No.641728

特定秘密保護法案が拓く未来

Ssumetさん

 2013年11月29日は大事な日です。
 作品は、被害妄想的な被告(Ssumet)に対する裁判が行われた場合を想定して、過去の事例(特に戦前・戦中)を考慮に入れて書いたものです。被告は社会に刃向かい滑稽でしょう。被告(Ssumet)は馬鹿だと思います。
 逮捕されて裁判に至る過程と情報は、周防正行氏の映画『それでもボクはやってない』、犯罪者とされた人が辿る末路は、スティーブンキング氏原作の映画『ショーシャンクの空に』を、その周囲に及ぼす影響は、東野圭吾氏原作の映画『手紙』を参考に想像するとよいでしょう。
 ちなみに、刑法において『疑わしきは被告人に有利に』といわれることがあるのは、強すぎる国に対して、国民を守るためです。取り調べでは取り調べられる側もメモを取れますので、積極的に一言一句書き留めておきましょう。また、任意同行はあくまで”任意”ですので拒否するか”あなたが出来るのであれば”いつでも退去してください(刑事訴訟法第198条)。現行犯や準現行犯(刑事訴訟法212条)でない限り令状(逮捕状)をお願いしましょう。警察手帳は一瞬しか見せてくれないこともありますから、気になった場合は自身の携帯電話で署に確認させてもらうことも大切です。

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2013-12-01 08:48:39 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:409   閲覧ユーザー数:405

東京高等裁判所

 

自由民主党+公明党+みんなの党「特定秘密保護法案でのテロの定義によれば貴様はテロリストだ!」

被告「どういうことですか! もっと明確な理由を教えてください!」

自由民主党+公明党+みんなの党「それは特定秘密保護法により秘密だ。指定が解除されるまで教えられない」

被告「私はテロリストでもテロリストの協力者や関係者でもない! 判事さん、信じてください」

自由民主党+公明党+みんなの党「『主義主張を強要』したじゃないか!」

被告「何を言っているんです。あなた方の方が選挙で公約を分かり易く説明せず、勝手なことばかりして、主義主張を強要しているじゃないですか! これが民主主義の選挙ですか!!」

自由民主党+公明党+みんなの党「それが! その主張が! あなたの勝手な思い込みが! 名誉毀損と、また、被告自身の勝手な思い込みを強要しているというんです!」

被告「そんなことはない! 公人に対して真実を伝えるのは名誉毀損にならない! それが通らなければ何も国民に真実を伝えることはできない! 私は可能性(本法案における瑕疵のある点)とその真実を伝えただけだ!!」

自由民主党+公明党+みんなの党「謂っておくが、この裁判は特定秘密保護法違反によるものだ。名誉毀損とは関係ない」

被告「なら、私はなぜ特定秘密保護法違反で刑事裁判を受けることになったんですか! 罪刑法定主義も成り立たないこの法で私が裁かれなければならないのです!!」

自由民主党+公明党+みんなの党「だから、それは特定秘密保護法により教えられない。本法にある『その他』の多くの部分に被告が該当しているからだ」

被告「循環論法になっていますよ!!」

 

検事「被告、法律の解釈は国会が行います。現在の法律の解釈ではあなたはテロリストなのです。理由は特定秘密保護法により秘密です」

被告「政府や行政の問題点や不義の点、想定される未来における問題点を伝えたことが『主義主張の強要』であると?」

自由民主党+公明党+みんなの党「だからそれは秘密だ。残念だが、この国は法治国家だ。法に則って”適正”に裁かれてほしい」

 

自由民主党+公明党+みんなの党「そういえば、あなたの情報も裁判で明らかにできますよ。裁判でスキャンダラスに問題点を議論しましょうか」

被告「さらに、私を西山事件と同じ境遇にするつもりか! 叩けば出てくる埃からスキャンダラスな点を探し出して国民の目を惹きつけ、あなた方に不都合な事実を覆い隠すつもりか! そして、私を社会的に抹殺するつもりか! それほどまでに現在のメディアが退廃しているとでも?」

自由民主党+公明党+みんなの党「それはどうかな? とは謂え、それはあなた次第だ」

 

弁護士「最高裁で戦いましょう!」

被告「違憲状態で最高裁でも私はテロリストのままなんだ。真の三権分立なんて存在しない。存在していれば、罪刑法定主義を揺るがす特定秘密保護法案は憲法違反で違憲のはずなのに、どうしてこんな世の中になってしまったんだ」

 

自由民主党+公明党+みんなの党「しかし、被告はよく警察による取り調べで調書にサインをしなかったね。物的証拠が無くても調書で証拠に出来る『刑事訴訟法第321条』を知っていたんだね」

被告「まさか! このような大事な情報もテロリストから国家を守るために秘密にするつもりなのか!!」

 

--ジャン・ジャック・ルソー「イギリスの人民は自由だと思っているが、それは大間違いだ。彼らが自由なのは、議員を選挙する間のだけのことで、議員が選ばれるやいなや、イギリス人民は奴隷となり、無に帰してしまう」(明言ナビより)--

 

--後世の法律家「全て秘密で、情報公開法で申請しても黒塗りの部分が存在する。戦後なのに戦中の資料なのかと疑ってしまう。もっとも問題なのが、秘密が延長されてしまったことで議論となった資料も見つからないことだ。特定秘密保護法案の議論以前にも八ッ場ダムに関する資料が見つからない状況になっている。本裁判に関する記録もほとんど見つからず、いまや後世の法律家や歴史家、政経の学者達の検証をうけることも不可能だ」--

 

--後世の政治経済学者「委員会にも参加しない議員がいる状況であり、本法案において議論が尽くされていたとはとても思えない」--

 

--第二次世界大戦の生き残り「ヒトラーに賛同しなかった人々は次の日には消えていましたよ。もし戻ってきたとしても頑なに口を閉ざして何も言わなくなりました」「やはり抗議することはできませんでした。若い人たちからはときどき何でデモをしなかったのと聞かれます。そんな行動を起こしたらいったい何人が生きて帰れたでしょう。そういう時代だったんです。漠然とした嫌疑、あるいは憶測だけでも人を連行し処分することができたのです」*--

--統計家「歓喜力行団では実際には労働者の1/6しか恩恵にあずかれなかったのです」*--

--第二次世界大戦の生き残り「当時の私は何かに干渉されるのが嫌な普通の若者でした。ただそれだけです。なのに、突然逮捕され、こう言われました。『お前は国家に対して罪を犯した。国に対して、国民が支持する政府に対して』とね。あっという間に私は反逆未遂の罪で強制収容所に送られました」*--

--第二次世界大戦の生き残り「それまでの法律は無いに等しいものになりました。何時、何の理由で、どこに連れて行かれるか誰も分からないんです」*--

--「ナチスの得票率は43.9%、議席の絶対多数を独占するという野望は達成されませんでした。そこでヒトラー首相はこれまでと同様保守系の国家人民党と手を結ぶことにしました。にわかに軍事色が強まります。しかしブルジョワ階級は社会主義革命を恐れるが故にナチスの台頭を認めました。何が社会の敵であり、何がより破壊的であるか多くの人々には見えませんでした。議会は遂に自ら権力を放棄する決定を下します」*--

 

後世の歴史家(日本史)「衆院の議席数は2/3を越えませんでした。そこで首相は他党と手を結ぶことにしました。にわかに軍事色が強まります。しかし、日本国民は長引く大不況に疲れていたが故に首相の所属する党の台頭を認めました。何が社会の敵であり、何がより破壊的であるか多くの人々には見えませんでした。特定秘密保護法案の衆院通過で、衆院は遂に自ら権力を放棄する決定を下します」

 

--ヒトラー「新内閣発足と同時にドイツのさいは投げられた。当初あざ笑った者も、もう我々の実力を笑うことはできまい」*--

 

--「多くのドイツ人はヒトラーのやり方に疑問を持ちませんでした。それどころか、ヒトラーのような強力な人物を待ってさえいました。1929年の大恐慌により、700万人もの失業者を抱えた社会、そして、絶え間なく続く政党のいざこざ。そのような中で、国民は強い指導者の憧れを強めていたのです。国民はナチスに協力し、ナチスの手先となりました。密告が日常茶飯事となりました。監視されているというムードのなかで大多数の国民が従順さと無批判の態度を身につけました。そして、上からの命令でもないのに市民は互いを監視するようになりました」*--

 

--「あの誓いの言葉にはいささか抵抗を覚えた者も少なくありません。しかし、私自身そうだったから分かるんですが、誓いを拒絶できる状況ではなく、従わざるをえませんでした。あのように誓ってしまえば、たとえ良心が咎めることでもヒトラーの命令ならかまわないという論理になります(凡庸な悪)。そうやって大勢の人々が無批判に彼に従ったんです。私もその一人でした」*--

 

Ssumet「私はテロリストで裁かれてしまうのだろうか」

 

* 日本放送協会、海外ドキュメンタリー


 
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