No.635500

真・恋姫†夢想~世界樹の史~第二章・歩みの葉編

alcaponさん

ついに激突!董卓軍vs連合軍!

2013-11-09 15:26:01 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4161   閲覧ユーザー数:3068

 

 

 

第八廻 喧嘩上等、愛羅武勇

 

 

 

 

 

 

---汜水関---

 

そこでは悪戯の準備が完了し、兵たちはこれから起こることに備えていた。

 

華雄「…おかしいな。

   おい高順、一刀を知らないか?何処にも見当たらないんだが。」

 

焔「えっ、華雄さんもっすか?

  アタイもずっと探してるんすよ。」

 

華雄「おい門番。お前一刀を見なかったか?」

 

門番「あぁ、北郷様なら昨晩出かけられましたよ?」

 

「「…は?」」

 

華雄「なあ高順…私はかなり嫌な予感がしてるんだが…。」

 

焔「き、奇遇っすね…アタイもっす…。」

 

華雄「ちなみに…何処へ行くと言っていた?」

 

門番「はい。何やら、『ちょっと連合までお茶を飲みに行く』と。

   本当に冗談がお好きな方ですよね、北郷様は。」

 

華雄「…。」

 

焔「…。」

 

「「またかーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」

 

 

 

 

 

 

---連合本陣---

その外を劉備が関羽と趙雲を共に付け、物思いにふけっていた。

 

劉備「御遣い様…どうしてあんな事したのかな。」

 

関羽「…桃香様。」

 

趙雲「さぁ、私らにはわかりませぬ。やむを得ぬ事情があったのか、はたまた己の野心か。」

 

劉備「うん…そうだよね…。」

 

そこへ馬にまたがった男が近づいてきた。

その男は馬を降りると、劉備たちへと近づく。

 

関羽「止まれ!貴様は何者だ!!」

 

一刀「うん止まる。

   あの~、ちょっと聞きたいことがあってさ。連合の本陣てここで間違いない?」

 

趙雲「そんな事を聞いてどうする?お主、間抜けな密偵か何かか?」

 

関羽「お下がりください桃香様!危険です!」

 

一刀「ん~、密偵と言えば密偵かも。間抜けなのも否定しないよ。

   ちょっと気になることが…って危なっ?!」

 

話の途中に、関羽は青竜刀を振り払った。

すんでのところで一刀はそれを躱す。

 

関羽「これを避けるか。貴様…何者だ!」

 

一刀「ん~、何と言ったらいいか…。」

 

関羽「はっきり答えろ!」

 

一刀「騒がない?」

 

関羽「何?」

 

一刀「騒がないのなら名乗るよ。」

 

趙雲「うむ。騒がないと約束しよう。」

 

関羽「おい星!」

 

趙雲「愛紗よ、此奴お主にいきなり斬りつけられて平然としておる。

   只者ではなかろう。」

 

関羽「それは…。」

 

趙雲「では答えてもらおうか。お主は誰だ?」

 

一刀「俺は北郷一刀。天の御遣いって呼ばれてるよ。」

 

「「「…。」」」

 

趙雲「はい?」

関羽「はい?」

劉備「はい?」

 

一刀「いや、だから北郷一刀だってば。」

 

劉備「ほ、本当に御遣い様なんですか…?」

 

一刀「うん。証明することはできないけどね。あはは」

 

「「「え~~~~~~~~~~~~?!」」」

 

一刀「あ、こらっ、騒がないって言ったじゃん!」

 

劉備「ご、ごめんなさい!あまりにも驚いちゃって…。」

 

趙雲「う、うむ、これは失礼した。」

 

関羽「…。」

 

一刀「で、君たちの名前は?」

 

劉備「私は平原の相、劉備です。字名は玄徳と申します。」

 

趙雲「桃香様が名乗られたなら私も名乗らねばな。

   私の名は趙雲、字名は子龍。以後お見知りおきを。」

 

関羽「…関羽だ。」

 

一刀「おぉ…これはびっくり。」

 

趙雲「何がですかな?」

 

一刀「い、いや、何でもない。」

 

劉備「あの…御遣い様、なんですよね?ここへは何をしに?」

 

一刀「ん?ちょっとお茶でも飲みに来ただけ。」

 

関羽「なっ!貴様ふざけるな!」

 

劉備「待って愛紗ちゃん!

   …御遣い様、どうして洛陽であんな事を?」

 

一刀「あんな事って…十常侍たちを一掃したこと?」

 

劉備「はい。」

 

一刀「ん~、何と言ったら良いか。

   毒沼の中で藻掻いてる人が居てさ、その人の想いを受け止めたらあぁなった感じかな。」

 

劉備「??」

 

趙雲「ふむ…。よく分かりませぬが、では陛下はご無事なので?」

 

一刀「勿論。洛陽に来てもらえればわかると思うよ。

   まあ当然、邪魔はさせてもらうけど。

   で…そろそろ槍を下げてほしいな~。ははっ。」

 

そう言うと、一刀は竹筒に入れたお茶を飲み始めた。

 

趙雲「(この男…敵を前にして呑気に茶を飲むとは。だいぶ肝が座っておるようだ。

    それに、全く隙がない。)

 

すると、遠くの方から兵士が駆けつけてくる。

 

一刀「あ、やべ。じゃあ俺はもう行くね。お茶も飲めたし。

   また来るよ~!」

 

劉備「あっ、ちょっと…!

   …行っちゃった。」

 

趙雲「本当にお茶を飲んだだけで帰りましたな。」

 

関羽「…。」

 

兵士「ご報告します!軍議の準備が整いましたので、至急お戻りください!」

 

劉備「大変!急いで戻らなきゃ!」

 

 

 

 

 

 

---長安にて---

 

兵士「丁原様!洛陽より董卓軍が攻めてまいりました!」

丁原「ふむ…。」

兵士「丁原様?」

丁原「…朝餉は、まだかの?」

兵士「もう駄目だこの人?!」

 

その後、混乱に陥った長安は、一刻も保たずほぼ無血開城した。

その時の様子を、隠居した丁原はこう語る。

 

丁原「…朝餉はまだかの?」

 

 

 

 

 

 

---汜水関にて---

 

一刀「ただいま~。」

 

焔「一刀様?!た、ただいまじゃないですよ~!もう、心配したんですから!」

 

華雄「…あまり心配させるな。本当に連合まで行ってきたのか?」

 

一刀「うん。気になる人も見られたし、収穫あってよかったよ。」

 

心「一刀様…。もう言っても無駄かもしれませんが、どうかご自愛下さいませ。」

 

一刀「あ~、うん。頑張る。」

 

忍隊「ご報告します!連合軍の出陣を確認!明朝にはここへ到着する見込みです!」

 

華雄「…とうとう来たか。

   一刀、本当に退却するだけで良いのか?」

 

一刀「うん。少しだけ戦うふりして逃げちゃおう。

   悪戯の準備は万端?」

 

焔「はいっ!なんだかアタイ、ワクワクしてきました!」

 

一刀「でしょ?」

 

華雄「にしても、一刀の悪戯は何というか…タチが悪いな。」

 

心「えぇ、本当に。」

 

 

 

 

 

 

---翌日、汜水関前---

 

劉備「ごめんね、朱里ちゃん。汜水関攻めの先鋒になっちゃって…。」

 

諸葛亮「はわわっ、それは仕方ないです。」

 

趙雲「だが、孫策殿が助力を申し出てくれて助かったな。」

 

劉備「そうだね。

   まずは…華雄さんを誘い出して、そのまま後ろの陣まで誘い込めば良いんだっけ?」

 

龐統「はい。周瑜さんのお話では、煽ればすぐに出てくるという話でしたが…。」

 

劉備「汜水関にはどれくらい居るの?」

 

諸葛亮「それが…斥候が尽く帰ってこないんです。」

 

龐統「旗の数や、運び込まれた兵糧の量で考えると…十万ほどと考えられますが。」

 

劉備「そ、そんなに居るのっ?!

   大丈夫なのかな…。」

 

関羽「それでは桃香様、行ってまいります。」

 

張飛「行ってくるのだ!」

 

趙雲「どれ、なら私もそろそろ。」

 

劉備「う、うん!気をつけてね!」

 

 

 

---汜水関前---

 

孫策「聞け!臆病者の華雄よ!

   我が剣の錆になるのがそんなに怖いか!」

 

関羽「隠れるしか脳のない腰抜けめ!一騎打ちをする度胸も腕も無いか!」

 

張飛「や~い!ばーか、ばーか!なのだ!」

 

 

 

 

---汜水関にて---

 

華雄「あいつらああああああっ!!

   兵ども!出るぞ!!このままにしておけん!!」

 

兵「応っ!!!」

 

一刀「待って華雄。」

 

華雄「止めてくれるな一刀!!我が武をあれだけ虚仮にされて黙っていられる私ではない!!」

 

焔「アタイもキレそうっす…。」

 

一刀「まあまあ落ち着いて。

   華雄の強さも、臆病じゃないって事も俺は知ってる。それじゃ不満かい?」

 

華雄「だ、だがなっ!」

 

一刀「ほら、よしよ~し。」なでなで

 

華雄「なっ、か、一刀、何をっ…///」

 

一刀「落ち着いた?」なでなで

 

華雄「う、あ、や、やめないかっ///」

 

焔「…ず、ズルいっす!アタイも、アタイもして欲しいです!」

 

一刀「ああ、わかったよ。」なでなで

 

焔「ふあ~…///」

 

一刀「二人とも、落ち着いた?」

 

華雄「あ、あぁ…///」ぽ~

 

焔「はい~…///」ぽ~

 

一刀「よし、じゃあ出陣しようか!」

 

心「えぇっ?!よ、宜しいのですか?!」

 

華雄「い、いいのかっ!?」

 

一刀「うん。相手が普通に攻城してきたらすぐ撤退する予定だったけど…。

   どうやら何としてでも俺たちを誘い込みたいみたいだからね。」

 

焔「敵の思惑に乗るのですか?」

 

一刀「うん。でも、中途半端にね。きっとそれが一番嫌だろうから。あははっ」

 

心「どういうことです?」

 

一刀「えっと、説明の前に二人に約束して欲しい。

   撤退の銅鑼には必ず従うこと。それと、必要以上に熱くならないこと。」

 

華雄「わかった。」

 

焔「一刀様のご命令ならば!」

 

一刀「よし。

   なら、俺は孫策隊に、華雄と焔は劉備隊に一当してくれ。

   相手は誘い込みたいと思ってるはずだから、必ず後退する。

   だから絶対に深追いせずに、敵将を見つけてやっつけちゃってくれ。ただ、殺しちゃ駄目。

   怒って向かってきちゃうからね。」

 

華雄「あぁ。」

 

焔「了解です!」

 

一刀「君たちなら必ず勝てるよ。

   俺との稽古を思い出して。」

 

華雄「…ああっ!」

 

焔「はいっ!!」

 

一刀「じゃあ、忍隊以外は全員出陣!

   心は城壁から機を見て撤退の銅鑼をたのむ。」

 

心「心得ました。

  …皆様、ご武運を。」

 

 

 

 

 

 

---汜水関前・孫策陣営---

 

黄蓋「策殿!門が開いたぞ!」

 

孫策「わかってる。

   じゃあ交戦するふりをしながら後退するわよ!

 

   …?見慣れない旗も出てきたわね。黒旗に白地の十文字?」

 

黄蓋「ぬっ?!十文字の旗がこちらに向かってきよるぞ!」

 

孫策「ちっ!華雄じゃ無かったか!

   皆の者!下がりながら交戦するぞ!!」

 

兵「「「おおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」」」

 

 

 

 

---汜水関前・劉備陣営---

 

趙雲「愛紗!出てきたぞ!」

 

関羽「ああ!旗印は…華雄かっ!!」

 

張飛「にゃにゃっ?変な旗もあるのだっ!」

 

趙雲「十文字に…『夜露死苦』?なんだあのガラの悪い旗は。」

 

関羽「構うな!会敵するぞ!!」

 

張飛「応っ、なのだ!」

 

 

 

 

 

---汜水関前・孫策陣営---

 

一刀「君が孫策かい?」

 

孫策「っ!追いつかれたっ?」

 

一刀「悪いけど、倒させてもらうよ。」

 

黄蓋「策殿!お下がりくだされ!」

 

孫策「もう無理よ!」

 

黄蓋「ならばっ!」

 

孫策「ごめんね。

   私、戦いたいって思っちゃってるの。(だってコイツ…超強そうだもん。)」

 

黄蓋「策殿…。」

 

一刀「あははっ、話が早くて好都合。

   じゃあ覚悟は良い?」

 

孫策「そっちこそ。」

 

そこで二人は笑う。

強者と会えた喜びに。

 

まず動いたのは孫策だった。

細身の剣を振り払い、斬撃を何度も繰り返す。

 

孫策「(当たらないっ!というか…動くたびに見失うのはなぜっ?)」

 

最初からこう来ると分かっているように動く一刀。

素早い斬撃も、掠りもせずに躱しきっていた。

 

孫策「…なぜ攻撃してこない!」

 

一刀「ちょっと事情があってね。」

 

孫策「殺す!」

 

フェイントを混ぜつつ斬りかかるも、尽く背後を取られる。

 

孫策「あーもう!何なの…よっ!!」

 

一刀「ひょいっと。」

 

孫策「っ~~~~!!ムカつくムカつく~~!!」

 

一刀「あははっ!そう熱くなるなって!」

 

孫策「じゃあっ!!少しはっ!!当たりなさい…よっ!!!」

 

一刀「断る!」

 

二人の乱舞は、まだ続いていく。

 

 

 

---汜水関前、劉備陣営---

 

華雄「やっと見つけたぞ関羽!!」

 

関羽「…華雄か!」

 

張飛「にゃにゃっ!?」

 

焔「逃げまわるのもこれで終いだボケ共!!」

 

趙雲「なんと口の悪い。」

 

焔「あ゛ぁ?!調子こいてっとブッ殺すぞゴラ!」

 

関羽「やってみるがいい。」

 

焔「上等だコラ。アタイに喧嘩売ってただで済むと思うなよ?」

 

華雄「仕方ない。関羽は高順に譲ろう。

   そこの女!」

 

趙雲「私か?」

 

華雄「そうだ。

   私の相手をしてもらおう。」

 

張飛「鈴々も居るのだ!」

 

華雄「なら二人まとめて来るがいい!!」

 

趙雲「私達も舐められたものだな。

   なら、遠慮なく二人でかからせてもらう!」

 

 

関羽と焔が対峙した。

焔はすぐに感じる。こいつは自分より遥かに強いと。

ただこうも思った。一刀よりは弱いと。

 

焔「(なら、負けるわけにはいかねぇ…!こちとら一刀様の看板背負ってんだ!気合だ気合!!)

   かかって来いやあああああああっ!!」

 

関羽「良い気迫だ。だが!!」

 

青龍刀を振りかぶると、渾身の一撃を放つ。

 

焔「ぐあっ!!!」

 

咄嗟に鎖でガードするも、あまりの威力に弾き飛ばされる。

 

焔「(強ぇ…!コイツ糞強ぇよコンチクショウ!!)」

 

関羽「どうした!気迫だけでは私は倒せんぞ!」

 

焔「い、言ってくれるじゃねぇか…!上等だボケ!

  今度はこっちの番だ!!」

 

起き上がると同時に跳躍し、遠心力を利用した鎖を放つ。

 

関羽「甘い!」

 

焔「なに?!…づあっ!!!」

 

関羽は青竜刀を振り払い、鎖ごと焔を叩き伏せた。

 

関羽「これで終いか?

   なら、あの世で北郷一刀を待つが良い。すぐに奴も送ってやる!」

 

プツン。

 

関羽「ん?なんの音だ?」

 

陥陣営A「…やべぇ、頭がキレた!!」

陥陣営B「は、離れろ!巻き込まれるぞ!!」

 

焔「…舐めんなよクソが。」

 

関羽「っ?!」

 

焔「一刀様を殺す?…ハッ!てめぇじゃ無理だタコ。

  それに…てめぇはここでブチのめす!!!」

 

焔の全身を真っ赤な氣が覆う。

 

焔「喧嘩上等…不倶戴天…!」

 

関羽「くっ…!なんだこれは!」

 

焔「唯我独尊…乾坤一擲!!!」

 

両の手に三本の鎖を持ち、焔は力任せに殴りつける。

 

関羽「っ!」

 

ガードを固める関羽だが、左右交互に叩きつけられる長い鎖はガードの合間を縫って体のあちこちに直撃する。

 

関羽「ぐっ…!かはっ…!!(な、なんだこいつはっ!急に強く?!)

   っ…!…っ!…ぐはっ!」

 

たまらず膝をつく関羽。

 

張飛「愛紗!!」

 

華雄「余所見をするとは余裕だな!!」

 

張飛「うあっ!!」

 

隙を見た一撃により、張飛の蛇矛は弾き飛ばされる。

 

趙雲「鈴々!!っ、せいっ!!」

 

華雄「速いが…それだけだ!!!」

 

趙雲「なっ!?…ぐっ!!」

 

華雄「勝負ありだな。」

 

趙雲「っ…ここまでの強さとは…。」

 

華雄「良い師が居るのでな。」

 

 

 

関羽「グあああああああああっ!!」

 

趙雲「?!」

 

張飛「あ、あ、…愛紗!!」

 

突然の悲鳴に目を向けると、膝をついてうずくまる関羽の姿があった。

焔は連撃をやめ、鎖に闘気を込める。

 

焔「疾風迅雷…忠魂義胆…」

 

陥陣営A「そ、それはマズイっす頭!!殺しちまう!!」

 

華雄「あの馬鹿者め!!

   高順!!よせ!!」

 

陥陣営B「もう無理っす!!ああなったら止められない!!」

 

関羽「(くっ…膝が言うことを聞かん…!これが油断した報いか…。

    桃香様…私はここまでのようです。どうか、お許し下さい…!)」

 

張飛「愛紗ーーーーーーーー!!」

 

華雄「おい、お前ら!何とかしろ!!」

 

陥陣営A「だから無理ですって!!ほ、北郷の旦那でも無い限り…」

陥陣営B「それだっ!!」

 

華雄「何か思いついたのか?!」

 

陥陣営B「え、えぇ、ですがこれで止まるかどうか…。」

 

華雄「なんでも良いから早くやれ!!」

 

陥陣営B「わ、わかりやした!」

 

男はすぅっと息をつくと、大声で叫んだ。

 

 

 

陥陣営B「頭ーーーー!!!北郷様が『高順超愛してる』ってーーーーーーー!!!」

 

 

 

…。

 

華雄「はい?」

張飛「はい?」

趙雲「はい?」

 

焔「気炎万丈…」

 

華雄「効いてないじゃないか!」

 

陥陣営A「いや、待ってくだせぇ!

     …効いてます!確かに効いてますぜ!」

 

華雄「だが止まってないぞ!」

 

陥陣営B「まぁ、見ててくだせぇ。」

 

華雄「あ、あぁ…。」

 

焔「一刀両断!!!…いっとう…?一刀(いっとう)…かずと…一刀様!!!

  そそそそそそんな愛してるなんて///恥ずかしいですぅ~///

  あぁん♪でもでもぉ~、もっと言って欲しい!だってアタイも…///いや~ん///」

 

一同「「「ぽか~ん」」」

 

陥陣営B「ほら、効いてましたでしょう?」

 

華雄「あ、ああ…そうだな。

   だが、何故わかったんだ?」

 

陥陣営B「ほら、頭の氣を見てくだせぇ。

     あんなに真っ赤だったのに、完全に桃色になっちまってるでしょう?」

 

華雄「…。(は、恥ずかしいやつだ…。)」

 

ジャーン ジャーン ジャーン!

 

華雄「っ!合図か!

   皆の者!退却だ!!」

 

兵「応っ!!」

 

焔「にゅふふふふふふふ~♪

  一刀様…あぁ、そんなっ!照れちゃいます~~~///」

 

華雄「高順!!いつまで浸っているんだ!撤退だぞ!

   おいお前ら、コイツをどうにかしろ!」

 

陥陣営A「し、仕方ねぇ!おい、担いでいくぞ!」

 

陥陣営B「応っ!」

 

 

趙雲「…。」

張飛「…。」

関羽「…。」

 

 

趙雲「ま、まぁ何だ。

   …帰るか。」

張飛「そうするのだ。」

関羽「す、すまない。肩を貸してくれ。」

張飛「そうだったのだ!」

 

 

 

 

---汜水関前・孫策陣営---

 

一刀「おっ、合図か。

   よし!皆撤退だ!」

 

孫策「えっ?!ちょっとここで?!」

 

一刀「あははっ、誘い込もうとしてたのが分かってたからね。」

 

孫策「くっ…!でも、貴方は逃さないわよ!」

 

一刀「逃げちゃうわよ!」

 

孫策「う~!!ムカつくムカつく~!!

   当たれっ!!」

一刀「っ…。」

孫策「えっ?」

 

気づいた時には、空をみあげていた。

 

孫策「…。」

 

一刀「はい、一本!

   じゃあ、俺はもう行くから。またね!」

 

孫策「…。」

 

黄蓋「策殿!!お怪我は!」

 

孫策「…大丈夫。ありがとう。」

 

黄蓋「全く、肝が冷えましたぞ。」

 

孫策「…。」

 

黄蓋「策殿?」

 

孫策「悔しい悔しい悔しい~~~!!!

   も~!何なのよあいつは!」

 

黄蓋「そう言いながらやけに嬉しそうじゃが。」

 

孫策「そ、そんなわけないじゃない!」

 

 

 

 

今回もお読み頂き、誠に有り難うございます。

それでは、また次回をお楽しみに!

次回は悪戯フェスティバルが開幕です!

皆様のコメントお待ちしております!


 
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