No.446545

魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? 〜過去に戻った高町なのは〜 【無印】 第三十一話

新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。

任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。

なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!

続きを表示

2012-07-05 18:29:31 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1876   閲覧ユーザー数:1801

Fate:Side

 

 

 

 アルフが居なくなって、私は一人で家に居るのだった。

 

 

「はぁ……」

 

 

 特にすることもなく、唯ため息を吐いているだけだった。

 

 アルフが母さんに怒った理由も分からなくない、何とかして6つ手に入れたのに私は母さんに鞭で叩かれたのだから。

 

 母さんだって多分わかっていると思った。彼女、なのはが私より遥かに強く、ジュエルシードをたくさん持っていることは。

 

 一度なのはが母さんに会いに来たとき、彼女の魔力は母さんも把握していると思うから。

 

 それにしても、なのはは一体何のために母さんに会いに来たのだろう?

 

 

「はぁ……」

 

 

 私はまたしてもため息を吐くのだった。

 

 今度のため息はなのはの事を考えていたからであった。

 

 なのはは何かを一人で抱え込んでいるようにも思えたし、自分で閉じ込めているようにも最近思うのだ。

 

 私はそのことで支えになりたい。今は敵同士だけど、なのはの事が知りたくして仕方なかった。

 

 どうして私がここまでなのはに拘るのかは私でもわからない。だがなのはの事を考える度に胸の鼓動が聞こえてくるように感じていた。たまに胸が苦しいと思うぐらいに。

 

 

「そろそろ、ジュエルシードを全て賭けてなのはと戦うのかな……」

 

 

 多分明日か明後日にはそうなるだろうと私は思った。ジュエルシードの反応もなくなったし、多分私となのは、管理局のを合わせたら21個となり、全部集まったのだろうと思っていた。

 

 正直言って勝てる気は全くないと思った。なのはの魔法はかなり使い慣れているし、私と戦うときも本気を出していない。

 

 そんななのはに私は勝ち目があると言えば、ほとんど無いと思った。なのはの強さは最初に戦ってから知っている、どうして魔法を知っているのかというのは分からないが、かなりの魔導師であるという事は事実だろうと思った。

 

 だがそれでも私は負けるわけにはいかなく、たとえ負け戦だろうと戦わなければならなかった。それが母さんの願いだから。

 

 

「……少し寝ようかな?」

 

 

 私はいろいろと考えてから、一旦睡眠をとることにするのでした。

 

 だが、その寝ている間もなのはの事ばかりを考えてしまい、胸が締め付けられる感じだった。

 

 そしてだんだんとなのはに早く会いたくて仕方ない気持ちでいっぱいになっており、どうしてこうなるのか自分でも分からなかった。

 

 どうして彼女に惹かれるのか、彼女に一体何があるというのか、そんなことを考えていたためにあまりぐっすりと眠れることはあまりなかった。

 

 結局答えが出ず、少し寝ようと思っていた睡眠はいつの間にか日付けを超えているのだった。

 

 

 

Side:End

 

 

 

---------------------------------------

 

 

 

 翌日の早朝、私は管理局によって海の上に造られた無人の建物の一つの屋上に、バリアジャケットに着替えて立っていました。

 

 正直言って今回はどのくらい力を出せばいいのか全く考えていません。

 

 全力でやれば一方的になって早く終わってしまいますし、圧勝で私の勝利になってしまいますし、前みたいな手加減だとなんかフェイトちゃんに迷惑のようにも思えますので、どのくらいの加減でやればいいのか待

 

 まぁ、状況に応じて加減を決めておくでもいいのですけどね。っていうかそれで行きましょうか?

 

 とまぁ、そんなことを思っていますと、背後に気配を感じました。多分フェイトちゃんがやってきたのだろうと思いました。

 

 私は振り向かず、後ろに居るフェイトちゃんだと思われる人に声を掛けました。

 

 

「来たようですね、フェイトちゃん」

「うん、ジュエルシードを手に入れに」

「……やはりそうですか」

 

 

 フェイトちゃんが来る理由なんて分かっていましたけどね。

 

 まぁ、プレシアが私の言葉で本当に生き返るのかなんて信用しているわけでもないし、尚もフェイトちゃんにジュエルシード集めをさせている時点で余り私の言葉に信用していない感じですね。まぁ、あの言葉だけで信用するわけでもないとは思いましたし。

 

 

 とりあえずその事は後回しとして、今はフェイトちゃんとの戦いを楽しみましょうか。手加減はしますが。

 

 

「それじゃあ、始めましょうか」

「うん、でもその前に一つ聞きたいことがある」

「なんですか?」

 

 

 フェイトちゃんの言葉に何のことだろうかと思い、私は問い返しました。

 

 

「前にも言ったけど、何を自分の中に閉じ込めてるの? まるで他人には言えないような事を」

「……またその話ですか」

 

 

 正直その話は本当に触れてほしくないのですよね……

 

 でも、どうしてフェイトちゃんもその話をまたしてきたのでしょうか。

 

 そう思っていますと、フェイトちゃんは私の思っていたことを答えてくるのでした。

 

 

「私は、なのはの事が知りたい。なのはが何を抱え込んでいて、仕方のないことだと思っているの?」

「…………」

「私は、なのはの支えになりたい!!」

「……なんも知らないのに、きやすく私の中に入ってこないでくださいよ」

 

 

 私はつい抑えられなくなり、フェイトちゃんに聞こえないぐらいの声で小さくつぶやいていたのでした。

 

 正直言って、フェイトちゃん以外だったら、怒っていたかもしれませんでした。

 

 私が抱え込んでいることなんて、言えるわけがないじゃないですか。言ったところで誰も信用しないし、信じてくれない。

 

 もし信じてくれたとしても、助けることなんて無理。だから、私の心の奥に隠していたのですから。

 

 

「……ごめん、勝手に入り込むようなことをして。でも私は、そんななのはを心配で」

 

 

 私が何も話さなかったのを見て怒ってしまったのかと思ったのか、フェイトちゃんは私に謝ってきました。

 

 

「……分かってます。けれど、その話は本当に触れてほしくないので、次からは聞かないでくれるとありがたいです」

「……分かった」

 

 

 渋々でしたが、フェイトちゃんは私の言葉に頷きました

 

 

「……さて、そろそろ始めましょうか。あまり時間が待っているわけでもありませんので」

「うん、分かった」

「それじゃあいきますよ。お互いのジュエルシードを全て賭けて!!」

 

 

 空気は重くなてしまいましたが、私の言葉を皮切りに、私とフェイトちゃんは同時に動きだすのでした。 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
3
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択