・・・・色々とありすぎだろ・・・」

 

マサキ「・・・・・・。」

 

霊太「星奈ちゃんが死んで・・・なのはたちが重傷で・・・零人もあんなんで・・・そんでクリスが第13素体と共に窯に落ちたって・・・・」

 

マサキ「・・・・・・。」

 

霊太「失いすぎだろ・・・俺達・・・・・・」

 

マサキ「・・・・・・そうだな。」

 

霊太「・・・・・。」

 

ソルナ「・・・どうして・・・・守れなかったのかな、私達・・・・」

 

すると、ソルナが口を開いて二人に話しかけた。しかし、ソルナの顔は下を向いていたので表情はわからなかった。だが、少なからず明るい表情では無かったということは確かだった。

 

マサキ「・・・・突然の出来事が偶然にも重なる。ただ・・・・それだけだ。」

 

霊太「・・・それだけ・・・・・本当にか?」

 

マサキ「・・・かもしれない。それか・・・もしかしたら、これもひとつの確率事象かもしれない。」

 

霊太「・・・・・・・・・納得いかねぇよ。」

 

マサキ「・・・だろうな。だが、世界と言うのはそう言うものだ。納得のいかないものを平然と行う。」

 

霊太「・・・・・。」

 

マサキ「だから・・・・・その体制は一度崩れなくてはならない。」

 

ソルナ「・・・・破壊と再生。最高と最悪。」

 

マサキ「全ては極限まで世界と自分を追い込んだときに起こる事象。ならば・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前が変えるんだ。零人。」

 

零人「・・・・・・・・・。」

 

 

 

技術開発室・・・

 

ロウ「・・・・本当にいいんだな。イクス。」

 

イクス『はい。既になのは嬢たちのデバイスたちには通達済みです。』

 

イクスはそう言い調整層の中でロウと会話をしていた。どうやらなのはたちのデバイスからBAなどのデータを引き抜いて、一度自分の所に戻したようだったのだ。

 

イクス『現状のBAではエネルギー消費と使用者のスタミナ消費に誤差が出てしまいます。だがら一度ちゃんと調整しないと最悪使用者に悪影響を及ぼしかねません。』

 

ロウ「・・・・・かもな。でも、他の皆はいいのか?」

 

エクセレン『仕方ないわ。なのはちゃんも今は戦闘不可能だし、それに・・・・』

 

アル『おそらく、Ms高町はしばらくは戦いには出られません。』

 

ロウ「・・その根拠は?」

 

アル『過度のストレスと疲労。そして、MIAと死亡したもの。理由はこれでもかと言う位あります。』

 

ロウ「・・・・だからか。使い魔達も一旦引き取るって言ったのは。」

 

ロウがそう言うとディスプレイが現れて医務室のカメラにつながれた。其処には霊太達とその近くに寝かされている使い魔達が居たのだ。なのはたちに付いて行ったクシャルたちはダメージと疲労が蓄積されており、さらには長時間のビーストユニゾンをしていたので

どちらにも負担が掛かっていたのだ。対してノノとカムは殆ど理由は同じだが、長時間のユニゾンに慣れていなかったので体に負担が掛かっていたのだ。

 

ロウ「・・・・・ヒデェ話だよな。こんなになるまで子供達が頑張っていたのに・・・俺達は何も出来なかったって。」

 

イクス『・・・・・貴方が負う事はありません。これは私達が自身で行った事。覚悟は出来てました。私達も。マスターたちも。だから・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アースラ、医務室・・・

 

その頃。アースラの医務室では予想以上に荒れていた。理由はアルフとシグナムが激怒していたのだ。そして、アルフはオルドルに言って零人に一発殴ってくると言い出し、それをザフィーラが制止させていたのだ。

 

アルフ「放せよ、ザフィーラ!!アタシはアイツに・・・・アイツに!」

 

ザフィーラ「気持ちは分かるが今はそれど頃ではないだろ!!第一そんな事をすればどうなるか・・・・」

 

シグナム「ザフィーラ。」

 

ザフィーラ「シグナム!お前からも何か・・・・・・」

 

しかしシグナムはそれしか言わず、ただジッとしていた。だが、その顔は今にもアルフと同じ行動をしそうな目つきだったのだ。

 

ユーノ「・・・・シグナムさん・・・・」

 

ザフィーラ「お前・・・・」

 

すると、医務室にクロノが入ってきたので、ザフィーラがクロノに応援を頼んだのだ。

 

ザフィーラ「クロノ!コイツを抑えてくれ!さっきから止まらないのだ!」

 

クロノ「・・・・どうしたんだ、アルフ。」

 

アルフ「どうもこうもあるか!このザマはなんだい!?なのはやフェイト達が負傷して死者や行方不明が出たって言うのにアイツは謝りの連絡も無し!これが落ち着いていられるか?!」

 

クロノ「・・・・それだけか?」

 

すると、アルフの文句を聞いたクロノからは以外にも冷静な返答が返って来たのだ。それを聞くとアルフは今度はクロノに言い放ったのだった。

 

アルフ「それだけ・・・・それだけって・・・アンタねぇ・・・・・・!」

 

クロノ「アイツだってコレぐらいの覚悟をして行ったんだ。そしてそれはなのはやフェイト、ましてや未だに民間協力の立場である二人でさえ、その後を追って行ったんだ。それくらいでギャーギャー騒がれては困る。」

 

アルフ「・・・アンタ・・・・自分が何言ってるか解ってんのかい?」

 

クロノ「・・・・じゃあ率直に言おう。真逆、アルフは皆無傷ではいおしまい。だなんて思っていたのかい?それでよくあんな事件を起こしたものだ。」

 

アルフ「っ!!」

 

アルフはとうとう怒りをあらわにし、クロノの服を掴んだ。そして、大声で叫んでクロノに言い放ったのだった。

 

アルフ「いい加減にしろよ!!アタシが言いたいのは皆をこんな目に合わせたのに自分も被害者ぶっているアイツが、どうして何も謝りの一つも言ってこないかって事だよ!!」

 

クロノ「・・・・・。」

 

アルフ「確かに、アタシだってコレくらいは覚悟してたさ!けどねぇ!その元凶様が何も言わずに被害者ぶっているのが一番腹立つって言ってんだよ!!」

 

クロノ「・・・・。」

 

アルフ「そのせいでどうだ!?なのはは重傷。フェイトも体に何箇所も穴空けられて、チビ助(ヴィータ)に至っては身体を汚染だぞ!?これで何も言わずにはいオシマイの方が可笑しいわよ!!」

 

クロノ「・・・・。」

 

シグナム「・・・彼女も怒りも最もだ。だから・・・・」

 

クロノ「だから一発殴ってくると?」

 

シグナム「・・・それ位はあっても良かろうに。」

 

クロノ「・・・・本音は。それで殺意が湧いてこないなんてことは無いだろうに。」

 

シグナム「・・・・・・・・・。」

 

そして、シグナムの沈黙を聞くとクロノは小さく「そうか・・・」と呟いた。すると、クロノの纏う雰囲気が少し変わった気をザフィーラたちはしたのだ。

 

クロノ「・・・・・誰が一番傷ついているか解るか?」

 

アルフ「・・・・・。」

 

クロノ「誰が一番傷ついているか。それは零人だ。」

 

アルフ「自分から始めた奴だろ。傷ついているのはフェイトたち「(クロ)違うな。」はぁ?」

 

クロノ「解っているのか?今回の死亡者もMIAもどちらも彼の身内と仲間だ。それを一度に二人も失ったんだぞ?」

 

アルフ「それならフェイトだって同じじゃないか。フェイトだってアイツとフェイトの元の・・・」

 

クロノ「片や犯罪に手を染めてまで自分の子供を蘇生させたく、彼女を実験台扱いにし。もう片やは生死不明の子供というのに?しかも後者はその時の状況を全く知らなかったんだぞ?それで彼女と零人が同じといえるか?」

 

シグナム「・・・・何が言いたい?」

 

クロノ「・・・二人の決定的な違い。それは・・・「過ごした時間」だ。」

 

ユーノ「・・・・。」

 

クロノ「フェイトは一時期母親と過ごし、その後ジュエルシードを回収するために借り出された。後に残ったのは彼女が負う使命と母親からのトラウマ。対して零人はフェイト達も入れて彼女と共に居る時間を多く過ごした。だから・・・アイツにとって紅星奈は、家族同然だった。確かにどちらも身内さ。けど・・・最後はどうだ?」

 

ユーノ「確か・・・プレシアは自分の本当の子供と共に次元の狭間に・・対して星奈は・・・・・・。」

 

クロノ「彼のデバイスから聞いた。彼女はなのはの身代わりとして死んだそうだ。」

 

アルフ「っ・・・・・」

 

クロノ「それはクリスも同じだ。どうやら彼を庇って消えたらしい。」

 

アルフ「・・・最終的には・・・アイツが他人に助けられてたって訳じゃないか。堂々と行ったくせに、情けないったらありゃしない。」

 

クロノ「・・・・本当にそうか?」

 

アルフ「あ?」

 

クロノ「・・・長い時間を過ごした人を・・・目の前で死んだり、居なくなったりするんだぞ。それがどんな気持ちか・・・・・アルフ・・・お前には分かるか?」

 

シャマル「・・・・・。」

 

クロノ「解らないよな。真実を知らなかったお前に。」

 

アルフ「はぁ?どういう・・・」

 

クロノ「あの時・・・プレシアはわざとフェイトへの攻撃を外した。」

 

ユーノ「っ・・・・クロノ・・・」

 

アルフ「・・・・・。」

 

クロノ「不自然に思わなかったのか?あの時突き飛ばして、非殺傷を解除すれば容易に彼女を殺せたはずだ。なのにどうして彼女、プレシアはフェイトに当てなかった?」

 

アルフ「そ・・・それは・・・・・」

 

クロノ「・・・これは僕の見解だが・・・・彼女は最後に・・・フェイトに託したかったんだろうな。彼女が自由に生きるという未来を。でも・・・あの状況ではあれしか方法がなかった。だから彼女は最後まで役を演じきった。」

 

アルフ「役・・・・だって?」

 

クロノ「そう。役だ。彼女は最後の最後に絶好のチャンスがあった。だが其処でフェイトを殺さなかった。つまりは・・・・・もう心変わりしていたんだ。」

 

シグナム「・・・いい加減にしろクロノ。悪はどうやっても悪だ。」

 

クロノ「・・・本当に?」

 

シグナム「・・・・。」

 

クロノ「正義を演じる悪しかり、悪を演じる正義だっている。現にそれは・・君の身近に居ただろうに。シグナム。」

 

ザフィーラ「・・・ヴィータと・・・零人か。」

 

シグナム「っ・・・・・・しかし・・・・」

 

クロノ「・・・いい加減にするのは・・・お前等だ。」

 

刹那。クロノの話し方が変わると同時にドスの聞いた声と共に怒りと殺気に満ちたオーラがその場に居た全員に伝わった。それを感じたアルフとシグナムは思わず黙り込んでしまったのだ。

 

クロノ「お前らには解るか?零人の気持ちが。解らないよな。近くで大切な人が失われていくのを・・自分が何も出来ず、ただ見ることしか出来ないことを・・・・」

 

アルフ「・・・・・。」

 

クロノ「零人が言っていたよ。「何かを得る為にはそれと同等の何かを失わなければならない。得る為には必ず何かが失われる」と。」

 

ユーノ「その言葉・・・・」

 

クロノ「それに似たことを・・・リィンフォースは言っていた。」

 

シグナム「・・・・・・。」

 

クロノ「シャマル。零人の状態は?」

 

すると。突然クロノは話をシャマルに振り、それを絶対あると考えていたシャマルは落ち着いた態度で話し始めたのだった。

 

シャマル「・・・正直に言うわ。零人君の傷の状態。」

 

ユーノ「・・・。」

 

シャマル「全身に軽微の骨のひび割れ。そして筋肉繊維の一部損傷。そして・・・・・心臓部の一部損傷。」

 

シグナム「っ!?」

 

アルフ「しん・・・ぞう?」

 

シャマル「そう。結論から言って・・・零人君は本来「生きていない」のよ。」

 

アルフ「・・・・・じゃあ・・・どうして・・・・」

 

シャマル「・・・それは解らないわ。でも精密検査の結果。彼の心臓には何がで突き刺された痕があったの。」

 

シグナム「・・・・・。」

 

シャマルから告げられた零人の状態を聞き。全員はその場で青ざめたのだった。だが、その中でクロノは独り、話を再開したのだった。

 

クロノ「解るか?今の彼の気持ちが。本来は死ぬはずだったのにこうして平然と生き恥をさらして生きている。それがどれだけ彼にとって苦痛か。」

 

シグナム「・・・・・。」

 

アルフ「・・・・・・・。」

 

クロノ「解ったら次から知った風な言い方をするなよ。」

 

そうして、クロノは一人、その場を後にしたのだった。そして、その場から離れ、自分の私室に付くと、壁に向かって殴りかかっていたのだった。

 

クロノ「・・・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なのは「どうして・・・・・私達はこんな所まで来てしまったんだろう・・・」

 

零人「・・・それは・・・望んだから・・・・俺も・・お前もな。だから・・・・・」

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

イクス『一つのループが終わり、事象は新たなステージに移行する。その時、少年と少女達は新たな決意を胸に進むのだった。』

 

ソルナ「次回、エピローグ1「時空の彼方 また会おう」。」

 

 

 

 

 

 

 

お知らせ。

 

またもやプチラジオをやりますのでご質問などを募集します。皆さんご応募お願いします。


 
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