No.535326

第二章「白き月へ!!」

虎命!さん

いよいよタクトとレスターの正体が一部にバレる!?

2013-01-23 21:22:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:4697   閲覧ユーザー数:4528

エルシオールの司令官に就任してもう2週間。俺達一行は、惑星ファーゴに向かっていたが突然緊急の通信が入ってきた。

 

アルモ「マイヤーズ司令、通信が入ってます。」

 

タクト「通信?誰からだい??」

 

アルモ「この信号は・・・ルフト准将からです。」

 

タクト「ルフト先生からか。なら、繋いでくれるかい。」

 

アルモ「了解!メインモニターに映します。」

 

アルモがそう言うと、モニターに映像が映り出した。しかし、そこに映っていたのはルフト先生ではなかった。

 

???「ハ~ッハッハ!聞こえているかエルシオールの諸君!!」

 

そこにいたのは、髭男だった。

 

レスター「誰だお前は!」

 

???「我輩か?我輩の名はレゾム!エオニア新トランスバール国王の部下である!!」

 

レスター「エオニアだと!?」

 

タクト「それで、そのエオニアの部下の方がどうしてルフト先生が乗ってるはずの艦に、貴方がいるのかな?」

 

俺は、あくまで相手を刺激しないように質問した。

 

レゾム「それはだな、白き月の周辺を捜査しておったら、この艦がおってな。それで、調べてみたら何とトランスバール皇国の准将が乗っているではないか。それで、その艦を捕らえたのだ。」

 

ルフト「すまんタクト。」

 

モニターにルフト先生が映った。しかも、かなりの傷をおっていた。

 

レゾム「そこで、貴様と取引をしたい。」

 

レスター「取引だと?」

 

レゾム「そうだ!こちらからはこの老いぼれと、白き月の巫女を差し出す。」

 

タクト「・・・それで。」

 

レゾム「お前達からは、その艦に乗っているシヴァ・トランスバールを差し出せ!」

 

レスター「ふざけるな!そんな取引誰が!」

 

タクト「・・・1つ聞きたい。何故、白き月の巫女まで返してくれる?普通なら、白き月の巫女も一緒に捕らえておくだろ?」

 

レゾム「それは、エオニア国王の優しき心だ。こちらは、シヴァさえ来ればもう用はない!」

 

タクト「成る程・・・で、他の条件は?」

 

俺は、怒りが爆発しそうなのを抑え、冷静に聞き返した。

 

レゾム「そうじゃな・・・なら、お前が連れてこい!」

 

レゾムがそう言って指名したのは、俺だった。

 

タクト「俺が?」

 

レゾム「そうだ!お前は見た感じ、一番ひ弱だろ?だから、もし抵抗しても勝てるしの♪ハ~ッハッハ!」

 

ほ~、いい根性してるじゃね~か!なら、お望み通り俺が行ってやろうじゃん!!

 

タクト「・・・わかった。その条件でいこう。」

 

俺は、相手や周りに怒りが見えないように話した。

 

レゾム「なら、これからの白き月まで来い!もちろんシヴァも連れてな。」

 

アルモ「通信切れました。」

 

タクト「・・・レスター。」

 

レスター「何だ?」

 

タクト「後は任せた。」

 

レスター「わかった。」

 

レスター「夕凪の手入れは、もうすんであります。お気をつけて。」ヒソヒソ

 

そうして、俺は司令官室に向かった。

 

タクト「・・・さて、久々に暴れられそうだな。」チャキッ

 

夕凪を見ながらそう呟いた。すると、インターホンがなった。俺は夕凪をバレないように、背中にしまった。

 

タクト「開いてるよ。」

 

扉が開くと、そこにはエンジェル隊の皆がいた。

 

フォルテ「話は聞かせてもらったよ。で、どするんだい?」

 

蘭花「まさか、一人で乗り込むんじゃないでしょうね?」

 

ミント「蘭花さんの言う通りですわ!いくらなんでも無茶です!!」

 

ヴァニラ「危険です。」

 

ミルフィーユ「そうですよ!他に何か方法がないか一緒に考えましょうよ!!」

 

タクト「大丈夫だ。俺には秘策があるからね。」

 

ミルフィーユ「何の秘策ですか?」

 

ミルフィーがそう訪ねてきたが、どう答えよう。いくらなんでも、俺がぶった切ってくるとは言えないし。そもそも、俺の正体をばらしたくないし・・・

 

タクト「秘策は秘策だよ。だから大丈夫。」

 

フォルテ「・・・けど、このまま黙って行かせる訳にはいかないね。タクト、お前さん何か隠してるだろ?」

 

タクト「・・・何でそう思うんだい?」

 

フォルテ「何となくだが、お前さんの顔が恐怖に怯えてないように見えるんだよ。むしろ、ワクワクしてるように感じるんだ。」

 

タクト「・・・・・・」

 

俺は、そのまま黙るしか出来なかった。フォルテの鋭い洞察力に驚いたからである。

 

タクト「随分凄い推理だね。でも、残念ながらハズレだよ。怯えて見えないのは、やせ我慢・・・かな?」

 

蘭花「あんたね~!」

 

フォルテ「・・・・・・」

 

タクト「さ、そろそろ通してくれないかな?早くしないと、ルフト先生や聖母様が危ないからね。」

 

フォルテ「・・・皆、通してやりな。」

 

ミント「ですが、フォルテさん!!」

 

フォルテ「その代わりタクト、無事に帰ってきたら話してもらうからね。」

 

タクト「・・・・・・」

 

俺はそのまま黙って格納庫へと向かっていった。

 

 

・・・白き月・・・

 

 

タクト(さて、予定通り白き月に入ったか。白き月の格納庫に着くまで1分弱。ハッチが開いた瞬間が勝負だな)チャキッ

 

俺は、夕凪に手をかけハッチが開くのを待った。そして・・・

 

エオニア兵「ハッチを開けろ!」

 

タクト「ハッチが開く。人数は・・・格納庫には6人だな。」

 

エオニア兵「おい!さっさと出てこい!!」

 

エオニア兵がそう言った瞬間に、タクトは勢いよく飛び出し、エオニア兵を切った。

 

エオニア兵「何をする!?撃て!!撃つんだ!!」

 

残りの兵も、次々と倒していくタクト。そして、最後の一人になり・・・

 

エオニア兵「お、応援を・・・ぐあ~!」

 

応援を呼ぼうとした残りの兵士も倒し、辺りは静かになった。

 

タクト「エオニアの軍人(?)も大したことないな。さて・・・この奥だな。」コツコツ

 

そのままルフトと月の聖母が捕らわれている、鞨見の間に向かった。

 

 

・・・鞨見の間前・・・

 

 

タクト「さて、随分時間がかかったが・・・この部屋か。それじゃ・・・」チャキッ

 

俺は刀を構え、扉を切り刻んだ。

 

 

レゾムside

 

 

レゾム「遅い!兵士達は何をやっとるか!」

 

ルフト「どうせ、お前は兵士から信頼されていないんじゃろ!」

 

レゾム「うるさい黙れ!」

 

そんな会話をしていると、突然目の前の扉が崩れ落ちた。

 

レゾム「一体何事だ!?」

 

 

タクトside

 

 

レゾム「一体何事だ!?」

 

どうやら、通信で話した髭のおっさんが言ってるみたいだな。

 

タクト「よ~!会いたかったぜ。」

 

レゾム「お、お前は!?」

 

ルフト「タクト・・・タクトではないか。」

 

タクト「ど~もルフト先生。無事で何よりで。」

 

ルフト「あぁ、ワシもシャトヤーン様も無事じゃ。」

 

タクト「それはよかった。ところでルフト先生、今からかなりため口になりますけど、許してくださいね♪」

 

ルフト「どう言うことじゃ?」

 

レゾム「待て待て!何を勝手に話しておるんだ!!ところで、シヴァは連れてきたんだろうな?」

 

タクト「んなもん連れてくる筈もないだろ?」

 

レゾム「な、何だと~!!え~い!兵達何をしておる!さっさとこやつを始末せんか!!」

 

タクト「悪いけど、兵達なら今頃お寝んねしてるぜ。」

 

レゾム「バカな・・・あれだけの兵士をお前一人で・・・」

 

タクト「あ~後、よくも俺の事をひ弱だとか言ってくれたな。」

 

レゾム「ヒィィィ!!」

 

タクトの殺気に怯えるレゾムは、ある行動に移った。

 

レゾム「く、来るな!!来れば月の聖母の命はないぞ!!」

 

ルフト「シャトヤーン様!!」

 

タクト「・・・お前もつくづく最低だな。」チャキッ

 

レゾム「来るな!!来れば本気で殺すぞ!!」

 

タクト「なら・・・これで終わりだ!!」

 

すると、目の前からタクトがいなくなった。

 

レゾム「き、消えた・・・」

 

タクト「おい馬鹿、こっちだ。」

 

レゾムは、後ろを振り向いた。すると、そこには自分の腕の中にいたシャトヤーンがタクトと一緒にいるではないか。

 

レゾム「馬鹿な・・・いつワシの手から・・・」

 

タクト「大丈夫か?」

 

シャトヤーン「はい、危ない所を助けて頂いてありがとうございます。」

 

タクト「無事でよかった。折角の美人の顔に傷がつかなくてよかったぜ。」

 

シャトヤーン「///(*/ω\*)」

 

タクト「さてと、アンタが月の聖母か?」

 

シャトヤーン「はい、シャトヤーンと申します。あの・・・貴方のお名前を聞いても宜しいでしょうか?」

 

タクト「俺はタクト・マイヤーズ。今はエルシオールの司令官をしている。」

 

シャトヤーン「タクト・マイヤーズ・・・素晴らしいお名前ですね。」

 

タクト「ありがとな。」ニコッ

 

タクトの太陽のような、眩しい微笑みにシャトヤーンは顔を真っ赤にしていた。

 

レゾム「貴様~!!いい加減んしろ!!」

 

レゾムは、無視された腹いせにタクトに襲いかかったが、簡単には遥か彼方に吹き飛ばされてしまったのだった。

 

ルフト「いや~助かったわいタクト。」

 

タクト「ご無事で良かったです。」

 

ルフト「しかし・・・まさかお主があの伝説の剣士じゃったとわの。その刀を見て確信したわい。」

 

タクト「バレては仕方ないですね。この事は、誰にも言わないでもらって良いですか?」

 

ルフト「構わん。それと、ワシの前では口調も先程みたいで構わんぞ。」

 

シャトヤーン「私も、あのように話しかけて頂きたいです。」ギュッ

 

シャトヤーンは、そう言いながらタクトにしがみついてきた。

 

タクト「ちょ、ちょっとシャトヤーン!離れろ!!」

 

シャトヤーン「離しません。白き月の伝統で、男性が肌に触れたら、その人と結婚することが決まっているのです。夫を無くした私にも、またその伝統があるのです。夫を無くして以来、私に触れたのはマイヤーズ殿、貴方が初めてです。ですから・・・///」

 

タクト「そんなバカな~!!ルフト先生、助けてください!!」

 

ルフト「ワッハッハ!!モテるの~タクトよ。エンジェル隊やエルシオールのクルー以外に、シャトヤーン様まで落とすとは、相変わらずじゃの。」

 

タクト「そんな~・・・離れてくれ~・・・」

 

こうして、ルフトとシャトヤーンを助け出したタクトだが、思わぬ事になったのだった。次回へ続く!!


 
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