No.637967

魔法少女リリカルなのはStrikers ダメ人間の覚悟

makeさん

第34話 激闘と奇跡

2013-11-18 19:43:16 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:6591   閲覧ユーザー数:6012

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     V S

 

 

 

  透 with カラミティ&アハト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリシア Side

 

 

デバイスを構えた状態で透に引っ付いてるカラミティとアハト・・・・それからもう一個ヘンテコな何か洗脳担当っぽい奴等と対峙してる私達。

 

ハルカ「さぁて、やるのいいんだけど・・・・やるからにはあまり時間は掛けないようにしないといけないわよ?」

 

キャロ「どうしてですか?」

 

フェイト「忘れた?前に透が連れ去られた時の事、あの時左腕を無くして、その後・・・・・っ・・・・緋村の攻撃と局員の砲撃、更にはあの二人の最大魔法を喰らった透だよ?」

 

シグナム「砲撃はともかく、左腕と緋村の攻撃はマズかった・・・・・・・・あれでは相当の出血量だろうな・・・」

 

シャマル「それでいて・・・・・あれからあまり時間が経っていない、魔力だってあの時出し尽くしたと思うわ・・・・・・この事から考えると、透君は今瀕死の状態・・・しかも限りなく死に近い状態のはずよ」

 

ハリベル「先程あのカラミティという輩が言った事と合せると、向こうの研究員も透様の身体は貴重らしい・・・・・つまりここで死んでもらっては向こうも困るということ」

 

アリシア「だから今は薬とかで無理矢理動かしてるけど、それも一時的なモノ・・・・・・すぐに透の身体は・・・・」

 

ギンガ「成程、となれば長期戦より短期戦の方が・・・井上さんの生存確率も高くなる・・・・というわけですね」

 

ハルカ「そういうこと・・・・私の力だって万能じゃないわ、時間が経てば経つ程助けられるものも助けられなくなるの」

 

アリシア「ただ・・・・・相手が操られてるとはいえ、透だからね・・・・・・・・一筋縄じゃいかないよね・・・」

 

ザフィーラ「加えて透のあの人間離れした身体能力、高すぎる危機感知能力と回避能力・・・・あのパワーだけでも厄介だというのに・・・・」

 

ハルカ「そこよね・・・・(それに加えて、透には『天照』がある・・・奴等がもし使って来たら・・・・上手くいくのかしら?)」

 

ライラ『私達をマスターの身体に接触させてください!』

 

私達が透の対処法を考えていると、いきなり横からヤクモ達が会話に入って来た。

 

スバル「接触って・・・一体どうするの?」

 

リコ『皆さんの不安とする部分を排除します!』

 

クイント「排除って・・・・・何を?」

 

ライラ『身体能力です!排除と言うより、一時封印します!』

 

ゼスト「封印だと?そんなことがデバイスであるお前が出来るのか!?」

 

ヤクモ『マスターは以前より自身の身体能力の向上を考え鍛えておいででした、ですが力を得るにはそれ相応のリスクが伴います!マスターの場合は操られるというケースです』

 

ライラ『今の状態まで鍛えたマスターはいずれ自身がなのはさん達や皆さん以外の人達に自身の力が皆さんに牙を向き、皆さんの脅威になるのではとお考えになってました・・・そこでマスターは私達に自身の筋力を下げる・・・・リミッターを付けさせることを考えたのです』

 

メガーヌ「でもデバイスで封印なんて」

 

リコ『この封印はマスターとエメリッヒ博士が造った術式です、そして封印と言ってもリミッターです!しかし私達だけでは無理です・・・・・第三者の手を借りなくてはならないものなんです』

 

ハルカ「・・・・そういうことね、透の奴・・・最初っから私達に頼むことを考えてリミッターなんてモノ造ってたのね・・・・ていうか、こんなもん造ったってことは・・・・・アイツ自分の力をどんだけ凄いって思ってんのかしら」

 

ゼスト「だが、有るのと無いのとでは大きく違う、今はその封印とやらを最優先でやる事を考えよう・・・でなければ、俺達に勝機は無いかもしれんからな」

 

シグナム「なら・・・・奇襲でいくしかないな」

 

はやて「そうやな、しかも最初で最後・・・・ワンチャンスに賭けるしかないで、それ以降は向こうも警戒してくるやろうからな」

 

はやての言葉に皆が頷いた、奇襲攻撃って大抵ワンチャンスなんだけど・・・今回の場合相手は操られているとはいえ透だからねェ・・・・余計に慎重になるよ、前に戦った時なんか『瞬歩』並の速度で逃げられたし。

 

カラミティ「我々ヲ無視シテ相談トハ、無視サレルノハ寂シイジャナイデスカ!?」

 

話し合っていた私達の所にアハトを振り上げたカラミティが居た、透の身体能力にモノを言わせた接近だった、しかも剣の振り方が透の動きそのまんまだし・・・・。

 

私達は攻撃される前に今いる場所から皆離れた、出来るだけ透から距離を取らないといけないからね。

 

シグナム「透には出来るだけ近付くな!接近戦の場合は必ず2人以上を基本とした戦いをしろっ!」

 

なのは「透君には遠距離で攻撃して、前と同じような戦いを思い出して!!」

 

シグナムとなのはが皆に透との戦い方を伝えていた、カラミティが操っているけど一応相手は透・・・もしかしたら戦法は透と同じかもしれないということから。

 

だけど・・・・・透にはアノ能力が・・・・。

 

あの『すり抜け』の能力を思い出したせいで、皆思い思いの攻撃が出来ないでいた。

 

ハルカ「今のアイツには『すり抜け』は使えないわ!なのはが言ったように前と同じと思いなさい!」

 

いきなりハルカが私達の心配していたことを言い当てて来た、もうすずかがあの装置を起動させたのかな?

 

シグナム「ならばっ!」

 

フェイト「行くよ!」

 

スバル「はいっ!」

 

エリオ「ハイッ!」

 

ハルカ「今回は私も行くわ、響子!今回アンタは「やります!」・・・・行けるの?」

 

響子「確かに透さんを痛めつけるのは気が引けますが(それはそれで魅力的だけど・・・)、でも透さんを助けるのに躊躇ったらそれこそ透さんに避けられちゃいます!」

 

ハルカ「・・・理由が微妙に変だけど、やってくれるんならいいわ・・・・それなら気を引き締めていきなさい!」

 

響子「はいっ!」

 

まずは接近戦組が透に近付いて行った、私達遠距離担当はカラミティの隙を突いて攻撃、接近戦組の援護をすることになった。

 

カラミティ「我々ニ接近戦ヲ挑ンデ来ルトハ、イクラ接近戦ニ特化サレタアナタ方デモ、彼ニ勝テルワケガナイデショウ!」

 

そう言ってカラミティはアハトを横に振りシグナム達の接近を阻もうとした、だけどその攻撃を響子が受け止めた。

 

”ガキィィィン!”

 

響子「この程度の振りで、私達が引くと思ってんの?それに透さんならもっと上手いやり方で私達を止めてたわよ」

 

カラミティ「・・・・フッ、ソノヨウデスネ・・・・以後気ヲ付ケマスヨ!」

 

鍔迫り合いのようなことをして受け止めた響子に対してカラミティは透の自慢の筋力で響子をブッ飛ばそうとした・・・・・・だけど。

 

響子「・・・・・だから、アンタは下手だって言ってんの!」

 

響子はカラミティの力を受け流し、ワザと振りに行かせ自身はしゃがんで槍を寝かせて勢いを殺さずに振り抜かせた。

 

響子「『緋村流・柳崩し』!!」

 

カラミティはブッ飛ばす筈だった響子が消え自分でも止められないような攻撃をしてしまい、思いっ切り体がグラついた・・・・昔見たプロ野球でバッターが空振りした感じと同じだった。

 

カラミティ「ヌオッ?!」

 

響子「今です!!」

 

響子の合図でシグナム達が一斉にカラミティに襲い掛かった。

 

カラミティ「舐メルナァ!!」ブンッ

 

カラミティは苦し紛れな感じで本体である左腕を振り抜いた、その先にはハルカが居た。

 

ハルカ「フッ!セイッ!」

 

ハルカは左腕を難なく左腕を90度に曲げてガードした、そして右手で透のボディを殴った・・・・まるで漫画で見た事のある空手って格闘技の技で『正拳突き』ってやつ?そんな感じで殴ってた。

 

そしてハルカの正拳突きを喰らった透は身体をくの字に曲げて後ろに数歩下がり、響子の槍での足払いでこけて背中から地面に倒れた。

 

倒れたカラミティをすかさずハルカ・ギンガ・スバル・クイントさんの四人が透の四肢を関節技で動けなくした、私とフェイトはすぐに合流してカラミティが動けないようにバインドを仕掛けた。

 

カラミティ「グッ!私ガ・・・・コノ程度デ倒レルナンテ・・・・・・コノ身体・・・思ッタ以上ニダメナノデショウカ?」

 

響子「透さんの身体の所為にすんじゃないわよ、ただ単純にアンタの動きが鈍いだけでしょ」

 

カラミティ「・・・・言ッテクレマスネ、デスガ私ノ操作ガ間違ウハズガ・・・・・」

 

響子「アンタがさっき空振った時に私が仕掛けた技、アレは昔透さんにも一度仕掛けた事があるけど・・・逆に透さんに倒されたわよ」

 

カラミティ「ソレハ・・・・・アナタノソノ技ノ練度ガ無カッタダケデハ・・・・・」

 

響子「残念ね、さっきの『柳崩し』はね・・・私が4歳のころに覚えた初めての技よ」

 

カラミティ「ナッ!?」

 

フェイト「えっ!?」

 

アリシア「よ・・・・4歳?!」

 

4歳って・・・・・そんなに動けるような年でもないのに・・・・・。

 

あ、でも前に透に教えてもらったっけぇ・・・・・響子ってばかなりの槍の才能があって緋村家の歴代でも最強・・・・なのか知らないけど、スランプの時期を除いてもかなり早い段階で技を習得してったらしいけど・・・・・マジ?

 

響子「それに・・・・私は一つの技を覚えたからって疎かにしたことは無かったの・・・・・いや、一度だけあったわね・・・・その時は透さんにボコられたけど・・・・・・・・・・・・・・・・~~~~」

 

スバル「?」

 

いきなり響子が悶えだした、会話の途中で悶えだすのは・・・・ちょっとどころじゃなくかなり変だなぁ・・・・ってそれより、何で悶えてるのか気になっていると。

 

響子「ぁぁぁぁ・・・・今思い出しただけでも・・・・あの時の透さんの愛のムチは・・・・・・気持ち良かったぁぁぁぁ・・・・・・・」///////////////////

 

全員(敵味方)(エェェ~~・・・・・)

 

響子の悶えっぷりに敵味方関係無く、全員が引いてた・・・・・・いや・・・・ドン引きだった。

 

・・・・・そう言えば、響子は透の事になると半狂人・半変態になるんだった・・・・うっかりしてた。

 

響子「んんっ!!・・・・んでもって、特に『柳崩し』は覚えた頃から毎日欠かさず鍛錬してきたのよ、床と足・・・・・それこそ魂が磨り減る思いでね」

 

シグナム「確かに・・・・模擬戦をしたことがあったが・・・あの技は防げなかったな」

 

響子「あの技を唯一初見で防いだのは、透さんしかいません・・・・・その透さんの身体操ってるアンタには、まず不可能だけど・・・・・つまり、アンタは透さんの足元にも及ばない雑魚ってこと」

 

響子はカラミティのすぐ近くで槍の柄を地面に突き刺した、カラミティは何も言うことは出来なかった。

 

そこにアインスが駆けつけた。

 

アインス「よし、今なら出来るだろう」

 

ライラ『ハイ!早く私を!』

 

アインス「分かっている!」

 

カラミティ「ナ、何ヲ?!」

 

アインス「すぐにわかる」

 

カラミティが何をするのか分かっていないようだった、そんなカラミティを無視してアインスは持っていたヤクモを透に押し当てた。

 

・・・・・ずっと思ってたんだけど、何でアインスがヤクモを持ってんの?

 

押し当てたヤクモから光が出た。

 

ライラ『リミッター開始!『ゲート・アウト』起動!」

 

ヤクモ達が術式を唱えると、光が段々と強くなっていった・・・・すると、また段々と今度はヤクモ達の光が収まっていき・・・・。

 

アインス「・・・・・・・終わったのか?」

 

ヤクモ『ハイ、終わりました」

 

カラミティ「終ワッタトハ・・・・一体・・・・?!」

 

透の身体を動かそうとしてカラミティも何が起こったのか、気付いたようだった。

 

カラミティ「・・・・・コノ身体ニ・・・何ヲシタノデスカ?」

 

ライラ『マスターの身体能力を低下させていただきました、これであなたはマスターを存分に扱うことは出来ません!』

 

カラミティ「ヤハリソウデシタカ、ドウリデ上手ク力ガ入ラナイト思イマシタヨ・・・・・」

 

アリシア「なら、このままコイツを引か剥がすことを・・・・すずか!どうにか出来ない?!」

 

すずか「待って!まずはどういうのか調べないと・・・・・」

 

私は透に引っ付いたカラミティを剥がそうと、同じ研究者であるすずかを呼んで剥がしてもらおうと思った。

 

アハト「何ヲシテオルカ、コノ馬鹿者ガァァ!」

 

だけどすずかが来る前に私達はアハトの攻撃で吹き飛ばされた、剣の状態だったアハトだったけど、いきなり形状を変えて来た・・・・剣の形が崩れ数本の鞭のような形に変わって、拘束している私達を押し飛ばすようにして攻撃してきた。

 

ハルカ「うくっ!?

 

クイント「はぐっ!?」

 

ギンガ「くはっ!?」

 

響子「っ!?」ダッ

 

私達は鞭のようになったアハトに押し飛ばされたけど、響子だけはアハトの異変に気付いてバックステップでなんとか避けたようだった。

 

吹き飛ばされた私達だけど、伊達に厳しい訓練を積んでおらず、なんとか態勢を立て直すことが出来た。

 

アリシア「くっ・・・・・・ただのデバイス?とは思ってなかったけど、まさかあんな風に形を変えるなんて・・・・・」

 

なのは「・・・・となると、他にも形を変えられるって思ってた方がいいね」

 

私達は遠目からアハトについて分析をしていた。

 

アハト「カラミティ・・・貴様ガ悠長ニシテイル所為デ、コヤツノ力ガ低下シタデハナイカ!貴様・・・・ココデオメオメトヤラレルツモリカ?」

 

カラミティ「・・・・ソノツモリハ全クアリマセンガネ、流石ノ私モ少々苛立ッテ来マシタ・・・・・」

 

そしてカラミティはゆっくりと立ち上がって来た、アハトは鞭からまた剣の形に戻っていた。

 

カラミティ「マッタク・・・アナタ方ハ・・・・・・・・・アマリ・・・・・」

 

”ゾクッ”

 

なのは「っ!」

 

エリオ「な・・・・・なんだ?」

 

立ち上がったカラミティから悪寒を感じた、アイツ・・・・何をするつもり?

 

するといきなり、透から無い筈だった魔力が少しずつだけど上がっていくのを感じた・・・・・そして。

 

 

 

 

 

 

 

 

カラミティ「調子ニ乗ラナイデモライマショウカ!!!」ドォォォンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

透の身体から赤黒い魔力・・・・つまり透の魔力が一気にあふれ出てきて、前にみた魔力の柱を生み出した。

 

シャマル「うそっ?!」

 

レン「何で・・・・」

 

ルーテシア「確か先生の魔力って無いのと一緒だったよね?!」

 

リコ『その通りです、あの時マスターからはほとんど魔力が残ってませんでした!』

 

すずか「・・・まさか?!」

 

アリシア「すずか、何か分かったの?!」

 

すずか「たぶん、あのカラミティって奴が透君のリンカーコアから無理矢理魔力を引き出そうとしてるんだと思う・・・・」

 

ヴァイス「マジっすか?!」

 

でもすずかの話が本当なら、空に等しかった透の魔力を無理矢理引き出してるって事は・・・・・・・・それって透にものスッゴク負担が掛かってるってことじゃない?!つまり・・・・・。

 

アリシア「・・・・・それってつまり、透の命が危ないって事?」

 

私の問い掛けにすずかは頷いた。

 

ハルカ「それだけじゃないわね、それと同時に私達も危ないってことよね」

 

キャロ「危ないって・・・どう言う事ですか?」

 

ハルカ「アイツの魔力を無理矢理引き出したって事は、アイツの魔力を使って身体を魔力強化出来る・・・つまりリミッターを無効化したようなものよ」

 

ティアナ「そんな・・・・・」

 

アリシア「まぁでも、リミッターを掛けずに魔力強化が一番厄介だから、それは避けれたけど・・・・」

 

スバル「あっ!でもすずかさんのアノ井上さん対策としてあった装置は!?」

 

すずか「ごめんね、アレ前使ってから壊れちゃったから・・・それにアレは試作だからあんまり使えないよ」

 

スバル「そ・・・そうですか・・・・・」

 

期待を込めて聞いたけど、返ってきた答えが壊れた・・・だからね・・・・・そりゃぁ落胆もするって。

 

カラミティ「フッフッフッフ、素晴ラシイ!情報デハ知ッテマシタガ、マサカコレ程ノ魔力ヲ持ッテイルトハ・・・・流石『最強の魔導師』ノテーマデ造ラレタダケノ事ハアリマスネ」

 

透の魔力を出して愉悦に浸ってるカラミティ、そんな奴に私はカチンときた。

 

アリシア「止めてよ!それ以上透の魔力を無理矢理出すのなんて!!」

 

レヴィ「そーだぞぉー!そんなことしたら、先生が死んじゃうじゃないか!!」

 

カラミティ「ソンナ事ハ知リマセンネェ・・・・・アト、魔力ヲ無理矢理出シテイルノハ私デハナク、コノ『ウルシ』デスノデ」

 

カラミティは首の後ろにある装置に親指で指差した、どうやらあの装置にも名前があって『ウルシ』と言うやらしい。

 

カラミティ「『ウルシ』ハ彼ノ洗脳ト言イマシタガ、実際ハリンカーコアヘノ侵入デス、ソコカラ支配シ次ニ自我ガアル脳ト精神ヘト移動シマス・・・・・ツマリ、『ウルシ』ハリンカーコアト脳・・・・ソシテ精神ヲ支配スル装置ナンデスヨ!」

 

シャッハ「・・・ルーテシアさんの時より、強化されている・・・・」

 

カラミティ「サテ・・・・モウ説明スルノハ面倒デスノデ、ココラデ戦闘トイキマショウカ!」

 

カラミティが持っていたアハトを構えて私達に突っ込んで来た、アハトはまた形状を変え、今度は槍に変えた。

 

カラミティ「先程ハ醜態ヲ晒シテシマッテ申シ訳ナイ、デスガゴ安心ヲ・・・・・モウ先程ノヨウナコトハオキマセンノデ、私ノ中ニハアラユル魔導師ノ戦闘データガ蓄積サレテオリ、ソレハ砲撃・近接戦闘問ワズデス・・・・・・勿論皆サンノデータモゴザイマス」

 

つまり、カラミティは私達全員の戦い方、それに対処法も熟知してるっていうこと・・・・・・か。

 

するとカラミティはどうやったのか『瞬歩』を使って接近してきた、シグナムとフェイトの近くに来て槍状態のアハトを振り下ろしたけど二人は難無く避けた・・・・けど、振り下ろしたアハトは地面に当たると地面にクレーターが出来た。

 

カラミティ「イヤハヤ、マサカリミッターヲ掛ケラレルトハ思ッテモミマセンデシタガ、コレダケナラバ大差アリマセンノデ関係アリマセンガ・・・・・・デハ、マダマダ行キマ「テメェゴラァァ!!」「俺のなのは達にぃぃ!!」オヤ?」

 

カラミティが再び私達に攻撃しようとした時、何故か・・・・本当に何であの二人がココにいるのか分からないけど、カラミティに向かって攻撃してきた・・・・榊と緋村。

 

榊 緋村「「何しやがるぅぅぅ!!!!」」

 

2人は持っていたデバイスをカラミティに向けて振り下ろした、だけどカラミティはステップしながら避けた・・・・・・相変わらずあの二人は直線的な攻撃ばかりで分かり易過ぎる。

 

カラミティは私達から距離を取り、逆に二人は私達の方へと近づいてきた。

 

榊「大丈夫か皆!」ニコッ

 

緋村「俺が来たからにはもう安心だ、お前等を絶対に守ってやるぜ!」ニコッ

 

この2人は・・・・・以前は二人の意味不明な笑いを見てもどうとも思わなかった・・・・最近では嫌悪感しかなかった。

 

だけど・・・・・透を攻撃して以来、この2人の事を見てると怒りが込み上げてくる・・・・・笑った顔なんて・・・・・軽く殺意が湧いてくるし・・・・・・。

 

榊「お前じゃねぇ、俺がなのは達を守るんだ!テメェはすっこんでろ!」

 

緋村「そりゃこっちのセリフだ!」

 

またこの2人は私達の事なんか無視して勝手にケンカを始める、進歩の無い馬鹿・・・・この2人は局内では女性に大人気らしいけど・・・・こんな屑のどこがいいんだろう?

 

何の目的も無く私達に言い寄ってくる、世間じゃぁ『イケメン』って部類に入るらしいけど、全然嬉しくも無い・・・・透の方が・・・・ううん、透が一番だよ!

 

そりゃぁ透は犯罪者かもしれない・・・・皆はどうかは知らない・・・・いや同じ考えかもしれない、仮に透が捕まって監獄送りになっても私は透を好きでい続けれる自身がある。

 

この2人はいつまでたっても子供みたいな感じだ、私達とまともに話したければ透のような戦い方を身に付けて来いっての。

 

カラミティ「コノ二人ハ・・・・噂ノオ二人デスカ、確カ彼ニ匹敵スル魔力ヲ保有シテイル方々デスネ・・・・」

 

緋村「あ゛ぁ゛?何だテメェ?」

 

榊「テメェか、俺のなのはを困らせてるのは」

 

カラミティ「・・・・ドウデショウネ」

 

はやて「・・・・・何でアンタ等がここにおんねん」

 

緋村「何言ってんだよはやて、お前たちのピンチに俺が駆けつけないでどうするんだよ」

 

なのは「・・・・でも、自分の隊はどうしたの?確か緋村君は部下の人たちはほとんどの人たちが入院して動かせないはずだよ?」

 

フェイト「榊の部隊なんかは事後処理があるはずだよね、それにそもそも他の局員はどうしたの?」

 

榊「なんだ?俺の心配してんのか?安心しろって、俺があんな野郎なんかに負けるわけねぇって、ありがとな!」ニコッ

 

フェイト「笑ってないで私の質問に答えてよ」

 

榊「お、おう・・・(な、何だ?)俺はお前らが心配になって急いで駆けつけてきたんだよ、アイツ等はまだ局内だぜ」

 

ティアナ「つまり、お二人は独断でここまで?」

 

緋村「おう!」

 

榊「お前達皆の為だからな!」

 

ティアナ「立派な職務違反です」

 

榊「何だティアナ、俺の心配してくれんのか?」

 

ティアナ「止めてください!不謹慎ですよ!!」

 

いきなり榊の手がティアナに向かって伸びた、また意味不明に頭を撫でる気だ。

 

だけどそんな榊の手をティアナの兄であるティーダが掴んだ。

 

ティーダ「止めてくれないか、うちの妹が迷惑してるのが分からないのか?」

 

榊「アァ?何言ってやがんだ、ティアナが迷惑してんのはテメェに対してだこのシスコン」

 

ティーダ「何・・・」

 

ティアナ「ちょっと・・・兄さんになんてこと言うのよ!!」

 

はやて「榊・緋村両隊長、いい加減にしてもらいたいんやけど・・・・・なんぼ二人が偉かろうとも私の所の局員を馬鹿にするんは許せんねんけど・・・」

 

アリシア「それに、私たちそれどころじゃないんだけど、二人の相手なんかしてらんないの」

 

シグナム「私達の邪魔をせずにどこか逝け」

 

私達は榊と緋村に対し、いい加減イライラして言葉も投げやりになった・・・・・ただシグナムだけなんだか字が違うような・・・・まぁ間違ってないけど。

 

緋村「何言ってんだよ、さっきも言ったろ?俺様はお前達を守る為に来たって!」

 

榊「安心しろ、あんな奴秒殺してやるからよ!」

 

2人は私達の言葉を無視して、勝手にカラミティと対峙した。

 

カラミティ「オヤ、ソチラノオ二方モ私ノ実験ノ相手ニナッテ頂ケルノデ?」

 

榊「馬鹿な事抜かしてんじゃねぇ、テメェをやるのはこの俺だ・・・一瞬でケリつけてやる」

 

緋村「榊貴様、奴をやるのは俺様だ、貴様は引っ込んでろ」

 

榊「役立たずのテメェがやっても倒せねぇよ、寧ろテメェが倒れるんだよ馬~鹿」

 

緋村「フンッ!あんな雑魚、俺のレアスキルがあれば一瞬で塵に”ドゴンッ!””ドゴンッ!”でぐはっ!?」

 

榊「おごっ?!」

 

二人がまたくだらない言い争いをしてる最中にカラミティが形状を変えたアハトで攻撃した、二人は二本のハンマーのように形状を変えたアハトに緋村は顔面、榊は横腹を殴られ近くの岩場にブッ飛ばされた。

 

カラミティ「コレハ申シ訳ナイ、アマリニモ隙ダラケダッタモノデツイツイ攻撃ヲシテシマイマシタ」

 

機動六課(ナイス!!)

 

カラミティの不意打ちににも似た攻撃、普通なら怒ったりする場面なんだけどおそらくこの場にいる私達全員の心は同じことを思った筈、私は心の中で親指を上げなながらカラミティに感謝した。

 

と言っても、やっぱりハルカの言う通り・・・透の魔力で魔力強化された力で攻撃してきた・・・・・いい感じにあの二人でその事が確認出来た。

 

カラミティ「・・・・サテ、コレデ邪魔ナモノハイナクナリマシタ・・・ソレデハ実験ヲ再開トイキマショウカ!?」

 

二人を攻撃し終えたカラミティは私達の方へと走って来た、しかもアハトの形状を変えて斧・槍・剣・ハンマー・トゲ付ハンマー・大鎌等を十数本出し、更にはカラミティ自身も透の左腕に寄生した状態のまま肩の部分から触手のようなモノを10本以上出してきた。

 

カラミティとアハトの形状を変えての波状・同時攻撃、加えて透の身体能力にモノを言わせた攻撃・・・・正直これだけあってもかなり手強いどころの話じゃない。

 

私達はまずは距離を取って相手の出方を見る為にカラミティから離れた、ただ離れるだけじゃなく・・・。

 

なのは「『ディバイン・シューター』!」

 

アリシア「『ハーケン・セイバー』!」

 

プレシア「『浄化の雷鳴』!」

 

各自遠距離攻撃で奴がどう出るかを確かめた、すると・・・・。

 

カラミティ「フンッ!」

 

カラミティが持っていたアハトを全方向へ振り回すと私達が撃った砲撃はすべて掻き消された。

 

アリシア「アレは・・・・透がやった防ぎ方・・・・」

 

よく見るとアハトには電撃が帯びているのが見えた、たぶん透の魔力変換資質をそのまま利用したんだと思う。

 

カラミティ「先程言ッタデハアリマセンカ、私ハ色ンナ魔導師ノ戦闘データガアルト・・・・・ソノ中デモ彼ノヤリ方ハドノ魔導師ノ方モヤラレタコトガ無イモノバカリデシテネ」

 

ハルカ「それでさっきのって事?・・・・メンドクサイわね」

 

カラミティ「デハ今度ハコチラノ番・・・・・接近戦ハドウシマショウカネッ!?」

 

透の身体能力を活かした接近法、カラミティが一気にシグナム達の方へと近づいて行くと今度は奴が言ったように接近戦の始まりだ。

 

私もデバイスを二本鎌に変えて、接近戦を挑んで行った。

 

だけど、伊達に奴は透に寄生してない・・・・・・私達が束になっても奴に・・・・・透に決定的なダメージも与えられない、レヴィ達もハリベル達も加わったけど・・・・・結果前と変わらず透には決定打は与えられない。

 

それでも一応向こうにはダメージを与えてはいる・・・・ただし透にだけど・・・・・・・。

 

アリシア(どうすれば奴を・・・・・)

 

私は内心焦ってた・・・・・いやたぶん戦ってる皆がそう・・・・ハルカだって焦ってるに違いない、仮にこの戦いに勝ってもヤツを透から引きはがさないといけないし・・・・・それにそれに・・・・・。

 

そんな私の頭の中は色んな事がグルグルと回り出して中々集中出来ないでいた。

 

焦る・・・・というか、アイツの行動には注意が必要だったから。

 

それはハルカが言ってた何でも燃やす能力『天照』って言う力の事、前は透だったから私達相手には使わなかったけど、今度の相手はカラミティ・・・・問答無用で使ってくるんだろうけど・・・・・・ただ奴が透の『写輪眼』や『輪廻眼』を使えるとは限らない・・・・でも使って来たら?・・・・そういう疑念が私達の頭を過ってしまう。

 

それに奴の戦い方は人間の透の戦い方に加え、自身とアハトの触手のようなモノや複数の武器で攻撃してくる。

 

今だってギンガが接近して右ストレートをカラミティの死角から入れようとしたら、アイツには複数の目があるのか知らない・・・・もしかしたら透の『勘』が勝手に働いたのか知らないけど、触手でギンガを絡めて捕縛したりした。

 

だけどすぐにシグナムが触手を斬って助けて、ヴィータがゼロ距離の『ラケーテンハンマー』をボディに決めた。

 

追い打ちを掛けようとフェイトが『ジェットザンバー』を入れようとしたけどアハトの剣と斧がフェイトの攻撃を阻み且つハンマーでフェイトを攻撃した。

 

カラミティとアハト、そして私達の戦いはまさに一進一退と言った感じで決着が着かない・・・・・あの二人?アイツ等ならカラミティにブッ飛ばされて未だに伸びてるよ。

 

このままじゃぁ透の命が危なすぎる・・・・私達が膠着状態の中で、スバルが単独でカラミティに挑んで行くのが見えた。

 

 

Side Out

 

 

 

スバル Side

 

 

私はなのはさん達が色々悩んでいるのを横目にカラミティに向かって『マッハキャリバー』で走り出した。

 

スバル(ウジウジ考えても仕方ない、今は井上さんを助ける為にヤツの動きを止めないと・・・)

 

ティアナ「スバル!?」

 

私の行動にティアナや皆が驚く、だけど動いたのは私だけじゃなかった。

 

ギン姉にシグナム副隊長とフェイト執務官、それにエリオと緋村三等陸佐が私が走り出したと同時に同時動いてくれていた。

 

スバル「ハッ!」

 

私は井上さんの左横腹に向けて右フックを入れた、だけどこれはアハトのハンマーの柄の部分で止められた。

 

そして私の後ろの方で大きな音がした、振り向くとシグナム副隊長がアハトの剣を受け止めてくれていた。

 

スバル「すみません!シグナム副隊長!」

 

シグナム「それよりも一旦離れろ!」

 

シグナム副隊長の言う通り、一旦離れようと私とシグナム副隊長は離脱しようとした。

 

カラミティ「ソウハサセマセンヨ!」シュルッ

 

スバル「なっ!?」ガシッ

 

シグナム「くっ!」ガシッ

 

だけど鞭のように形状を変えたアハトに私達は掴まってしまい、身動きが取れなかった。

 

なのは「『アクセルシューター』!」

 

薫子「『メディアルレイン』!」

 

なのはさんと赤石一等陸尉、他にもメガーヌさんやプレシアさんが遠距離で助けてくれようとして砲撃してきたけど。

 

カラミティ「甘イデスネ!!」ブンッ

 

井上さんの回し蹴りでどの砲撃も掻き消した、あれだけの砲撃を掻き消すには相当の魔力を足に込めないと出来ない・・・・・と中村少将が言ってたけど・・・・・そうしたらただでさえ無理矢理引き出されている魔力を使ったって事は井上さんは本当に危ないってことだよね・・・・。

 

その間にもカラミティは私達に剣と槍の形状のアハトを向けて来た、丁度突き刺すように切っ先を向けるような感じで。

 

マズイ・・・・刺される!って思った瞬間、私達の前を光の筋が一本通り過ぎて行った。

 

ハルカ「『孤天斬盾・・・私は、拒絶する』!!」ザシュッ

 

すると私とシグナム副隊長に絡みついていた鞭は切れて私達は解放された。

 

シグナム「済まない!ハルカ!」

 

ハルカ「次に備えて!」

 

どうやらさっきの光の筋は中村少将の攻撃だったようだ、アレが前に話で聞いたレアスキル『盾舜六花』ってやつか・・・・・アレで盾とか回復も出来ちゃうんだから凄い過ぎるよ。

 

カラミティ「チッ!中々面白イ攻撃ヲナサルジャナイデスカ、デスガ・・・・私モ似タヨウナコトガ出来マスガネ!?」

 

すると持っていたアハトへ井上さんの魔力が注ぎ込まれるのが見えた、アハトは分かれていた武器を一本へと纏め片刃の剣に形状を変えた。

 

ザフィーラ「!まさか?!」

 

カラミティ「フム・・・・・確カ・・・・名前ハ・・・・・アァ~ソウデシタ、ソウデシタネ・・・イキマスヨ?」

 

そしてアハトを頭上高く掲げると・・・・。

 

カラミティ「『月牙天衝』!!・・・・デシタカ?」

 

カラミティは持っていたアハトを勢いよく振り下ろすと、剣先から赤黒い三日月状のモノが向かってきた。

 

シャマル「透君の『月牙天衝』?!」

 

そう・・・・・前に井上さんと戦った時、倒れていた私達が思いっ切りの砲撃を出した時に井上さんが放った斬撃・・・それをカラミティも同じように出して来ていた。

 

シグナム「アギト!」

 

アギト『分かってる!』

 

シグナム「『月牙天衝・炎(えん)』!」

 

だけどシグナム副隊長も同じような斬撃を放ち相殺した。

 

カラミティ「ムゥ・・・・ヤリマスネ」

 

シグナム「そうか、貴様に褒められても一つも嬉しくは無い、あと貴様はやはり透以下だな」

 

カラミティ「ハイ?」

 

シグナム「透の『月牙天衝』がこの程度の筈が無い、相殺など・・・今の力量で分かった、貴様が私達に勝つことなど万に一つもあり得ん!所詮透を操るだけで終わっている輩に敗けるか!」

 

シグナム隊長がカラミティに辛辣な言葉を浴びせている間に私は態勢を立て直すとカラミティの周りをグルッと死角になる様にして周り、もう一度攻撃を仕掛けた・・・・今度は他の人の攻撃と同時に。

 

カラミティの正面には緋村三等陸佐が攻撃を仕掛け且つ回避をしていて、私とギン姉は背後から攻撃を加えた。

 

ギンガ「シュッ!」ガスッ!

 

スバル「ハッ!」ドゴッ!

 

カラミティ「ヌガァッ!?」

 

私とギン姉の攻撃は見事井上さんの背中にヒットした、今度は完全に決まったけど・・・・・・・・あまり嬉しくは無い、だって敵はカラミティとアハト、それにチップのウルシってやつなのに実際私達が攻撃してるのは操られてる井上さんだ。

 

井上さんを解放すると言うのは分かる、さっきの録音も聴いて面白かった半面助ける為にどうにかしないといけないって思ったのは事実、だけど・・・・今のままじゃどうやったって助け出せないと言うのは私でもわかる。

 

スバル「っ・・・でやぁっ!」ヒュンッ

 

それでも私は攻撃しようとする、だけどこれ以上井上さんを傷付けて大丈夫なんだろうか・・・・・。

 

カラミティ「フンッ!」ブォンッ!

 

だけど私の攻撃はカラミティの手によって止められた、そしてすかさずカラミティは私に向けてハンマーを振って来た。

 

スバル「あぐっ!」

 

私はハンマーを顔の右横にモロに喰らってしまい倒れた、攻撃しようにも・・・・・・・・・・どうしても・・・・・・・本気の力が出せない・・・これ以上は本当に命の危険があるかもしれない・・・・・・。

 

カラミティ「敵ヲ目ノ前ニ、ボォットスルトハ・・・・私モ舐メラレタモノデスネェ!」

 

クイント「スバルゥッ!!」

 

スバル「!?」

 

私が井上さんをどうすれば助かるのかなんて考えてると、目の前には既にカラミティが接近していた。

 

アハトのトゲ付のハンマーを真っ直ぐに振り下ろして来たけど、お母さんのお陰でギリギリ回避出来るくらいに気付き、なんとかカラミティの攻撃を回避できた。

 

だけどカラミティの攻撃はそれだけじゃなかった、振り下ろした状態のまま剣を私の方に向けて伸ばし、しかも横一閃に振り抜いて来てた。

 

スバル(ぁ・・・・・これは無理だ・・・・避けるのも・・・・ガードも間に合わない・・・・・)

 

私はこの攻撃に対して意外にも冷静に見ることが出来た、もしかしたら・・・・死ぬ前に目の前の物がスローモーションに見えるってやつなのかもしれない。

 

攻撃されそうになっている私になのはさんやギン姉、それにお母さんが駆けつけようとしている・・・・何かを叫んでいるけど、何も聞こえてこない・・・・・ただ中村少将と月村技師、それにアインス二等陸尉が私を睨むと言うよりジッと見つめてるような感じがするけど・・・・なんだろ?

 

そして私にはハッキリ見えた、カラミティの攻撃が『私の目をこめかみから横一閃に・・・・頭を真っ二つに斬ってくる』のが・・・・・。

 

スバル(・・・これ・・・・・本当に無理だなぁ・・・・・・・・・)

 

私は心の中で諦めていると、ふと私の右目がジィンと熱くなるのがわかった。

 

でも今の私にはそんな事は関係無かった、だって・・・カラミティの攻撃で死んじゃうんだもん・・・・。

 

スバル(ゴメン・・・・お母さん、ギン姉、お父さん・・・・それにティアになのはさん、皆になぁ~にもお礼とか言えて無いや・・・・・あと・・・・井上さん、ちゃんとお礼とか言えてないですね・・・・初めて・・・男の人の事を気になったのって井上さんが初めてだったんですけど・・・それも気の所為なんですかね?)

 

私はそんな事を思いながら目をゆっくりと閉じようとした、閉じようとした瞬間にはすでに私のこめかみに触れようとしていた。

 

目を閉じ、死を覚悟した・・・・・・そして何も考え・・・・・・って、アレ?何でこんな事考えれるんだろ?全然痛みとか斬られた感触とかないし、もしかして死後の世界ってこんな感じ?

 

私はゆっくりと左目を開けると、カラミティは剣を振り抜いていた・・・・・・・・アレェェェ????

 

右目を開くのを忘れて、私は周りの皆を見てみると、私に駆け付けようとしたギン姉とお母さん、なのはさんまでもが『えっ?』って言う顔で見ていた・・・・しかもカラミティも顔が出てないからわからないけど、動きが全くなかった。

 

他にも六課の全員が目を見開いていた、竜であるフリードも・・・・・たださっき同様中村少将とアインス二等陸尉、そして月村技師は違って私のことをしっかりと見ていた。

 

ゆっくりと左目と同じ様に右目を開けようとすると、カラミティに動きがあった。

 

カラミティ「ド、ドウシテ・・・・・今・・・・アナタハ確実ニ・・・・・斬ッタハズ・・・ナノニ何故!!」

 

今度は槍を私の方へと飛び出しながら突き刺そうとしてきた、また私は反応が出来ずにそのまま槍が来るのを待つ形になった・・・・・だって一番混乱してるのは私なのに・・・・・。

 

カラミティの槍の先は私の『右目に』向かってきた、今度こそ私は貫かれることを覚悟した・・・・・けど、私も何もしないのは嫌だった。

 

だから私は同時にカラミティに向けて拳を突き出しながら駆け出した、カラミティに・・・というか井上さんに身体がぶつかる事を想定しながら。

 

だけど私の攻撃よりもカラミティの攻撃の方が1秒・・・・いや0.5秒くらい速かった、私の目に槍が突き刺さりそうになったけど私は相打ち覚悟でいったから右目は開いたままにした。

 

そして・・・・・・・カラミティの攻撃が私の目に入った・・・・・・・・けど、結果は意外にも違っていた・・・・・・・・私の目は無事に終わった・・・・・・って言えるのかな・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だって・・・・・・・・・私の目に向かってきた槍と井上さんの身体が・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

”スゥゥ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・”。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を『すり抜けて』通り過ぎていった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

 

どうも、ちょっと調子のいいmakeです。

 

さぁさぁ、見せ場の一つに差し掛かった34話!これからがある意味面白い戦いになるでしょう!

 

今回の話は前半部分はなのは達とカラミティの戦闘描写でした、響子の技披露、透の筋力のリミッター、そして透の魔力を強制的に引き出すカラミティ、終いにはあの馬鹿二人が勝手に参戦してくる始末・・・・・まぁあっけなく退場ですが。

 

響子の壊れっぷりがまた出てしまいましたね、それと・・・・・皆さぁぁぁぁん!!カラミティがあの二人をブッ飛ばしたところでスカッとされた方々もいらっしゃると思います!そんな方は、機動六課の皆さんとご一緒にサムズアップでカラミティたちを褒めてあげてください!

 

しかし伊達に透に寄生してませんね、透以外にも他の魔導師の戦い方を蓄積されているだけあって、結構強いですね。

 

と言った解説をいれましたが・・・・前半部分は・・・・・・ハッキリ言って適当な感じになってしまいました・・・・すみません。

 

ですが、一番に見せたかったのはやはり、スバル視点の終わり部分ですね。

 

スバルがカラミティの凶刃に倒れそうになった矢先に、まさかのスバルが『すり抜け』を使ってましたねぇ。

 

これはどういうことなのか、皆さんならお分かりかもしれません!以前の話にも伏線は張らせてもらってますので復習されることもお勧めします!

 

 

 

 

さて次回は!何故スバルが『すり抜け』を使えたのか?それが分かったなのは達は一体どうするのか!?そして何故ハルカ達は黙っているのか!?

 

その秘密が明らかになるのか!?

 

 

それでは皆さん!次回をお楽しみに!!誤字脱字等のコメントもお待ちしております!

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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