第三十九技 別れ
キリトSide
俺が『月夜の黒猫団』の支援を始めて早二か月が経った。
以外にも俺はこいつらに気に入られ、俺自身も居心地が良くて長居し過ぎてしまった。
そんな時、俺は夜になってサチが居なくなっている事に気付きケイタと共にサチを探した。
二人で探し回っていると地下水路にいるサチを発見した。
彼女が言うには戦うのが怖いらしい、当たり前だ。
このデスゲームの中で恐怖を抱かずにいられるのは難しい事だ。
恥ずかしい事ではないが、サチはそれをずっと抱えてきたのだ。
そんなサチをケイタは優しく宥めて、俺は二人を見守っていた。
その一か月後、ケイタが意気揚々とみんなに話しかけてきた。
「みんな、ついにギルドハウスの購入資金が貯まったぞ!」
「ほ、ほんとに!?」
「や、やった…」
「くぅ~! いままで頑張ってきた甲斐があったぜ!」
「ようやく僕達にもギルドハウスが…」
ケイタの言葉にサチ、テツ、ロック、ヤマトがそれぞれに驚きと喜びの声を上げた。
月夜の黒猫団はギルドハウスが無く、俺が協力してからは購入の目途が立ち始めたので、
レベル上げのついでにいままで資金を貯めていたのだ。
それがようやく叶ったようだ。
「というわけで、さっそく俺は購入してこようと思うから、キリト。今日は俺抜きで頼めるかな?」
「了解した」
俺達はケイタと一時別れて、最前線より3層下の迷宮区にきている。
そして、迷宮の奥の部屋に辿り着いたあたりでテツが
だが俺はその
「テツ、その箱を開けるのはやめとけ…」
「どうしたんだよ、キリト。らしくないな、ビビってんか?」
「ああ、そうだな…」
俺の予感はなぜかこういう時は当たってしまう…。だからこそ、開けてほしくない。
「私も、やめといたほうがいいと思う…」
「なんだよ、サチまで…」
「いまは勢いに乗ってるから、いいと思うけど…」
不安がるサチに対し、ロックとヤマトは開けることに賛成のようだ。
3対2か、それなら仕方ないか…。
「わかった…。開けたければ俺が出ていってからにしてくれ。
ギルドハウスが購入出来たんだ…。どうせ、俺が手伝うのも今日までだしな……」
「え!? キ、キリト、それどういうこと?」
サチが驚愕の表情を露わにした。この反応は知らなかったのか…。ケイタの奴、言わなかったな。
「ケイタとの約束はギルドハウスが購入できるまでのレベル上げの支援だからな。
そういうわけで今日までありがと…。それじゃあな…」
そういって俺は部屋からでて、≪転移結晶≫で迷宮から出た。
キリトSide Out
サチSide
キリトが帰ってしまった。
私はキリトがいなくなった事やキリトの残した警告が頭から離れず、恐怖してしまう。
「ね、ねぇ…。やっぱりやめようよ。キリトもいなくなっちゃたし…、ケイタもいないし…。
なにかあっても私達だけじゃ、どうにもできないよ…」
私は湧き上がる恐怖のあまり、泣き出しそうになってしまう。
「……そうだね。前みたいな事になったらキリトもいない僕達じゃ…」
「だ、な…。テツ、やめとこうぜ…」
「っ~~~~~。はぁ、わかったよ…」
ヤマトとロックが私に賛成したのをみて、テツも諦めてくれた。
「それじゃ、結晶で帰ろうぜ…」
テツの言葉に私達は転移結晶で街に戻ろうとしたけど……使えなかった。
「えっ、なんで…?」
結晶が使えないことに私は驚いた。
「もしかして、ここは『結晶無効化空間』!?」
「じゃあ俺があの箱を開けて、もし罠だったら…」
「考えたくもねぇ……」
ヤマトが結晶が使えない理由を見抜いて、テツとロックは顔を青くしている。
私はもしキリトが警告をしてくれなかったらと思うと、背筋に寒気が奔った。
「と、とにかく! 部屋から出て、早く脱出しよ!」
「「「お、おう」」」
私達は部屋を出てから結晶で街へと戻った。
サチSide Out
To be continued……
後書きです。
黒猫団生存√ですね、はい。
キリトの警告を聞いて、なんとか生き残りました。
次回で黒猫団の話はおしまいです。
それではまた・・・。
|
Tweet |
|
|
25
|
8
|
追加するフォルダを選択
第三十九話です。
黒猫団との話し二話目です。
タイトルが示す別れとは・・・。
では、どうぞ・・・。