No.598108

【恋姫二次創作】死神の毒 裏舞台

番外編みたいなもんです。
別に読まなくてもいいかも?

2013-07-15 22:37:09 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:938   閲覧ユーザー数:887

「ぼぉるぺんですか・・・」

 

装は一刀からもらったボールペンを売るために、街の中心部を歩いていた。

 

街の中心部は非常に賑わっていて、歩く人の顔には希望の色が見える。

 

この時代において希望の色が見えるのは、街の治安が物凄く良いということだ。

 

そして、その顔を見る装の顔はいつもより楽しそうに笑う。

 

「ケケッ、ここに人の血を入れて、何かを描くのも面白そうですねぇ。」

 

装は希望に満ち溢れる人々の中で、ボールペンをいじりトボトボと歩いて行く。

 

「…やはり、売るのは少々もったいないですね。」

 

装は道の端へ行き、顎に手を当てて考え事をする。

 

何人かの通行人は装を少し見るがそのまま通り過ぎる。

 

「しかし、売らなければお金が足りない。だがお金が足りないのなら、足すしかないでしょうね。」

 

そう言うと、装は街のはずれへと歩いて行く。

 

街のはずれへ行くにつれ、人はどんどん少なくなる。

 

「警邏の人に見つかってばれると、計画が全て失敗ですからね。そこは気を付けますか。」

 

周りに通行人が居なくなったあたりまで進んできた。

 

装は自分の腰の後ろに手を回す。

 

装の目線の先には、商人が一人と護衛のような人間が三人いる。

 

「すいません、なにか商品を僕に売ってくれませんかねぇ?」

 

「あ、すまんなぁ兄ちゃん。さっき商品はすべて売ってきな。もう何もないんや。」

 

商人は装を見て、申し訳なさそうに言う。

 

なかなか人の良さそうなおっさんで、周りの護衛は剣を腰に差し、軍の人間にも劣らないような風貌だ。

 

「それは僕がお金を持っていなさそうだから……ですかねぇ?」

 

装は商人を馬鹿にする。

 

気の荒い人間ならば、この時点で殴りかかってきてもおかしくない。

 

「なっ、わての商売は信頼第一でっせ!!そんな客を選ぶようなこと、するわけがないやろ!!」

 

商人が大声を出す。

 

焦っている様子ではなく、自信を持って言っているといった様子だ。

 

実際のところ、この商人は誠実な商売をしていて子供などにはオマケさえくれる、街でも有名な人だ。

 

そんなこと装は当然知っていて、ワザと商人にいちゃもんをつける。

 

「そんなことを言って、さっさとお金持ちの方のところへ行くつもりでしょう?」

 

おっさんは自分の商売の誠実さには、当然自身がある。

 

街では、いろいろな人が笑顔を向ける。

 

先ほども、老若男女相手に誠実な商売を行ってきたのだ。

 

しかし、装がしつこく嫌がらせをしてくるため、少しイライラしている。

 

「わては一度もそんなことしたことないで!!失礼なこと言わんといてもらえるか!!」」

 

すると商人の護衛たちは、自分たちが腰に差している剣に手を添える。

 

それに気が付いた商人は「止めろ、そんなことせんでいいやろが!!」と護衛に怒鳴った。

 

護衛は剣から手を離すが、明らかに不満そうな顔をする。

 

「本当に、僕に対して剣を抜けるのですか?賊以下の小者程度が。」

 

「な、なんやて!!お前、さっきからなんやねん!!」

 

商人もだんだん怒りを露わにする。

 

護衛と商人は同じ街の人間で、そこから商売しに来ていた。

 

故に商人は、護衛を賊以下の小者と護衛が馬鹿にされたため、怒っている。

 

「なにをやっているんだ!!」

 

「お前たち、そこを動くな!!」

 

先ほどの中心部の方から、警邏隊の二人が腰の剣に手を添えて、いつでも取り押さえられるように注意して向かってくる。

 

「なっ、面倒くさいことに…」

 

「ようやく来ましたか。」

 

その瞬間、装はニッと口の端を上げる。

 

装は腰の鎌を振るい、一瞬で警邏隊の二人の首を刎ねる。

 

そこからは血が噴水のように吹き出し、商人の顔に血が付く。

 

「なぁ!?」

 

商人は驚いている。

 

警邏隊の二人の首が飛ばされたことに驚いたのではなく、いつの間にか自分の護衛が地面に倒れていて首と胴体が離れていること、そして自分の右腕が無くなっていることに。

 

「あぁぁぁああぁあああああああ!?」

 

商人の右腕は商人の足元に転がっていて、顔は絶望に染まっている。

 

商人はあまりの苦痛に、顔は真っ青になり汗が噴き出す。

 

「警邏隊にばれるのは不味いですが、殺しておくのは後々に役に立つでしょうからね。」

 

装はさらに鎌を振るい商人の右足を断ち切り、右足がなくなったことにより、商人は顔面から地面に倒れる。

 

「がぁっ!!」

 

「ふむ、目撃者は居なさそうですねぇ。さっさとお金をいただきましょうか。」

 

装は警邏隊や、護衛の死体を軽く蹴飛ばして仰向けにする。

 

すると死体の首からは更に血が流れる。

 

装は屈んで財布を素早く抜き取っていく。

 

「た…助けてくれ……。わてには娘と嫁が……」

 

商人がそう言うと、装は困ったような顔をする。

 

「何を言っているんですか?血が大量に出すぎないように注意して切ったというのに。」

 

装は五人死体から財布を抜き取り、商人の顔面を踏む。

 

「もっと叫んで、苦しんでくれないと楽しくないですよ?あなたが一番意志が強そうで、発狂しないだろうと思ってやったのに、命乞いだなんて。」

 

装は鎌を商人の首にあてる。

 

「つまらないですよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鎌って使いづらいんですねぇ。初めて…いや二回目ですから、分からなかったですねぇ。」

 

 

 

 

 


 
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