No.604153

巨乳†暴走

おっぱい

2013-08-02 17:20:15 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:6810   閲覧ユーザー数:6403

おっぱい……それは、平和の象徴。

それが目の前に来れば、百戦錬磨の兵士ですら武装を無条件解除してしまう。

例えどんな屈強な男だろうとも、顔を埋め、赤子のように吸い付いてしまう。

疲れた体と心を癒し、明日への希望と活力、そして愛と浪漫を与えてくれる。

 

一刀「うむ――」

 

彼は腕組みし、力強く頷いた。

 

桃香「えっと………ご主人様、何言ってるの?」

 

愛紗「はぁ……」

 

鈴々「お兄ちゃんがおかしくなっちゃったのだ……」

 

長女は遠慮がちに尋ね、次女は盛大に溜息、三女は心配そうに呟いた。

 

一刀「諸君、まぁ静粛に」

 

他の武将や軍師達は、みんな揃って絶句しており静かで、彼の声だけが寒々しく響いた。

因みに、ここは玉座の間で、今は朝議の時間である。国の行く末を決める重要な時間である。

 

一刀「あれは一週間前、華琳と雪蓮と酒を飲んでる時のことだった――」

 

彼は遠い目で語り始めた。

 

 

~一週間前~

 

一刀『紫苑や桃香の胸からはアルファ波が出てるんだよ』

 

華琳『ある……何?』

 

一刀『癒しの効果があるってこと』

 

雪蓮『じゃあ私の胸はぁ~?』チラッ

 

一刀『ゴクリ……しぇ、雪蓮のお胸はもっと攻撃的な魅力です』

 

雪蓮「え~、それって褒めてるのぉ~?」

 

一刀『褒めてる褒めてる』

 

雪蓮『ならよしっ♪』ムギュ~

 

一刀『ふひっ――……ま、まぁ、とにかく二人の胸はすごいんだよ』

 

華琳『あら、それならうちの春蘭だってすごいわよ?』

 

一刀『う~ん、大きいけどぉ~。俺の紫苑や桃香には負けるっていうかぁ~』

 

華琳『むっ、言うじゃない。それなら勝負する?』

 

一刀『どうやってよ?』

 

華琳『代表選手を出し合って、私達で判定するのよ』

 

雪蓮『面白そうね~やるなら私達も参加するわよ~』

 

――。

 

 

一刀「と、いうことがあってね」

 

一刀はニヒルに口の端を吊り上げた。

実際のところ、酒の席での話なので正式には決まっていないが、彼は推し進める気でいた。

 

桃香「人のおっぱいで勝手に勝負しないでよぉ~」

 

紫苑「それもですが、日頃からそのような話を?」

 

一刀「てへ、割と頻繁に……」

 

一刀はペコちゃん顔で照れた。

注意すべきなのか、しかし、そのやんちゃさは母性をくすぐるものでもある。

紫苑と桃香は、軽く頬など染めながら少々困った顔で微笑み合った。

 

すると、やり取りの一部始終を見ていた蜀筆頭軍師が――

 

朱里「あ、あのっ、胸の小さい者の話題はないのでしょうか!?」

 

――深刻そうな面持ちで挙手をしながら声を上げた。

 

一刀「ああ、もちろんあるよ。幼女決定戦」

 

雛里「だ、誰が選ばれたんでしゅか……?」

 

一刀「璃々ちゃん」

 

朱里・雛里「「あうぅ~」」

 

二人のロリ軍師は頭を抱えた。

 

桔梗「待たれよお館様。わしの乳の立場はどうなるのだ?」

 

乳の立場とはこれ如何に?という話だが、一刀に抜かりはなかった。

 

一刀「何を言っているんだ。蜀の“豪乳”たる君が出場しないでどうする。君の出場は決定済みだ」

 

桔梗「ご、豪乳……わしにはそんな渾名が……」

 

一瞬、仕える国を間違えたかとも思ったが、彼女は持ち前の胆力で答えた。

 

桔梗「これもお館様がわしの力を認めて下さってこその起用。ならば存分にこの腕を……いや、乳を振るおう!」

 

一刀「ありがとう。桔梗ならそう言ってくれると信じていたよ――」

 

無駄に凛々しい顔。これまでにない程のイケメン振りである。

そして、彼はその表情のまま、紫苑と桃香にも激励を始めた。

 

一刀「紫苑。君の良さは俺が一番良く知っている。誰にも負けないさ!」

 

紫苑「あの、できれば胸ではなく顔を見て言ってほしいのですが……」

 

一刀「ああ、ごめん。つい――」

 

つい、紫苑の爆乳に向かって熱いエールを送ってしまった一刀。

雄の本能とは、何ともままならないものである。

 

桃香「あぅ…私は足引っ張っちゃうかも……」

 

知にも武にも自信がない桃香は、暗い顔で俯いた。

一刀は、そんな彼女の両肩に手を添えて、力強く勇気付けた。

 

一刀「大丈夫さ!桃香の胸の癒し力は三国一だ!俺が保障するよ!」

 

萌将伝の公式人物紹介でも『癒しおっぱい』と書させるほどだ。それは間違いないだろう。

 

一刀「さぁ、肩の力を抜いて……」モミモミ

 

桃香「あっ…んっ……そ、そこは胸だよぉ~」

 

切なそうに身をよじり、熱い溜息をもらす桃香。

一刀は「え?え?」とわざとらしく聞こえない振りをして、心行くまでセクハラを行った。

 

愛紗「ご主人様っ!いい加減にして下さいっ!!」

 

焔耶「そうだ!桃香様から離れろこの色情魔っ!」

 

翠「エロエロ魔神!!」

 

と、一刀の前に現れる、やきもちおっぱい、百合おっぱい、おっぱい眉毛。

 

一刀「なんとっ!?――フ、フフ……誠、蜀の人材層の厚きことよ……!」

 

時代劇調の言葉遣いと共に、一刀は三人の巨乳に飛び掛かった。

 

焔耶「うわっ!ちょっ、やめろぉー!」

 

翠「んあっ……む、胸さわるなぁ~!」

 

一刀「曹魏が北の巨人なら、蜀は西の巨乳だよっ!」

 

愛紗「ひぁんっ……なっ、何を訳の分からないことをっ…んぁっ!」

 

王のセクハラ被害に合う三人。すると。

 

紫苑「ふむ……分かったわ」

 

一刀のご乱心を観察していた紫苑が優雅に頷いた。

 

桔梗「何が分かったというのだ?」

 

紫苑「今回の一連のことの原因よ」

 

桔梗「ほう?」

 

紫苑「桔梗。あなた最近、ご主人様のお相手をした?」

 

桔梗「いいや、最近は新兵の訓練に焔耶と蒲公英の修行、さらに盗賊退治と忙しかったからなぁ」

 

紫苑「私も政務で忙しかったし、原因はきっとそれね」

 

桔梗「む……それとは、まさか?」

 

紫苑「溜まっておられるのでしょう、色々と……」

 

艶っぽく溜息をつく紫苑。

 

桔梗「ふふふ、では致し方ないな」

 

紫苑「昼間から、それも玉座の間でなんてはしたないけれど」

 

二人はニヤリと微笑んだ。ノリノリである。

 

桃香「どうかしたの?」

 

紫苑「はい。実は………」

 

桃香「ふあ!?そ、そうなの……?」

 

紫苑「間違いありません。そして、ご主人様の猛りを鎮めるのも私達の務めです」

 

桃香「う、うん。そうだよね。がっ頑張ろう……!」

 

桃香は真っ赤な顔で、両手をぎゅっと握って意気込んだ。

 

 

一方その頃、成都の城下町では――

 

麗羽「わたくしを忘れてもらっては困りますわっ!」

 

斗詩「わたしも忘れないでくださいぃ~」

 

猪々子「え、なに?いきなりどうしたの二人とも?」

 

麗羽「何となく蔑ろにされた気がしましたわ!」

 

斗詩「な、なんか言っておかないとダメな気がして……」

 

猪々子「ふ~ん」

 

――袁家三人組が、往来のど真ん中で叫んでいた。

 

 

玉座の間には、蜀が誇る巨乳だけが残っており、その他の駄乳は既に退場していた。

そして、三人の巨乳セクハラ被害者は既にぐったりとしているが、もう三人は気合十分で――。

 

桔梗「お館様よ。今日はわしら全員でお相手致そう」

 

紫苑「存分にお楽しみください」

 

桃香「ご、ご主人様……来て?」

 

嬉しいお知らせだった。

 

一刀は、巨乳の海にルパンダイブした。

 

 

翌日早朝。

朝日が差し込む朝議の間。

 

一刀「さて、今日も一日頑張るか!」

 

清々しい笑みで、今日を元気良く始めようとしている彼は、北郷一刀。

そして、その彼の背後には、あられもない姿でぐったりと床に伏している乙女達の姿。

 

一刀「皆、ご飯を食べて支度ができたら朝議を始めよう。それじゃ、一度解散ということで!」

 

爽やかに白い歯を輝かせ、一刀は颯爽と朝議の間を去って行った。

後に残された乙女達は……。

 

紫苑「相変わらず、すごかったわ……翠ちゃんや焔耶ちゃんは大丈夫?」

 

桔梗「いや、まだ気を失っておる」

 

愛紗「桃香様はご無事ですか?」

 

桃香「失神しちゃった上にお漏らしまで……うぅ、恥ずかしくて死にそうだよぉ……」

 

桃香は一つのトラウマを抱えることとなったようだ。

しかし、そんな彼女達の献身により、一刀の引き起こした巨乳の乱(仮)も幕を閉じることになるだろう。

三国合同“乳”品評会計画も取りやめ、彼や彼を取り巻く乙女達にも平穏な日常が戻って来る――

 

――かに見えた。

 

後日。

色々すっきりした一刀は政務に励んでいた。

 

一刀「あ、桃香~」

 

桃香「ダメだよご主人様。おっぱいは一日三回までだよ?」

 

一刀「え、いや……そうじゃなくて――」

 

焔耶「お館!また桃香様にいやらしいことをしてるのかっ!?」

 

翠「エロエロ魔神!!」

 

一刀「違うって!俺は仕事の話を――」

 

紫苑「あらあら、また胸ですかご主人様?」

 

桔梗「お館様よ。仕事はせんとこちらも胸を出すわけにはいかんぞ?」

 

愛紗「ご主人様!皆の胸ばかり追っていないで仕事をして下さいっ!」

 

一刀「う、うわぁああん!おっぱいなんて大嫌いだぁー!!」

 

一刀は走り去った。

この後、一刀は蜀の貧乳少女達にべったりとなる。

それも最初こそ余裕を持って眺めていた巨乳達だが、次第に焦り始め、挙って誘惑合戦を開始。

さらに、美乳勢力なるものまで乱入し、蜀の閨事情は混沌の戦国時代へと突入することになる。

 

まぁ何にせよ。女性関係で割りを食うのも、美味しい思いをするのも、彼の存在意義の一つと言えよう。

 

だから。

 

一刀「た、助けて……」

 

後に彼が干乾びることになっても、全ては予定調和なのである。

 

 

 

巨乳†暴走~終演~


 
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