No.64218

蓮華アフター

超級覇王さん

TINAMIよ!私は帰ってきたああぁぁぁぁぁぁ!!………

ごきげんよう超級覇王です。

近況報告のようなものを少し。

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2009-03-20 02:05:27 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:30384   閲覧ユーザー数:20067

孫登(そんとう)……一刀と蓮華の子。一刀にとっては第五子にあたる。

 

 

一刀の事をお父さん、蓮華の事はお母さん、もしくは蓮華と呼ぶ。一言で表せばダークネス。性格?というか態度は周循の逆バージョンです。一刀大好きっ子。ただこちらは攻撃的です。

 

蓮華の血をしっかりと受け継いでおります。えぇそれはもうごっそりと。

 

 

 

 

「一刀、この件なんだけど……」

 

「あぁそこは………」

 

本日も政務に勤しんでおられる孫呉の王&都督の両名。その事を良く思っていない者がそこの角に。

 

「(チッ…、蓮華め、またお父さんにベッタベッタとくっ付いて……)」

 

「孫登様…心のこえがダダもれです……」

 

「あら漏れてた甘述?ごめんなさいね。少し抑えれなくて」

 

「いえ、いつものことですので…」

 

「……あぁもう!我慢できない!!」

 

「あぁ孫登様!今はせいむのさいちゅうですので………あぁ行ってしまわれました……」

 

「放っておくです甘述。孫登様は父上大好きっ子だからな。全くどこがそんなに良いのだか私には皆目見当もつかんです」

 

「(いぜんは北郷と呼んでたのに、最近は私たちの前では父上と呼んでいらっしゃる……でもそこをしてきしたら怒るからなぁ周循姉さまは……冥琳様いわく『つん子ちゃん』だからだそうです…)」

 

「何だ甘述何か言いたい事があるですか?」

 

「い、いいえ特には!!」

 

「そうですか。なら孫登様は置いて中庭へ行ってくるです。祭様が稽古をつけてくださるそうです」

 

「周循姉さまはいっしょに行かないのですか?」

 

「…………私は呂琮とこの後菓子作りの約束をしておるのです」

 

「あぁ!逃げましたね姉さま!!卑怯です!」

 

「だ、誰が逃げるですか!私も勿論是非参加したかったのですが、呂琮がどうしてもと言うので泣く泣く参加できないのです……至極残念です…」

 

 

祭の稽古――それは加減などほとんどないためできればあまりしたくないというのがほとんどの子供達の意見であった。只一名を除いて……

 

「そんなに稽古したいのかぁ。なら今日はかーちゃんとあたいがみっちり稽古をつけてやるぜ周循。なあかーちゃん!」

 

「あぁそうじゃな黄柄。そうと決まれば、ほれさっさと中庭へ行くぞ周循」

 

「さ、祭様に黄柄!??」

 

そうそれは黄柄である。この黄親子手加減という言葉を知らないのである。そんな中で最もこの稽古を嫌がっているのが周循であった。理由は………

 

「祭様……また母上に叱られたのですか?」

 

「そうじゃ!仕事中にほんのちょ~~~っとだけ酒を飲んだだけでネチネチグチグチと……あやつは前線から退いた事もあって暇なのか前以上に儂に小言を言ってきおる…どういう事じゃ周循!」

 

「それは母上に言って下さい……」

 

「やい循!よくも昨日はちょ~~っと勉強をサボっただけでネチネチと説教してくれたな周循!今度はあたいの番だぜ!覚悟しとけよ!」

 

「黄柄…私はただ注意しただけなのだが…それが何故そんなに躍起になってるですか……寧ろ私は良い事をしたと思ってるのですが……」

 

「うるさい!うるさい!あたいはあんたに怒られるのが大嫌いなんだ!!」

 

「うむ、その気持ち良く分かるぞ黄柄!そういうわけじゃから行くぞ周循!」

 

「い、い、嫌ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、助けてえぇ父上えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

祭と黄柄に両腕を掴まれ引きずられていく周循。あまりの恐怖に父上とまで叫んでしまう程であった。

 

「………助かりました。それではわたしは呂琮ちゃんといっしょにおかし作りをしーましょ♪」

 

甘述、思わぬところで幸運を掴む。

 

 

―――――――――――政務室

「!はっ!!!今なんかも物凄~~~く貴重な台詞を聞いた気がする…」

 

「何を言ってるの一刀?何も聞こえなかったわよ。くだらない事言ってないで手を動かしなさい!」

 

「へいへい。やれやれ蓮華様はお厳しいですなー。昨夜はあんなに素直で俺の言う事を何でも聞いて…………」

 

「バ、馬鹿!!へ、へ変なこと言わないで!」

 

「変な事じゃなくて本当の事を言っただけなんだけどなぁ」

 

「も、もう一刀なんて知らない!!」

 

政務はどうしたお二人さん。そんなにイチャついてたらあの子が………

 

「お父さーーーん!!」

 

「うおっ…孫登?どうしたんだ?」

 

「お父さんに会いに来たの。ねぇねぇ一緒にご飯食べに行こ!」

 

「孫登!私達はまだ政務中なの!おとなしくしてなさい!」

 

「嘘ばっか。さっきはあんなにイチャイチャしてたくせに!」

 

「うつッ…」

 

「ねぇねぇお父さん………行こ?」

 

一刀にしがみつき、顔を傾け上目遣いで懇願してくる孫登。しかしまだ少し仕事は残っており今行くn………

 

「良し!行くか!!」

 

 

即答。これが一刀クオリティ

 

 

「ちょっと一刀!まだちょっと残ってるわよ!」

 

「戻ってからやるから問題ないよ。ほら蓮華も。三人で行くぞ」

 

「し、仕方ないわn………」

 

「あ、お母さんは来なくていいよ。何か買ってくるから。私も本当は三人で行きたいけど、三人で行った時にもし何かあったらいけないからお母さんは残った方が良いと思うの。またお仕事が無い時三人で行こう……ね?お父さん?」

 

「う~ん、それもそうだな…また今度行けば良いのだしな……ゴメンな蓮華、お礼に何か買ってくるからな!」

 

そう言って部屋を出て行く二人。部屋を出る間際、孫登が蓮華の方を向いて「ニヤリ」としたように見えたのは気のせいなのか?

 

「気のせいなわけないでしょ!確信犯よ!クソッ…あの子め……またしても………また今度三人でですって!?ちょっと前も同じ言葉を吐いてたじゃない!!孫登……恐ろしい子!」

 

(蓮華様俺にツッコまないで下さい…)

 

 

 

「フウー、とってもおいしかったの♪」

 

「だな。ちょっと食べすぎたかもしれないなぁ」

 

「ねえお父さん、そこの店で点心買って川で食べて帰ろうよ!」

 

「えっ?まだ食べるのか!?それにそろそろ帰らないと蓮華が待ってるから…」

 

「ねぇ……ダメ?」

 

孫登は上目遣い攻撃を繰り出した!しかし前に使った技が一刀に通用するのか!?

 

「そうだな!ちょっと寄って帰るか!」

 

「うん♪お父さん大~好き」

 

余裕で通用しました。点心セットを買いちょっと寄り道に、川へと向かう二人。一刀はもう蓮華の事をすっかり忘れたのか、浮かれてしまっていた。そんな二人を偶然のも見つけた者がいた。

 

「だんな様と孫登様?何処に行かれるのでしょう?」

 

亞莎は川へと向かっている二人を見つけた。しかし特に用事はなかったの声もかける事もなくで城へと戻っていった。

 

 

 

――――――――――蓮華side

「一刀♪ご飯食べに行きましょ………あれ?蓮華一人?一刀は?」

 

「孫登とご飯を食べに行きました。何か買ってきてくれると言っていたので姉様もここで待ってますか?」

 

「そうね…ならそうしようかしら」

 

「そうですか。それでは…はい、どうぞ!」

 

「………ナニ…コレ?」

 

「一刀の分の政務です。どうせ待つならこれくらいは手伝ってください」

 

「はぁー…仕方ないわね。一刀が帰ってくるくらいの間なら手伝ってあげましょうかね。可愛い妹の頼みだしね~」

 

―――しかし雪蓮はこの時手伝うと言ってしまった事をその後大きく後悔してしまうという事をまだ知らないのであった………

 

「ちょっと!!何よ↑の文は!!!」

 

(だから俺にツッコムなよ!!)

 

 

「はい、お父さん、あ~んして♪」

 

「あ~ん♪ うん美味いな」

 

「でしょ!お父さん私にもしてー」

 

「ん?まったくしょうがないな~ あ~ん」

 

「あ~ん♪ ん~おいし~~」

 

 

 

―――――――――――蓮華side

「うーん一刀達ちょっと遅いわね」

 

「恐らく孫登がダダをこねて一刀を引っ張り回しているのでしょう」

 

「そっか。ならもうちょっと我慢しましょうかね。…………この仕事にも…」

 

 

 

―――――――――――一刀side

「そう言えばお父さん、お母さんから聞いたんだけど私にも『しつじ』ってやつやってー!」

 

「執事を?なんでまた?」

 

「私もお姫様だし『お嬢様』になりたーい」

 

「………左様で御座いますかお嬢様。ではお茶のお代わりなどはいかがでしょうか?」

 

執事モードに入った一刀は声質は普段より低め&穏やかに。そして姿勢は背筋をピンと伸ばし、眼つきもキリっとなるのである!

 

「おぉ!?…ん、んんっ…ならいただきますわ」

 

一方お嬢様モードになった孫登は不自然極まりない敬語のような言葉で話すのであった!

 

「どうぞ」

 

「ご、ごくろうさまでございますです」

 

「お嬢様、肩などはこっていらっしゃいませんか?」

 

「そうですわね、なら揉んでもらってさしあげましょうか」

 

「かしこまりましたお嬢様………力加減はこの程度でよろしいでしょうか?」

 

「うむ、苦しゅうないぞよしつじさん」

 

 

「「フフフッ…………ハハハハハハッ!!!」」

 

「孫登、何だよその言葉遣いは!」

 

「お父さんこそ変なの~。でもこれとってもおもしろいの!また今度したい!!」

 

「そうか?なら今度からは執事さんじゃなくて俺の事はセバスチャンと呼んでくれ!」

 

「せばすちゃん?何それぇ?」

 

「さぁ?良くは知らないけど俺がいた天の国では執事の事はセバスチャンと言うのが常識なんだ」

 

「ふ~ん。なら今度からせばすちゃんって呼ぶ!」

 

仲良く盛り上がる二人。ちょっと休むはずが大分時間を食ってしまっていた。

 

 

―――――――――――蓮華side

「一刀遅ーーい!お腹減ったあぁ!!」

 

「姉様、そろそロ一刀達モ戻ってキている頃だと思イますのデ、もうちョっとダけ待っテましょウ」

 

「蓮華?所々聞き取りにくい所があるのだけれども………」

 

「そうでスか?特ニ何かヲしたわけではナいのですガ…」

 

「(一刀……早く帰ってきた方があなたの身のための気がするわよ……)」

 

 

―――――――――――一刀side

「ヤバイ!すっかり遅くなってしまった!急いで帰るぞ孫登!!」

 

「は~い。でもまだお母さんに何も買ってないよ?」

 

「しまったあぁぁぁぁ!!孫登!一回町へ戻って帰るぞ!」

 

孫登を背負い駆けだす一刀。頭の中では遅くなった言い訳を考えていたりする。

 

 

 

―――――――――――――蓮華side

「もう限界…私は厨房で何か食べてくるわ。蓮華も一緒に………」

 

「何処ヘ行クノデスカ姉様?此処デ一緒ニ待ッテイルト約束シマシタヨ  ネッ!!」

 

出て行こうとした雪蓮に対してこう言い放ち、手に持っていた筆も机に叩きつける蓮華。雪蓮は妹のあまりの風貌にビビってしまい出て行く事など到底できなくなってしまった。

 

「あは、あはは、そ、そうよね~此処で待ってるって約束したもんね~。忘れてたわ、ゴメンね蓮華」

 

「クスッ……思イ出シテクレマシタカ姉様。デスノデモウ少シ待ッテイマショウ……イツマデモ一緒ニネ………」

 

「ハ、ハハハ………(一刀早く!私の為のも早く!!ってか何で私がこんな目に……)

 

 

 

―――――――――――一刀side

「う~んどれ買って帰ろうかな…無難に桃まんあたりかな~」

 

店の前で一刀はどれを買って帰ろうか迷っていた。というのも遅くなってしまったので謝罪の意味を込めるという点でもこの土産選びは重要であった。

 

「お父さん、私お母さんが最近気に入っているヤツ知ってるよ」

 

「マジか!どれ!?」

 

そう言った孫登が指さしたのは点心のくせに真っ赤な色をしたものであった。

 

「唐辛子ビタビタ辣子鶏まん…………辛!匂いが辛い!目にくる!!……本当に蓮華これが好きなのか?」

 

「お父さんは私が嘘をついてると思うの?」

 

「親父!この唐辛子ビタビタ辣子鶏まんをありったけくれ!」

 

 

 

――――――――――――蓮華side

「お、遅いわね~一刀ったら……何をしてるのかしらねぇ……(本当に遅いわよ…)」

 

「今戻ッテキテイルト思イマス。姉様モウ少シ待ッテ下サイ」

 

 

 

「失礼します、だんな様………は、まだ戻ってらっしゃらないのですか。先程孫登様と川の方へ向かわれていましたので、そろそろ戻っていると思いましたが……それでは失礼しました」

 

部屋に入ってきた亞莎は言う事だけ言って出て行った。しかしその言葉の内容は雪蓮にとってはとてつもなく残念な内容であった。

 

「れ、蓮華さん!?きっとこれには何か理由があっての事だと思いますよ!?」

 

「イマモドッテキテイルトオモイマス。ネエサマモウスコシマッテクダサイ」

 

「(一刀……私はもうだめかもしれないわ……今まで楽しかったわよ……)」

 

意識を離そうとした雪蓮。そんな時であった、

 

「蓮華悪い!遅くなった………雪蓮!?どうしたんだそんなにやつれて!?」

 

「一刀……遅いわよ… (ガクッ」

 

小覇王と謳われた英雄・孫伯符最後の言葉であった―――――――

 

 

「姉様、ちょっとどいて下さい。一刀……オソカッタワネ?」

 

雪蓮を足蹴にし、一刀に詰め寄る蓮華。その姿を見た一刀は雪蓮が何故あのようになってしまったのかを瞬時に理解した。それと同時に以前の自分の体験も思い出し、何とかしてこの場を乗り切ろうとその頭脳をフル回転させた。

 

「悪い蓮華!!店が混んでいてそのせいでt………」

 

「そのせいで……孫登と川へ行ったのですか…」

 

「!!!!!!!!!!!」

 

「亞莎が言っていましたよ……フフッ次はどのような言い訳を吐くの……カズト?」

 

「(お…終わった…………)」

 

全てを諦め手放した一刀。そんな耳に聞こえてきたのは孫登の泣き声であった。

 

「ゴ、ゴメンなさいお母さん……私がお父さんに我儘言ってから…だからお父さんを怒らないで……」

 

泣き続ける孫登。普段このように泣かないため驚いた皆が部屋へと集まってきていた。そして皆が孫登を庇い、蓮華を責め立てたのである。

 

「蓮華様、多少遅くなった程度でこのように責め立てなくてもよろしいのではないですか」

 

「そうですよ……孫登様が可哀想ですよ…」

 

「えっ?ちょっと皆待って!私は一刀に言っていたのであって孫登には何も言ってないわよ!ねぇ一刀?」

 

「………………………」

 

「(お、おのれえぇぇぇ裏切りおったな一刀ォォ!!!?)」

 

「(すまん蓮華、俺はまだ死にたくないんだ)」

 

「ほら蓮華様、折角孫登様が買ってきて下さったこの中華まんを食べて差し上げなさい」

 

「いや、これはちょっと……何か見た目も匂いも………」

 

「お母さん…食べてくれないの?」

 

「蓮華様食べて差し上げなさい!」

 

「「「「「「蓮華様!!!!!!」」」」」」

 

「うっ…分かったわよ………パクッ」

 

「(計画通り ニヤリ………さらば蓮華)」

 

「(!そ、孫登!?)……グハァッツッッッ」

 

「れ、蓮華様!?」

 

蓮華の口は三日間真っ赤に腫れ上がっていたそうな。

 

この勝負?は孫登の勝ちに終わった。次の対決の結果は如何に!?

 

 

―――――――――おまけ

孫登の泣き声で部屋に集まった一同の隅で行われていた一幕。

 

「だ、大丈夫ですか!?雪蓮さま!?」

 

「甘述……あなただけよ私の心配をしてくれたのは……」

 

「雪蓮さま………不憫ですね…」

 

「えぇ全く……私は所詮オチ要因なのね…」

 

「そ、その分出番がたくさんありますよ!」

 

「……………うん…頑張る」

 

「そういえばそろそろ孫紹さまが帰ってくるころでは?」

 

「…………………そうね…そろそろね」

 

 

 

呉は今日も平和です。

 


 
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