「ふう、この距離だけはどうにもできんな。」
一夏は学園内に三箇所しかない男性用トイレから帰っていた。そんな時声が聞こえる。一夏は気配を消してその会話を聞いた。
「なぜです。なぜこんなところで教師など。」
「ふう、やれやれ。」
それは千冬とラウラの会話だった。
「何度も言わせるな。わたしにはわたしの役目がある。それだけだ。」
「このような極東の地で何の役目があるというのですか!」
「お願いです。教官、わがドイツで再びご指導を。ここではあなたの能力は半分も生かされていません。」
「ほう。」
「大体、この学園の生徒などが教えるに足る人間ではありません。」
「なぜだ?」
「意識が甘く、危機感に疎く、ISをファッションか何かと勘違いしている。そのような程度の低い者達に教官が時間を割かれるなど・・・」
「そこまでにしとけよ、小娘。」
「!」
「少し見ない間に偉くなったな。十五歳でもう選ばれた人間気取りとは恐れ入る。」
「わ、わたしは・・・・」
ラウラは何も言えなかった。
「それにあの時、ウルトラマンが消えた後のあの行動。お前は私に言ったな。『ISのセンサーで戦闘後に確認されなかった生命体反応が確認された。』と。下手をすれば強制送還ものだったものを。IS学園特記事項がなければお前終わっていたぞ。」
「・・・・・・・・」
「ん?そろそろ授業が始まるな。さっさと教室にもどれよ。」
「・・・・・・」
ラウラは黙ってその場から立ち去った。一夏は移動しようとしたとき葉音を立てた。
「っ!そこにいるのは誰だ!」
一夏は千冬に姿を見せる。
「一夏か。驚かすな。」
「すいません。」
「さっきの話聞いていたのか。」
「・・・・はい。」
「そうか・・・それより早く教室に戻れよ。」
「はい。」
一夏は走って誰にも気付かれずに教室に戻っていった。
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トイレに行ってた一夏。そんなときに声が聞こえた。