今はひとりなので、警備を掻い潜るなど楽なものです。
董卓は、例の男子禁制の場所にいるようです。
以前は入れませんでしたが、今なら違います。
無断侵入なんてお手のものです。
董卓は、この部屋の中のようです。
見張りはやはり女性なんですね。
怪しまれるかもしれませんし、天井から行きましょう。
・・・。
立派な部屋です。
董卓は、誰かの看病でもしてるんでしょうか?
寝台の横に座っているようですが・・・。
いきなり声をかけたら、またなに言われるか分かりません。
自然に気付くように、さりげなく寝台に座っておきましょう。
寝てるのは劉協でしたか。
・・・。
「なにようか?」
今回は大声を出されずに済んだようです。
でも、気付いたのが劉協の方というのは・・・。
董卓が、不思議そうに周囲を見回し、こちらを見て驚いています。
油断しすぎですよ。
さて、気づいてもらえたところで本題です。
「まずは、俺がここにいる理由を話そうか」
「妾のことについてであろう?」
察しがよくて助かりますが、ほんとに何歳なんでしょう?
「そう言うことなんだが、詠とその辺りについて相談したい。居場所を教えてもらえるか?」
取り敢えず、勝手に動くより考えてる人の指示で動いた方がいいでしょう。
「詠ちゃんなら。恐らく離宮の執務室に軟禁されてるはずです」
「わかった・・・。董卓殿は武器を持ってるか?」
「ここには、武器を持ち込むことは出来ません」
それはそうか・・・。
でも、外にいた見張りが持ってたのは、棒だったけどあれは武器じゃないの?
まあ、いいです。董卓には、短剣を渡しておきましょう。
「一応この短剣を渡しておこう」
「心配してくれているのでしょうが、お受けできません」
なぜに?
「もしかしたら、ここに乗り込んでくるやつがいるかもしれないから、自衛のためにもあった方がいいと思うが?」
董卓は、劉協の方をチラチラと伺っているようです。
そういえば、一番偉い人の前で堂々と武器を渡そうとしてました。
ここに忍び込んだ時点で今さらな気はしますが・・・。
「気にせずともよい」
お許しが出ましたよ!
劉協の短剣を持つお許しが出ましたし、無断侵入の件もお咎めありませんでした。
しかし、董卓には短剣を持つことを拒まれました・・・。
どうも、劉協に流血を見せたくないようです。
かなりの激甘と言わざるを得ません。
どちらにしても、今後その可能性が高まるというのに・・・。
早いか遅いかの違いでしかありません。
何かあっても、ここに董卓より強そうなやつはいそうにありません。
数で来られたら駄目かもしれませんが、俺が行くまで持ちこたえるくらいは出来るでしょう。
なので、短剣を渡さずに、そのままにしておきました。
まずは、詠と合流してからどうするのかを話しましょう。
と言うよりも、宦官をやってしまう方向に持っていきましょう。
その方が話が早いですし、問題は解決です!
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本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
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