No.538262

司馬日記外伝 誰得?詠得!

hujisaiさん

悠なるかな様他、コメント下さった皆様に捧ぐ、詠です。と言いながら予めお詫びしておきますと詠が壊れてますごめんなさい。
次は〇琳でしょうか…

2013-01-31 13:33:33 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:15561   閲覧ユーザー数:10165

「一刀好き。大好き。もうどうしたらいいかわかんないくらい好き」

彼女の部屋に行ったらいきなりクライマックスでした。

部屋に入った途端に抱きつかれるとかもう初めっから尋常じゃない。

 

「詠ちゃん……ここんとこ仕事中も仕事後も荒れてて、しょっちゅう『ってどうすればいいのよー!』って言ってゴロゴロ転げまわってたんですけど、今日になって突然静かになって、安心していいのかそうじゃないのか良くわからなくて…御主人様、今日は出来ればなるべく優しく接してあげて下さいね」

と事前に月が言っていたけど、普段ツンが基本の詠にものも言わずに真顔で抱きつかれてデレ台詞吐かれたら誰だって動揺する。俺だって動揺したが、ここは経験でそっと抱き返して

「詠。俺もだよ」

「ウソつけこのち〇こ皇帝が」

訂正、彼女はデレてたのではなくテンパり過ぎて一周してしまっていたようだ。

 

 

「いいからちょっとそこ座んなさいよ」

「うん」

目が据わっている、酔っ払いだ。多分これ酔っ払いだ。酔っ払いには逆らってはいけない。

 

「ま…あれよ。ボクもツン子ツン子言われても仕方が無いかなって所があるのは認めるわ」

「…うん」

「でもね、だからっつってじゃあ一日自分の性格忘れて好きなようにしていいって一ヶ月前にいきなり言われても困るのよ」

「…はあ」

一ヶ月前はいきなりじゃないと思うが決して突っ込んではいけない。

「それにね、あんたは大体の変態ぷれいは経験済みのち〇こ皇帝でしょ?ネタかぶりして『あ、これ誰々の時と同じだな』とか思われたら泣けるわよ?しかもその娘の方がよかったなみたいな態度をちらっとでも見せられたら死ねるわよ?何この御褒美に見せかけた悪質な嫌がらせ」

「いや…そういうつもりは無いんだけど」

「あんたはそうでもこっちはこうなのよ」

女の子の観察眼怖い!極力そういうことが無いように気をつけてはいるけど!

 

「まね、それでボクも色々考えたわけよ。もうどうせ月みたいに可愛くはならないし、今更デレてみても稟がもうやっちゃってるだろうし。ならもうボクは言いたいこと言ってやりたいことやらせてもらおうと思うわけ」

「うん、なんなりと」

いや、稟と同じようにって言っても詠と稟は違うから似てようが別にいいんだけどとは思ったけれど、こういうのは本人の気持ちが一番だ。何でも俺にぶつけて欲しい、何言われても驚かないから。

 

「じゃまず『詠ちゃんぺろぺろ』」

「えっ?」

「『詠ちゃんぺろぺろ』よ」

「」

ごめん無理驚いた。

っていうかぺろぺろって何?胡坐の上に詠が座って、これどうすればいいの?

いや考えてる時間無いってタイムオーバーなら普通にブチ切れるんでしょ?

ぺろぺろ。でもいきなりエロい事じゃないよな、ぺろぺろって言うんだから…

 

「えっ、詠ちゃんぺろぺろ…」

抱っこしながらほっぺやらおでこやらにキスしてみました。

「詠ちゃん、ぺろぺろー」

「………………」

 

「ぺろぺろ…」

「違うでしょ」

「え…」

「それじゃ『詠ちゃんちゅっちゅ』でしょ、ちゃんとぺろぺろしなさいよ。もっとこう…あんたらしく。変態らしく!」

「わかったごめん。でも出来れば後半は訂正希望」

すいません逃げ出してもいいですか風さん。そんな気持ちは胸の奥深くに仕舞い込んでほおらにっこり。泣いてないよ、泣いてないよ?

 

「詠ちゃんぺろぺろ」

「………………」

真顔で無言の女の子のほっぺたをぺろぺろ。

俺がそんな奴見かけたら間違いなく警備部呼ぶ。誰だって呼ぶ。

「…………ま、こんなもんね」

真顔のままの詠さん、一応御納得下さったようです。

 

「…ところでね」

「うん」

「あんたボクにべた惚れなんでしょ?ぺろぺろちゅっちゅなんでしょ?」

「うん」

一瞬も返事を躊躇ってはいけないし突っ込んでもいけない。

 

「ならもう少し好きそうにしなさいよ」

「いや…日頃からなるべくわかり易く伝えるようにはしてるつもりなんだけど、出来てないかな?」

「全然ね。昼間ちょっと優しくしたり笑顔見せたり夜は夜で寝床に連れ込んで甘いこと囁いてしこたまブチ撒けるなんざ当たり前過ぎて数にも入らないわよ」

はい駄目出し入りました。後半は置いといたにしても、という気持ちが伝わったらしく詠が続ける。

「(っち)…なんて言うのかしらね、駄目男っぷりっていうか女々しさって言うか、情けないヘタレらしさが足んないのよ。『詠ちゃん好き好き離れないでー』っていう」

舌打ちされたし情け(容赦が)無いのは貴女ですよね?というか詠が何を言ってるのかわからない件。

「わかんないの!?例えば部屋を出てこうとしたら手を掴んで引き止めるとか!」

「…俺も本当はいつも引き止めたかったんだ、次からは」

「それをボクはあやして振りほどくけど!」

「振りほどくのかよ!?」

「自分のお茶を飲み終わったらボクの飲みかけのに手を伸ばすとか!」

「変態だ!」

「書類持ってったらお尻触ろうとしてみるとか!」

「セクハラじゃないのか!?」

「七乃にはするくせに!」

「見られてた!?」

 

うんわかった、詠が本格的に壊れてる。あとどうして知られてるんだ?

 

「どうせち〇こ皇帝だからまあそれはしょうがないにしても。ボクばっかり…色々考えていろいろしてんのに不公平じゃない、脱がせやすいかと思って紐ぱん買ったり!何色のタイツが好きなのかわからなかったから全種類買ったり!あんたが変態みたいに髪をくんかくんかするから朝もお風呂入ったり!凪が三つ編みやって貰ったって言うのにボクにはしないのは三つ編みが細すぎるからかと思って太くしてみたのにやっぱりやりゃしないし!

ねえ好きなの?そんなに金髪くるくるがぺろぺろなの?素材そのまま下手すりゃ寝癖立ってる猪々子が俺の嫁なの?真桜が『ホンマ隊長はおっぱい好きやなぁ』ってしみじみ言うくらいでかい乳が好きなの?姉妹丼とか最高なの?ポニテ巻きつけて扱くのが堪らないの?わんこ共侍らしてワンワン言わすのがハァハァなの?それとも年m「そこはやめ」

 

屋根にガツッ、と何かがぶち当たったような音がしてぱらぱらと天井から塵が落ちるのを

二人で抱き合いながら見た。

「…最後のは取り消すわ」

「そうしてくれると有難いよ」

「まあつまり、ボクが何を言いたかったかって言うと」

「うん」

 

「もっと好きって言って。知ってても聞きたいの。わかってるけど聞きたいの。言ってくれたら嬉しいの」

少し頬を膨らませながらおでこをコツンとあわせてくる彼女に、大好きだよと答えながら口づけた。

 

「ん…ダメ。そんなんじゃ足りるわけ無いじゃない」

優しく意地悪げな瞳で、駄目出しする詠。

「足んないから。あんたの一番得意な方法で好きって示しなさいよ。そのどさくさまぎれに、数え切れない位言ってよこのばかち○こ」

言いながら両足を俺の背中に絡めて引き倒そうとする彼女の方へ自然と倒れこむ。

分かったよ、と囁くと、彼女は喉の奥で小さく笑いながら、俺の頭を自身の胸へと埋めさせた。

 

詠は明日になったら今日の彼女自身の諸々の発言を許せるんだろうかと一瞬心配が過ぎったけれど、今はそれは忘れて。

彼女に、詠に、溢れるほど伝えよう。

『好き』な気持ちを。

 

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「いい!?ゆうべのは忘れなさいよ全部まるっとありったけ!『すとれす』発散のための遊びだから全部って言うか薬の所為だからねなにもかも!!ボクは覚えてないあんたも覚えてないはい決定ね!」

「…詠ちゃんペロペロ」

「何すんのよ!ちょっ、やめっ、離しなさいよんふっ、誰か来たらどうすん、こらっ」

「俺の為に履いてくれたタイツすりすりー」

「馬鹿もう朝、ふあっ、だ、駄目だって…ばぁ…ん、月来ちゃうってばぁ」

「月は今朝は起こさなくていいって言ってあるから来ないよ詠ちゃんprpr」

「(…………)……はぁン……もうっ、馬鹿ぁ…」

 

 

 

 

 

(……へぅ、詠ちゃんもう一回なんだ…もう少ししてから出直して来よ…)

 


 
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