第百十五技 さながらデート
キリトSide
朝七時前。昨日アスナと別れる前に57層の転移門広場で七時に待ち合わせを決めており、先に俺がついた。
ただ、一つだけいつもの俺と違う点がある。
それはいつも着ている黒衣の服やコートではなく、私服を着用しているということだ。
黒のシャツに半袖の白い上着、ズボンは紺色の長ズボンを穿いている。
さらに四角の伊達眼鏡と藍色の鉱石を使ったネックレスを身に着けているのだ。
何故こうなったかというと、昨日自分の部屋に戻ったあと、ティアさんからメッセージが届き、
俺がアスナに惚れている事があっさりとバレた。
あの人はこういう面では凄く感の良い人だからなぁ。
そういうわけで、戦いに出る訳ではないのだからオシャレをしていけとティアさんに言われたのだ。
前にティアさんとカノンさんが黒衣衆の男性陣の服をオーダーメイドで頼んだので、着てみたという事だ。
そして七時になるという時にアスナがやってきたのだが、
どうやら俺がまだ来ていないと思ったのか少し周囲を見渡している。
とりあえず俺は彼女に声を掛けた。
「アスナ」
「え? あ、キリト、く…ん……」
俺を見たアスナは何故か固まっている。とりあえず俺はアスナに近寄り声を掛ける。
「おはよう。どうかしたか?」
「ぇ、ぁ、おはよう。その…私服なんだぁって思って…///」
どうやら珍しく俺が私服を着ていたのに少々驚いたようだ。
まぁ、俺もこちらでリアルの服を着るとは思わなかったけどな。
かくいうアスナも私服を着用している。
ピンクとグレーのストライプ柄のシャツに黒レザーのベストを重ねて、
ミニスカートはレースのフリルがついた黒色、脚にはグレーのプリントタイツ。
靴はピンクのエナメルに帽子もピンクのベレーである。それなりの額がかかっているのがよく分かる。
けれど、女性のオシャレというのは男よりも金がかかるというから当然だろう。それにしても…うん。
「服、良く似合ってるよ」
いつもの凛々しい騎士団の制服とは違い、女の子らしくて非常に可愛らしい。
「あ、ありがとう…////// えと、キリト君も似合ってる…///」
「はは、お世辞でも嬉しいよ」
「(ボソッ)お世辞じゃないんだけど…」
「あ~、ありがとう…」
「ぁ、っ~~~~~//////」
小さな声でアスナが言った言葉に返事を返すと彼女は照れたようで顔を紅くさせた。
「えっと、朝食まだだよな? そこのカフェテラスに行こう」
「う、うん…///」
俺とアスナはカフェテラスに入ると朝食にむいたメニューを頼んだ。
朝食を取りながら、俺達は情報整理を始めた。
「昨日アスナと別れた後、俺のところに『聖竜連合』のシュミットが来た」
「『DDA』の? 確か大きなランスを使う人だよね?」
アスナが言ったDDAとは、『ディヴァイン・ドラゴンズ・アライアンス』の頭文字であり、聖竜連合の略称だ。
「ギルドとしてではなくて個人として訊ねてきたんだよ。死んだカインズ氏と関係があったみたいでな。
おそらくだがヨルコさんとグリムロックとも接点があるはずだ」
「その人が犯人っていうことは?」
アスナが当然の如く、一つの可能性を示した。
「0%とは言えないがまず無いな。あの時の彼の表情は……恐怖だったからな。
おそらく過去にカインズ氏と何かをして、
その結果、今回のPKにカインズ氏が標的にされたので自分の身にも危険が及ぶと思ったんだろう。
俺はあの槍…『ギルティソーン』はメッセージだと思う」
「『罪のイバラ』、だったわね。二人が犯した罪を裁く為ってところかしら。
だけどその罪がなんなのかがわからないわね…」
「それが分かれば犯人が誰なのかも分かってくるだろうな。
だが、これらが全て犯人の演出の可能性も否めない。なるべく先入観は持たないようにしよう」
先入観を持って事に当たれば、色んな事を見落としかねない。犯人に踊らされるわけにはいかないからな。
「ヨルコさんの話を聞くときには注意しないとね」
「そうだな。それとティアさんからの報告でルナリオが改めて『ギルティソーン』を鑑定したが、
目新しいことはなにもなかったみたいだ。グリムロックについても知らないらしい。
あとは他の攻略組ギルドとかに
「………」
アスナが先日同様に呆然とした表情をしている。
「どうした?」
「その…やっぱりすごいなぁって。他のギルドとかにまでそういう指示がだせるなんて。
ほら、ギルド同士って結構競い合ったりとかで協力的じゃなかったりするから。
それを間接的にだけど動かしてるから…すごいなぁって思って…」
こんな風に言われた事がないので少しむず痒いな。話題を逸らそう。
「でも……こんな話しじゃなかったら、これもデートに見えるんだろうけどな」
「ふぇっ//////!? あ、あははは、そ、そうかもね//////」
かなり動揺するアスナはかなり可愛い。今度はホントにデートに誘ってみるか?
俺はそんなことを考えながら、あたふたしているアスナを目に収めながら朝食をとった。
キリトSide Out
To be continued……
後書きです。
原作にはない展開に驚いただろ!
キリトが私服なんですよw
では次回で・・・。
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第百十五話です。
投稿が遅くなってしまいすいません。
今回は微甘ですw
どうぞ・・・。