No.465894

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 292

soranoさん

第292話

2012-08-06 07:57:50 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:977   閲覧ユーザー数:914

~グロリアス・格納庫~

 

「あはは、やるじゃない。ヨシュアは当然だけど、お姉さんの筋も悪くないね。それにお姉さんが連れている人達も強いねぇ♪ヴァルターが手酷くやられたのも頷けるよ♪特にそこの大きな獣とは戦いたくないものだね♪」

「あ、あんたね~……。悪ふざけも大概にしなさいよ!」

戦闘が終了し拍手をして感心しているカンパネルラを見たエステルは棒を構えて、カンパネルラを睨んだ。

「怒らない、怒らない。さて、出番が終わった道化師は退場しようかな。」

「!?」

しかしカンパネルラの言葉に驚いた。

「うふふ……それじゃあ2人とも。近いうちにまた会おう。」

そしてカンパネルラはエステル達に恭しく礼をした状態で炎に包まれて消えた。

「き、消えた……。」

「幻術の一種だ。気にするほどじゃない。それよりも早く―――」

カンパネルラの行動に呆けているエステルにヨシュアが忠告しようとしたその時

「おい、本当にこっちに来たのか!?」

「ああ……間違いない!」

エステル達の背後から猟兵達の声が聞こえてきた!

「エステル、急いで!」

「う、うん!っと、その前にちょっとでも時間を稼がないとね!」

ヨシュアの忠告に頷いたエステルはクーを見て、指示した!

「クーちゃん!ブレスを吐いて、あいつらを吹っ飛ばしちゃって!」

「クー!!」

エステルの指示に頷いたクーはクラフト――アクアブレスをエステル達の背後に放った!

「グワアッ!?」

「クッ………こっちにいるのは間違いない!怯むな!急げ!」

するとエステル達の背後から猟兵達の慌ただしい会話が聞こえてきた。

「カファルー!炎の壁を作る事はできる!?」

「グオッ!」

エステルの言葉に頷いたカファルーはすざましい炎を口に溜め、そして!

「グオオオオオッ!!」

天井にも届くほどのすざましい炎を吐いて、エステル達の背後に炎の壁を作った!

「ギャアッ!?クッ………炎の壁だと!?」

「クソ………早く消火しろ!」

炎の壁の登場に猟兵達はさらに慌てた。

「さて………と。せっかく敵の拠点にいるんだし、今までリベールを散々引っ掻き廻した仕返しをちょっとでもしないとね!ヨシュア!脱出用の飛行艇ってどれ!?」

「………あれだけど、一体何をするつもりなんだい?」

エステルに尋ねられたヨシュアは確保した飛行艇に目を向けた後、尋ねた。

 

「このあたしを攫ったらどれだけ後悔するか………結社や教授達に思い知らせてやるのよ!みんな!あの飛行艇以外の飛行艇をできるだけぶっ壊しちゃって!!」

ヨシュアに尋ねられたエステルは不敵な笑みを浮かべてとんでもない指示をした!

(ええ!滅しなさい!黒ゼレフの電撃!!)

(クク……脱出の際の置き土産にはちょうどいい………!獄炎の大渦!!)

「え、えっと……後で恨まれないといいのですが………大地よ………我が呼びかけに応え、真なる猛りを!ベーセ=ファセト!!」

「フフ、とんでもない事を思いつく娘ね♪罪人を処断せし聖なる光よ!我が仇名す者に裁きの鉄槌を!贖罪の光霞!!」

エステルの指示に頷いたパズモ達はそれぞれ飛行艇に魔術や炎を放って、飛行艇を1機破壊した!

「クー!!」

一方クーもハイアクアブレスを吐いて、飛行艇の1機に大穴を開けて破壊した!

「グオオオオオオオオオッ!!」

そしてカファルーはクラフト――獄蓮の翼を放って、1機を破壊し

「…………グオオオオオオッ!!」

さらに口からすざましい炎を溜めた後、獄熱ブレスを吐いて、また1機の一部を炎によって溶かすと同時に飛行艇の燃料タンクの中にある油に引火させて飛行艇を爆発させ、そして炎によって”グロリアス”の壁を溶かして、穴を開けた!さらにカファルーの炎の攻撃やブレス、そして破壊された飛行艇の爆発によって、グロリアスの一部が爆発して煙を上げ始めた!その場にある飛行艇はエステルの指示で攻撃を受けなかった飛行艇と攻撃範囲外に停泊している飛行艇の2機しか残らなかった!

「……………………………」

一連の流れをヨシュアは呆けた表情で見ていた。

「ふふ~んだ!このあたしを攫ったらどうなるか、思い知らせてやったわよ!みんな、ありがとう!全員戻って!」

一方エステル口元に笑みを浮かべた後、パズモ達を戻した。

「………とんでもない事を考えるのは相変わらずだね………というか、以前より数倍に増しているのじゃないか?エステル。」

「う、うるさいわね!たくさんのエンジンを細工して、この船を落とそうとしたヨシュアに言われたくないわよ!」

呆れた様子で語るヨシュアにエステルは焦って指摘した。

「………まあ、追手の数が減るのはいい事だけど。急ぐよ、エステル。」

「うん!」

そしてエステルとヨシュアはエステルの指示によって無事だった残りの1機の飛行艇に乗り込んだ。

 

~赤の飛行艇内~

 

「扉をロックして。すぐに船を発進させる。」

「わ、分かった!」

エステルに指示したヨシュアは操縦席に座って操作をし始めた。

(起動キー認識……。認証コード入力……。……よし!)

ヨシュアが操作すると飛行艇内の導力機関が起動し始めた!

「わわっ……」

「遠隔操作でハッチを解放する。すぐに発進するから席に座って。」

「……うん!」

そして2人が乗った飛行艇はハッチを開けて、カファルーの攻撃によって一部から煙を上げているグロリアスから脱出した!

 

「お、おのれ……!」

「ここまで暴れておいて、逃がすものか!」

「我々も飛行艇で出るぞ!」

炎の壁を消火し、周りの惨状を見て怒りに震えた猟兵達は無事だった飛行艇の所まで戻って、飛行艇を操作し、エステル達が乗っている飛行艇の追跡を始めた……………!

 

 

 


 
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