No.631080

真恋姫無双~北郷家伝~ 第1幕 1話

kasutaさん

場所は変わり、洛陽の宮廷そこには歴史に刻まれない二人の思いが確かにあった。はたしてこの外史でどんな物語が始まるのか。

2013-10-24 23:37:15 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3088   閲覧ユーザー数:2616

 

 新章に突入と言いながら、無駄な話を2話も入れてしまった。今回から、いよいよ恋姫の世界に入ります。ではいつもの如く、この作品に出てくる北郷家の方々は、原作とは関係なく、またその性能はチートです。ではどうぞ~。

 

 ここは洛陽にある宮廷、その中にある小さな中庭に2人の男がいた。

 

???「劉宏様、もう夜もおそうございます。どうぞお部屋にお戻りを。」

 

劉宏「張譲か。」

 

 そう一人は、後漢代12代皇帝劉宏と十常侍筆頭の張譲である。

 

劉宏「・・・・・・。」

 

張譲「いかがなさいました陛下?」

 

劉宏「わしは今まで何をなしたのかと。考えていてな。」

 

張譲「・・・。」

 

劉宏「高祖劉邦様が漢の国を作り、一度は絶えた漢を世祖劉秀様が立て直し、ここまで続いたが、それもあと少しで終わろうとしている。」

 

張譲「何をおっしゃいますか陛下!!」

 

劉宏「よい。ここまで来て終わりが分からぬ余ではない。先の黄巾の乱はこの漢の終わりの前兆じゃ。人心が離れ、もはや官軍にそれを抑える力も無かった。乱の沈静に参加した諸侯達も気づいておるだろう。漢が滅び、群雄割拠の時代が来るのを。」

 

張譲「まだ!まだ手はあります。天水の太守董卓をこちらの味方にし、不正を働く奸臣どもを消し去れば。まだ立て直せるはず。」

 

劉宏「・・・。それでも、新たな時代の到来は避けられぬ。ワシとお前で出来た事があるとすれば、官位を売り払いその金で、関や砦のいくつかを修復した事ぐらいじゃ。」

 

張譲「・・・やはり、修復よりも先に民のために税や町の秩序の改良をした方がよかったのでは?」

 

劉宏「・・・確かに目先のことを考えれば、そのほうがよかったかも知れぬが。しかし、これからこの国が戦乱の世を迎えれば、大勢の兵達が死ぬ事になる。そうなれば国力は著しく衰退し、戦乱が終わる頃には兵や民は激減しているだろう。そうなれば外敵は間違いなく攻めてくる。」

 

張譲「そして、漢だけでなくこの中華の民も滅ぶと。」

 

劉宏「・・・われわれ漢民族は、誇り高いと言えば聞こえはいいが、漢の外の国に対して見下した考えを持っておる。我々が外の国の名をなんと呼ぶかそれだけでわかると言うもの。そして、その考えは外の国にも伝わっている。負ければ、確実に滅びるだろう。その時今回修復した関や砦が少しでも役に立てばと思ったのじゃ。」

 

張譲「しかし、漢が滅べばその民は漢の民とはいえますまい。なぜそこまで・・・。」

 

劉宏「国の名前が変われど、この地に生きる民が変わるわけではない。我が民の未来に少しでも光が見えるのなら、わしは歴史に愚帝と称されてもかまわん。」

 

張譲「うぐぐぐぐ。なんと気高い覚悟。この張譲、陛下に信頼され大役を任されながらも何の力にもなれず申し訳ありません。」

 

劉宏「もうよいのじゃ。これがわしの・・・漢の天命だったのじゃよ。」

 

 歴史に残されていないこの二人の思い。本当に天はこの未来を望んでいるのだろうか?しばらくして張譲は涙をぬぐいきわめて明るく世間話を始めた。

 

張譲「陛下。町の噂をご存知ですかな?」

 

劉宏「町の噂?」

 

張譲「はい、何でも管路とかいう占い師が、(東の天より飛来する流星があり、その流星は天の一族を乗せこの地に落ちるであろう。天の一族は戦乱の炎から人々を守り。この国に新たな息吹を与えるであろう。)と言うものです。」

 

劉宏「流星に乗った天の一族か。胡散臭い話ではあるが、なかなか面白い話ではないか。」

 

張譲「そうですな。しかし、天の一族とは・・・・。いったいどういった者達でございましょうな~。」

 

劉宏「まさか・・・。信じておるわけであるまいな。」

 

張譲「ほほほほほ。よいではございませんか。乱世や異民族の襲撃に比べれば希望に満ちた話ではありませんか?」

 

劉宏「そうじゃな。もしそれが本当なら、その者達に次の時代を築いて欲しいものじゃな。」

 

張譲「まったくですな。おや、噂をすれば流星が流れておりますぞ。」

 

劉宏「なんと。おおお、白く輝いていて誠に美しい。余は、この年になってはじめて流星を見たぞ。」

 

張譲「おお、それはおめでとうございます。かく言う私も始めてみましたが、なんときれいなことでしょう・・・・。」

 

劉宏「・・・・なぁ、張譲。」

 

張譲「・・・・どうなさいました陛下?」

 

劉宏「気のせいか、あの流星こちらに向かってきてはおらんか?」

 

張譲「そういえばそうですな。心なしか空気が震えておるような。」

 

劉宏「なんと、大気が震えるとはこのような事を言うのか。余は始めて体感したぞ。」

 

張譲「おお、それはおめでとうございます。かく言う私も始めて体感しましたが、なんと力強い事か・・・・。」

 

劉宏「まったくじゃ。あはははははははは。」

 

張譲「ほほほほほほほほほ。」

 

劉宏「さてと、いぜんと流星はこちらに向かってきておるな。いよいよ、覚悟を決めるか。」

 

張譲「なりません陛下。ここは私にお任せを。張家代々伝わる伝家の奥義・神の手(ゴッドフィンガー)で打ち砕いて見せます!!」

 

劉宏「何を言っておるか張譲。お主に家にそんな技はあるまい。馬鹿な事をいっておらんで、わしに任せよ。高祖劉邦様から受け継がれしこの宝剣で切り裂いてくれるわ。」

 

張譲「何をふざけた事をおっしゃいますか陛下!病弱な陛下にそんな事が出来るわけがありますまい・・・・。いや、病弱じゃなくとも出来ないでしょう!!」

 

劉宏「・・・・・・。」

 

張譲「・・・・・・。」

 

ゴゴゴゴゴゴゴ←目前に迫る流星の効果音。

 

劉宏「さて、言いたいことは言えたし、そろそろ。」

 

張譲「そうですな。お決まりでも言いますかな。」

 

劉宏・張譲「「せーの・・・・・ぎゃあああああああああああ!!!!!」

 

この日洛陽に起きた出来事を後に流星の変といわれようになる。流星が運びし天の一族との出会い、この出来事が劉宏たちの運命を大きく変えることになるとは、この時誰も思っていなかった。

劉宏「ぎゃああああああ・・・・・ムニュ?」

 

 さて、このあたりで筆をおくことにしましょう。では次回をお楽しみに。

 

                     あとがき

 どうもkasutaです。今回選んだルートは上記の通り漢ルートです。漢ルートにしたわけは、原作の漢ルートがふざけ過ぎていたからです。最初のルート選択を見たとき変に期待したものだから、余計にがっかりしました。今回月達は、洛陽に招集されません。反北郷連合が組まれるか否かは、これからのお楽しみに。上の最後の文章に関しましては次回発覚します。では皆さん、このような駄文・駄作に付き合っていただき有難うございます。また、誤字脱字がありましたらご連絡ください。コメントの方もよろしければいただけるとありがたいです。ではまた次回お会いしましょう。さようなら~~~~~~。

 

 

 
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