No.586331

IS 2体の魔神皇帝

HIBIKIさん

PIXIVでは4話目と5話目になります。駄文ですが楽しんで頂ければ幸いです。

2013-06-11 23:28:27 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1399   閲覧ユーザー数:1355

学園に戻ってきて数日・・・クラス代表戦が再会された。ちなみに第一試合で戦っていた一夏達は

鈴が辞退したため一年一組の勝利となる。

一年生の部で次の対戦で勝てば半年間の学食の甘味フリーパスが手に入る。学食は基本無料だが甘味などは有料だった。

 

一夏「あぁ~、メンドクセェ~・・・」

 

箒「スー・・・スー・・・」

 

弾「箒は所定位置で眠りこけてるな」

 

鈴「確かにね・・・」

 

セシリア「一夏さんを完全に信頼しているからでしょう」

 

一夏「次は・・・4組か」

 

セシリア「確か更識さんという方がクラス代表でしたわ」

 

一夏「更識?・・・どっかで聞いた事があるような」

 

箒「お爺様が昔当主の方を連れて来たことがあったぞ」

 

一夏以外は箒が起きていた事に驚いた。箒は「失礼な!」と怒ったが一夏に諌められた。

 

一夏「思い出したぞ。たしか5の時だったな。あのオバサンか」

 

弾「オバサンって・・・」

 

鈴「失礼じゃない?」

 

一夏「其の時からオバサン言うてるぞ」

 

箒「一夏は一度言った言い方は基本変えないからな。公私の言い方の切り替えはしているけどな」

 

一夏「基本オバサンだあの人は。ってことはあの娘っ子か」

 

一夏はピットに向う。弾も慌てて追っていく。其々機体を展開し、射出されるのを待つ。

 

一夏「さて、相手の機体の情報は・・・はぁ?!」

 

弾「なんだなんだ!?」

 

一夏「実はな、相手さん、専用機持ちなんだけど・・・」

 

弾「けど?」

 

一夏「専用機を造ってた企業が弾の機体も造ってたんだ。それなのに弾の機体の方に人員回したもんだから・・・」

 

弾はなんとなくだが予想が付き一夏に問いかけた。

 

弾「まさか専用機が完成してない・・・とか?」

 

一夏「それも有る」

 

弾「は?」

 

一夏「本人が機体を引き取ってたった一人で組み立てているらしい」

 

想像以上の事に段は言葉を失った。企業として信用を失う事は倒産に繋がる。

それなのにそんな事をした企業の責任者の気が知れなかった。

 

一夏「まぁ暫くしたら倒産するな。其の企業」

 

弾「どうなるんだこのIS」

 

一夏「ジジィが引き取るかもな」

 

千冬『2人共準備は良いか?相手は通常の機体だが油断するな』

 

一夏「へ~い」

 

弾「オス!」

 

そして2人共ピットから射出される。そして一夏は弾に更識の相手をするように言う。

 

弾「何でだ?」

 

一夏「逆恨みされてるかもしれないからな。一応」

 

弾「お前は?」

 

一夏「さぁ?」

 

弾は溜め息を付き、相手を見据える。更識は弾を睨みつけている。

試合開始のベルが鳴る。更識は執拗に弾を攻撃していち早く弾を落とした。

 

弾(俺の扱い悪くないか?)

一夏「すこしはスッキリしたか?」

 

更識「・・・・・・あまり」

 

一夏「一つ言っておきたい」

 

更識「・・・・・・何?」

 

一夏「一人じゃ何も出来ないし、認められないと思うぞ。俺や姉貴がそうだったからな」

 

更識「・・・・・・そう」

 

そんな会話の後一夏は副代表の機体を素早く撃墜する。そして牙斬刀を構え、対峙する。

更識は一夏に隙がないので攻め込めずにいる。

対する一夏は更識にも解る様な隙を時折見せているのだが

相手が慎重なのか攻めて来ないので若干イライラし始める。

 

一夏(さっさと攻めろよ!!)

 

更識(なんだかイライラしてる??)

 

一夏はまだ攻めてこないことに完全に苛立っている。更識は其の気迫のせいで全く動けない。

 

一夏「だぁぁぁぁぁ!!!!もうまどろっこしい!!!」

 

いきなり牙斬刀を地面に叩き付ける一夏。すると地割れが更識を襲い、ダメージを受ける。

 

更識「出鱈目すぎ・・・」

 

一夏「ジジィの造った機体だ!これ位当たり前だ!」

 

更識(ジジィって誰だろう?)

 

一夏は牙斬刀を水平に持ちトルネードクラッシャーパンチで飛ばす。

更識はいきなりの事だったので完全に回避出来ず、左手首から先が切断される。更識はそれを見て顔を真っ青にした。

もし之が本体(人体部分)に当たっていたら・・・と想像してしまい、恐怖している。

 

一夏「チッ」

 

更識「今舌打ちしたよね?」

 

一夏「・・・・」プイッ

 

更識「目を逸らさないで」

 

一夏はシラを切った。そして戻って来た牙斬刀を背中へと背負い、ブレストリガーを構えた。

更識も慌ててマシンガンを構えて撃つがまるで舞を舞うように避けられ腹部にゼロ距離で射撃され、SEが0になる。

 

更識(強い・・・)

 

一夏はとっととピットに戻ってしまったが去り際に更識に後ろ向きだったがサムスアップをしていた。

 

箒「お疲れ様だな一夏」

 

一夏「あぁ」

 

弾「一夏!いい加減あの扱い止めてくれないか!?」

 

一夏「・・・・・・・・・もう少し成長できたらな」

 

弾「何だ今の間は・・・」

 

箒「・・・」

 

一夏「・・・」

 

弾「無言になると逆に怖いんだが・・・」

 

それでも一夏と箒は何も言わず、弾はまだこの扱いが続くのだと確信した。

そして一年一組に半年間甘味フリーパスが渡され、女子達は大喜びしている(箒は興味なし)

 

トーナメントから約2週間後・・・

 

一夏「どちかってと休日の方が」

 

弾「良かったよな。確かに」

 

箒「同感だ」

 

クラスの女子達は苦笑いしている。そんな中、転校生が来るいう噂が流れていた。

弾はどんな奴が来るのか?と興味津々だが一夏と箒は全くの無関心だ。

弾は二人が基本的に珍しい物に無関心なのを知っているので気にしない。

しかし弾はクラス中、いや学園中が何故か浮き足立っている理由がわからない。

まるで入学したばかりの自分達を見るような女子のテンションに圧倒されてばかりだ。

 

一夏「で?何か解ったのか?」

 

昼休み、食堂でいつものように大食いをしながら弾に聞く一夏。

 

弾「噛んでるのかテメェ。いやさっぱりだ」

 

一夏「これでも30回は噛んでる。手がかり無しね」

 

箒「一人なら解るぞ」

 

以外にも無関心だった箒が知っていた。

 

一夏「複数人か?」

 

箒「二人、私達のクラスに来るらしい。一人は千冬さんから聞いたのだがドイツでの教え子らしい。一夏のことも慕っているとか」

 

一夏「なんか妹みたいだなおい(もしかして・・・)」

 

一夏は千冬のブラコンぶりに頭を悩ませる。最近は余り構っていないので暴走気味のようだ。

 

箒「千冬さん的にはそう思っているらしい」

 

弾「って教え子ってことは軍の子か?」

 

箒「其の当りは知らん。プライベートみたいだしな」

 

一夏「何時来るんだろうな」

 

箒「数日後らしい。」

 

一夏「手続きめんどくさそうだな」

 

箒「確かにそうだな」

 

箒も確かに入学時の書類だけでも面倒だったのを思い出し、転校時の書類も面倒だろうと顔をしかめた。

 

一夏「さてと、俺と箒は食い終わったしお邪魔虫になるから行くぜ」

 

弾「は?」

 

鈴「気がきくわね」

 

セシリア「弾さん。お邪魔いたします」

 

箒はニヤリと笑うだけで一夏と食堂を出て行った。弾は二人の行動の予想はついていた。

 

セシリア「お二人は一体何処へ?」

 

鈴「わかんないわ」

 

弾「基本図書室だな。一夏だけが読んでるけど。箒は膝枕で昼寝だな。」

 

セシリアと鈴は心底羨ましそうだ。弾はなぜそのような表情をするのかさっぱりわからなかった。

その後些細な事で二人は喧嘩をし、弾は見事に巻き込まれたのだった。

 

一夏「今弾の悲鳴が聞こえた気がするんだが・・・」

 

箒「ムニャ・・・一夏・・・」

 

一夏「はいはい。気のせいか」

 

その後一夏は読書に没頭し、箒も寝ていたので二人は午後の授業を完全にサボった。

千冬も注意はしたが読書中の一夏には馬の耳に念仏で箒も全く起きない。

しかし読んでいる本は授業内容の更に専門的なものだったのでいろんな意味で呆れてもいた。

 

真耶「一夏君の読書癖ってなんだか変ですね」

 

千冬「後で授業での内容を言えば如何とでもなるが、読書をしていてもいいから

   授業には出るように言ったがな。」

 

真耶と千冬は千冬の部屋で雑談をしていた。

千冬の部屋は基本的ゴミ屋敷となっているのだが一夏が昨日掃除をしたので綺麗になっている。

 

真耶「アハハ・・・一夏君って基本真面目なんですけどね」

 

千冬「正確に少々問題ありだからややこしい」

 

真耶「でもすんなり理解してくれるので面倒は少ないですね」

 

千冬「教え我意がないけどな」

 

真耶「それは言わないお約束です」

 

千冬「それは悪かった」

 

そんな時一夏が一本の日本酒を持ってやってきた。

 

一夏「姉貴、『越の寒梅』が手に入ったけど」

 

千冬「飲む」

 

一夏「飲みすぎんなよ」

 

そういうとさっさと出て行ってしまった。

 

千冬「まったく箒にしろ一夏にしろお互いゾッコンだな」

 

真耶「そうなんですか?」

 

千冬「あの二人は3つの時に会ってな。4つの時に一夏が告白したらしい」

 

真耶「はやっ!」

 

千冬「だが箒は照れて未だ返事が出来ないでいる。態度では一夏が好きだと解っているが一夏は返事が欲しいらしい」

 

真耶「まぁそれが普通だと思いますけど」

 

千冬「アァ~一夏ぁ~。お姉ちゃんは寂しいぞ~」

 

真耶(一夏君の苦労が解る気がします)

 

その後真耶は千冬に酒を大量に飲まされ、二人揃って二日酔いになってしまった。

しかし翌日が日曜日だったので大したことがなくて済んだのだった。

しかし一夏に千冬はこっ酷く怒られた上、半年間の禁酒を命じられた。

千冬は抗議使用よしたが織斑家の財布は一夏が完全に握っており、千冬の給料ですら

一夏が管理している。そのため千冬は自分で好き勝手な買い物などが出来ない。

特に酒関連は。酒以外なら一夏は財布の紐を緩めるのだが酒になると超合金ニューZαより硬くなる。

 

一夏「箒、真耶さんに味噌汁あげてくれ」

 

箒「わかった。山田先生私達の部屋に。」

 

真耶「すいませ~ん」

 

千冬「私も・・・」

 

一夏「イカセルトオモウカバカアネキ」←背後にデビルマジンガー

 

千冬「スイマセン・・・」

 

その後一夏の説教は2時間続き千冬は其の日一日ぐったりと過ごした。

 

 

千冬の二日酔いから更に数日・・・

 

千冬「では呼んだら入ってくるように」

 

???/???「はい」

 

廊下には銀髪の少女と金髪の少年?が立っていた。

 

一夏「今日だったか?」

 

弾「何が?」

 

セシリア「転校生ですか?」

 

一夏「あぁ」

 

一夏は頷いて答えた。其の時千冬が教室へ入って来たので

一夏達は席に着く。千冬はまず簡単にHRを終らせる。

 

千冬「では転校生を紹介する。入って来い」

 

千冬に呼ばれ、廊下に居た2人が入ってくる。

金髪の少年?にクラス中の目がいっている。一夏と箒は銀髪の少女を少し見た後、空を眺め始めた。

 

千冬「(相変らず自由な二人だな)では自己紹介をしてもらおう」

 

銀髪の少女「ラウラ・ボーデヴィッヒ、ドイツの代表候補生だ。よろしく頼む。口調は気にしないでくれ」

 

一夏(アイツがね・・・)

 

一夏はラウラを見て何処か親近感を感じていた。次に金髪の少年?が自己紹介を始めた。

 

金髪の少年?「シャルル・デュノアです。よろしくお願いします」

 

簡単に自己紹介を終えた瞬間クラスの女子達が黄色い歓声をあげる

 

一夏「ウルセェ・・・」

 

しかし一夏のこの一言でピタリと歓声が止む。流石に大声はマズイと思ったのだろう。

 

千冬「では一時限目はISの実習だ。各自ISスーツに着替えて専用グラウンドに集合するように。遅れるなよ?」

 

千冬はそういうと教室から出て行った。一夏と箒は直ぐに窓に足をかけ、飛び降りて行った。

ラウラは制服の下にISスーツを着ていたので自分の席に荷物を置き、

直ぐに女子更衣室へ走って行った。弾も急がないと間に合わないと思い、シャルルの手を引っ張って教室を出た。

途中腐女子軍団に遭遇したが一夏が前もって渡しておいてくれたスタングレネードを使い、突破する事ができた。

 

弾「ゼェ・・・ゼェ・・・」

 

シャルル「ハァ・・・ハァ・・・なんであんなに皆寄って来たのかな?」

 

シャルルの疑問に弾は若干呆れながら答える。

 

弾「そりゃ俺達しか男が居ないからだろ?」

 

シャルル「え?あ、そ、そうだったね。アハハ」

 

弾「変な奴」

 

シャルル(変な奴!?)

 

一方一夏と箒は着替えていない状態でグラウンドに居た。

千冬はISスーツに着替えろと言った筈と聞いたが一夏から返って来た返事は

 

一夏「俺達の機体はスーツ要らずだから」

 

そういうと束がやって来た。

 

束「やぁやぁちーちゃんおひさ~」

 

千冬「ちーちゃん言うな。スーツ要らずとはどういう機体だ?」

 

束「そういう機体」

 

千冬「・・・・・・・(呆れ気味)」

 

束「そもそもいっくんと箒ちゃんの着ているコートがスーツ代わりになるから」

 

千冬は下手に考えるのを止め、受け入れた。ラウラがやってくると一夏と箒の格好について聞いてきた。

一夏の代わりに束が説明すると目をキラキラさせながら

 

ラウラ「兄様、姉様と呼んでもよろしいでしょうか?」

 

「「へ?」」

 

「「いいぞ」」

 

上のへ?は束と千冬、いいぞは一夏と箒です。千冬は余りにも意外な質問に思考が一瞬止まり、更に一夏と箒の答えを聞いて余計に思考停止してしまう。

 

千冬「い、一夏?」

 

一夏「別にいいだろ?異父兄妹なんだし」

 

千冬「いやいやいやいや知らんぞそんな事」

 

一夏「というか俺達全員クソ親父は違うがお袋は同じだぞ」

 

千冬「へ?」

 

思いもよらない一夏の言葉に千冬は絶句した。今まで両親が同じと思っていた弟が異父姉弟だと言うのだ。

 

千冬「何故だ・・・」

 

一夏「もう直ぐ授業だぞ姉貴」

 

千冬「あ、あぁ」

 

千冬は気持ちを切り替え、授業を開始した。まず鈴とセシリアを呼び出し、模擬戦を行う事を伝えた。

 

セシリア「解りました。お相手は鈴さんですの?」

 

鈴「ふん!イギリスのお嬢様なんかに負けはしないわ!」

 

千冬「慌てるな。お前たちの相手は・・・「ど、退いて下さーーーい!!」はぁ~」

 

一夏達が声の聞こえた上を見ると一夏の弾の真上に真耶が落ちてきていた。

 

ガシッ!

 

真耶「ふぇぇぇぇぇぇぇ」

 

一夏と箒がカイザーを展開してターボスマッシャーパンチとトルネードクラッシャーパンチを威力を絞って使用し、弾に直撃する前に支える事に成功した。

 

束「器用な事出来るようになったね~」

 

真耶「すいませ~ん(涙)」

 

一夏「弾、さっさと退け」

 

弾「お、おう」

 

弾が退くと腕を元に戻し、真耶を離した。真耶は姿勢を正して着地した。

 

真耶「織斑君、篠ノ之さん助かりました~」

 

一夏「いえ」

 

箒「危うく弾が死ぬ所でしたね」

 

真耶「ハウッ!」

 

千冬「ふざけているな馬鹿者。山田先生も」

 

真耶「あ、はい」

 

鈴「山田先生が相手ですか?」

 

セシリア「二対一ですか・・・」

 

セシリアは不満気に言うが千冬は笑っている。

千冬が丁度いいハンデだというと二人は闘志をみなぎらせる。そして上空に上がり、千冬の合図を待つ。

 

千冬「・・・始め!」

 

そして結果は真耶の圧勝だった。

 

鈴「・・・・・・・・・」

 

セシリア「・・・・・・・・・・」

 

どの様な戦いだったかと言うと鈴が衝撃砲を撃ちまくったのでセシリアの射出したビットが流れ弾を喰らったり、ビットのレーザーが鈴に命中したりで真耶には全くヒットせず、最後には弾幕を張られ、一箇所におびき寄せられ、グレネードでお陀仏・・・という戦いだった。

しかも終ったら終ったで互いに責任を押し付けあう始末だ。

 

一夏「アホかあいつ等・・・」

 

箒「責任の押し付け合い・・・(呆れ気味)」

 

ラウラ「凰とが前衛オルコットが後衛で特殊武装は使わない方が良かったのでは?」

 

一夏「そうだな。俺と箒の場合でも俺は後衛、箒が前衛で戦うな」

 

千冬「ホォ・・・だが其の通りだな」

 

鈴とセシリアは正論を返されてガックリと項垂れた。

その後、幾つかのグループに分かれてISの操縦の実習が始まった。

一夏や他の女子達のグループは特に問題なく進んだが、弾とシャルルの班が色々と手間取っている。特にシャルルは色々と質問攻めにあっていて涙目だ。

 

千冬「貴様等真面目にやらんか!!織斑と篠ノ之のカイザーと生身でタイマン張らせるぞ!!嫌なら真面目にやれ!!」

 

箒のカイザーの実力は解らないが一夏のスカルカイザーの強さを解っていたので

皆真面目に授業を行い、弾とシャルルの班以外は授業終了前に実習を終えることが出来た。

一夏と箒がカイザーを展開した時、シャルルは驚き、ラウラは目を輝かせて興奮していた。

箒のカイザーには皆「正義の味方の様だ」「カッコイイ!」といっていたが

一夏のスカルカイザーは「・・・・ノーコメント」「怖い」といった声が多い。ラウラはどちらも強く誇らしそうだと言っていた。

そして昼休みになり、一夏と箒はラウラを誘って中庭で弁当を広げていた。

 

ラウラ「美味しそうです」

 

箒「ラウラは何を持ってきたんだ?」

 

ラウラ「うっ、恐れながら携帯食料が中心だったのでそれしか・・・」

 

一夏「・・・まぁイイ。食おう」

 

其の時弾とシャルル、セシリア、鈴がやって来た。

彼等も昼食だったので何処かで食べようと思うと一夏達を見つけたのでやって来たのだという。

 

一夏「・・・はぁ~好きにしろ」

 

箒「鬱陶しい事はするなよ」

 

ラウラ「兄様達が良いと言うなら」

 

弾は今日は意外と豪華な弁当だ。何でも学食のオバちゃん達と仲良くなり、厨房への出入りを許されたらしい。

 

弾「んで、残り物で作らせて貰ったんだ」

 

一夏「腕を上げたな」

 

シャルル「ねぇ・・・僕が一緒でも良かったの?」

 

シャルルは一夏を見ながらおっかなそうに弾に聞く

 

弾「ん?慣れてないだろ?それに此処男は俺と一夏、用務員のオッサンしか居ないしで肩身狭いんだよ。一夏は妻(かみ)さん居るから良いだろうけどよ」

 

シャルルは弾を見た後もう一度一夏を見る。一夏は相変らずの大食いを発揮している。

 

シャルル「かみさんって?」

 

弾「あぁ、そういう言い方は外国にはないのか?奥さんって事」

 

シャルル「奥さん!?」

 

ラウラ「おい、五月蠅いぞ」

 

シャルル「ご、ごめん。っていうか奥さんって・・・」

 

鈴「まぁ・・・あれ見ればね」

 

セシリア「えぇ・・・」

 

鈴とセシリアは敗北感漂う表情で箒を見ている。箒は既に食べ終えて一夏にお茶を差し出したり、別の弁当箱を出し直ぐに食べれるようにしている。一夏も礼を言いながら美味そうに弁当を食べている。ラウラは羨ましいのかジッと見ている。

 

弾「そうだ、放課後ISの訓練をすんだけどシャルルも来るか?」

 

シャルル「え、あ、うん。参加させてもらうね」

 

一夏「・・・(○○○なのに無理してるな)」

 

箒「・・・(事情があるんだろう。此処は静観しておこう)」

 

ラウラ「?」

 

一夏と箒のアイコンタクトにラウラは首を傾げていた。

そして放課後、アリーナが開放されて2年、3年生の多くが自主訓練に来ている。少数だが1年生の姿も見える。

一夏と箒は牙斬刀を使って近接戦闘訓練を行なうようだ。

牙斬刀は一本のみだったのだが束が一応と言う事で後付け武装の中に幾つかの武器を入れてくれ、其の中に牙斬刀が数本入っていた。

そのうちの一本を箒に貸している。周りに居た生徒達は一夏達から離れて見物する事にしたらしい。

ラウラが審判をすると言い、一夏と箒は任せることにした。

一方弾達は一夏達とは違うアリーナで弾にIS操縦の稽古をつけていた。

弾はどうも近接戦闘が苦手のようだ。射撃戦闘はISに乗り始めたばかり

とは思えないほどの腕前で、セシリアもこの事実を知った時は腰を抜かしそうになった。

 

弾「ん~・・・よく解らん」

 

鈴「私は感覚でやってたからね。言葉では上手く表せないわ」

 

セシリア「一夏さんや箒さんなら良いアドバイスを頂けるのですけど」

 

シャルル「僕も中距離での攻撃パターンが殆どだから・・・それに近接戦闘なんて今まで片手で数えるくらいしか経験ないし」

 

弾「5回未満!?」

 

弾はシャルルはオールレンジタイプだと思っていたので驚いた。そんな時鈴がふとあることを思い出した。

 

鈴「そういえば隣のアリーナで一夏と箒が模擬戦してるみたいよ」

 

セシリア「一応見てみましょう。モニターには?」

 

鈴「出せるわ。えっと・・・これね」

 

モニターに模擬戦の様子が映し出されるが全員がビックリしていた。まず刀同士が打ち合わさった時の衝撃が以上だった事だ。

 

一夏「オリリャァァァ!!!」

 

箒「セイ!」

 

鍔競合いでも火花ではなく何処か静電気のようや物が刀から発せられている。

 

一夏「之でも喰らえってんだ!」

 

一夏の牙斬刀が地面を叩けば更識にダメージを負わせた攻撃の如く地面が割れ、其の衝撃が箒のカイザーを襲う。

 

箒「お返しだ!」

 

しかし箒も同じ様に返す。

 

一夏「甘いんだよ!」

 

一夏はそれを難なく避けてしまう。自分の攻撃の仕方なので対処方法も解っているのだろう。

 

箒「だったらこうだ!!」

 

しかし箒も負けていない。牙斬刀を振り、カマイタチを発生させてある程度の離れた場所を攻撃していた。

時折箒はターボスマッシャーパンチで牽制も行なっている。

一夏は使える武装が極端に少ないが、其のたびに柔軟に対応し、互角の闘いを行なっている。

 

束「こりゃ吃驚だ!お爺ちゃんに報告しておこう♪」

 

千冬「暢気だな!?おい!?」

 

束「大丈夫でしょ♪皆安全な場所に避難してるし。それにいっ君達も皆に危険が及ばないように考えて闘ってるし。」

 

千冬「まぁ確かにそうだが・・・」

 

束「あれ?ちーちゃんいっくんが心配?」

 

千冬「そういうわけではない。ただ・・・」

 

千冬は複雑そうな表情だ。

 

束「ただ?」

 

千冬「ボーデヴィッヒにアレを止められるか心配になってな」

 

束「あぁそれなら大丈夫」

 

千冬「なに?」

 

束「あの子が止めるならいっくん達も止まるだろうから」

 

千冬「そんな安易な・・・」

 

そんな時、ラウラがもう危ないと言って止めると一夏と箒は戦闘を止めた。

千冬は余りにもあっけなく止まったので思いっきりずっこけた。

 

一夏「ん~なんか物足りねぇ」

 

箒「私も不完全燃焼だ」

 

ラウラ「被害が出そうなので我慢して下さい」

 

一夏「解ってる」

 

一夏は箒から牙斬刀を返しえもらい、量子変換してしまうとラウラの頭を撫でる。

ラウラは照れて真っ赤になるが手を振りほどこうとはしない

箒は一夏にくっ付きながら一夏に撫で終えられたラウラを撫でた。

ラウラは箒にまで撫でられるとは思わなかったようで若干驚きながらも大人しく撫でられていた。

 

千冬「ラウラに一夏を取られた・・・」

 

束「何言ってんの・・・」

 

千冬はラウラに嫉妬している。束は呆れている。一方弾達は・・・

 

弾「凄かったな・・・」

 

鈴「参考にならない・・・」

 

セシリア「アレはもはや別次元ですわ・・・」

 

シャルル「非常識だよ~・・・」

 

余りにも非常識な戦いだったので参考にならなかった。弾は剣道部にでも入るか・・・と考えていた。

 


 
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