No.571212

さいごのけじめ・・前編

十河さん

壊すものです。

あと一~二話で一旦の完結に持っていきます。

それでは・・。

2013-04-29 19:12:02 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1892   閲覧ユーザー数:1832

「つ、強い・・!」

「唯はこんな化物を相手に戦っていたの・・!?」

「シャシャシャ、大したことないなぁ。あの裏切り者はこんな弱い者を守ろうとしていたのか?」

 

一夏はバース、鈴はプロトバースに変身して目の前にいる奏と同じガレリアン・パラノに挑んでいるが、コアメダルで強化されたため、奏よりも強力な電撃とバースに劣るがクラス代表戦に送り込まれた同じロボットの数に苦戦。

幸いロボットは箒たちが応戦して辛うじて撃破。

 

「唯・・早く戻ってきて・・!」

束の研究所

 

左目が紫になっていて禍々しい紫のオーラを出している唯が束と千冬と対峙していた。

ユリが出てきてないことからもうグリード化まで秒読みに入った所か。

 

「束・・姉さん・・そこをどけ・・!力を・・俺に力を寄越せ・・!」

「唯、お前の姉としての織斑千冬、そしてお前の担任の織斑千冬としてこれ以上お前を戦わせる訳にはいかん!お前の体は・・!」

「知ってるさ・・!・・ラウラや箒にあれだけ力の事を言っておきながら結局俺が一番力を求めている・・!けどな、あいつらを放っておけば誰かが死ぬんだ・・!そうなる前に俺が手を差し出して助けるんだ・・!」

「・・ゆいにゃん、君のその手で誰を掴むの?」

「・・!」

 

束がそう言い、唯は言われるまま自分の手を見ると無意識にグリード化していた。

それでも唯は退かない。

 

「・・俺はどうなっても構わない・・!後は一夏たちに任せるさ・・!多くを救えるなら命なんて安いものだ・・特に人でもガレリアンでもグリードでもない半端者の俺の命はな・・!」

「唯・・!お前はまだそんな事を言うのか・・!?」

 

千冬は唯を止めるためにISを纏おうとするが束は唯の真の欲望に気づいた。

 

「・・ゆいにゃん、わかった。力をあげるよ。」

「束!?」

「ちーちゃん、今はそんな事言ってられないよ。いっくんたちが戦ってる相手、コアメダルを投入されてる。電撃の威力と速さが上がってるから間違いないよ。」

 

束は研究所に付けられているパネルを操作、壁がスライドして開く。

その奥には・・。

 

「・・セルメダル。こんなに集めていたのか・・。」

「いつかの日のためにね・・。」

 

部屋を埋め尽くす大量のセルメダルがあった。

ヤミーを退治したあとのセルメダルは研究と貯蓄用と分けられ、コツコツとため続けた結果、部屋を埋め尽くすほどのセルメダルが集まった。

 

「さあ、これは全部ゆいにゃんの物だよ。」

「・・・。」

 

唯は導かれるように部屋に入る。

その姿を二人は見ていた。

 

「ちーちゃん、私だってこんな事したくないんだよ・・。再会して、回復してからゆいにゃんはずっと戦ってばかり・・知ってるでしょ?神室町で警視副総監の汚職が発覚して自殺したあの事件・・。」

「・・まさか。」

 

あの事件は警察がヤクザの犯罪をコントロールすることで警察の威厳を保とうとしていた筈だ。

千冬はその戦いに唯も参加していた事実に驚いた。

 

「うん、ゆいにゃんも谷村っていう人に加勢して・・神室町にゾンビが溢れた事件でも桐生っていう人と郷田っていう人と一緒に黒幕を倒したんだよ・・。他にも数えきれない位に・・ゆいにゃんはずっとずっと戦ってる・・。」

「束・・。」

 

泣きながら言う束に千冬は何も言えなかった・・。

「くぅ!こうなったら!」

 

(ブレストキャノン)

 

バースはブレストキャノンを装備、さらにセルメダルを投入。

 

(セルバースト)

 

「ブレストキャノンシュート!いっけー!」

 

バースから放たれたビームがパラノに向かって放たれる。

しかし・・。

 

「シャシャシャ、ムダムダ!」

「そんな・・電撃で相殺するなんて・・。キャァ!」

「く・・。」

 

緑色の電撃でビームを相殺、さらに攻撃を受けて二人の変身が解除される。

パラノは手に持ったナイフを回しながら二人に近づく。

 

「・・う!?」

「・・な、何?このプレッシャー・・?」

「何だ・・。」

 

するととてつもない威圧感が三人を襲う。

その方向を見ると・・。

 

ズシン

ズシン

 

地割れ起こしながら唯がやって来た。

 

「・・二人とも下がれ。」

「・・唯。」

唯は歩きながら束からもらったコアメダルを填めていく。

 

「・・奴は俺が倒す。」

「見つけたぜ、裏切り者!力を得た俺に勝てるとでも!?」

「・・見せてやるよ、卑怯者。これが800年前のオーズが初めて使ったコンボ・・タトバコンボだ。・・変身!」

 

(タカ!・トラ!・バッタ!)

(タ・ト・バ♪・タトバ♪・タ・ト・バ♪)

 

唯はオーズに変身。

そして800年前のオーズが初めて使ったコンボ・タトバコンボ。

唯はタトバを多様していたがコンボとしては考えていなかったが束からそれを聞いて驚いた。

パラノはナイフを手に突っ込んでくるがオーズはそれを避けてがら空きの腹にパンチを当てる。

 

「ぐ・・。やるな。」

「・・テメェでは俺には勝てない。大人しく寝てろ。」

 

オーズはそう言うとメダジャリバーとガブリューの二刀流で怒涛の攻めを見せる。

真の欲望に気づいた唯・・オーズの力はコアメダルを投入しているパラノを圧倒している。

 

「強い・・。」

「一体何があったの・・?」

 

それを見ている一夏たち。

そこへロボットを片付けた箒たちと言葉と世界を送り届けたシャルロットと奏が合流。

 

「遅くなった!」

「ロボットは片付けたよ・・。」

「・・何だ、嫁のあの動き・・。」

「まさか唯くん・・。」

 

オーズの戦いにラウラは驚き、奏はパラノを圧倒するオーズを見て何かを勘づく。

そんな中でもオーズの猛攻は続いていた。

 

「はぁ!オラァ!」

「ぎゃあ!」

 

パラノは膝を付き、オーズはパラノに背を向けて武器を放り投げてドライバーをスキャン。

 

(スキャニングチャージ!)

 

「・・セイヤァー!」

「うぎゃあ!」

「やったー!」

 

タトバキックが決まり、一夏たちは喜びの声を上げる。

しかしコアメダルが爆発した場所に放り込まれる。

「何・・!?」

「嘘でしょ・・!?」

(・・!この感じ・・!)

 

何と爆発が逆再生の様に戻り、中から無傷のパラノが姿を見せる。

奏はその感覚を知っていた、そしてコアメダルを投げ入れた人物の名前を呼ぶ。

 

「出てきなさい、レム!いるのはわかっているわ!」

「ほう、ドロシーの支配から逃れても私を感じられるか。さすが織斑千冬の血をベースに作っただけはあるな。」

 

空から恐竜グリードが降りてきた。

奏は指先に光りを灯し、バスタノールをいつでも撃てる態勢に入る。

パラノは恐竜グリードに駆け寄って礼を言う。

 

「助かったぜ、さあ第二ラウンドだ!」

「・・ふん。予想通りこうなったか。ならば始めるとするか・・。」

 

パラノはオーズに立ち向かおうとするが恐竜グリードはさらにコアメダルをパラノに向かって投げ入れる。

 

「がぁぁ!何しやがる!?コアメダルはもういらねえ!」

「奴に一瞬恐怖したお前では勝てん。あの方が復活するための礎になってもらう。」

「何だと・・!うあぁ!」

 

パラノが恐竜グリードに向かって行くが投げたコアメダルがパラノに吸収、パラノは胸を抑えながらその場を去る。

 

「ふん、光栄に思ってほしいものだ。神の復活の礎になれることを。」

「・・レムぅぅ!貴様だけはぁぁ!」

「・・ほう、力を取り込み完全に変化するのも時間の問題か。この姿勢は見習ってほしいものだ。」

「・・うあぁ!」

 

オーズはガブリューを手に突っ込むが返り討ちに合い、恐竜グリードはパラノの後を追う。

倒れたオーズの元に駆け寄る一夏たち。

 

「唯!」

「大丈夫か!?」

「あ、ああ。何とかな・・。・・うっ!」

 

オーズはスキャンしていないのにタトバからプトティラの影がちらつき、さらにドライバーのコアメダルが砕け散り変身が解ける。

 

「はあ、はあ・・。」

「唯、このコアメダルどうしたの?確かドロシーを倒した時にあのグリードに全部取られた筈じゃ・・?」

 

シャルロットが砕けたトラコアを手に取りながら唯に質問。

 

「・・束がどこで見つけたか知らんが十枚目のコアメダルだったらしい。それを貰って使った・・。」

「・・唯くん、かなりムチャをしてますね?紫以外でコアメダルが砕けるなんてよっぽどの事ですよ?」

「はは、まあな。」

その夜、唯を除いた専用機持ちと奏は束に呼び出されていた。

 

「みんな、お疲れの所ゴメンね。」

「いえ、姉さん。」

「どうして私たちを呼んだのですか?」

「・・これはゆいにゃんの前では話せないことなんだよ。」

 

それを聞いて一夏たちはグリード関連だと考えた。

束が話始める。

 

「あのグリード、いっくんたちが戦ったあのガレリアンにコアメダルを投入しているの。目的はドロシーの復活。ゆいにゃんもそれを理解してると思うの。・・それはそうとみんなに来てもらったのは明日ゆいにゃんと一緒に戦ってほしいの。バースとプロトバースの修理は終わってるし、これからみんなのISのリミッターを外すよ。これを行うことでクズヤミーなら何とか撃退できるようになるよ。」

「・・わかりました。」

 

全員は専用機を束に渡し、各々が唯に対する思いを抱きながら就寝。

奏も夜通しでリミッターを外す束の手伝いを行う。

 

(あれは確か唯くんと束博士と愛瑠さんが作り上げた傑作IS・・フリーダム。スペックは紅椿や黒百合以上で唯くん以外ほとんど誰も扱えなくてお蔵入りした超高性能IS・・。)

 

横目に映る蒼い翼が特徴的な白いISを見ながら・・。

翌日いよいよ最終決戦の幕が上がる・・。

この話しもあともう少しで終わらせます。

 

完結まで持っていくのに時間かかりすぎだよな・・。

 

それはそうと唯の侵食はもう9段階まで来ています。

 

もし10段階まで来てしまえばもう人間に戻れず、クウガ・アルティメットと同じようにひたすら破壊する生物兵器と化してしまいます。

 

果たして唯の運命は・・?

 

そしてフリーダム。

 

唯、束、愛瑠の趣味を多く取り入れたためスペックが高くなりすぎてしまい、そのスペックの高さから唯以外誰も扱えず、研究所で眠ってます。

 

感想待ってます。


 
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