「これが、伝説の剣『紅桜』ですか。」
俺は師匠を見た。
「そのとうりじゃ、それをお前にやろう。そして、修行に出ろ。わしが教えることはもう何もない。」
そう言って、師匠は俺にそれを渡した。
俺は丁重に受け取った。
「その刀を抜くときは注意するのじゃ。いざという時にだけ抜け。」
師匠はそう言うと、家の中に入っていく。
「達者でな。」
振り向かずに八十とは思えないしっかりとした足取りで。
俺は深々と礼をした。
とりあえず、街に出ようと思う。
ここから三時間ぐらい歩けば着く。
そこに着けば、何かしら噂を聞けると思ったからだ。
「それにしても、師匠があんなに大切にしていた剣を譲り受けられるとは。」
俺はふと、その剣を抜きたくなった。
その刀身をこの目で見たい。
師匠の大切にしていたものを見たい。
そう思ってしまった。
それで、
その剣を抜いてしまった。
光が走った。
目も開けられないほどの光。
しまった。と思った。
取り返しも付かないことをしたと思った。
「ふえぇぇ?ここはどこですか?」
そこには、
剣を抜いた場所には、
一人の少女が現われた。
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五分小説です。
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