No.483289

デジモンクロスウォーズ 絆の将と魔道の戦士

第七話 リリスモンVS機動六課&クロスハート

2012-09-13 11:28:44 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2156   閲覧ユーザー数:2150

「あらあら、せっかく来たのに仲間割れの最中なんてね。」

突如現れたリリスモンは、静かな声で言った。

「リリスモンだと?!!」

「なんであいつが?」

クロスハートの面々は一様に驚いている。

「あの人だれ?タイキの知り合い?」

スバルが訊いた、

「あいつはかつてデジタルワールドに覇を唱えようとしていたバグラ軍三元士の一人リリスモンだ。」

スバルの問いに、いっしょに模擬戦を見学していたピノッキモンが答えた。

「久しぶりだねぇ、工藤タイキ。」

リリスモンはタイキの方を向いて言った。

「何のようだ、リリスモン?」

タイキはリリスモンに訊いた。

「ふふ、作戦行動よ。機動六課の戦力と顔ぶれを確かめて来いと命令をもらったの。」

と、リリスモンが言うと、

「しかしご苦労なもんだな。もういないバグラモンのためにまだ世界征服しようとしてるのかよ!」

とシャウトモンが言った。

「バグラモン?まさか、私はそんな紛い物の王に仕えるつもりはないわ。私が今仕えているのは真に王たる王、確か竜王だったかしら。」

シャウトモンの問いに、リリスモンはこう言った。

(真に王たる王?竜王?)

タイキはリリスモンの一言が気になったが、本人のいう事をそのまま解釈すれば、少なくとも味方としてここに来たわけではない、と考えたので。

「シャウトモン、バリスタモン、ドルルモン、スターモンズ、ベルゼブモン、デジクロス!!」

と、クロスローダを掲げて叫んだ。

「シャウトモン×4B!!」

クロスローダーの光がデジモンたちを包み、光が弾けると、シャウトモン×4に黒い足が追加された、ケンタウロスのような姿の合成型デジモンが現れた。

これだけでは終わらない、

「メデューサモン、ナイトモン、ポーンチェスモンズ、デジクロス!!ピノッキモン、リボルモン、ブルーメラモン、デジクロス!!グレイモン、メイルバードラモン、デジクロス!!」

次々とデジモンをリロードし、次々とデジクロスさせた。

「メデューサモンN(ナイト)P(プリンセス)!!」

「ピノッキモンRM(リボルバーメリケン)!!」

「メタルグレイモン!!」

デジモン達を包む光が次々と消え、クロスハートの戦力が現れた。

「おいおい、いくらなんでも私一人にこの戦力は大袈裟なんじゃないかい?」

リリスモンは、味方から見れば壮観とも言える光景に文句を言ったが、

「どのみち変わらないか、こちらには人質がいるからねえ。」

と言って、傍にいたティアナの首筋に自分の爪をあてがった。

「って、ただ首筋に爪を当ててるだけじゃねえか。」

ヴィータは、いざという時のためにバリアジャケットを身に着けながらリリスモンに言った。しかし、

「ううん、あれが爪というだけでもう、それこそクラナガンと同じ表面積がある隕石が落ちてきた並みに大変なのよ。」

メデューサモンNPは、それこそ今の比喩と同じ状況に立ち会った観測者となったようにヴィータに言った。

「それに今のままじゃティアナの救出もできねえ。あいつが動けないと何ともならねえ。」

シャウトモン×4Bも困ったように言った。

 

 

 

 

 

「そこまでよ!!」

その時、どこからか聞いたことのある声が聞こえてきた。見ると、模擬戦を見学していたメンバーのいたビルの屋上に、バリアジャケットを身に着けたティアナが現れた。

「ええ!!」

「ティアナ?!なんで?!」

この様子を見た機動六課、クロスハートの面々は驚いた。それはもちろんリリスモンも同じである、

(なにあの子?本物はここにいるはず…)

リリスモンが、ほんの一瞬ではあるが自分の手元のティアナから目を放した。その瞬間、銀に光る矢のような何かが、リリスモンの手からティアナを救出した。

「とりあえず成功みたいですね。」

ティアナの救い主は、どんな環境に置かれても過剰着衣なんじゃないかと思われる分厚い防寒着の重ね着を脱いだ。そこから現れたのディアナモンであった。

「うまくいきましたな!!」

今までティアナが立っていた場所には、ふつうのモニタモンより少し大柄で、黒い装束を着たモニタモンが現れた。

「そうか!!だからディアナモンは「ハイビジョンモニタモン」を貸してくれ、って言ったのか!」

タイキは、以前ディアナモンがハイビジョンモニタモンを借りていった事を思い出した。ディアナモンはこんな事態になった時のために、自分の幻を見せる能力で作り上げたティアナの幻をハイビジョンモニタモンに録画させ、いざこの事態になった今、ハイビジョンモニタモンに幻ティアナを幻影という形で再生してもらい、自分が決死の救出を行ったのだ。

「でも、なんであんな厚着?無い方が動きやすいんじゃ?」

スバルが疑問を口にすると、

「よく見ていろ、その理由が今からわかる。」

と、メタルグレイモンが言った。

すると、ディアナモンが脱ぎ捨てた数多くの防寒着がドロドロと溶け始め、最終的には消えてしまった。

「ええぇ!!」

「腐って溶けちゃった?!!」

見ていた機動六課のメンバーは一様に驚いた。

「あれがリリスモンの必殺武器「ナザルネイル」触れた物質という物質を腐らせる効果があるというのは聞いたことあったけど、見たのは初めてだな。」

機動六課の面々に、どこからか現れたスパロウモンが説明した。

「そんな事より、スパロウモン!!」

ティアナを安全地帯に連れていったディアナモンの合図をもらい、

「ディアナモン、スパロウモン、デジクロス!!」

タイキはこの戦いで使う最後のデジクロスを行った。

「ディアナモンD(ダブル)S(セイバー)!!」

銀の忍装束から、金に近い色合いの軽い鎧を身に着け、クレイモア風の双剣を帯びたディアナモンが現れた。

さらにハイビジョンモニタモンとルーチェモンも戦線に加わり、リリスモンと向かいあった。

「しかし容赦の無い布陣だねぇ。でもまあいいか。」

リリスモンは構えを取って攻撃に備え、クロスハートとリリスモンの機動六課を混ぜた因縁の対決が始まった。

 

 

 

 

 

最初に行動を起こしたのはルーチェモンだった。

「ディバインフィート!!」

ルーチェモンは自身の魔力を開放し、仲間たちの移動力、攻撃力を高めた。

「アクセルシューター!シュート!」

「ハーケンセイバー!!」

すぐさま、なのはとフェイトが同時に得意技を放った。

「ふん、そんな技が効くわけ…」

しかしリリスモンは、普通の存在なら回避不可能、防御でもなお難しい攻撃を余裕で退けた。だがこれだけでは終わらない。

「フリード!ブラストフレア!!」

キャロの指示を受けたフリードが、リリスモンに炎を浴びせた。不意を突かれ、リリスモンの動きが止まった一瞬のすきに、

「我が求めるは焔、機械の竜に炎の加護を。」

得意の強化魔法をメタルグレイモンにかけた。

「お願いします!」

キャロの合図とともに、

「メガフレイム!!」

メタルグレイモンは、口から鉄をも溶かす熱量を発する炎を大量に吐き出した。彼が普段戦う相手の場合、この一撃だけで終わるところだ。しかし相手はリリスモン、炎に包まれてもピンピンしていた。

「くそ!アイツは化け物かよ!!」

ヴィータは叫んだ、

「そりゃそうよ、でも本気の彼女はその化け物よりも恐ろしいよ。」

次に飛び出したのは、メデューサモンPNだった。

「スレイ・エレイン!!」

メデューサモンPNは、どこからか取り出した超巨大な剣をリリスモンに振り下ろした。しかし、リリスモンは剣を軽々と受け止め、メデューサモンPNを軽々とぶん投げた。

「雑魚が何人こようと結果は同じだよ。」

リリスモンがこう言った瞬間である、

「それはどうかな、だったら俺を捕まえてみな!!」

背後からシャウトモン×4Bの声が響いた。リリスモンは気が付くや否や攻撃を打ち込んだが、シャウトモン×4Bは一瞬で消えてしまった。

「残念だったな、俺はここだ。」

その後、現れたかと思うと消え、消えたと思うと現れを繰り返し、さながらモグラ叩き状態になった時。

「スターズブレイドセレストライク!!」

突如シャウトモン×4Bが、腰の二丁の銃を乱射しながらリリスモンに正面から突っ込んできた。普通に考えればどう考えても無謀な行いである。しかしシャウトモン×4Bは、リリスモンのナザルネイルが触れるか触れないか、ほんの一瞬の間にリリスモンの前から姿を消した。

「またか。」

リリスモンはこう呟いて周りを見回し、ハイビジョンモニタモンの姿を捉えた。

「そうか、これまでのシャウトモン×4Bはあいつの作った幻影。」

リリスモンがこう分析した瞬間、

「俺はここだ!!」

背後から本物のシャウトモン×4Bが現れた。

「何!?今度は本物?!」

リリスモンはうまく相手の動きに反応し、大振りに振られたスターソードを後ろに跳びながら受け、衝撃を和らげると同時に相手との距離を取った。

「よし、最後は私!!」

距離を取ったリリスモンの前にディアナモンDSが現れた。大振りの双剣を二振りとも振り上げリリスモンを斬りつけようとする。リリスモンはナザルネイルを応戦しようとしたが、

「なんちゃって♥」

突然ディアナモンは剣を降ろした。見ていた者は一様に驚いたが、その理由がすぐに分かった。彼女は自分の足に、スターソードが変形することで構成されるピックモンズのデジクロス「ピックワイヤー」を括りつけていたのだ。シャウトモン×4Bとメタルグレイモンが引くことで、ディアナモンはその場を離れ皆の元に戻っていった。

結果リリスモンの爪は空をかすめる結果に終わった。

「いくぞスバル!ヴィータ!」

「はい!!」

「応!!」

リリスモンの隙を突き、ピノッキモンRM、スバル、ヴィータが突っ込んできた。ピノッキモンRMとスバルは渾身のパンチで、ヴィータはハンマーでリリスモンを殴り飛ばした。

「今だみんな!!」

タイキが叫ぶと同時に、

「ディバインバスター!!」

なのはは得意の高威力砲撃魔法を、

「ギガデストロイヤー!!」

メタルグレイモンは背中の翼と主砲からの破壊光線を、

「サンダーレイジ!!」

フェイトは自分のデヴァイスが発生させた雷を、

「バーストショット!!」

ピノッキモンは両手のリボルバーからの銃弾乱射を、

「フリード!ブラストフレア!!」

キャロはフリードの吐き出す渾身の火炎を、

「ブリザードブラスター!!」

ディアナモンDSは周りを凍りつかせる振動を発する斬撃を、

「行きますヴィータさん!グランドクロス!!」

「応よ!!」

「「連技!惑星直列!!」」

ルーチェモンとヴィータは、ルーチェモンの得意技「グランドクロス」を自身のハンマーで加速を付けて飛ばし、

「メデューサモン!ストラーダを使って下さい!!」

「はい!!グングニル!!」

メデューサモンPNは、エリオから借りたストラーダをグングニルに変形させて投げつけ、

「スバル殿!行きますな、雷電閃!!」

「うん!ディバインバスター!!」

ハイビジョンモニタモンは自身の得意技「雷電閃」を、スバルのディバインバスターに乗せて撃ち、

「×4Bフルファイア!!」

最後にシャウトモン×4Bが、頭部のバルカン砲、両腰の銃、カオスフレア、スリービクトライズの複合攻撃を放った。

皆の放った飛び道具は、全弾リリスモンの倒れているだろう場所に着弾した。普通ならばどんな存在であっても肉片一つ残らない、容赦ない殲滅砲撃だったが、肝心のリリスモンは立ち上がった。そして、

「傷?…私の顔に傷を?…」

自身の顔に傷が付いた事を知ったリリスモンは、

「皆殺しぃ!!!!!!!」

と叫んで、途轍もない殺気を放った。そして、

足は両生類、体は昆虫、顔は獣の化け物へと変身した。特徴的なのは目と口で、目は顔中にびっしりと付いており、口は顔全体と同じくらい巨大だった。

 

 

 

 

「えぇえーー!!!!」

「大きくなっちゃった?!!」

「ってゆうか、姿自体変わってない。」

機動六課の面々は、突然のリリスモンの変化に驚いた。

「なるほど、あの時アイツも復活して、その時にあの姿になる事が出来るようになったのか。」

ベルゼブモンは冷静に相手を観察している。

「っていうか、何か生ゴミみたいなニオイが充満してないか。」

ピノッキモンRMは特徴的な長い鼻をつまみながら言った。因みにこの時、機動六課の隊舎の周囲二キロの範囲で、物を食べたり飲んだりした多くの人間が腹痛を訴えたとかないとか。

「生ゴミのようなニオイはある意味摂取物に反応する猛毒ですね。普通に呼吸で吸う分には問題ありません。」

ディアナモンDSは、大きく息をしながら魔獣リリスモンの生ゴミ臭について分析した。

「っていうより、早くやつをなんとかしないと、六課の隊舎はおろか、クラナガン一体がメチャクチャになるぞ!!」

シャウトモン×4Bの一言で、クロスハート、機動六課の面々は再び攻撃の態勢に入った。

 

 

 

 

一方、肝心のリリスモンは、

「あらやだ、私ったらまたいつの間にか爆発してた?でもまあいいいか、厄介な敵を始末できる事だし。」

と、魔獣化した肉体の中で考えていた。

そして、再び相手が自分に攻撃を加えようとしている所を見ると、

「ふうん、この姿になった私と戦おうというの?」

と考えて口を開いた。

 

 

 

 

 

機動六課、クロスハートの面々が再び先ほどの攻撃と同じ攻撃を放とうとした時である。魔獣リリスモンが口を開き、そこから黒い煙のような物が大量に出てきた。

「ぐえぇぇ、臭え!!」

流れてきた気体のあまりの異臭に、皆は一様に鼻をつまみ、挙句の果てにはニオイが目に染みて涙を流すものもでも現れた。

「かすかに腐卵臭がしますから、恐らく硫黄の成分を含む気体かと。」

今にも意識が飛びそうになる悪臭の中で、ディアナモンは必至に分析を行った。

「そんな事より、これをなんとかしないと!!」

フェイトは息苦しそうにディアナモンに言った。

その時、

「硫黄の成分があるなら燃えるよね。」

フェイト、なのはは知らないが、他のメンバーが良く知る声が響いてきた。

「メガデス!!」

次に声が聞こえた時、機動六課勢のいた場所に巨大な爆風が発生した。爆風が収まってから、奇跡的に無事だった皆が空を見ると、黒を基調とした体に赤い翼をもつ巨大な竜「インペリアルドラモン」がいた。

「っておい!!あのガスを燃やすなら最初に何か言え!!!!」

ヴィータが空に向けて叫んだ時、インペリアルドラモンの背中から二つの影が降りてきた。

一つは、黒い甲冑のような装備を身に着け、両手に剣を携えた武人のような姿の竜。二つ目は、その竜の背中を持っている、全身を青い鎧で固め、背中に金色の翼を十枚持つ天使のような姿をしていた。

二人が地上に降りると、真っ先にタイキの元に行き、

「君が工藤タイキ殿だね。」

と、青い鎧を身に着けた天使が言った。

「私の名はセラフィモン、そして彼はガイオウモンだ。訳があって理由は語れないが、君たちに加勢しよう。」

「うぉおおおお!!ぞんぶんに暴れてやるぜ!!!!」

セラフィモンの言葉に続いて、剣を振り上げながらガイオウモンは叫んだ。

「んな!前は敵として出てきた奴の仲間をこの場だけ信じろって言うのかよ!」

彼らの言葉に、ヴィータは敵意を丸出しにして言った。それに対し、二人は静かに頷いただけだった。

「分かった、よろしく頼む。」

タイキは少し考えたが、二人に言った。

「っておい!!」

ヴィータはタイキの判断に面食らったが、

「そりゃ確かに、今は足に手は代えられない状態だけど。」

と、言った。

(いや、それを言うなら、背に腹は代えられない、だろ)

今この場にいる皆、クロスハートや機動六課の面々はもちろん、リリスモンやセラフィモン達もこう思った。

「!!ともかく、奴に対抗するため、まずシャウトモンを×4の状態にして、私たちとメデューサモン、ディアナモンをデジクロスさせてくれ。」

セラフィモンに気を取り直して作戦の説明を受けたので、

「クロスオープン!シャウトモン×4B!!」

言われた通り、シャウトモン×4Bを×4にして。

「シャウトモン×4、メデューサモンPN、ディアナモンDS、セラフィモン、ガイオウモン、デジクロス!!」

と叫んだ。

クロスローダの光の中から現れたのは、シャウトモン×5の翼の無いボディに純白の白い翼が六枚装備され、手にはガイオウモンの剣を取り込んだ形状に変化したスターソードを持った合成型デジモンが現れた。

「シャウトモン×5JM《ジャッジメントモード》!!」

シャウトモン×5JMは飛び立つと、魔獣リリスモンに向かっていった。

「ふん、何がデジクロスしようと無駄だよ!!ダストプロミネンス!!」

魔獣リリスモンは、迎撃のためにとても臭い炎を吐き出した。しかし、

「エクセリオンバスター!!」

「バーストショット!!」

「ギガデストロイヤー!!」

なのは、ピノッキモンRM、メタルグレイモンの攻撃で阻止された。

「行くぜ、アロー・オブ・セブンズフィール!!」

至近距離でシャウトモン×5JMは、スターソードを弓の形状に変化させ、特殊な形状の矢を七本発射した。

飛んで行った矢は全発リリスモンに命中し、当たった個所が氷始めたり燃え始めたり、乾燥し始めたりした。

「なるほど、七つの星の特徴的な環境を命中した時に発生させる矢か。」

インペリアルドラモンの背中の上にいる、竜のマスクを被った少年はこう分析した。見ている間にも、どんどん戦況は変化していった。

「これでとどめだ!ガイアリアクター・デッドエンド!!」

シャウトモン×5JMは、天まで届くんじゃないかと思えるほどの巨大な炎を発生させた剣を振り上げ、リリスモンの体を真っ二つに斬った。

「くっ!ま、まさか!!」

リリスモンは思いもしなかった結果に驚き、何故だあ!!、と叫びながら消えていった。

 

 

 

 

 

「うーん、やはり素晴らしい。」

ミッドチルダのとある場所にて、リリスモンのやられる場面を見ながら男は言った。

「でも勿体ないですねぇ。結構強い戦力だったんですが。」

隣で同じようにモニタを眺めながら、白いコートを羽織った女が言った。

「あのまま”彼ら”を介入させずに済ませば、厄介な連中を一網打尽にできたのに。」

しかし男は、

「そうはいかない、彼らはこれから始める劇の大事な役者だからね。」

と、モニタを眺めながら言った。

 

 

 

 

 

「はあ、なんとか撃退できたな。」

セラフィモン、ガイオウモンがインペリアルドラモンと一緒に去っていくところを見届けながらタイキは言った。

「またあんな奴が攻めてきたらどうなることか。」

エリオもフラフラの状態で言った。

「でもそれより気になるのが、あいつだよ。」

ドルルモンはこう言って、ある方向を見た。そこには、先ほどからずっと気を失ったままの状態のティアナが言った。

 

 

 

 

 

カットマン

「カットマンと!」

 

モニタモンズ

「モニタモンズの!」

 

全員

「デジモン紹介のコーナー!!」

 

カットマン

「今回のテーマはベルゼブモン。ベルゼブモンはベレンヘーナという銃を装備している魔王型デジモン、必殺技は相手の願いをかなえる代償に相手の自由を奪う「ダークネスクロウ」神速とも言われるスピードでベレンヘーナを撃つ「デス・ザ・キャノン」だ。」

 

モニタモンA

「多くを語らず誰にも群れない孤高のデジモンですな。」

 

モニタモンB

「友達はいるのかな。」

 

カットマン

「まあ、友達はいなくても、いつでも動ける部下はいるんじゃないか。仮にも魔”王”なんだし。」

 

モニタモンC

「今度調べてみよう。」

 

全員

「それじゃあまたね。」

 

次回予告

ひたすらに強くなりたいと望むティアナ。その姿にかつての自分や、その後の好敵手の影を重ねたなのは、タイキ、ドルルモンは、ティアナに自分の経験を語って聞かせる。

次回「強さとは、仲間とは」

 


 
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