No.61862

真・恋姫†無双  魏END 外伝第5章 

南風さん

ついに完結です。最後の最後まで誤字脱字があるかもしれませんが、よろしくお願いします。

2009-03-06 19:38:02 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:24603   閲覧ユーザー数:15126

真・恋姫†無双 魏END 外伝第5章

~光、届くとき~

 

 

魏から飛ばされて呉に着いて一年と少しがたった。

最初は混乱があった。まぁ同じ顔が二つあるんだし仕方が無いと言えば仕方が無い。

ただ、甘寧さんや甘寧さんや甘寧さんに有無を言わさず切られそうになったり、

黄蓋さんにつき合わさせれ二日酔いが三日、四日酔いになったり、

陸遜さんには山のように仕事を毎回頼まれた。

孫権さんは最初は厳しかったけど、優しく接してくれるようになり、

何より初めから笑顔で接してくれた周泰さん・呂蒙さん・シャオには感謝したくてもしきれない!!

そして、呉の俺はいつもよくしてくれた。

そりゃそうだ、何たって考えることが一緒だからな!!

そしていつからか、呉のちびっ子達からは「叔父さん」と呼ばれるようになり、よく遊んでいた。

 

 

そんなある日、

呉「もし魏に元の世界に帰ったら何をするんだ?」

呉の俺にそう聞かれた。この会話は幾度と無く繰り返されている。

そして、その度に俺は同じ答えを返す。

だけど最近と答えが変わった。

 

「魏の皆に会って、まずは謝る。そんで皆と一緒にまた暮らしたい。」

 

呉「それから?」

 

「約束をすっぽかしてるからな、それも叶えてやりたい。」

 

呉「・・・・・で?」

 

「・・・・・何でもお見通しだな。呉の俺よ。」

 

呉「だろ?」

 

「こっちの世界に来て思ったことは守るものがあると強くなるって言うのかな。確かに魏にいた時も同じ考えだったけど、それとはまた違う。・・・・・何だろうな、今まで考えたことが無かったんだけど、子供がほしい・・・・・かな、今は。」

 

呉「そうか、頑張れよ。・・・・・色々と大変だ。」

 

「まぁ、その手の話はかなり聞いたよ。」

 

呉「本当に大変だ。」

 

「あぁ・・・・・でもほしい。家族って本当にいいものだから。」

 

呉「元の・・・・・俺らが生まれ育った世界へ帰りたいとは思わないのか?」

 

「最初は思った。だけど、今は大切な人の傍に一番行きたいんだ。」

 

呉「そうか。」

 

「でなけりゃ、鍛錬とか勉学はしないよ。華琳の曹操のいる世界で生きてく。そう決めたんだ。」

 

呉「そうか、だけどお前が初めに強くなりたいって言ったときは無理だと思ったよ。何たって俺だし。勉学の方は、まぁある程度とは考えていたけど。それに元々、魏で働いていたからこれ以上何を望むのかってな。」

 

そう呉に来て少しして俺は文武共に磨きをかけるべく呉の人たちに教えをこいた。

武術は黄蓋さんを筆頭として、勉学は呂蒙さんを筆頭として。

最初は駄目だったけど、今はそれなりだと思う多分。

 

呉「祭も亜莎も褒めてたよ、見違えたって。勉学にいたっては亜莎に教えてるんだろ?」

 

「それはお前もしてただろ?だけど、そう言われると照れるな。」

 

呉「その分、俺の立場が怪しくなったけどな。」

 

「それは仕方が無い。」

 

呉「なんだそれ。」

 

二人の笑い声が響く、初めてあの日のように。

笑い終わり、呉の俺が突如真顔になる。

その雰囲気に俺は息を呑む。

 

呉「今日から十日後の満月の晩。魏の世界に戻れるかもしれない。」

 

「え・・・・・?」

 

呉「雪蓮と冥琳、あと知らない女性が夢に出てきて、魏から来た一刀を次の満月の晩に連れてきなさいって、そしたら魏の一刀望む場所へ行けるわよってな。」

 

「それ、本当か・・・・・?」

 

呉「俺が嘘をつくようにみえるか?」

 

「・・・・・・・・・・。」

 

呉「答えは聞かなくても決まってるか・・・・・。」

 

「あぁ、本当に今までありがとう。」

 

呉「俺は何もしてないって。そうだろ?」

 

「それも・・・・・そうだな。俺ってこんなに素直じゃなかったんだな。」

 

呉「何とでも言えばいいさ。俺はお前、お前は俺だ。」

 

「そうだな・・・・・・・・・・。」

 

天を見つめる俺らの目に映るのは満点の星空。

・・・・・華琳待ってろよ。

 

 

 

――十日後――

呉の玉座の間

 

「いいの、一刀?」

「何が?」

「その・・・・・魏の一刀を見送らなくても。」

「蓮華・・・・・俺がそういうとこに頑固なのは知ってるだろ?」

「えぇ、そうだけど・・・・・・・・・・。」

「でも、寂しいですね。一年、短くはないですよ。」

「ぶー遊び相手がいなくてつまらないー。」

「これこれ、そんな事を言う出ない。まぁ儂も飲み相手が消えるのは寂しいがな。」

「ふん・・・・・。」

「魏の一刀様は優しかったです。」

「そうですね~、だんな様とは少し違いましたが。」

 

「おいおい、皆には俺がいるだろ?」

 

「それとこれとは別よ。それに、子供達も悲しむわ。」

「いつかまた会えるさ。」

「何でそう思うの?」

「ん?勘だよ勘。」

「まったく・・・・・頼りない答えね。」

そういう蓮華の口が緩む。

皆も飽きれながらも同じように口が緩んでいた。

 

・・・・・魏の俺もいつの間にか俺らの仲間になってたんだな。

さすが俺だ。

・・・・・・・・・・また、いつか会おう。

 

「報告します。」

「どうした?」

「孫策様達の墓所の方面が白い光に包まれたとの報告が。」

「そうか、ありがとう。」

「っは。」

 

・・・・・行って来い、俺。

お前は前に言ってくれたよな?

俺は曹操の夢を叶えて自分が知らない歴史になったから消えたんだって。

それがまた元の世界に戻る。

その意味を知ってお前は・・・・・笑ってたな。

俺が助ければいいって・・・・・。

死ぬなよ俺。

 

 

 

 

――時は戻り――

「はぁはぁは・・・・・っ!!てぇい!!」

「ぐわ!!」

「きりが無いわね・・・・・」

「曹操様、お逃げください!!囲まれています!!」

「うるさい!!逃げることを考えるな!!前に一人でも多くの敵を倒しなさい倒れていった者のためにも!!」

 

「今、一度奮いあがれ、曹魏の精兵達よ!!その背に背負う数多の守る命と散っていった同士達の思いのため!!」

 

「おおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」

 

しかし現実は甘くは無い。敵軍は自分の100倍。

そんな圧倒的過ぎる数の前に一人、また一人と倒れてゆく。

そしてその度に華琳は命と思いを背負い、敵にむけ絶を振るう。

 

「っく!!」

 

そして、華琳の体力が限界に近づく。

 

絶を持つ手は震え、

 

支える足が、膝が笑う。

 

ついには・・・・・

 

ガキンッ!!

 

五胡兵の斬撃の前に、華琳の手から絶が離れ中を舞う。

 

「ここまでか・・・・・。」

 

ブン!!

 

無二も言わず、五胡の剣が華琳に向け振り落とされる。

 

「「「曹操様―――!!」」」

 

その姿を見て絶望を叫ぶ曹魏の兵達。

 

 

 

 

だが次の一瞬、

 

「ぎゃ!!」

 

苦悶の表情をうかべ倒れる五胡兵。

 

そして、

 

ドーン、ドーン!!

 

響き渡る銅鑼の音。

 

なによりも華琳の前に立つのは白く光に輝く衣を着た・・・・・

 

「・・・・・・・・・・一刀?」

 

そう華琳が尋ねると、何も言わないで一刀は華琳を抱きしめる。

 

「ちょっと、何を・・・・・。」

 

仮にもここは戦場。そんな場所での抱擁。

そして何より華琳は血で汚れている。

華琳は一刀を離そうとするが、一刀の異変に気付きやめてしまう。

 

「よ、よかった・・・・・華琳が、無事で・・・・・・・・・・。」

そう一刀は泣いていた、両目から涙を流し。

「もう、馬鹿ね。泣きたいのはこっちよ。」

そういうと華琳の頬にも涙が伝う。

「・・・・・華琳?」

「何よ?」

「ただいま。」

「おかえり、一刀。」

 

「北郷様が帰ったぞ!!」

「ご帰還なされたぞ!!」

「これで俺らに敵なしだ!!」

一刀が天の御遣いが曹操のもとに帰ってきたことに兵は歓喜する。

 

そして、五胡の兵達には動揺が走る。

理由は二つ。

一つは今まで敵対していた兵達の歓喜の声。

そして、今まで死にそうだった者達が生き生きしていること。

 

もう一つは・・・・・

「ふん!!一刀の奴め、私に先走るなと言っておきながら、自分だけで華琳さまのもとへ行きおって!!」

「そういうな姉者。姉者は一軍を率いておるのだぞ?それに華琳さまが余程心配なんだろう。」

「しかし、一刀殿には驚かされますね。まさかここまで予測どおりとは。」

「だって、兄ちゃんは華琳さまと僕達のことを一番よく知ってるから当然だよ!!」

「本当にさすがです。兄様!!」

「ふん。まぐれよ、ま!! ぐ!! れ!!」

そう、北郷一刀の十文字の牙門旗を掲げた魏の援軍だった。

 

「華琳さま!!今、助けに行きます!!全軍突撃!!私に続け―――!!」

「うむ。季衣、琉々!!姉者に遅れをとるな!!」

「「はい!!」」

「私達も行きましょうか。」

「わ、わかってるわよ。」

曹魏の軍が動き出す。

主を救うために。同士達を救うために。

 

「おおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ―――――!!!!!」

 

その勇猛な声は山々に響き渡る。

 

 

 

――同時刻、山中――

「どうやら、向こうは間に合ったようですねー。」

「せやな、じゃあこっちはこっちでちゃっちゃっと終わらせるで。」

「早くお兄さんに会うためですか?」

「そうや。それに風も同じ気持ちやろ?」

「ふふっ。それも、そうですねー。」

 

凪は目を疑っていた。

自分達は五胡に押され今にも瓦解寸前だった。

それを救ったのは、

北郷一刀の十文字の牙門旗を掲げる霞と風。

谷の両側から現れて、五胡の軍の横腹に奇襲を仕掛け五胡を撃退したのだ。

そして後退する五胡に追撃を仕掛けようとしていた。

 

「し、霞さま?」

「どないしたん、凪?」

「隊長が・・・・・?」

「せや、うちと風は見てないけど一刀が帰ってきたんや。」

「まったく、びっくりなのですよ。」

「うちと風が、華琳が危ないって聞いて軍を出そうとしたら手紙だけよこして、凪あたりがここにいるから援軍よこしてくれってな。」

「た、隊長が・・・・・私のために。」

凪の目に涙がこぼれる。

凪は嬉しかった。何より一刀が戻ってきたことが。

「泣くのは早いで凪。まずは敵を倒さんと。」

「そうなのですー。敵さんを倒してお兄さんに早く会いにいかなければ。」

「はい!!」

 

 

 

――同時刻、真桜と沙和――

「なんやのあれ?」

「嘘なの・・・・・。」

 

五胡を必死に迎撃していた真桜と沙和の後方に軍が展開している。

その軍の旗は孫呉の牙門旗を中心とした呉の軍勢。

その中に一つ見慣れた旗。それは十文字の牙門旗だった。

 

「なんで隊長の旗が呉の軍のなかにあるん。」

「隊長が呉にいたの?」

「さすがに無いやろ、それは。」

「じゃあ、なんで隊長の旗が呉にあるの!?」

「そんなん、うちに聞かんといてな。」

「それじゃあ、はやく五胡をぶっ倒して聞くの!!」

「賛成や!!」

 

 

三つの場所で行われていた五胡との戦いは終息に向かっていった。

春蘭達の援軍により、華琳と戦っていた五胡は瓦解し撃破された。

そして、凪達と戦っていた五胡の軍勢は退却中に真桜・沙和・呉の軍勢によって退却させられた五胡の軍と合流した。

軍の再起を図ろうと山中を抜けた五胡の軍勢ではあったが、抜けた場所に待ち構えたのは、劉備率いる蜀の軍勢。十文字の牙門旗を同じく掲げていた。

これにより五胡は四方を囲まれた状況になり、各国の攻撃により撃破されたのであった。

 

 

 

――戦いが終わり、魏軍天幕――

「で、一刀はどの面を下げて戻ってきたのかしら?」

「こんな面です・・・・・。」

そう、北郷一刀は覇王・華琳さまの前で皆が見守る?中で絶賛正座中。

なぜなら、一刀がとった行動が華琳の意に反していたってのが建前で、

本当の理由は帰ってそうそう一刀の顔を見た霞と風が一刀に抱きつき、

凪・沙和・真桜が泣きじゃくり、あげくのはてに一刀の顔がキスまみれになったこと。

他にも、華琳を助けに行く前に春蘭・秋蘭達と合流したときも、

泣き出したり騒いだりす春蘭達一人一人にキスをしたこと。

それが華琳の耳に目に入ったのであった!!

「まぁその顔や他にも色々と尋ねたい事があるのだけれども、それは後でゆっくり聞かせてもらえるかしら?」

 

後でゆっくりなんだな。それまで俺の命は持つか?

 

「で、北郷一刀よなぜ我が命に背き、挙句の果てには蜀と呉の軍勢に援軍を頼んだのかしら?」

華琳は絶を一刀の首にあてる。

「・・・・・・・・・・愛してる奴を助けるために自分ができる事をした。それだけだよ。」

「・・・・・それがあなたの答え?」

「あぁ、それ以上でも以下でもない。」

華琳の瞳を一心に見つめる。

「その、あなたは自身の我が侭のために我が軍を蜀と呉の軍を動かした――違うわよ――雪蓮?あと桃香も・・・・・何のようかしら軍議中よ。」

「何よその言い方。せっかく友達が会いに来たって言うのに。」

「そうですよ。私達は友達なんですよ。」

にこやかな二人に華琳はため息を吐く。

「私達は華琳を助けるために軍を動かしたのよ。まぁ確かにきっかけはその男の子だけど。」

「そうです。私と雪蓮さんは華琳さんを助けるために動いたんです。」

「しかも同じ連盟同士で助けあうのに理由なんて必要じゃないわ。」

「そう言うけどね、雪蓮。そのために多くの兵が死んだのよ。」

「確かにそうね。でも助かった命もある。」

「戦いが始まった以上、無傷なんて事はないんです。」

「・・・・・桃香まで。」

 

「五胡が陽動だと気付き華琳からの伝令をもらった時は、魏の子達以外は皆華琳のことに納得したわ。」

「悔しかったけど、私も華琳さんの言うとおりにしようって思ったんです。」

「でもね、次の伝令が手紙を持ってきたのよ。貴重な紙を使って何のようって思ったわ。

でもね、紙にはこう書いてあった。力を貸してください、北郷一刀ってね。北郷一刀の事は知ってたけど、ここまでの人物とは思ってなかった。そして、その言葉を見て私は助けに行くことにしたの。たったそれだけの言葉に私は動いたのよ。しかも、魏の子達に見せたら四の五の言わずに出てちゃってね。伝令がもっていた言伝を聞かないまま。」

「私達のところも、そうでした。」

その二人を発言で顔を赤くする春蘭・秋蘭・季衣・琉々・稟。

ふん!!と鼻で返事を返す桂花。

「それでも、あなたはその子・・・・北郷一刀を切る?」

「・・・・・・・・・・。」

「もし切るくらいなら呉にくれない?私その子のこと気に入っちゃった。」

「駄目ですよ。私も気に入りましたから。」

「嫌よ。誰でもない、一刀は私のものなの。あげるわけないでしょ。」

「あら、残念。」

ふふっと笑いあう三人。

「あの、華琳。結局、俺はどうなるんだ?」

「仕方がないわ。ここは雪蓮と桃香に免じて許してあげましょう。・・・・・でも。」

「でも・・・・・?」

「あなたが春蘭達にした事はまだ許してないわよ。」

「は、はい!!」

その反応に皆が笑う。

懐かしく微笑ましい光景。

誰もが待ち望んでいた光景。

そう自分達の近くに北郷一刀がいる光景。

 

 

華琳はそのまま蜀と呉の軍勢を引きつれ、許昌で宴をした。

五胡を倒した戦勝祝いに。

そして何より北郷一刀が帰ってきたことを祝い。

 

 

――城壁の上――

ここにいるのは華琳と一刀の二人のみ。

他は宴を楽しんでいた。

 

「そう、そんなことがあったの。」

俺は華琳に今までの俺が何をしていたか話した。

この世界とは別の呉にいたこと、

そして起きた場所が橋玄さまのお墓だったことを。

そして、何より・・・・・

「あなたは私の覇道が乱れたから、戻ってこれたのね。」

「そうだね、少なくとも俺は目覚める前にそう言われた。」

俺は目が覚める前にとある女性に言われたこと。

俺がなんで戻されたか。

「戻ってくれたことは嬉しいけど・・・・・。」

「素直には喜べないか・・・・・でもこうも言ってた。それはあくまできっかけで、本当に戻れたのはあなた達の心が繋がっていたからだって。」

「・・・・・・・・・・。」

「華琳?」

「な、なによ・・・・・。」

「俺を思ってくれてて、ありがとな。」

「う、うるさい。それに私以外にも一刀のことを思ってた子は沢山いるわよ。」

「そうだな、皆に感謝しなくちゃ。でも華琳も俺のことを思ってくれてたんだよな。」

華琳を抱き寄せる。

「馬鹿・・・・・。」

 

月が二人を照らす。

 

「ねぇ一刀・・・・・。」

「なに?」

「もぅ消えたりしないわよね。」

「それは、今度は俺しだいかな・・・・・。」

「??・・・・・それってどういう事よ。」

「聞いてきたんだ。今度俺が消えるとしての理由。」

「・・・・・・・・・・それはどんな?」

「俺が皆を裏切ったとき。誰かを不幸にしたり、心の繋がりがなくなった時だって。」

「・・・・・そう、頑張りなさいよ。」

「何か嬉しそうだな。」

「そんなことないわよ。」

華琳はそういうと笑顔をみせながら立ち上がる。

「どうした?」

「ならば私だけが独り占めするのは不公平でしょ?」

「え・・・・・?」

 

華琳の目線の先を見てみると・・・・・

「一刀~~!!私達にあいさつもなしに何いちゃついてるのよ!!」

そこには拳を握って仁王立ちをする地和。

「そうだよー。ずるすぎるよー。」

頬を膨らませる天和。

「一刀さん、おかえりなさい。」

笑顔で迎えてくれる人和がいた。

 

「じゃあ、また後でね一刀。ついでに他の子たちにもあいさつしてきなさい。」

「あぁ・・・・・なぁ華琳。」

「何かしら?」

「今度こそ消えないから。寂しい顔するなよ・・・・・。」

「ふふっ、わかってるわよ。でも早く帰ってこないと私があなたの目の前から消えるかもね。」

「冗談には聞こえないぞまったく。」

「じゃあ、はやくいって戻ってらっしゃい。」

「華琳、後で大事な話があるんだ。」

「え・・・・・?」

 

そういうと一刀は三人の元へ行ってしまった。

 

「・・・・・大事な話ねぇ。」

華琳は天幕内での一刀が言った事を思い出す。

「・・・・・・・・・・愛してる奴を助けるために自分ができる事をした。それだけだよ。」

本当に馬鹿なんだから。

愛してる・・・・・か。

自然と頬が赤くなる。

「まったく、一刀はどこまでも一刀よね。」

 

琥珀の月が照らす夜。

華琳は大切なものを手に入れた。

かけがえのない、大切なものを・・・・・。

 

 

 

第5章 完

 

本当に今まで私の駄文に付き合っていただいて、ありがとうございました。

最初はもっと短くなるだろう思ってましたが、気付いたらこんなになってました。

自分の作品を読んでくださった全ての人々に感謝します。

ちなみに全ての第1~5章の題は「彼方の面影」の歌詞からとってます。

気付いてくれましたか?まぁ微妙にこだわったとこでもあります。

では、次は魏ENDのさらにその後です。

また、よろしくお願いします。

 

 

 

 

作者は魏END後の話の予告を書いたようだ。

 

 

宴は続く・・・・・。

あらゆる喜びを歌にして。

これでいつもの平和が続くと思っていた。

 

 

だが・・・・・

 

 

魏に立ち込める暗雲

 

皆の心にさす影。

 

魏は今、闇につつまれる。

 

「私とて譲る気はありません!!」

あの忠臣がまた牙を剥く!!

 

「私とて譲れぬ思いがあるからな。悪く思わないでくれ。」

狩人が狙いをさだめる!!

 

「うちに勝とうなんて、甘い考えは捨てたれ!!」

恐怖が全てを薙ぎ払う!!

 

「全てはあの方のために・・・・・。」

愛するもののために、

 

「うちかて、女の子や。」

全てを失おうとも、

 

「私が一番なの・・・・・。」

誰よりも一番でいたい・・・・・。

 

「ねぇ、・・・・・は誰が一番すきなの?」

「それは、私も聞きたいです。」

 

様々な思いが交差したとき、

 

今ここに、どんな戦いよりも壮絶な戦が幕を開ける!!

 

「わ、私だって・・・・・あなたのことを愛してるんです!!」

その気持ちは届くのか!?

 

「ふふっ、人の気持ちとは、そんな簡単なものじゃないのですよ。」

 

 

次章、真・恋姫†無双 魏END

~愛、千里~

 

全てが本当に完結する!!

 

「はぁ!?私は関係ないわよ!!なんであの・・・・・・ことを!!」

 

乞うご期待!!

 

「ねぇ~、私達の出番は~?」

「なかったら、作者をぶっ飛ばしてやるんだから!!」

「大丈夫。ちゃんとあるみたいだから。」

張三姉妹も出るよ!!

 

 

では、続く・・・・・・のか!?

 


 
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