No.57029

呉編 Epilogue

超級覇王さん

ごきげんよう、皆様。超級覇王です。

今回のは一応続編になります。子供が生まれるまでの話です。普通に書けば間違いなく感動的なシーンです。


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2009-02-09 22:13:42 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:31850   閲覧ユーザー数:20147

赤壁の決戦において曹魏を打ち破った呉蜀同盟。

 

しかし雪蓮は魏を滅ぼそうとはせず、このままの均衡を保つと提言したのであった。つまり三国鼎立であった。

 

そしてそんな中で結ばれたのが非戦三原則である。これは戦を‘持ち込まないい、企てない、起こさない’というものであった。これに同意をした各国の王。これにより三国に平和が訪れたのである。

 

 

そして呉内部では大きな政権交代が行われていた。まず雪蓮が王の座を降り、後任として蓮華を指名し、冥琳も大都督の任を解き、後任として一刀を指名したのである。こうして孫呉では世代交代が成され、将来は安泰だと思われていた時であった。

 

雪蓮ご懐妊の知らせが呉内で広まったのである。

 

 

「えー、皆に報告することがあります……私妊娠しちゃいました♪」

 

「……誰の子ですか雪蓮?」

 

「一刀と私の子に決まってるでしょ!何を言うのよ冥琳!!」

 

「これは失礼。最初に授かるのは私だと思っておりましたので」

 

「大丈夫よ冥琳。あなたもそろそろだと思うから。それに冥琳だけではなくて、皆もそろそろだと思うわよ~」

 

その雪蓮の一言で顔を真っ赤にする明命、亞莎、思春、蓮華の4人。かたやニコニコしだす祭、穏、小蓮の3人

 

「なんじゃ、ウチには純情な娘が多いのぉ」

 

「本当ですね~。亞莎ちゃんなんか今にも倒れそうなくらいお顔が真っ赤っかです~」

 

「次に一刀の赤ちゃんを産むのは絶~っ対シャオなんだから!」

 

 

雪蓮の予言どおりそれからしばらくして冥琳、祭、穏、思春、亞莎、明命と次々に呉の将の間で妊娠が発覚していく。この知らせは瞬く間に広まっていき、呉の国内には子宝の神として北郷大社という神社の建立が提言された。勿論一刀は大反対したが「名誉な事じゃない」と皆に押し切られついに北郷大社というそれはそれは豪華な神社が完成した。

 

そんな中、その神社に夜な夜な通うある一人の女性がいたそうな………

 

 

「いやー、一刀に胤をまいてとは言ったけれど、まさかこんなにまき散らかすなんて思ってなかったわ~」

 

「雪蓮…まき散らかすって言い方は止めてくれ……」

 

「ふむ、子を授かるというのは何とも不思議な感覚ですね…」

 

「ハハハ、儂がこの年で子を孕むとはのぉ。全く良い事じゃ!!」

 

「子育てに関する新たな知識を吸収しなくてはなりませんね~♪」

 

「あまり激しい動きはせぬ方が良いの…だな……」

 

「わ、私と、か、一刀様の、あ、あ、あ、あ、赤ちゃん……」

 

「はう~、早く赤ちゃんにモフモフしたいです……」

 

「ブーー!どうしてシャオは妊娠しないのよ!一刀!!」

 

「ま、まあまあ小蓮。蓮華だってまだなんだし……なぁ蓮華?」

 

 

「「「「「「「(あっ、馬鹿!それを言っては!!!!!!!)」」」」」」」

 

 

 

 

「ふふ、ハはハハ、そうネ、か ずト。ワたしも まダ ですものネ」

 

 

 

 

「?どうしたんだ蓮華?」

 

 

 

 

「なんでもなイわ かずト。それジゃあ さきニ しつれいすルわネ」

 

 

 

 

そう言って先に退出して行った蓮華。

 

「どうしたんだ蓮華のやつ?熱でもあるのかな?思春知らないか?」

 

「貴様のせいだ……北郷」

 

「俺のせい?どういう事だ?」

 

「うっ……それは…(私達が先に孕んだからだ。早く蓮華様を孕ませろ!……とは言えない…よな…)冥琳様、後はお願いします…」

 

「!!………そうですね…北郷、当分私達の相手はしなくて良いわ。蓮華様の傍に居てあげなさい。これは命令よ!皆もそれで良いわね!?」

 

冥琳のこの提案に大きく何度も頷く一同。よく分からないがそれに了承した一刀は政務があるからといって部屋を出て行った。

 

「雪蓮……蓮華様の状態……何だか非常に危険な気がするのですが……」

 

「えぇそうね冥琳…私もあんな蓮華を見るのは初めてよ……。どうしよう思春?護衛としては何かない?」

 

「(こんな時に限って私ばかり……)静観するしかないと思いますが…」

 

「う~んやっぱりそれしかないかしらね~。穏は何かない?」

 

「そうですね~、ここは神様に頼んでみてはどうでしょうか~?」

 

「神様?」

 

「そうです~。皆で北郷大社にお参りに行きましょ~~」

 

「…一刀の子を祈願するのに、一刀にお参りに行くの?それ意味あるのかしら?というか何かおかしくない?」

 

「そこは気にしたら負けですよ~。それにそれしかもう方法はないと思いますよ~?」

 

「…それもそうね。皆今日の夜、お参りに行くわよ。………あまり人に見られないようにするのよ」

 

こうして呉の将を総動員した‘一刀様、どうか蓮華様も孕ませて下さい’大作戦が計画された。

 

――――――――その晩

「これは…何とも不思議な光景ですね……」

 

それもその筈、歴戦の猛者、希代の軍師が夜中に人目を忍びこそこそと神社に参拝しようとしているのだ。

 

「まぁそう言わずに。これも私達の王様のためと思って…ね」

 

明命を先頭にコソコソと目的地へ進んでいく一同。そうこうしているうちに神社へと着いた。

 

「あら?こんな夜に誰か居るわね………って蓮華!?」

 

 

 

 

「…………ブツブツ………また姉様ばかリ………亞莎……思春ニ…明命まデ……祭……穏…………………そしテ冥琳……あなたはユルさない…ワ」

 

 

 

 

 

「な、何か言ってるわね……聞き取ることはできないけど……でも聞こえなくて良かったような気がするわね……蓮華が来る!皆隠れて!!」

 

隠れている一同の横を通り抜ける蓮華。その威圧感……それは雪蓮の比ではなかった。

 

「誰?…あれ?」

 

「あなたの妹ですよ雪蓮……そして我らの王です」

 

「良いのこれ?」

 

「あなたのせいなのだから何とかしなさい雪蓮」

 

「何で私のせいなのよ!!私関係ないじゃない!」

 

「誰かのせいにしないとやってられません。という事であなたのせいです雪蓮」

 

冥琳に同意する雪蓮を除く面々。

 

「基本的に私の扱い悪いわよね…もう慣れたけど……はいはい私のせいですよ~、全て私が悪いんですよーだ。お参りしてさっさと帰るわよ。良いモン、帰って一刀に慰めてもらうんだから」

 

 

手に負えない姉妹で会った。

 

「(……うん?身体が…動かない? か、金縛りか?)」

 

不意に目が覚めた一刀は自分の身体が動かないことに気付いた。しかし段々と脳が動いてくるとそれが金縛りなどではなかった。

 

「な、何じゃこ(りんんんんんんんんんん!??)」

 

何じゃこりゃぁーーと叫ぼうとした一刀であったが口に布を当てられ声が出される事はなかった。ちなみに今の一刀の状態は手足を紐で寝台に結ばれていたのであった。

 

「おはよう一刀……気分はどうかしら?」

 

「ンンンンンンンンンンンンンンン!!」

 

「あらごめんなさい、猿轡をしたままでは喋れないわね…」

 

「ハァー、ハァー……れ、蓮華!?い、一体どうしたんだ!??」

 

「一刀ぉ……私もあなたの子が欲しいのよ………」

 

「えっ、それは俺も蓮華のその……子が欲しいけどこれは関係ないんじゃ……」

 

 

 

「私は!!一刀の!子が!欲しいの!!!!」

 

 

 

「ひっ!?」

 

「ねぇ、どうして? どうして私にはできないの一刀?」

 

「そ、それは分からない…」

 

「私にもわからないの……だからできるまでは……………もう……離さないから クスッ」

 

 

 

 

 

そしてその日から数日が経過しました……

 

 

 

 

 

「蓮華良かったわね!あなたも遂に孕んだらしいわね!」

 

「えぇありがとうございます、姉様」

 

「ところで一刀はいつ視察から帰ってくるのかしら?」

 

「恐らくそろそろ帰ってくるのではないかと思いますが  (フフフ)」

 

 

 

完!!!!!!!!!!!!

 


 
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