No.455595

楽しく逝こうゼ?

piguzam]さん

第17話~は~い!ご対面しちまったい!!


キング・クリ(ry

2012-07-19 08:58:21 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:14983   閲覧ユーザー数:13145

キーンコーンカーンコーン

授業終了のチャイムが教室に鳴り響く。

教卓の上を片付けて担任の先生が終わりの挨拶をする。

「それじゃあ、今日はココまで。皆さん気おつけて帰りましょうね?それと、来年の始業式も元気な姿で登校して下さい♪じゃあ、委員長さん?号令お願いしますね?」

「はいッ!!きり~つ!礼!」

『さよーならー!』

最後の挨拶をしてクラスの皆はカバンを持って各々の家へ帰宅する準備をしている。

今日で学校は一時的に終了、明日からは冬休みだぜッ!!

……まぁ、あんまり素直には喜べねえんだけどなぁ……ハァ…

俺は溜息を吐きながら、皆と同じ様にカバンを開けるが、俺はまず中に教科書をしまって『武器』を制服のポケットに入れる。

『武器』とは物騒極まりねぇがこれも用心のためだ。

あの守護獣とかいう男をぶっ飛ばしてから数日ほどたったのだが、あの日からプッツリと守護騎士達は姿を見せていない。

俺やフェイト達は次に奴らを補足できるまでは待機ということで日常生活を満喫していた。

一応、あの日からどこで何が起こるかもわからないので波紋用の武器は常に持ち歩いている。

俺のカバンに入ってる武器は『トランプ』『石鹸入りグローブ』『波紋用の毛糸』そして『エイジャの赤石』だ。

『クラッカーヴォレイ』は重量があるので普段は持ち歩いてはいない。まだ僕には重いデス。

そして、中身の武器を服に装備して教材をカバンにしまって帰ろうとしたときに、フェイトがこちらに歩いてきた。

「ゼン、ちょっといい?」

「ん?どした?」

 

いつもならなのは達と談笑してから「帰ろう♪」って誘ってくんのに、今日はさっきまでいた筈のなのは達がいねえみたいだし。

「あのね?すずかの友達が今、病気が悪くなって入院しちゃってるんだけど…せっかくだし内緒でお見舞いに行こうってアリサ達と決めたからゼンも一緒に行こう?」

友達が入院?それはまたエライことだな。

「ほうほう、サプライズってやつか?俺は構わんが、その友達ってのは誰なんだ?」

もし人見知りだったら俺が行っても気を遣わせちまうしな。

それじゃあ気も休まんないだろうし。

「八神はやてっていう子だよ。この学校の生徒なんだけど、足が不自由だから休学中なんだ…」

「休学中か…じゃあ俺が知らんのも仕方ねえか」

実際、転校してからまだ3週間ちょっとだし、休学中の子がいるなんて知らんしな…

「オッケー、俺もお邪魔させてもらうぜぃ…ところで、いつ行くんだ?」

「今からだよ?アリサ達は先に昇降口で待ってるって」

「えらい急だなオイ!?…まぁ、いいけどよ…」

とりあえずカバンを担いでフェイトと一緒に昇降口へ向かう。

途中すれ違う友達と別れの挨拶をして靴を履く。

昇降口につくとアリサ達が待っていたので、そのまま一緒にバスに乗って海鳴大学病院へ向かことになった。

病院の入り口をくぐった後、すずかが病室を知っているので、そのまま病室等に向かう。

そして、『八神はやて』と書かれたプレートがある病室の前に着くとすずかが扉をノックする。

コンコン

「こんにちは~」

「はい!どうぞ~!」

『こんにちは~!』

病室の中から元気な声が響いてきたので俺達は挨拶しながら扉を開ける。

すずかとアリサ、なのはとフェイト、最後に俺の順番で入る。

俺は最後なので扉近くで待機している。

「あっ!今日は皆さんお揃いですか?」

ん?『皆さん』?八神って子の家族か?

「こんにちは!はじめまして!」

そこにアリサの元気な声も響く。

「あっ…」

「ッ!?」

だが、その次のなのはとフェイトからは息を呑むような声が出てきた。

?…なんだ?様子がおかしくねえか?

気になったので俺もなのは達に混ざって中を見る……あ?

「「「ッ!?」」」

そこには映像で見た女性の守護騎士が三人いた。

なのはとフェイトをみて驚いていたんだが、俺を見ると更に顔を強張らせている。

…俺は初対面の筈だが?もしかしてあの守護獣の野郎をボッコボコにしたからかね?

そして、病室のベットの上には茶髪のショートカットの少女がなのはと守護騎士を交互に見ていた。

……なんで守護騎士がここにいんだ?

「…あの、すいません。お邪魔でした?」

だが取り乱した守護騎士の様子を誤解したアリサからの声で三人ともハッとする。

「あっ…いえ…」

「いらっしゃい。皆さん」

窓際の金髪の守護騎士は取り繕って笑顔を浮かべて喋る。

ピンクのポニテの女性は少々、俯いた感じだ。

「なんやぁ、よかったぁ…あれ?そちらさんは?…」

と、空気が和らいだところで八神は俺を見つけて声をかけてくる。

まぁ、初対面だから仕方ないよな。

「や~どうも、俺ぁ橘禅ってもんだ。今日はアリサ達に誘われてお邪魔させてもらったぜぃ。」

俺は軽く会釈しながら挨拶をする。

「あっご丁寧にどうも♪うちは八神はやていいます。よろしゅうお願いします」

頭下げて自己紹介って…今更ながら固いような気がするな、オイ

もちっとフランクフルトに逝きますか。

「おう、ハッピーうれッピーよろピクねー♪」

「真・面・目にしなさいッ!」ズドンッ!!

「げふぉるばッ!!」

アリサからわき腹にエルボーを頂きました。えらい腰の力はいってませんか?アリサさんや?

震脚もかなりのモンだったぜ……いいセンスだ。

わき腹が痛い……けど、はやても笑ってるからいいんじゃね?

「ふふっ橘さんっておもろいお人ですねえ」

まぁ、愛想じゃなく普通に笑ってくれてるし、印象は悪くねえ見てえだな。

「俺んことは禅でいいぜ?すずか達のダチなら俺のダチってな?それに敬語もいらねえよ。」

「ほんまですか?……ほんなら、禅君って呼ばせてもらうわ。私のこともはやてでええよ?」

 

お?早速名前でおkとは、中々フレンドリーじゃん?

「GOOD。よろしくなはやて。」

そうやって俺とはやては自己紹介を済ませて、はやてはアリサとすずかに向き直る。

「ところで、今日は皆どないしたん?」

はやてがそう聞くと、アリサとすずかは顔を見合わせて笑う。

まぁ今日はサプライズだからな悪戯が成功したって顔してやがるぜ。

「「えへへ…せーのッ!」」

二人は掛け声と一緒に手に持っていたコートを取る。

するとコートの下にはリボンを巻いた箱があった。

「「サプライズプレゼントーッ!!」」

えっ!?プレゼント用意してたのかよ!?

僕、聞いてないよ!?仲間ハズレはダメなんだよ!?

「今日はイヴだからはやてちゃんにクリスマスプレゼントッ!♪」

…S・H・I・T!!今日がイヴなの忘れてた!!

……つうかよ?

リア充の日なんか覚えてられるか!?ボケエッ!!

……それがこんなとこで仇になるたぁ…ちくせう

すずかとアリサはにっこり笑ってはやてにプレゼントを渡す。

「うわぁ~ッ!ほんまかぁ!?……ありがとうな♪」

はやてはとても嬉しそうな笑顔で二人にお礼を言っている。

「すまねえ、はやて…急だったモンで俺はプレゼント用意してねんだわ…次は絶対用意すっからよ…」

「気にせんでええよ。そう思ってくれる気持ちだけで、私は十分や」

「いや、こいつぁ俺の気持ちだからキッチリとさせて貰うゼ?」

「ん~…ほんなら、期待しとくわ♪」

そんな会話をしながら俺達は笑いあっていた…

だが、そんな和やかな空気と別にもう一つ、緊迫した空気がなのは達に漂っている。

なのははさっきから赤毛の少女に睨まれっぱなしだし…

その空気にはやても気づいたようだ。

「なのはちゃん?フェイトちゃん?どないしたん?」

「あっううん、なんでも…」

なのはは手を振りながら答える。

フェイトもそれに乗って話し返す。

「ちょっと、ご挨拶を…ですよね?」

フェイトはそう言いつつ、窓際の二人に目を向ける。

ピンクの髪の女性もそれに答え返す。

「…はい」

「あ~皆…コート、預かるわ」

赤毛の少女は未だになのはを睨んでる。

…なんか滅茶苦茶、唸ってねぇか?

「そ、そんなに睨まないでほしいな。」

 「睨んでないですぅ。生まれつきこんな顔です。」

 「こらヴィータ失礼やろ。ごめんななのはちゃん。」

なのははヴィータ?という少女に睨まれて、睨んでいたヴィータをはやてが怒っている。

そのまま俺達は面会時間ギリギリまで楽しく騒がしく一部緊迫しながらお喋りをしていた………

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

場所は打って変わってとあるビルの屋上にございます。

いるメンツは守護騎士の二人、なのは、フェイト、俺だ。

アリサとすずかは危ねえし、魔法のこと知らねえから先に帰ってもらった。

今はここで守護騎士達から何故はやての傍に居たかを聞いたとこだが……

「はやてちゃんが…闇の書の主…」

「勘弁してくれよな……くそったれ」

そして判明した闇の書の主が友達だったことになのはとフェイトは顔を暗くしている。

実際俺もやりきれない気持ちで一杯だ。

世界を滅ぼすデンジャーな魔導書……その主がダチだったなんて……最悪も最悪だ。

俺は、はやてとは今日会ったばかりだが、病室で喋った時にゃ、もう気の許せるダチになってたんだ……

「悲願はもうすぐ叶う…」

守護騎士…シグナムは威風堂々と俺達を見据えている。

「邪魔をするならはやてちゃんのお友達でも!!」

守護騎士…シャマルは覚悟を決めた目で俺達を見ている。

「ま、待って!話を聞いてください!だめなんです!闇の書が完成したら、はやてちゃんは……」

 

シグナム達の戦気を感じたなのはは焦った声で二人に語りかける。

なのははクロノから聞いた闇の書の本当の力……主を取り込んで暴走してしまうことを話そうとするが…

「だあああああッ!!」

突如、上空から現われたヴィータがなのはを狙ってデバイスを振りかぶっていた。

なのはもそれに気づいたが間に合わねえッ!!

「ッ!?」

「くそッ!!『隠者の紫(ハーミット・パープル)』ッ!!」

 

ズガァアンッ!!

俺はポケットから『波紋用の毛糸』を出して右手に巻きつけて波紋を流し、毛糸を操る。

その毛糸をなのはに巻きつけて俺のほうへ引っ張る。

波紋の恩恵を受けたサティポロジアビートルの毛糸はそこらの鋼鉄ワイヤーよか丈夫になってるので耐久性はかなりのモンだ。

なのは一人ぐらいなら簡単に引き寄せられるッ!!

ちなみになぜ『隠者の紫(ハーミット・パープル)』かと言うと毛糸の動きと太さがよく似通っているからだ。

ぶっちゃけ、只のなんちゃってスタンドだけどな……

こちらへ飛んできたなのはを『クレイジーダイヤモンド』の腕だけを喚びだして受け止める。

ヴィータが攻撃した地面はぼっこりと陥没していた……あんなモン当たったら骨が砕けちまうッ!!

こいつ等本気で俺達を殺す気かよ!?

「なのは、大丈夫か?」

「う、うん……ありがとう禅君」

俺は『隠者の紫(ハーミット・パープル)』もどきを外しながらシグナムを見る。

奴は奴でフェイトに斬りかかっていた。

フェイトは間一髪のタイミングでバルディッシュを起動、サイスで迎撃していた。

「…管理局に我等の主の居所を伝えられては困るのだ…」

「…私の通信防御範囲から…逃すわけにはいかない…」

シャマルも同じく逃す気はないと声に気迫が篭っている。

コイツ等マジで俺達を殺す気だ…ざけやがって……

「ヴィータ…ちゃん…」

「……邪魔、すんなよ…」

ヴィータもバリアジャケットを生成してこちらを見ている。

「もう後ちょっとで…助けられるんだ!」

「はやてが元気になって…アタシ達のとこへ帰ってくるんだ!」

ヴィータの目から涙が零れ落ちる。

その瞳からはただ、はやてを助けたいって思いが不器用ながらも必死に伝わってきた。

「必死に頑張ってきたんだ…もう後ちょっとなんだから……」

そして、ヴィータはデバイスを振りかぶる。

はやてを助けるための障害を……俺達を潰さんと!!

「邪魔すんなあぁぁっぁあッ!!!」

 

ズガアァンッ!!

「ちッ!!」

振り下ろされたデバイスは俺達の正面に向かってくる。

俺は飛んで避けたが、なのははそのまま棒立ちしていて……振り下ろされたヴィータの豪快な一撃が爆発を巻き起こす。

「うぉッ!?くそッ!!なのはッ!?」

俺はすぐに駆け寄ろうとしたが……なのはは炎をバックに悠然と歩いて出て……降臨なすった。

その姿はさっきまでと違い、なのはの戦闘装束……聖祥小学校制服をモデルにした白いバリアジャケットだ。

…………めっちゃ恐いです。なのはさん…

「……悪魔め」

ヴィータは涙目でなのはを睨んでる。

うん、その気持ちめっさ判るわ。

「……悪魔で、イイよ…」

なのはは左手にレイジングハートを呼び出す。

ガシャコンッ!という重低音が鳴り響き、薬莢が装填される。

『Axel mode Drive Ignition』

「悪魔らしいやり方で…」

なのははレイジングハートを構えてヴィータを見据える。

その目にはとても強い覚悟という炎が灯っていた。

「話を聞いてもらうからッ!!」

合図も無く、二人は空中に飛び出して戦闘を開始する。

俺も行きますかッ!!

「禅君ッ!!私、ヴィータちゃんと一対一で戦うからッ!手を出さないでねっ!?」

なのはは俺に戦闘(話し合い)を邪魔するなと、そう言って、夜空へカッ飛んでいく。

……仕方ねえか。

これもなのはにとっちゃ、フェイトの時みてぇな意地と意地のタイマンなんだよな……なら……

「オーライ、頑張ってきな…」

俺に出来るのは応援だけだよな。

もう声の届かない距離にいるなのはに俺はエールを送って、シグナムとフェイトを見る。

フェイトはシグナムに向けてバルディッシュを前に突き出していた。

『Barrier Jackte Sonic Form』

バルディッシュから低い声がでて、フェイトの姿が変わっていく。

…フェイトのバリアジャケットは水着のようなスーツにマントを羽織っただけの所謂、「刺激的」な格好だったんだが……現われたフェイトの姿はマントは無く、体にピッタリ張りつく「魅惑的」なボディスーツのみですた。

 

 

………いやいやいやッ!?ちょっとまてぃッ!?

 

 

「フ、フェイトッ!?おまっ…」

「ゼン…私が一人でシグナムを止めるから……そこで見て……?」

フェイトは俺が体を震わせてるのを疑問に思ったのか、俺の視線を辿っていく…

俺の視線はフェイトのボディスーツ、いやボディにバッチリrock on されている。

少しして自分の何処をどう見られているのかわかった様で、フェイトはどんどんと顔が赤らんでいった。

「ッ!?///きゃぁ///」

フェイトは小動物ちっくな悲鳴を上げ赤面しつつ、両手を使い自分の身を俺の視線から隠す。

って、いまさらッスかッ!?

自分から変身しておいてッ!?

「あ、ぁの、その///……や、やっぱりあまり見ないでくださいッ!!///」

やっべえ。

この可愛いの、テイクアウトは効きますか?

え?ダメ?

 

 

と、一瞬でシリアスはなんか変な空間になっちまったい。

シグナムも展開についていけず、呆然としてますね、はい。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

さてこんなことしていたら

 

 

 

 

「閉じ込められちまったぜベイビー」

「「なんで落ち着いてるの!?はやて(ちゃん)が危ないんだよ!!」」

叫ばんでもわかってる、わかってるんだってそんなこたぁッ!!

でもこーゆう時こそ慌てたほうがダメだろ。

こぉいう時こそなるべく心は冷静にならんと大事な場面でミスるからな……

にしてもこの結界固いなオイ…だぁが俺が一番いいたいことはなぁ……

「なぁんで一緒に閉じ込めやがったッ!!あの仮面野郎!!?…」

シグナム達と戦っている最中、乱入した仮面野郎二人は俺達を拘束して守護騎士達を蒐集しやがった。

後からやってきた守護獣の男も一緒にだ。

そのまま仮面野郎達は俺達を三角形のやたら狭い結界にブチ込んで、『闇の書の主を目覚めさせる』

とかなんとか訳判らんこと言い残してシグナム達を抱えて飛んで行っちまっいやがった。

しっかし本当に三人には狭いわ。

『クレイジーダイヤモンド』は一応結界の外に呼びだせるが、こんなすし詰め状態の結界を殴ったら俺達まで巻き添えを食っちまうので俺は何も出来なかった。

『波紋カッター』で切ろうにも、俺の前に二人がいるが肩が触れるくらいかなり二人と密着しているせいで無理。

 「それより早くここから出ないと!よい……しょっ!」

焦れたなのはが無理矢理体を捻ってなんとか動こうとする。

おいおい、こんな狭い中で一人が動いたら…

 「なのは急に動かないで…あっ…」

まぁ、こうなるわな(諦めの境地)。

なのはに押されたフェイトが俺の左肩に寄りかかる形になっちまった。

顔を向けると息がかかるほど近くにフェイトの可愛らしく、整った顔がある。

フェイトの髪が俺の首辺りに掛かる。

その綺麗な金色の髪から漂う甘い花の香りが俺の心を掻き乱してきます。

…シャンプーの香りだろうか?いや、フェイト自身の香りかも……

…いい香りだ…アルフとはまた違った香りが…ヤバイ…顔が、赤くなる!!

そして極自然と目があった。

 「「………///」」

結界とフェイトに挟まれ腕を動かすことができないのでフェイトが動くのを待つしかねえ。

……が、フェイトが動く気配はこれっぽっちもなく、俺達は見つめあったままだ。

見詰め合う俺達の互いの瞳には頬が赤くなった自分自身が映ってる。

…ヤバイ…この距離…あの時(キス)を思い出しちまう…

フェイトも同じことを思い出してるのか、ものっすごい顔が赤い。

……しかも、息が荒いような?…

 

「…な、なあ?フェイト?」

「…なぁに?ゼン?///」

そ、そんな甘い声を耳元で囁かないでええええええええッ!?

い、いかん、いかん!!平常心で逝かねばッ!!

「お、おおお前が動いてくれないと…いつまでもこのままなんだがよ。///」

「…そう……だね。///」

言ってはみたものの、フェイトは動いちゃくれねえ。

いや、それどころか更に体を俺に預けてしな垂れてくる!?

「フ、フフフフェイトさん?そんなに体をくっつけられると…」

「(……ぇい♪)///////」ぷにゅうん

あがががががががががッ!!?ふ、ふんにゃりした感触が俺の体にぃッ!!?

フェイトは何も答えず、俺をジッと見つめている…その赤い瞳はトロンとしている…

しゃべるたびに息がかかり、見つめあった状態が続く。

しかも相手は男子から女神と称される美少女のひとり。

そして熱烈なキスをした相手だ。

どうしてもフェイトのぷるんとした小さくて可愛らしい唇に目が入っちまう。

もうホントむしゃぶりつきたくて仕方ない。喉がゴクンッと唾を飲み込む。

ファイトも同じで時折俺の口元に視線を移しては熱っぽい視線を向けてくる。

や、やばい!!かなり心拍数が上がっている!!

トドメとばかりにフェイトは腕を俺の首にまわしてくる。

それと同時に、顔の距離がドンドン詰まっていく。

今の距離は互いの唇が触れそうな距離だ。

フェイトの荒い吐息が俺の口の中を甘い香りで満たしていく。

こ、ここここのままじゃ、フェイトのことで頭がいっぱいになっちまうぅぅぅぅ!!

 

 

 

 

 

と、俺の理性がロードローラーでペチャンコにされかけた時……

 

 

 

 

 

 

「いつまで見つめあってるつもりなのッ!?」

 

「どぅわっ!?」

「きゃっ!」

ギリッギリでなのはがフェイトを引き離してくれた。

あ、あっぶねえーーーーーッ!?

マジであのままだったらフェイトにかぶりついてたぞ、俺ェッ!?

距離が開いたことで俺の紙の理性も戻ってきた。

「ブッハァッ!!な、なのは。サンキュー!!助かった。」

「…ごめんなのは。(後ちょっとだったのに…///)」

「もういいから早くここから出よう!(これ以上この中にいたら、溺れ死ぬくらい砂糖を吐く自信があるの)」

そしてフェイトとなのはの力で何とか結界をブチ抜いて、俺達は病院へ急ぐ。

大分時間が経っちまった。

くそッ!!無事でいてくれよッ!?はやてッ!!

焦りそうになる気持ちを抑えながら、俺達は空を翔ける……………


 
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