No.633304

インフィニットストラトス 受け継がれる光の絆 Episode.18 怪虫 -バグバズン-

ジークさん

ここからがサルバと違うところです。

2013-11-01 23:38:33 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1660   閲覧ユーザー数:1637

「はい、終わり」

「あはは、負けちゃった」

今日の午後は自由時間となっていて、生徒の大半がアリーナを実習に使う。

一夏とシャルルは模擬戦を行った。結果は一夏の勝利である。

「シャルルも結構やるじゃないか。遠距離攻撃防ぐなんて」

「でも僕も驚いたよ。あんな攻撃があるなんて」

白式はネクサスの光を受けてネクサスの技が使えるのだ。シャルルとの模擬戦の時、

パーティクル・フェザーを使ったのだ。

「にしてもシャルルのラファール、普通とは違うな」

「うん、僕のはカスタムタイプだから」

「そうなんだ」

 

離れた所で箒、セシリア、鈴が見ていた。

「とんでもない技術ね」

「えぇ、通常の倍以上の武装を持ってあの性格差」

「だかアレを全部避ける一夏が凄いと思うぞ」

「「同感」」

箒の言う通り、さっきの模擬戦、一夏は一発も被弾していないのだ。

 

「ねぇ、ちょっとアレ・・・」

「ウソっ、ドイツの第三世代型だ」

「まだ本国でのトライアル段階だって聞いたけど」

急にアリーナ内がざわつきはじめる

そこにいたの漆黒ぼISを纏ったラウラ・ボーデヴィッヒだった。

転校初日以来誰ともつるもうとしない、それどころか会話さえしない孤高の存在

 

「おい」

「・・・なんだよ」

「貴様も専用機持ちだそうな。ならば話が早い。私と戦え」

「嫌だ。理由が無い」

「貴様には無くても私にはある」

ラウラが怒りのある様な声で言った

「貴様がいなければ教官の大会二連覇という偉業が成し遂げられたのは容易に想像出来る。

故に私は貴様の存在を許さない」

それを聞いて一夏は黙り込んだ。二年前、一夏は誘拐された。なんとか脱出したがペドレオンに襲われた。しかしその時、ネクサスに助けられた。

(あの時、千冬姉が助けに来てくれても勝てたのか・・)

一夏は考えこんだ。

「また今度な」

「ふん。ならば戦わざるを得ないようにしてやる!」

刹那、ラウラのISの肩のレールカノンが火を噴いた。一夏は右腕を振った。

 

 ドガン!

 

「何!?」

レールカノンが何かに打ち落とされた。撃った場所には一夏は居なかった。

「何処だ!?」

ラウラが辺りを見たが一夏は居なかった。

 

 カシャ

 

その時、後ろから何かを突きつけられる気配がした。ラウラが後ろを振り向くと

「いきなる撃つなんて。ドイツの人間は沸点だな」

一夏が居た。パーティクル・フェザーで打ち落とし、マッハムーブで一瞬でラウラの後ろに回りこんだのだ。

「キサマ!」

ラウラがプラズマ手刀で切り掛かろうとしたその時、

 

「何アレ!」

一人の生徒が上を見て叫んだ。一夏達が上を見上げると大量の虫が飛んでいた。

「な、何だアレは!」

「何処から来たの!?」

「そんな事よりこっちに来ますわ!」

虫の大群が迫ってきた。その場に居た専用機持ちはISを展開して虫を撃ちをとしていた。

しかし虫の大群は全く減る気配が無い。

「きりがありませんわ!」

「撃っても撃っても次々とくるし!」

「もう無理だよ!」

三人がそう言っていると

「皆どけ!」

一夏が叫んだ。一夏は雪片のエネルギー刃を帯状に伸ばした。

「ハアアアッ!」

一夏は雪片を振って虫の大群を一掃した。ネクサスの技の一つ、セービングビュートである。

 

「すごい・・」

「あの大群を・・」

「一掃した・・・」

三人は唖然としていた。

 

(何だ、奴の力は・・)

ラウラは何かを考え込んでいた。

 

一夏は白式を解除して、地面に落ちている虫の死体を見ていた。

「・・・ビースト」

一夏は呟いた。倒したのは、インセクトタイプビースト・ビーセクタである。

 

 ドクン、ドクン

 

「・・!」

一夏はエボルトラスターを取り出した。エボルトラスターが点滅していた。

「まさか!」

一夏は走り出し、出て行った。

 

「一夏!何処に行く!」

箒達は一夏を追いかけた。

「・・・・」

ラウラは一人、アリーナに残っていた。

 

『織斑先生!』

「どうした、山田先生?」

山田先生から通信が入った。

『こちらに謎の飛行物体が接近しています!」

「!場所は!」

『学園外れの森です!』

「わかった、すぐ現地に向かう」

千冬は通信を切り、現地に向かった。

 

 ガサ、ガサ

 

一夏は森の中を走っていた。そして止まった。

「来る」

一夏がそう言うと

 

「グエエエ!」

空から巨大な虫のような怪物が降りてきた。インセクトタイプビースト・バグバズンである。

 

 ズシン、ズシン

 

バグバズンは学園の方に進行していた。

 

「行かせない!」

一夏はエボルトラスターの鞘を抜き、天に掲げた。

「ウオオォォ!」

 

「グエエエ」

バギバズンは学園に向かっていた。その時、前方に紅い光が落ちてきた。光が晴れるとネクサスが立っていた。

「シュア!」

ネクサスはバグバズンに向かって走り出した。

「グエエエ!」

バグバズンも向かった来た。

二体はぶつかり、押し合った。

 

 

「アレは!」

森に着いた箒達が見たのは、バグバズンと戦うネクサスである。ネクサスはバグバズンを押し出し腹部に蹴りを打ち込んだ。バグバズンは怯んだが突っ込んで来た。ネクサスは頭部を掴み、チョップを打ち込んだ。そしてもう一度腹部に蹴りを打ち込んだ。ネクサスはバグバズンの頭部を掴み回した。そして蹴りを打ち込み、さらにアッパーは打ち込んだ。

 

「すごい・・」

箒達はただ見ていた。

「お前達!」

その時、千冬がやって来た。

「どうして此処いる」

「一夏を追って来たんです」

「何?織斑は?」

「それが、見当たらないんです」

 

ネクサスが有利だったがバグバズンが反撃してきた。爪で攻撃してきたが、ネクサスはそれをうまく避けた。ネクサスは腕で攻撃を防ぎ、パンチを腹部に叩き込んだ。そして頭部と左側に回し蹴りを打ち込んだ。そしてバグバズンを掴み、投げ飛ばした。

 

「グエエエ!」

 

バグバズンは地面に叩きつけられた。ネクサスはバグバズンに近づいた。その時、

 

「ヂェア!?」

 

ネクサスの左足首をバグバズンの尻尾のハサミが挟んだ。ネクサスはそのまま投げ飛ばされた。難とか立ち上がったが、バグバズンの尻尾攻撃喰らった。ネクサスはそれを喰らい倒れた。

バグバズンはネクサスにダイブしてきた。しかしネクサスは横に転がりそれを避けた。

「フア!」

ネクサスはジャンプした。バグバズンは起き上がり辺りを見たがネクサスは居なかった。バグバズンが上を見たその時、

「ヂィア!」

ネクサスが頭部にかかと落しをした。

「グエエエ!」

そして回し蹴りを打ち込んだ。バグバズンは倒れこんだ。

「シュア!」

ネクサスは腕をクロスさせ一瞬で後ろに回りこんだ。ネクサスの高速移動技、マッハムーブである。

ネクサスはバグバズンの尻尾を掴んで投げ飛ばした。

 

「よし、今だ!」

ネクサスは腕をクロスさせクロスレイ・シュトロームを撃とうとしたその時、

 

ドカン!

 

「ヂィア!?」

 

後ろから砲撃が放たれた。箒達は放たれた方を見るとそこに居たのは、

 

シュバルツェア・レーゲンを纏ったラウラだった。

 

「ボーディッヒ!貴様何をやっている!」

「何を?私はただ攻撃しただけだ」

「あの巨人は味方ですわよ!」

「あの巨人もあの怪物と同じだ」

ラウラはそう言ってレールカノンを放った。

 

「ヂィア!」

ネクサスはレールカノンを喰らい怯んだ。しかしそれでも立ち上がり突っ込んで来たバグバズンの腹部に蹴りを打ち込んだ。さらに頭部に回し蹴りを打ち込んだ。

 

「グエエエ!」

 

バグバズンは怯んだ。ネクサスはジャンプして飛び蹴りを放とうとした時、

 

「ヂィア!」

 

ラウラのレールカノンがネクサスに命中した。ネクサスはそれを喰らい地面に堕ちた。

その時、バグバズンが襲ってきた。バグバズンの爪が

 

 

ネクサスの左脚に突き刺さった。バグバズンは爪を引き抜いた。

「ヂェアァァッッ!」

傷口から光が漏れ出した。ネクサスはバグバズンに蹴り飛ばされた。バグバズンが爪で攻撃しようとしたその時、

 

「グエエエッ!!」」

 

何処からか砲撃が飛んで来た。見るとセシリア、鈴、シャルルがISを展開して攻撃している。

「巨人を援護しろ!」

「「「了解!」」」

千冬が命令し、三人はバグバズンに攻撃をした。

「グエエエ!」

バグバズンは危険を感じ、羽を広げ飛んだ。

「シュア・・」

ネクサスは左膝をつきながら起き上がった。

「シュアアァァァ・・・ヘァ!」

ネクサスはクロスレイ・シュトロームを放った。

「グエエエッ!!」

バグバズンはそれを喰らい堕ちた。

「フア・・・」

ネクサスは光に包まれ消えた

「フッ、あそこに何か在るのか」

ラウラはネクサスが消えた場所に向かった。

「私達も行くぞ」

千冬達も向かった。

 

 

 ガサ、ガサ

 

「ハァ、ハァ、ハァ・・・」

一夏は脚を抑えながら歩いていた。

(アイツを・・・呼ばないと・・)

一夏が森を抜けたその時、

「!キサマ!」

そこにラウラが居た。後ろから千冬達もやって来た。

「一夏!」

千冬は一夏の姿を見た。一夏は息を切らしており、脚の所が血でにじんでいた。

「一夏、お前どうし―――」

「そうか」

ラウラが笑ったような顔で言った。

「あの巨人は正体は――――――お前か」

「!!」

ラウラの言葉を聞いてその場にいた全員が驚いた。


 
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