No.595391

司馬日記34

hujisaiさん

その後の、とある文官の日記です。

P.S.美術で3以上取った事無いhujisaiが挿絵に挑もうとしています
お絵かき入門のいいHPがあればどなたか教えろ下さいおながいします…

2013-07-07 16:48:39 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:13379   閲覧ユーザー数:8510

12月15日

休日に、妙に意を決したような表情で幼達が璃々嬢に会って申し上げたいことがあると言うので黄忠殿に御都合を伺い、会いに連れて行った。

すると自己紹介が済むや佇まいを正し、弟子にして下さいと幼達が頭を下げたので吃驚した、曲がりなりにも幼達は璃々嬢よりも年長であるしそれほどの親交があるとも聞いていない。

璃々嬢は目を丸くされていたが師弟などではなく友人となって欲しいと朗らかに言い、幼達もそれに応じたが璃々嬢を年下ではなく目上のように接していた。

 

翌日公達様にそのやりとりを語ったところ目を丸くされ、感心したように一声唸られて

「…なかなか見所あるわねぇ。幼達ちゃんは将来有望ね」

と語られた。

 

12月16日

大分日が経ってしまったが、藤香・玲紗姉妹の歓迎会を例の酒楼で行った。

…何というか、折角の可愛らしい容姿もあの言動では台無しだ、それに日頃は嗜める側の御嬢様まで話題が制服ぷれいに及ぶや張り合うように加わられてしまったので士載の教育に悪いことこの上ない。

 

12月17日

直轄の総務室の方で仕事をしていたところ、甘寧殿と周泰殿が太史慈殿の様子を見に来られた。

太史慈殿がお茶を出されようとしたがちょっと立ち寄っただけらしくお二人は直ぐに帰られようとした。すると太史慈殿がそうだ思い出しました、と言って

「明命、思春!二人は今度一刀様の鍛錬の指導をされると聞きました、ついては私も一刀様の為に何か少しでもお手伝い出来る事は無いでしょうか」

と聞かれた。すると周泰殿は太史慈殿の胸元をしげしげと眺められたかと思うと満面の笑みで

「何一つ手伝って頂く事はありません!巨乳に分けてやる汁は一滴たりとて無いと知りやがれです!」

と言い放って去って行かれた。余りの言い様に太史慈殿は落胆されたようで、甘寧殿へ視線を向けると甘寧殿も私はそんな鍛錬など知らんと言って去ろうとされたが、太史慈殿が不思議そうな顔で

「いえそんな事は無い筈です、先日呉から提出されました『ろーしょん(一刀様鍛錬専用)』の発注票に思春の名前が七個もありました、それに先日一刀様に物陰で『あんなものを使って一体どこを鍛錬する気だ』と言われていたではありませんか」

と言われると甘寧殿は満面を朱に染め上げ、何を言うそんな事は無いと怒鳴られてこれまた去っていかれた。

 

呉は土地柄気性の荒い者も多いと聞いているが、自国内同士位は仲良くしてもらいたいものだ。

 

12月18日

元直に会ったので諸葛亮殿の御機嫌を損ねるような事が無かったか聞いてみたが、

「ああうん、なんかひどく仲達の事怖がってるみたいなんだけど一体何したの?」

と逆に聞き返されてしまった。

 

12月19日

魏の総務部で業務をしていたところ、夕方になって詠様が元直と張任殿、太史慈殿、龐徳殿らを連れて来られ、

「仲達あんたも付合いなさいよ…逃がさないわよ」とげんなりされた顔で仰られた。

何事かと思い伺ったところ定時後にまた酒楼に連れて行かれたが、要は張任殿らの夜の悩み、それも端的に言ってしまえば『一刀様ともっとしたい』というある意味聞いたところでどうしようもない愚痴のようなものに付き合わされるというものだった。

元直と詠様は『あー。んー。そーねー』と如何にもどうでもよさげに生返事をされるばかりであったが、三人が余りに生々しい欲求を大真面目に吐露され、それについて私に意見を求められても困る他無い。それに『では仲達様は(一刀様と)されたくはないのですか?』と言う殺し文句は非常に困る。

 

一応言いたい事は言ったらしい三人と別れると、死んだ魚のような目をされた詠様と元直が

「…いーわよもう。一回一刀にヤリ倒してもらうように言っとくわ…」

「そですね…」

とぼそりと言い、とぼとぼと帰られていった。

 

それは羨まし…いや、適切な処置なのかもしれないが、益々そういった事にうつつを抜かすようになってしまわないか多少心配になった。

 

12月20日

城門屋上部の補修箇所の確認に行ったところ、広場で閲兵をされていた一刀様が見えた。

暫くお姿を眺めていたところ、かなり距離はあるのだが不思議とお気づきなられ御手を振って頂いたので会釈した。

…幸せだ。

 

12月21日

例の姉妹の勤務状況は良好だ、元直から聞いていたのが嘘のようだ。元直にも話したが、環境が変わったからかしらねぇと不思議がっていた。

ただ休憩時間であっても

「ねえ仲達様、お尻って気持ち良かったですか?」

などと公衆の面前で聞くのはやめて欲しい、思わず二人まとめて絞め落としてしまった。

 

…そういった話をたまに聞くが、本当に気持ち良いのだろうか。

一刀様がお求めになる事であれば、何一つ拒むつもりはないし不快な事など無いと思ってはいるが…。

凪に聞いて…いやそれではあの姉妹と同じだ、自重しなくては…。

 

12月22日

実務者級で行う三国軍事連絡会議に事務局側として出席し、緊急時の連絡方法について協議を行った。

終了後懇親会を行ったが、武官が殆どの酒席は初めてで雰囲気の違いに多少戸惑った。宴も半ばのころ、張遼殿が『何かおもろい話はないんか』と言い出され、

李典殿が「凪が首輪を買ったが、公達様と同じ趣味と誤解されたくなくて隊長に名前を彫って下さいと頼めなくて悩んでいる」

孫尚香様が「蓮華お姉ちゃんが自分には買うなと言っていた三国塾の非公式水着に一生懸命名前を刺繍していた」

文醜殿が「白蓮が最近妙にアニキにデレデレしてるからどうしたんだって聞いてみたら、『一刀だけがあたしの名前間違わないからな』って言ってたけどその目つきがヤバかった」

馬岱殿が「お姉様が碧(龐徳殿の真名だ)に『媚薬とは何でしょうか』って聞かれて、はじめは嫌がりながら答えてたけど、段々思い出して疼いてきたらしくてふらふらとご主人様のお部屋の方に内股で歩いていった」

等と聞いてしまっていいのかというような話をしていたが、何故か姜維が赤い顔をして何か言いたげにこちらをちらちらと見ていたのが多少気になった。

そして魏延殿が周囲の者から「何か語れ」と責められていたが、

「わ、ワタシはそんな面白い話などさっぱりないのだが…。じゃ、じゃあうーん、その…これは内緒なんだがな、桔梗様、あの厳顔様の事なんだが」

と言って一呼吸置き、

 

「あんなだから知られてないと思うんだが、実はお館様に抱かれるまで処女だったらしい」

 

と言った。

すると馬岱殿が真顔で間髪入れずに

「ごめん蒲公英用事思い出したから帰るね」

と言って座を飛び出し、元直も「あたしも帰る」と続くや、普段は落ち着いたと言うかゆったりした雰囲気のある陸遜殿が

「撤退!呉は全員撤退です!」

と真剣な表情で叫び、それに続いて子孝様も

「魏も全員避難、軍事命令よ!」

と言いながら走り出された為、一人おろおろと周りを見廻す魏延殿を横目に慌てて皆について走り出した。その数秒後、後方で大砲が直撃したような轟音と悲鳴らしきものが聞こえたが、併走する子廉様に振り向かないでと叱咤され全力で駆けて事務所まで戻った。

 

12月23日

蜀の軍事実務者代表が魏延殿から当面馬岱殿に変更になったと元直から連絡があった。

砲撃演習の事故で流れ弾が直撃し、再起まで当分かかるという。

昨日まで元気な様子だったがと言うと、あんた私まで轟天砲の餌食にしたいわけ?と白い目で睨まれた。

…私は疑問を口にしただけなのだが?

 


 
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