No.634220

ラブ魂

GO♪サマさん

読み切りって意外と連載に繋がるよね。

2013-11-04 20:53:19 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:5024   閲覧ユーザー数:4904

 

どうもGO♪サマです。

 

今回は息抜きに書いた読み切りです。

 

評判が良ければ連載しようと思います。

 

それではどうぞ、ごゆっくりご覧ください。

 

 

 

『ひなた温泉前〜、ひなた温泉前〜……』

 

「…ぐぅ〜……んぁっ?

なんだもう着いちまったのか。

…ふわああぁぁぁぁぁ…」

 

路面電車が止まり、人が次々と降りて行く……ほど人は乗っていなく、

銀髪パーマで死んだ魚のような目をした男1人降りただけだった。

その男の名は『坂田 銀時』

かつて『天人』との戦争で『白夜叉』の異名を持ち、敵・味方ともに恐れられた『侍』である。

 

「だいたいよ〜…こういうのは『プロローグ』的なものがあんのが普通だろうが。『なの魂』然り『ゼロ魂』然り…

イキナリ本編始めやがって……初めて俺のことを見る読者が勘違いするだろ〜がっ!!

『あれっ? 銀さんって赤◯先生の作品に出てんだ〜。』って勘違いされたらど〜すんだ? この作者は!?

しかもなんで『ラブひな』⁉︎

普通は『ネギま』とのクロスオーバーじゃないのっ⁉︎

俺魔法使えると思って張り切ったら、何処だよココッ!!

温泉郷だよ温泉郷っ!!

なに? また『スタンド』との戦いみたいなのがあるのっ⁉︎

冗談じゃないからねっ⁉︎ あんなのが何回もあっちゃ銀さん体持たないからっ!!」

 

ぶつくさ言いながら銀時はいつの間にか長い階段を登っていた。

 

「…たくっ、まあいいけどよ。

この先の旅館にはイチゴ牛乳がいっぱいあるってバアさんも言っていたし、イチゴ牛乳があるんなら全てOKだ。」

 

銀時は軽い足取りで階段を上がって行った。

そして一番上に着くとそこには風情のある旅館があった。

 

「ここだな。バアさんが言っていた『ひなた旅館』つうのは…

思ったよりデケーな〜。もう少しこじんまりとした旅館だと思ったんだが……」

 

そして銀時は玄関に入って行った。

 

「すいませーーーーーんっ!!

あの〜、バアさんに頼まれてきた坂田ですけどぉーーーーー!!」

 

……シーーーーーーーーーーーーン……

 

物音一つしない。

どうやら誰もいないようだ。

だけどそれに気づかない銀時は…………

 

「あのぉーーーーーー!!

バアさんに頼まれてはるばる江戸からやって来た坂田 銀時なんですけどぉーーーーーーーーーーーー!!」

 

………シーーーーーーーーーーーーン………

 

もう一度大声で叫んだ銀時。

しかし、誰もいないので返事は返って来ない。

次第に銀時はイラつき始め、額に血管が浮き始めた。

 

「あのぉーーー!! すいまっせぇーーーーーんっ!!

源外のクソじじぃの実験で異世界に飛ばされたところォ、ここのクソババアに拾われてェ、ここの管理人になる為にィ、江戸からやって来た『万事屋 銀ちゃん』の坂田 銀時というものですけどォーーーーーーーーーーー!!」

 

……シーーーーーーーーーーーーン……

 

やっぱり返事は返って来ない。

そしてついに銀時の堪忍袋の尾が切れた。

 

「おいコラァ!!

新しくやって来た新人に対して、無視とはどう言うつもりですかぁっ!!

普通誰かいんだろっ!! 歓迎会的なものがあるのが社会人として常識なんじゃないですかァ!!

取り敢えず!! バアさんが言っていたイチゴ牛乳よこせコラァ!!

こちとらイチゴ牛乳のために2時間も糖分とってないんじゃコラァ!!」

 

ドスドスドス………

 

勝手に上がる銀時だった。

糖分をとっていない為、若干イライラしている銀ちゃん。

とりあえず台所に行くことにした。

台所に向かう途中、ふと銀時の足が止まった。

 

「…ところで……

台所って………どこだっけ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たくっ…ようやく見つけたぜ〜。

ここの間取り広すぎんだよ。案内板くらい出せコラァ。」

 

ようやく台所にたどり着いた銀時

お目当てのイチゴ牛乳を手に入れるため、彼は1時間も旅館を探索していた。

 

「階段下に『秘密の入り口』って書かれていたところ入ったら、訳の分からない部屋に着くわ、この旅館の一部屋に入ったら一面ジャングルだわ、

ドア開けたら温泉に繋がってるわ………

なにこの旅館? 本当に旅館なの?

なんでこんなにアドベンチャーなの? ここのお客さんはインディージョーンズみたいな人が多いの?

俺はただ台所に行きたいだけだよ?

イチゴ牛乳飲みたいだけだよ?

なんでこんなに疲れるの? そのうちムー大陸の入り口とかありそうだよここ?」

 

銀時はかなり疲れた様子で愚痴り始めた。

所々服が汚れているのはそのせいであろう。

 

「まあいいや。

さてと、イチゴ牛乳を頂くかね〜。」

 

銀時は冷蔵庫を開けた。

冷蔵庫の中には………

 

「んだコレ?

バナナがいっぱいあるんだけど?

なに? ゴリラでも飼ってんの?

もしかしてさっきのジャングルか?

あのジャングルにゴリラいんのか?

マジかよ〜。

ゴリラなんてあのストーカーで十分だっつうのっ!!

…それよりイチゴ牛乳は………」

 

ドサッ!!

 

銀時の後ろから何か物を落とした様な音がした。

 

「あん?」

 

銀時のが振り向くと、女の子が買い物袋を落としていた。

ショートカットの中学生ぐらいの女の子が銀時を指差しながらプルプル震えていた。

 

「ど、ど、どどどどどど…………」

 

「?どどど?

悪りぃけど俺ァ指輪の魔法使いじゃないから、変身できね〜ぞ?」

 

すると女の子は大きく息を吸い込み………

 

「すうぅぅ…………ドロボーーーーーーーーーーッ‼︎‼︎」

 

大きく叫んだ。

どこにそんな大声出せるのか不思議だが、その声を聞いた銀時は…

 

「オイィィーーーーーーーーーッ!!

誰がドロボーだっ!!

俺はただイチゴ牛乳をだなっ!!」

 

「なんやしのぶ!!

ドロボーが来たんか⁉︎」

 

今度は褐色の女の子が来た。

明らかに外国人だが、大阪弁を話している中学生ぐらいの女の子だ。

 

「よしっ!!

ウチに任しときぃ!!

ウチの新作メカの出番や〜!!」

 

外国人の声と共に戦車のおもちゃみたいなのが出てきた。

褐色の彼女の手にはラジコンのコントローラーみたいなのを持っている。

 

「いっけぇ〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!」

ドオォンッ!!

 

褐色の彼女の号令と共に打ち出される弾丸。

 

「のわたっ!!」

 

それをギリギリでよける銀時。

目標を失った弾丸はそのまま銀時の後ろの冷蔵庫に当たり、爆発した。

 

ドガアァアンッ!!

 

ドシャアアァァァァアアッ!!

「ちょっ、待てぇーーーーーー!!

それ、おもちゃじゃねーのかよっ!!」

 

爆風を受けて部屋から飛び出た銀時は………そのまま一目散に逃げた。

 

「オイオイオイオイオイオイオイィィィィーーーーーーーッ!!

なんだここはーーーーーーー!!

なんで明らかに中学生ぐらいの女が、実弾ぶっ放す戦車のオモチャ持ってんだぁーーーーーーーーっ!!

ナニココッ⁉︎

軍隊⁉︎ 軍隊ですかっ!!

あのチンピラ警察養成所かここはーーーーー!!

やべぇよっ!! こんなとこに居たら俺の命がナンボあっても足りねーよっ!!

帰ろう!! うん、帰ろうっ!!

もう十分やったよ俺!! そもそもこの作品の主人公じゃないしぃ!!

ここで頑張る必要はないからね俺っ!!

こんなん作者の思いつきに過ぎないからぁ!!

さっさと江戸に返せ作者ァーーーーーーッ!!」

 

 

…なにやらめちゃくちゃなことを言いながら全速力で走っている銀時。

その後ろには先ほどもメカが、6体に増えていた。

 

「いい加減しつこいんですけどぉーーーーーーーー!!

それになんで増えてんのっ⁉︎

明らかに銀さん殺す気満々じゃねぇーかっ!!」

 

階段付近に近づくと、階段麓に高校生ぐらいの黒い長髪の女が立っていた。その女の左手には日本刀を持っていた。

 

「ここで物を盗むとは……運が悪かったな、盗人。」

 

そう言うや否や女が足を出し、銀時の足を引っ掛けた。

銀時は足に引っかかり転がって行った。

 

「のわっ!!」

 

ゴロゴロゴロゴロ……………ドスンッ!!

 

「いたたたたたたたっ!!

ハゲるっ!! 頭がハゲるっ!!」

 

そのまま玄関を飛び出て、木にぶつかりようやく止まった。

その音を聞きつけたのか、先ほどの女とは別の女が2人現れた。

 

「ちょっと!!

何よっ!! 今の物音はっ!!」

 

「あ〜〜〜〜〜、なる?

どうやらドロボーが来たみたいやで?」

 

「ドロボーッ⁉︎

どこんにいんのよっ⁉︎ そのドロボーはっ⁉︎」

 

「ほらあそこにいるやろ?

木に頭ぶっつけて転がりまわっとる銀髪パーマの男が。」

 

「男っ⁉︎

……これだから男はーーーーーっ!!」

 

ズンズンズンズンっと音を立てながら銀時に近づくメガネをかけた女

その後ろをついて行く狐目の女

さらにその後ろをついて行く、先ほどまでの女の子たち。

ようやく銀時が頭の痛みが取れて頭を上げると、周りを女の子たちが銀時を取り囲っていた。

銀時は口を引くつかせながら…

 

「何なんですかこのヤローッ!!

いきなり銃弾ぶっ放すわ、足引っ掛けられるわ………

これが新しく来た人に対する挨拶ですかぁ〜〜〜〜⁉︎」

 

するとメガネの女が銀時に指を指し

 

「うるさいわよっ!! このドロボー!!

少しでも反省していたら、見逃してあげようと思ったけどっ!!

もう許さないわっ!!」

 

「…初めから許す気ないやん。」

 

狐目が何か呟いた。

 

「カオラ、素子ちゃんっ!!

お願いっ!!」

 

「オウッ!! 任せときぃ!!」

 

「…まぁ、運が悪かったと諦めるんだな。」

 

褐色の女の子がリモコンを、黒髪の女の子が刀を抜いた。

メガネをかけた女は鼻で笑っていた。

ここに来て…………銀時は遂にキレた。

 

「……………がれ………」

 

「よっしゃー!! 全弾発射ーーーっ!!」

 

「神鳴流 斬岩剣っ!!」

 

ドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!

 

「あわわっ…なるセンパイ、やりすぎなんじゃ?」

 

「いいのよしのぶちゃん、これぐらいやらないと男って諦めないんだから。」

 

ドドドドド……ドンッ!!

 

どうやら全弾撃ち終わったようだ。

 

「なる〜〜〜!! 終わったで〜〜〜〜!!」

 

「ありがとうスゥちゃん。

キツネ警察呼んで、この男を突き出すのよっ!!」

 

「いや〜、あの男も災難やな〜。

ここ以外やったら無事やったかもしれへんのにな〜。」

 

そう言って狐目は銀時の方を見る。

そこには先ほどの攻撃で土煙が舞っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………オイオイ、何勝手に俺に勝った様な雰囲気だしてんだこのヤロー。」

 

「「「「「っ⁉︎」」」」」

 

全員が驚愕して土煙の方を見る。

土煙が晴れると、頭から血を流し服も所々汚れている銀時が立っていた。

 

 

「ガキのオモチャ遊びにしては物騒すぎんだろーがっ!!

ガキはおとなしく着せ替え人形で遊んでやがれええぇぇぇぇっ!!」

 

銀時は素早く木刀を抜き戦車のオモチャを一瞬で全て破壊した。

 

「くっ!!」

 

黒髪の女が刀を銀時に振るう。

しかし銀時はいとも簡単に木刀で受けた。

 

「オイオイ…そんな太刀筋じゃぁ……

俺を倒すことはできねええぇぇぞぉ!!」

 

銀時は黒髪の刀を持っている手首を握り、投げ飛ばす。

その際に女から刀を取り上げる。

 

一連の流れを一瞬でやり遂げた。

ようやく状況が飲み込めたメガネ女が…

 

「あ、あんた……何者?」

 

「あん? なんだチミはってか?」

 

銀時は木刀をしまい首筋を掻きながら今更ながらの自己紹介を行った。

 

「『万事屋 銀ちゃん』のオーナー『坂田 銀時』で〜す。

特技は寝ること、好物は甘いもの

ここのバアさんに頼まれて『管理人』になりに来ました〜。

文句あるかこのヤロー。」

 

これが、『白夜叉』と『東大受験生』の奇妙すぎる出会いだった。

この先どうなるのか…………

それは……………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

作者もわからない。

 

 


 
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