No.586137

遊戯王GX cross story turn1 ヒーローvs竜騎士

アインハルト「な~にっかな~。な~にっかな。今回はこれ!」

ドラグニティナイト-バルーチャ

アタック・リターン

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2013-06-11 08:11:53 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3574   閲覧ユーザー数:3394

僕、篠宮遊輝の朝は遅いほうだ。親友のほとんどは大抵朝の七時とか八時くらいに起きているけれど僕は学校や何か特別な用事が無い場合は基本的に十時くらいに何時も起きている。

だって早く起きてたってやることなんてないし、睡眠時間は多い方が良いもの。

 

けれど、そんな僕でも何もない休日に早く起きるときだってある。それはーー

 

「遊輝、デュエルアカデミアからの届き物が来たぞ」

 

「ホント!?」

 

下から聞こえる父、篠宮和史の声に僕は大きな声で返事をした。

届いたのはおそらくアカデミアの制服だと思われる。デュエルアカデミアにはクラス分けのように三つの寮がある。それぞれの寮は三幻神のカードの名前と色を使っている。

赤い制服はオシリスレッド。黄色い制服はラーイエロー。そして青い制服がオベリスクブルーとなっている。寮は入試試験の筆記と実技似よって変わっているが中等部出身の生徒や女子は合格さえすれば実力に関係なくオベリスクブルーとなり、受験生席優秀者はラーイエローに、そして成績の酷い者はオシリスレッドとなる。

 

「筆記試験では七位で成績優秀かつ最高責任者に勝った僕はラーイエロー、いやひょっとすると異例でオベリスクブルーに……」

 

「ククク、そうだといいな……」

 

「なんだよ父さん。まさか僕がオシリスレッドだとでも言いたーー」

 

箱から取り出すとそこには赤い制服と一枚の紙がでかでかと張り付けられていた。

 

篠宮遊輝 オシリスレッド

 

「ククク……」

 

この広いリビングに、父さんの馬鹿にするような笑い声だけが響き渡った。

 

 

「なんで、僕がオシリスレッドなんだよ……」

 

「全くでせう。筆記試験53位の上条さんはともかくして筆記試験一桁の一夏や明久、遊輝がオシリスレッドなのには納得がいかないぜ」

 

「多分あのクロノスとかいうミイラが裏で何かしたんでしょうね。嫌な奴」

 

デュエルアカデミア行きのボートの中で僕は何時ものメンバー共々溜息をついていた。

今の会話でわかっただろうけどオシリスレッドになったのは僕だけでなく主席の一夏や次席の明久、そして当麻もオシリスレッドにされていた。幸いと言うべきなのかなのは達は女子なのでオベリスクブルー行きとなっている。

 

「ところで一夏。なんで僕たちはアカデミアの制服を着ないで良かったの?」

 

ふと思い出したかのように明久が一夏に問い掛けた。

そう、今僕らが着ている服装はアカデミアの赤い制服や青い制服などではなく、明久は黒の制服(文月学園の制服)。当麻は学ラン(原作とあるの服装のまんま)。一夏は黒を基調としたロングコート(遊戯王ZEXALの天城カイトの服装普段ver)でなのはとフェイト、はやて、簪、美琴は白を基調とした改造可能の制服(IS学園の制服)であった。何故このような服装なのかと言うとここに来る前に一夏から『アカデミアの制服で来なくていい』というメールが来たからである。

 

「う~ん……実は俺もなんでかは知らないんだよ。千冬姉から皆にそう伝えておけってしか言われてなかったから」

 

千冬さん?あの元プロデュエリストで今は何処で働いているのかもわからない謎の社会人が?

 

「まあ少なくとも俺はあの制服を着ることがなくて心底良かったと思っているよ」

 

「え?なんで?」

 

一夏の呟きに真っ先に反応したのは明久だった。まあ確かにこんな大勢の中で自分たちとは違う制服を着た人がいる訳なんだから目立つだろうし、注目されるだろうけど…………でも一夏って目立ちたがりだったっけ?

 

「だってあんなダサくてセンスのない制服を着なくて済むんだぜ?」

 

あぁ、そういうことね。確かにあれは無いよね、もう少しまともなものはなかったのか?って制服を見たときに思ったくらいだよ。

 

「それには同意するぜ一夏」

 

ポンポン、と肩を叩く当麻。もしかして当麻もあの制服は気に入ってなかったのかな?

 

「…………で、本音は?」

 

「なのはにあんなボディラインを強調しすぎてる下心満載の制服を着せて溜まるか」

 

「そっちが本命だったの!?」

 

やっぱりね~いや、どうせそんなことだろうな~とは思ってたけどまさか本気だったとは思っても見なかったよ。

あとなのは、何を今更驚いているのさ。一夏は何時だってこんな感じだったじゃないか

 

その後は何事もなくただ雑談をしているうちにアカデミア本校の姿をその目に焼き付けた。

 

 

小学校、又は中学校にいるとき。月に一回、或いは週に一回は思っていたことなんだけど校長先生の話って無駄に長いよね。しかもそれは高校でもそうみたいらしい…………というかさらにレベルアップしており、酷くなっていて、鮫島校長先生の世間話は延々と続いていた。明久や当麻なんて立ちながら寝ているだし…………。

僕?本音を言うのならすぐにでも寝たいんだよ……?だけどね両隣にいるフェイトとはやてが寝かせてくれないんだ(T_T)

仮にちょっとでも寝ようとでもすれば即座に二人からのダブル脇腹抓りを受けることになるんだ。

 

「ーーー以上で私の話は終わります」

 

あっ、そうこうしているうちに校長の話が終わったね。

と、そう思っていた矢先ーー

 

「遊輝、俺とデュエルだ!」

 

レッド寮へ向かうために足を向けようとする前に遊城君と、水色の髪をして眼鏡を掛けた背の低い少年が目の前に現れた。うん、遊城君は純粋にデュエルを楽しみたいんだろうね。実のところ僕も彼とはデュエルしてみたい。

 

「遊城君。とりあえずデュエルは寮に着いてからにしようか、それと君は?」

 

「丸藤翔ッス!十代のアニキから遊輝君の話は聞いてるッス」

 

へえ、クロノス教諭ほどではないけど面白い口調だね。

 

「それじゃあさっさとレッド寮に行こうぜ!遊輝とデュエルしたいからな!」

 

「ちょっと待ってよアニキ~!」  

 

まるで子供のように無邪気にレッド寮まで走っていく遊城君とそれを追い掛けようと見た感じ運動神経が悪そうな体で走る丸藤君。

 

「じゃあ僕たちも行こっか」

 

「「「「「「「「ああ(うん)」」」」」」」」

 

後ろにいた親友達にそう言って僕たちもレッド寮へと向かった。因みにフェイトたちも僕と遊城君のデュエル

興味があるらしく一緒に向かった。

 

 

「あっ、遅いぞ遊輝!」

 

「ごめんごめん。っというか君が速すぎるんだよ。荷物を置いたらすぐに準備するから」

 

とは言っても生活必需品はあらかじめ送られている筈だから今手に持っている荷物で全てなんだけどね。因みに僕の部屋は遊城君たちの隣で一夏、明久、当麻の四人部屋。なんというか野郎三人と一緒に生活ってなんだか嫌だなぁ……まぁでも既に決まったことなんだし、文句は言わないでおくか。

荷物を適当に部屋に置くとデュエルディスクを右手に装着してから遊城君たちが待っている外に出た。

 

「というかさ、レッド寮ってかなりボロいよね。部屋も狭かったし」

 

僕の後ろにいた明久がレッド寮を眺めながら不意にそう呟く。うん、その事には深く同意するよ。明らかに学生が住まうための生活環境じゃないよね。

 

「そうか?味のあるいいところじゃん」

 

味って……遊城君って実は渋いのかな?同い年の僕には彼の感性がちっともわからないや。だけど他の皆が苦笑していることから少なくともボロだと思っていないのは彼だけみたいだね。

 

「それじゃあ行くよ遊城君!」

 

「ああ!あの入試試験からずっとこの時を待っていたんだ!あっ、それと俺のことは十代でいいぞ」

 

うん、分かったよ遊城君……いや、十代。全力でぶつかり合おうじゃないか!

 

「「デュエル!!」」

 

遊輝LP4000

 

十代LP4000

 

デュエルディスクのルーレットシステムが僕の先攻を示した。う~ん、正直言って、先攻は苦手なんだけどなぁ……

 

「ドロー。そして《苦渋の選択》を発動!デッキからドラグニティ-ブランディストック、ドラグニティ-アキュリス、ドラグニティアームズ-レヴァテイン、ドラグニティ-ファランクス、ドラグニティ-ピルムを選択。さぁ十代、この中から一枚を選ぶんだ」

 

このカードは冗談抜きに強い。ライロならこれ一発で裁きの龍を特殊召喚が可能となるし、ドラゴンならエクリプス・ワイバーンなんかを墓地に送ったり、単純な墓地肥やしなんかもできるからかなり優秀だ。

 

「うぅん……じゃあ俺はピルムを選ぶ」

 

十代が選択したピルムを手札に加えるとそれ以外は墓地へ送られる。

 

「次にフィールド魔法《竜の渓谷》を発動」

 

周囲の光景が竜たちの住まう渓谷へとその姿を変貌させる。

 

「そして効果発動!手札のピルムを捨ててデッキからドラグニティ-ドゥクスを手札に加えてそのまま召喚!」

 

ドラグニティ-ドゥクス ATK1500

 

「召喚されたドゥクスの効果により墓地のファランクスを装備するよ。そしてドゥクスの攻撃力は自分フィールド上のドラグニティの数×200ポイントアップする」

 

ドラグニティ-ドゥクス ATK1500→1900

 

「そして装備されているファランクスの効果発動!このカードをフィールドに特殊召喚する」

 

ドラグニティ-ファランクス ATK500

 

さあ、まずは君の出番からだ!

 

「僕はレベル4のドゥクスにレベル2のファランクスをチューニング!天駆ける鳥獣と空を舞し竜よ、今こそ交わりて戦場を駆け抜けろ!シンクロ召喚!刮目せよ、ドラグニティナイト-ガジャルグ!」

 

ドラグニティナイト-ガジャルグ ATK2400

 

「ガジャルグの効果発動!デッキからドラグニティ-コルセスカをサーチしてそのまま墓地に捨てる」

 

「あ~、さっきから手札が増えたり減ったり墓地いったりで分かりにきぃ……」

 

ドラグニティのプレイングに混乱してきた十代は頭を抱え込み始める。

 

「はは、十代がプレイしているわけじゃないんだからそんなに考えなくても良いと思うよ?僕はカードを二枚伏せてターンエンド」 

 

遊輝 

手札二枚

モンスター ドラグニティナイト-ガジャルグ

魔法:罠 伏せ二枚、竜の渓谷

 

あれだけ回しておきながら手札は二枚残っている上に二枚の伏せカードとフィールド魔法、そしてシンクロモンスターが存在している。しかも墓地にはかなりのカードが肥やされている。これがフェイトのバスター・ブレイダーとなのはのブラック・マジシャンが融合した超魔導剣士-ブラック・パラディンとかだったらとんでもないことになってるところだったよ。

 

「へへっ、燃えてきたぜ。俺のターン、ドロー!」

 

今度は十代の番だ。さあ見せてくれ!君の実力を

 

「手札から《融合》を発動!手札のE・HERO スパークマンとE・HERO ネクロダークマンを融合!現れろ!E・HERO ダーク・ブライトマン!」

 

E・HERO ダーク・ブライトマン ATK2000

 

っ!いきなり融合召喚とはやるね十代!

 

「まだ俺の実力はこんなもんじゃないぜ!ネクロダークマンの効果により一度だけ上級HEROの生け贄を無しにできる。来い!E・HERO エッジマン!」

 

「E・HERO エッジマン ATK2600

 

一気に上級モンスターを並べてきたか……しかも片方は攻撃力がガジャルグを上回っている。

 

「見せてやる。HEROたちの戦いの場を、フィールド魔法《摩天楼-スカイスクレイパー-》を発動!」

 

周囲の景色が竜の住まう渓谷から近未来的な建物へと姿を変えた。

にしてもこれは不味いね……

 

「行くぜ!まずはダーク・ブライトマンでガジャルグを攻撃!ダークフラッシュ!」

 

「ええ!?攻撃力の低いモンスターで攻撃しちゃうの!?」

 

唯一、十代の意図が読めなかった翔は一人驚きの声をあげていた。というか入試試験のデュエルを見てなかったのかい?

 

「この瞬間、スカイスクレイパーの効果によりダーク・ブライトマンの攻撃力は1000ポイントアップする」

 

E・HERO ダーク・ブライトマン ATK2000→3000

 

「くっ!」

 

遊輝LP4000→3400

 

「攻撃したダーク・ブライトマンはバトル後に守備表示となる。続けてエッジマンでダイレクトアタック!パワーエッジアタック!」

 

これを受けたら僕のライフは一気に800になっちゃうのか……

 

「ならこの攻撃だけは防がないとね!トラップ発動!《ガード・ブロック》バトルダメージを一度だけ0にしてカードを一枚ドローする」

 

「ちぇっ、カードを一枚伏せてターンエンド」

 

十代

手札無し

モンスター E・HERO ダーク・ブライトマン、E・HERO エッジマン

魔法:罠 伏せ一枚、摩天楼-スカイスクレイパー-

 

「僕のターン、ドロー!」

 

さて、どうしたものかな……現状で破壊できるのはダーク・ブライトマンだけなんだけどそうするとその効果によって僕のモンスターが破壊されて負けるかもしれないし、かといって守勢に回ればいずれやられる……

せめて渓谷が残っていればまだ状況は良かったのかもしれないが張り替えられてしまった以上、それ以外の方法でどうにかするしかない。

 

「モンスターとカードをセットしてターンエンド」

 

遊輝

手札無し

モンスター 伏せモンスター

魔法:罠 伏せ三枚

 

「俺のターン!」

 

「ダーク・ブライトマンを攻撃表示に変更してバトル!遊輝のセットモンスターを攻撃!ダークフラッシュ!」

 

ダーク・ブライトマンが裏側にセットされていたモンスターを攻撃するとカードの中から円形の壷のような物体が飛び出してきた。

 

「セットされていたモンスターはメタモル・ポットだ!そのリバース効果により互いのプレイヤーは手札を全て捨てた後、新たにカードを五枚ドローする」

 

メタモル・ポット DEF600

 

十代が捨てたのはミラクル・フュージョンだった。あ、危なかった……先に使われてたら負けてたかもしれなかったよ。

 

遊輝LP3400→2000

 

「だけど今度こそお終いだ!エッジマンでダイレクトアタック!パワーエッジアタック!」

 

「無駄だ!トラップ発動《くず鉄のかかし》エッジマンの攻撃を無効にしてこのカードを再び場にセットする」

 

「決められなかったか……カードを一枚伏せてターンエンド」

 

十代

手札四枚

モンスター E・HERO ダーク・ブライトマン、E・HERO エッジマン

魔法:罠 伏せ一枚、摩天楼-スカイスクレイパー-

 

「僕のターン、ドロー!」

 

さあ、反撃の時間だ!

 

「僕はドラグニティ-ピルムを召喚!」

 

ドラグニティ-ピルム ATK1400

 

「そのピルムの効果発動!手札のドラグニティ-アングスを特殊召喚」

 

ドラグニティ-アングス ATK2100

 

「その後ピルムはアングスに装備される」

 

これによりアングスは貫通ダメージとダイレクトアタック効果を得た。けれども僕の狙いはそこじゃない。

 

「さらにリバースカードオープン。《竜装召喚》発動!」

 

竜装召喚

 

速攻魔法

フィールド上の装備カードを装備したモンスター1体の装備カードを一枚選択する。そのカードが魔法:罠の場合手札に加え、モンスターカードならばフィールドに特殊召喚する。

 

「この効果により僕はアングスに装備されていたピルムを特殊召喚するよ」

 

ドラグニティ-ピルム ATK1400

 

もう一度行くよ!

 

「レベル5のアングスにレベル3のピルムをチューニング!数多の武器をその手に、今戦場に舞い降りよ!シンクロ召喚!切り裂け、ドラグニティナイト-バルーチャ!」

 

ドラグニティナイト-バルーチャ ATK2000

 

「バルーチャの効果発動!このカードがシンクロ召喚に成功したとき、墓地のドラグニティを可能な限りこのカードに装備する。僕はブランディストック、ピルム、コルセスカを装備!」

 

バルーチャの元に三つの武器が集結し、バルーチャと一つになる。

 

(だけど攻撃力2000じゃダーク・ブライトマンは倒せてもエッジマンは倒せない。遊輝は何を考えているんだ?)

 

な~んて、十代は考えているんだろうね。だけどね十代、バルーチャの効果がただの墓地装備だけだと思ってたら大間違いだよ。

 

「良いことを教えてあげるよ十代。バルーチャの攻撃力はね、装備されているドラグニティの数×300ポイントアップするんだ」

 

装備されているドラグニティは全部で三体、よってバルーチャの攻撃力はーー

 

ドラグニティナイト-バルーチャ ATK2000→2900

 

「攻撃力がエッジマンを上回っただと!?」

 

「さあバトルだ!バルーチャでダーク・ブライトマンを攻撃!竜装三連閃!」

 

「くっ!だけど破壊されたダーク・ブライトマンの効果発動!バルーチャを破壊だ!」

 

ダーク・ブライトマンの中より突然現れた怨霊がバルーチャに襲い掛かろうとする。だが、

 

「そうはさせないよ。トラップ発動《裁きの鉄槌》」

 

裁きの鉄槌

 

通常罠

自分フィールド上のモンスターを破壊する効果が発動したときに発動できる。その効果を無効にして相手モンスター1体を破壊する。

 

「この効果により、ダーク・ブライトマンの破壊効果を無効にして相手モンスター1体を破壊する」

 

バルーチャの前まで来ていた怨霊はピタリと進軍を止めると方向を変えて味方であるはずのエッジマンを襲った。

 

「なっ!?エッジマンが!」

 

「装備されているコルセスカの効果によりデッキからドゥクスをサーチ、そしてブランディストックを装備しているのでもう一度攻撃、ダイレクトアタックだ!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

十代LP4000→1100

 

あ、そういえば今やっと十代のライフを削ったんだっけ?本当ならもっと早くに与えるつもりだったんだけどなぁ。

 

「僕はカードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

遊輝

手札四枚

モンスター ドラグニティナイト-バルーチャ

魔法:罠 伏せ二枚、ドラグニティ-ピルム(バルーチャ装備)、ドラグニティ-ブランディストック(バルーチャ装備)、ドラグニティ-コルセスカ(バルーチャ装備)

 

フィールドアドバンテージは僕が握った。けれども油断する事は許されるはずがない。なにせ一度きりとはいえ十代の引き運はかなりのものだ。ちょっとでも気を抜けばすぐに逆転されてしまう。

 

「へへっ、面白くなってきたぜ!俺のターン」

 

カードを引いた瞬間、十代の顔に勝利を確信した者のするそれが見えた。

 

【BGM:遊戯王GX十代のテーマを流して聞いてみて下さい】

 

「行くぜ遊輝!手札から魔法カード《融合》!手札のフェザーマンとバーストレディを融合!来い!マイフェイバリットヒーロー!E・HERO フレイム・ウィングマン!」

 

E・HERO フレイム・ウィングマン ATK2100

 

っ!ここに来て融合……しかもあのモンスターは!

 

「フレイム・ウィングマンでドラグニティナイト-バルーチャを攻撃!スカイスクレイパーシュート!」

 

E・HERO フレイム・ウィングマン ATK2100→3100

 

「その攻撃を通すわけには行かないね!トラップ発動!《くず鉄のかかし》フレイム・ウィングマンの攻撃を無効にして再セット」

 

これで次のターン、フレイム・ウィングマンを戦闘破壊してそのままダイレクトアタックに繋げれば……

 

「この時を、待ってたぜ!」

 

ニカッと笑いながら十代はセットしていたカードの姿を現せた。

 

「ゑ?」

 

「自分のモンスターの攻撃に対して罠カードが発動したことによりトラップ発動《アタック・リターン》」

 

「なっ!?アタック・リターンだって!?」

 

僕は十代のリバースカードに驚愕していた。だってあのカードの効果は…………

 

アタック・リターン

 

通常罠

自分フィールド上に存在するモンスターの攻撃に対して罠カードが発動したターン中に発動できる。相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を半分にする。その後、攻撃を無効になったモンスターはそのモンスターとバトルする。

 

ドラグニティナイト-バルーチャ ATK2900→1450

 

「いっけぇ!フレイム・ウィングマン!リターン・フレア・シュート!」

 

フレイム・ウィングマンの右腕にある竜を模したアギトから吐き出された炎は、バルーチャをあっという間に包み込むと今度は僕をも焼き尽くそうと迫ってくる。

 

(僕の、負けか……)

 

遊輝LP2000→1350→0

 

 

「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」

 

なんだか久しぶりだな、一夏たち以外とのデュエルで負けたのは……。久々に敗北を味わって思ったのは、やっぱり悔しいってことだ。けれどもそれと同じくらい面白い。

次こそは負けた十代に勝とう、いや絶対に勝つんだ!

 

「僕も楽しかったよ。それと、次は絶対に負けないからね」

 

「おう、楽しみにしてるぜ」

 

これから卒業までの三年間は、面白い高校生活になりそうだね。

 

次回予告(アニメ風、にできてるのかなぁ……?)

 

遊輝「遊城十代……彼のデュエリストとしてのセンスはかなりのものだったよ」

 

一夏「確かに……あいつからはカードを信じる心を感じたぜ」

 

遊輝「うん、実際にデュエルしてみてそれが直に伝わって来たよ……」

 

遊輝「さて、このまま勝ち無しっていうのもあれだし、誰か相手を探そっかな?」

 

一夏「ならアカデミアにデュエルフィールドがあったはずだ。そこに行こうぜ」

 

遊輝「あれ?先客がいるみたいだ……」

 

一夏「ん?どうしたんだ明久、そんな険しい顔をして」

 

遊輝&一夏「次回、遊戯王GX cross story turn2 舞い降りし星屑の竜と銀河の瞳を持ちし竜!」

 

遊輝「見せてあげる……これが僕の、エースモンスターだ!」

 

一夏「光来せよ、我が魂!」

 

……どうでしょうか?


 
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