No.551870

ALO~閃光の妖精姫~ 第30魔 グランド・クエスト

本郷 刃さん

第30魔です。
前回の話しでSAOプレイヤー達が集まりました、そしてついに挑みます!

どうぞ・・・。

2013-03-06 10:17:07 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:12307   閲覧ユーザー数:11360

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第30魔 グランド・クエスト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アスナSide

 

集まってくれたみんなに状況とグランド・クエストについて説明し、各自最低限の装備を整えてから扉の前に立った。

空戦には慣れたわたし、ハクヤ君、ハジメ君、ヴァル君、ルナリオ君、古参プレイヤーのリーファちゃんとレコン君、

ある程度はこなすことが出来るシャインさん、ティアさん、カノンさんの計10名で行い、

残りのSAO組は地上で敵を惹きつけつつ倒すことになった。

SAO組のみんなは下手に空中に出ればやられてしまうから、このような陣形を取ることになった。

わたしは改めてみんなの方を向き、

 

「それではこれより、世界樹の攻略『グランド・クエスト』に挑みます! 行きましょう!」

 

「「「「「「「「「「おおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」」」」」」

 

宣言した。扉が開き、中に突入する。

 

 

 

内部に入るとさっきと同じで光が満ちた。

 

「リズ、行って来る」

 

「ハクヤ、蹴散らしてきなさい!」

 

「任せろ!」

 

リズとハクヤ君は言葉を交わす。

 

「ヴァル君、気を付けてね!」

 

「きゅ、きゅ~!」

 

「行ってきます、シリカ、ピナ」

 

ヴァル君もシリカちゃんとピナに声を掛けられる。

 

「カノン、しっかりな」

 

「はい、クラインさんも気を付けて」

 

カノンさんとクラインさんもお互いの安否を気遣う。

空戦組のわたし達は翅を展開すると一気に飛翔した。

地上組のみんなも武器を構えたり、回復アイテムを準備する。

そして…、

 

「来ます!」

 

ガーディアンモンスター達が現れ始めた。

 

 

 

「ハァァァァァ!!!」

 

白い騎士を『クロッシングライト』で刻む。

近くを飛行するハクヤ君は『アイスエイジ』を振るって次々と敵を刻み倒す。

ハジメ君は『カミヤリノマサムネ』を抜刀し、鎧の隙間を狙って斬り捨て、

ヴァル君は『神龍偃月刀』で連続突きを繰り出している。

ルナリオ君は『ロードメテオ』を振り回して近づく敵を叩き潰していき、

カノンさんとティアさんはわたし達に近づく敵を惹きつけるように飛び回り、地上にいるみんなと迎撃を行っている。

リーファちゃんとレコン君は空中にてわたし達の回復と補助を掛けてくれており、

シャインさんは2人を守るように戦っている。

地上のみんなは惹きつけられてきた敵を次々と打ち倒していく。

今のところは順調だけれど、天蓋に近づくにつれて敵の出現量は増し、討伐ペースよりも多く出現していく。

 

「らぁっ!」

 

「ふっ!」

 

わたしに近づいてきた騎士をハクヤ君とハジメ君が斬り捨てる。

そのまま上空へと飛翔を続けるけれど、さらに敵は現れる。

最早天蓋を埋め尽くさんとしているような状態だ。

それでも各々の武器を手に敵の攻撃を掻い潜りながら天蓋へと飛行する。

その時、一筋の光が私に向かって飛んできた。回避しようとするもそれが直撃する、矢だ。

さらに射掛けられてくる矢を回避する。

ルナリオ君達も必死に回避しながら敵を倒し、そして少しずつだけど上に向かう。

だがさらに増えていく守護騎士達、こんな…こんなこと…!

 

「こっちは…諦め、られないのよ!」

 

わたしはさらに加速した。

 

アスナSide Out

 

 

 

リーファSide

 

増え続けるガーディアンモンスターである白銀の守護騎士。

あたしとレコンは最早回復魔法のみをアスナさん達に掛け続けている。

ティアさんとカノンさんは増える敵をなんとか地上で迎撃しているみんなと共に倒していく。

あたしは、あまりにも過酷な状況に心が押し潰されそうだ。GMは、なんでこんなことを…!

 

「リーファちゃん…これ、大事なことなんだよね?」

 

「え、何を今更…」

 

隣のレコンが突然そんなことを言ったので、思わず顔を顰める。

 

「そっか……じゃあ、僕行って来る!」

 

「え、ちょっ、レコン!?」

 

するとレコンは一気に上空へと飛翔した。そのままルナ君の隣に合流すると、2人で飛行を続けた。

 

「レコン、一体何を…!」

 

リーファSide Out

 

 

 

ルナリオSide

 

「いいんすか? レコン…」

 

ボクのところまで来たレコンはある策を言ってきた。

正直、死に敏感なボクは賛成したくないけれど、レコンの眼は本物の覚悟で溢れている。

だからこそ、最後に問いかけた。

 

「勿論だよ。ここでやらなきゃ男じゃないしね!」

 

「了解、それじゃあ行くっすよ!」

 

返事を聞いて2人して一気に飛翔した。

ボクはレコンに迫る敵を破砕球で薙ぎ払いながら進み、レコンはあるスペルワードを詠唱していく。

これを知っているのはボクだけ、リーファになら後で責められよう、アスナさん達にも怒られよう、

だけど彼の覚悟を無視する方が失礼っすよ!

 

「これで、行ける!」

 

「アスナさん、こっちに!」

 

「え、うん!」

 

レコンの詠唱終了の言葉を聞いて、アスナさんを呼び寄せる。

そしてレコンはボクの前に出て敵の中核へと潜り込んでいった。

 

「レコン!」

 

リーファが声を上げたのが聞こえたっす。彼女なら気付いているだろう、あれがどういう魔法なのかを。

そしてレコンの体を深い紫色が包み込んで…、

 

―――ドガァァァァァンッ!!!

 

「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」

 

爆発を巻き起こした、闇属性の自爆魔法だ。みんなが驚愕の表情を向けている。

爆発した箇所にはぽっかりと大穴が空いており、レコンのリメインライトがある。

 

「アスナさん! 今がチャンスっす!」

 

「っ…ええ!」

 

ボクはアスナさんの前に出て、彼女を守りながらその大穴に向けて直進した。

迫る敵を必死に薙ぎ倒し、アスナさんも敵を斬り裂く。

あと少しで穴に辿り着く、その瞬間だった。

穴の中に縦横無尽に矢が入り乱れた。

突入寸前だったボクは無数の矢が突き刺さり、勢いの止まらなかったアスナさんの手を引きとめた。

 

「くそっ!」

 

悪態を吐く。敵が再び集まり、穴の開いた箇所を埋め尽くそうとした。

さらにボクとアスナさんの身に騎士達が迫り、無数の矢がこちらに目掛けて飛んでくる。

 

「すいません、アスナさん!」

 

「え、きゃあ!?」

 

ボクはアスナさんの手を掴むとそのまま下に向けて投げ飛ばした。

彼女は無事に体勢を立て直して攻撃から免れた。

ボクはレコンのリメインライトを取り戻す為に攻撃を掻い潜り、見事に回収したが、突破は出来なかった。

 

「っ、レコン、ごめんっす!」

 

リメインライトに謝りながら彼をせめて蘇生させようと下に戻ろうとしたその時…、

 

「ぐっ!?」

 

「ルナ君っ!」

 

ボクの背中に1本の剣が突き刺さった。しまった、油断した!

リーファの叫びが上がり、急速に減少するHP、さらに何体も迫ってくる……そこに!

 

―――ドゴォォォォォンッ!!!

 

火炎が起こり、爆発を起こした。騎士達が爆炎に呑まれる。

唖然とするボクの傍に1人のシルフがやってきた。

 

「今、回復させるからな!」

 

剣を抜き取るとボクのHPを回復させてくれたっす。

この人達はまさか……そう思い、背後を振りかえるとそこには…、

 

「すまない、遅れた!」

 

「間に合って良かったヨ~!」

 

「良く保ってくれた!」

 

「サクヤさん、アリシャさん、ユージーン将軍!」

 

シルフ、ケットシーの領主とサラマンダーの将軍が、各自の部隊を引き連れて援軍に来てくれたっす。

 

ルナリオSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

空中戦における最大の援護組、火風猫同盟の到着になりました!

 

SAO組は飛行に慣れていません・・・どころか飛行未経験ですからね、こうなった次第です。

 

次回はついにこのドームを突破して、アスナさんとユイちゃんがかのお方と再会いたします。

 

それではまた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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