No.471486

八雲家の妹ちゃん

前回の、全ての始まりの次のお話になります。
結構、悲しい表現を多くしますので。
悲しいの読みたくないって人は、はじめの方をカットしてください。

2012-08-17 16:18:27 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:610   閲覧ユーザー数:597

   八雲家の妹ちゃん  ~悲しみの始まりと八雲~

 

 

  その女の子が目覚めました。

  村人たちは、すぐさま女の子を殴り飛ばして手に縄をかけました。

  すると、女の子の母親がやって来ました。

 「お前なんか、私の娘じゃない。お前の名前は消すよ」

  女の子は、名前をなくしてしまいました。

  女の子は、突然村の人が殴ったりしてきて驚き、そして悲しみました。

  なぜならば、女の子は鬼を殺した記憶を持っていなかったのです。

  女の子は、どうしてかわからず泣きました。

 「泣くなよ!!化物」

  女の子は、名前の代わりに化物という称号をもらいました。

  女の子はまだ泣いていました。

 「泣くな!!」

  女の子は泣くことも許されないまま暴力の嵐にさらされました。

  村人は、女の子を使いました。

  女の子は、いわゆる不老不死です。

  ですが、不老が始まるのはもう少しあとになると言われていたのです。

  当然、村人はそのことを知っています。

  だから村人は行動に出た。

 

  女の子の爪を剥がしたり、剥がしたところを抉ったり。

  女の子は、涙を流さず悲鳴を上げるだけだった。

  この世のものとは思えないぐらいの痛々しい悲鳴を・・・

  そして、女の子は痛みすら耐えられるようになった。

  女の子は四歳になったとき、毎日村人に殺されるようになった。

  そう、毎日毎日。

  女の子は気が狂いそうになっても死ねなかった。

  不老不死の不死を持っているから。

  

  その光景をみた者がいればこう言うだろう。

  あまりにも、惨すぎる。

  そして、女の子が五歳になったときに奇跡が起きた。

  その光景を見ていた妖怪がいた。

  その妖怪はスキマ妖怪という。

  そのスキマ妖怪は、女の子を救った。

  その女の子を、地下牢からこっそりと連れ去り自分の家へ運んだ。

 「らーん、寝巻き持ってきて子供用の」

 「わかりました?」

 「橙、お水持ってきて」

 「はーい」

  その女の子は、確かに救われた。

  体だけは、心まではわからない。


 
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