No.500781

IS x 龍騎〜鏡の戦士達 Vent 17:代替 vs 黒翼

i-pod男さん

短めですが、どうぞ。一夏と箒がガチでやりあいます。原作の様なナイトvs オルタナティブ戦にはなりませんが。そして遂にサバイブのカードが・・・

2012-10-27 03:53:49 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2039   閲覧ユーザー数:1908

そして翌日、一夏は教室に入り、五分後に大変な騒ぎに巻き込まれた。と言うのも、始まりはコレだった。

 

「えーと・・・今日は転校生(?)を紹介しまーす・・・・」

 

「シャルロット・デュノアです。訳あって男装していましたが、女の子ですので、よろしく。」

 

これを聞き、教室は騒然となった。そして更に教室を突き破って甲龍を纏った鈴音が現れた。明らかに怒っている。

 

「死ねえええええええええ!!!!」

 

『Guard Vent』

 

『Freeze Vent』

 

一夏がウィングウォールを部分展開、更に司狼がスラッシュリーダーにアドベントカードを通して鈴音の機体の動きを止めた。

 

ビシュン!

 

飛んで来るブルーティアーズのレーザーも弾いた。

 

「馬鹿野郎。いきなりISの武装を全力でぶっ放す奴があるか、教室が吹き飛ぶし、死人が出るぞ。後、確かにこっちに大浴場はあるが、俺は自分の部屋にあるユニットバスの風呂を使ったんだよ。大浴場ならそっちにもあるからな。頭に血を上げ過ぎだ。お前無断展開で始末書確定だぞ。」

 

一夏はISを解除して面倒臭そうに言う。

 

「確かにな。鳳、何か言う事は?」

 

「・・・・・すいません・・・・で、でも一夏と司狼も」

 

「教室の破壊を防ぐのと自己防衛の為に不可抗力でやった事だ、今回あの二人は不問とする。」

 

「あうう・・・・」

 

その間にラウラが歩いて来て一夏に手を差し出す。

 

「・・・・そ、その・・・・済まない・・・・今まで、色々と・・・・」

 

「いや、別に良いさ。改めて、俺は織斑一夏だ。AD・VeX7でテストパイロットをやってる。」

 

差し出された手を一夏はしっかりと握る。

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。こちらこそよろしく頼む。本日付けでそちらの実動部隊及び警護の為に配置された。」

 

「・・・・・・は?」

 

「ああ、そうそう、言わなかったな、お前が寝た後で決まった事だし。ドイツの阿呆共を束と一緒にぶっ潰すついでに路頭に迷わない様にコイツらの職場を提供しようと思ってな。一応軍人だから腕は立つ筈だし、人手不足の問題がこれで解消された。ドイツ政府にも貸しを作れたから、万々歳だ。あ、因みに実動部隊二つの内の一隊はお前が隊長だから。本人の希望でな。」

 

「な、えええええええええええええええ?!」

 

ここ一番一夏の一番のリアクションである。

 

「嘘だろ?!」

 

「俺は確かに冗談を言うのは好きだが、今回はそうじゃない。」

 

「分かりました。どうせ言っても聞かないんですから・・・・」

 

「では授業を始める前に一つ連絡事項がある。臨海学校が間近に迫っているが、本来の目的は訓練であると言う事を忘れない様に。」

 

 

 

 

 

 

そして放課後、一夏はアリーナに佇んでいた。目の前には司狼と士郎が立っている。

 

「さてと。お前にも言った通り、シザースであるデュノア夫人を消すのがお前の役目だ。それに、臨海学校があると聞いたが篠ノ之もそろそろ我慢の限界だろう?束に強請る筈だ、専用機を。」

 

「そんな馬鹿な・・・・!!」

 

「お前はそう言うだろうが、その確率は非常に高い。」

 

士郎が無表情のままでそう言い返す。

 

「奴は力に溺れる傾向がある。それに、姉が都合の良い事にISの開発者だ。当然そうなるのは自明の理だ。それに、お前の事となれば見境が無くなる心の脆さが一番の命取りになる要因だろう。」

 

「もしあいつが暴走したら、お前が奴を止めろ。」

 

「そのつもりです。」

 

「保険として、このカードを渡しておく。」

 

司狼が差し出したのは、黄金の翼が描かれた背景の青いカードだった。

 

「これは・・・?サバイブ・・・?」

 

「そう。生き残る(サバイブ)為のカードだ。使い所に気をつけろ。」

 

「分かりました。」

 

「それと・・・・いい加減俺達の周りをチョロチョロするな。目障りだぞ、篠ノ之。」

 

箒は無言で現れた。その手には、オルタナティブのデッキが握られている。

 

「やっぱりな。一夏の事となれば恐らく人も殺す事も辞さないだろう。」

 

「黙れ・・・・!何故貴様が、一夏の隣にいるのだ?!何故お前が専用機を持っているのだ?!」

 

「何故俺が隣にいるか・・・そうだな、俺が手を差し伸べてそれを掴んだから、かな?文句があるなら俺を倒してからにしろ。最も、お前じゃ俺には掠り傷一つ負わせられないがな。」

 

箒は司狼を睨み付けるが、彼はどこ吹く風と言った様子で彼女を見つめ返す。

 

「箒・・・・お前、束さんに専用機を強請るつもりだろう?そんな事はするな。これは幼馴染みとしての警告だ。碌に力も付けていないのに専用機を持ってどうする?実力に見合わない力は、己を滅ぼすぞ。だが、あくまで警告を無視するのなら、俺にも考えがある。」

 

「まあ、ここは実力行使で力の差を見せるってのはどうだ?」

 

司狼は己のデッキを引っ張り出して、それを見せた。

 

「それは・・・・!?」

 

「お前や龍騎だけがライダーだと思ってたのか?甘いな。」

 

一夏もデッキを見せる。

 

「司狼さんが戦えば、お前は間違い無くデッキを破壊されてミラーワールドで消滅するか、サイコローグに食い殺される。だから、俺が相手をしてやる。俺が勝てば、そのデッキを返してもらう。そして専用機を強請るのは止めて貰う。俺が負ければ、デッキは好きに使っていい。専用機を強請ろうが知ったこっちゃ無い。」

 

「良いだろう。」

 

三人は監視カメラの無い所に向かい、窓ガラスを通ってミラーワールドに入り込んだ。

 

『ソードベント』

 

『ソードベント』

 

スラッシュダガーとウィングランサーがぶつかり合う。どちらもリーチはほぼ互角であり、剣技の差も恐らく五分五分だった。

 

(ちっ・・・・ここは使った方が良いか?いや、まだだ・・・・オルタナティブ(コイツ)のカードには幾つか厄介な奴がある・・・あのスラッシュダガーも。)

 

そう思いきや、剣先から青い波動の炎が放たれる。

 

「うおっ?!」

 

『ガードベント』

 

ウィングウォールでそれを防ぐと、再びもう一枚のカードをダークバイザーに装填した。

 

『スチールベント』

 

ナイトの空いた手には、オルタナティブのスラッシュダガーが現れた。

 

「何だと・・・?!」

 

「余り使いたくはないが、手加減はしない。」

 

「くっ!」

 

『ファイナルベント』

 

「馬鹿が。切り札を早々に切れば勝てるとでも思ってるのか?」

 

『コンファインベント』

 

サイコローグが消えてデッドエンドが不発に終わる。

 

「馬鹿な?!」

 

「これで詰みだな。」

 

振り下ろされたスラッシュダガーとウィングランサーの攻撃を受けてオルタナティブは吹き飛ばされる。そして止めの一撃を放とうとした時、

 

『アドベント』

 

サイコローグが再び現れ、顔から弾丸を放った。だが、ウィングウォールで阻止され、ダークウィングに足止めされてしまう。

 

「終わりだ、箒。」

 

『ファイナルベント』

 

威力を押さえた飛翔斬をまともに食らい、オルタナティブはミラーワールドから弾き出された。一夏は悠々と出て来て箒の手からオルタナティブのデッキを奪い取る。

 

「確かに返してもらったぞ。やはり、お前はライダーの器じゃなかったな。お前の剣からは、怒りと焦りしか見えなかった。もう一度、力が何たるかを見つめ直した方が良い。」

 

それだけ言うと、一夏は箒を抱き上げて部屋に連れて行き、ベッドに寝かせた。

 

「お前が強いのは分かる。だが、強さが全てではない。鈴の方がまだマシだ。」

 

だが、歩き去る前に一言だけぼそりと呟いた。

 

「済まないな、傷つけちゃって。」

 

その足で一夏は司狼と合流した。

 

「さてと。今から俺達でフランスに行く。オータムと俺は遊撃、お前はシザースのデッキの確保だ。シュヴァルツェア・ハーゼは撹乱を担当する。」

 

「了解です。」

 

「まあ、殴り込みの一撃は俺がやるんだがな。ド派手に行くぞ、一夏。」

 

渡されたのは水色の鮫が描かれたデッキだった・・・・・

 


 
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