No.509947

真・恋姫無双 無限獄の外史(北郷編)

アインさん

第一部『理想編』

第二.五話 その一
『絶世の美女と狂戦士』

2012-11-19 01:47:13 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1953   閲覧ユーザー数:1788

―――風が荒れ、雷鳴が鳴り、大雨だった。

彼女の見開かれた瞳に、見知らぬ『それ』がいた。

ごうごうと耳元で、風の暴風と激しい雨音が響き渡る。

「来ないで……っ!」

彼女は叫ぶ。しかし、暴風と激しい雨音がかき消した。

「………」

『それ』はゆっくりと、確実に彼女の周囲を取り囲む。もう、逃げ場はない。

「私は……私は……っ!」

声が乾いていた。身体も震えている。

「貴方は選ばれた……」

『それ』は微笑な声で彼女に語りかけた。

「貴方は選ばれた……。これから、貴方の心も身体もすべて捧げられる……」

「何をっ!」

「決定……人形……生贄……」

『それ』は薄気味悪い声と意味不明な言葉と共に、彼女の身体を侵食する。

「うぅ……っ!?」

抵抗空しく、あっという間に彼女は『それ』に飲まれ、そのまま地面の中へ溶けるように消えた。

「―――! ―――!」

叫んだ。でも、返事はない。

「どこ、どこにいるの……?」

ぽつりと呟いた。

「―――様! こちらに……っ!」

部下が手を振る方向へ走る。そして………。

「―――――――――――――――――――――――――――っ!!!!」

絶叫した。

「蓮華―――――――――――――――――――――――――――っ!!!!」

 

妹の死を。


 
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