No.566154

IS.B 馬神 弾という名の操縦者 2nd break 第一章 黒煌編 ~ep.9 白き創造士 黒き破壊士〜

霊狭山さん

高校二年生になっての初投稿です。

2013-04-14 20:09:40 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1176   閲覧ユーザー数:1157

旅館 大広間

 

ヴゥゥン……

 

「え⁉ そんな!!」

「どうした……これはどういう事だ⁉」

「織斑先生!! 全てのシステムがダウンしています!!!」

「何だと⁈」

 

システムダウンの影響により…

アルバトリオンの様子、IS.Pとの連絡と最新の情報が途絶えた。

 

これは全く起きない事だ。

 

システムの不具合ならともかく、情報網が簡単に無くなるとはあり得ない。

 

 

 

 

 

そう、これが………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルバトリオンの覚醒の前兆なのだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海岸

 

「…………他の者達はやっと行ったか…」

 

激しい口論の末、弾達は旅館で見届ける事にした。

この勝敗は誰もが目星をついているように思えた。

 

勝斗はあれ以来、負けた事すらない。

故に、《勝つのは勝斗だ》。

 

 

 

 

 

「………来たか、アルバトリオン」

 

しかし、勝斗がみたアルバトリオンの姿が予想外だった。

 

目からは稲妻の様に黒い閃光がもれ、前足には見えない程の漆黒のオーラが纏っており、身体全体に赤い稲妻がチラホラと纏っていた。

 

 

 

【この俺に楯突くとはな……喰われたいのかな?】

 

漆黒に満ちたアルバトリオンは牙を出し、黒い息を吐く。

 

「俺は喰われはしない、お前が死ぬだけだ」

 

勝斗はそう言いながら、太刀を展開する。

 

アルバトリオンは呻き声をあげ、更にオーラが広がる。

 

 

【その言葉、しかとく悔いいるが良い!!!!】

 

アルバトリオンの口から勝斗を目掛けて黒い光線が放たれる。

 

「遅い、[創具]"始双の浮遊盾"」

 

勝斗の前から二つの白く大きい盾が現れ、その一つがアルバトリオンの光線を簡単に止めた。

 

【ほう、少しはやるものだな。その創造の力、ミラルーツか】

『ご明察、我がいる』

 

ミラルーツは"全ての龍の祖"と云われている。

武器を作れるのはまだ軽い。

 

「行くぞ、ミラルーツ」

『分かっとる』

「[創具]"切原の両手剣"」

 

空いている手から展開したのは、太刀よりも大きな重い剣だった。

それを片手で掴み、力いっぱい上へ投げた。

そして、伸縮鞭を展開し伸縮鞭の蛇は両手剣の柄を口で咥えた。

 

「さて、時は満ちた。お前はこの日が最期だ」

 

【その台詞はこっちのもんだ!!!】

 

アルバトリオンは大きく咆哮し、周囲に数多の雷を起こす。

 

だが、勝斗は浮遊盾を上手い操作で雷を防ぎ、伸縮鞭で掴んでいる両手剣で責める。

 

アルバトリオンはそれを尻尾で弾き、角から赤黒い稲妻を放った。

 

だが、これも二つの浮遊盾に防がれる。

そのうちに辺りは煙幕となるが、アルバトリオンは容赦無く赤黒い稲妻を放つ。

 

「何だ、その生ぬるい攻撃は!!!」

 

勝斗は煙幕を振り切り、太刀でアルバトリオンに斬りかかる。

 

「捉えた!!! [創具]"封始の鎖"!!!」

 

【何と!!!?】

 

海と海岸から鎖が現れ、アルバトリオンの身体中に巻き付ける。

 

「はぁぁぁあああ!!!!」

 

【ぐおぉぉぉぉおおお!!!】

 

鎖で拘束されたアルバトリオンはむやみに動けなくなり、そのまま勝斗の剣戟を食らう。

勝斗は鎖がかなり緩むまで太刀と両手剣で切り裂き続ける。

 

【この俺が、ちっぽけは人間如きにぃぃい!!!!】

 

アルバトリオンは力が抜ける様に海岸へ落ちた。

 

勝斗はアルバトリオンが落ちた場所へ向かい、生死を確認する。

 

「良し、これで治まったな」

『悪しき伝説は幕を閉じたな』

「さて、戻るとしよう…」

『うむ』

 

 

こうして、悪魔の龍神 アルバトリオンの黒歴史は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……と思えた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『!!?? 勝斗!!!』

「え⁉ ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!」

 

 

 

 

 

突然、黒い影が勝斗を襲った。

 

 

 

 

荒々しい角、そして身体中に逆鱗。

 

 

 

 

 

そう、邪悪なオーラを纏ったアルバトリオンが無傷でたっていた。

 

 

アルバトリオンの歯の隙間から勝斗の左手が出ていた。

 

 

 

 

終わったのはアルバトリオンの黒歴史ではなく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝斗の完全の歴史が終わった。


 
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