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魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? 〜過去に戻った高町なのは〜 【無印】 第二十七話

新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。

任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。

なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!

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2012-07-05 18:03:05 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2022   閲覧ユーザー数:1941

 翌日の4月30日、昨日は金曜日の祝日でしたので今日は土曜日です。

 

 ちなみに今日もすぐに出かけて昨日の続きをするつもりです。

 

 その事は昨日の夜にユーノ君に伝えてあるので、申し訳ないですが今日も一人でジュエルシードを見つけてくれることを祈ります。

 

 って言っても、ジュエルシードがいつ発動するのは前にやっているので知っているのですが、それよりも今はPT事件が終わるまでにやらないといけないことをやって行いといけませんので。

 

 くーちゃんは昨日確認して一つ足りなかった部品があったので、先に出かけて手に入れに行っています。

 

 なので私も急いで家を出ようとするのですが……ただ今目の前で絶賛山場に立ち向かう事になりそうです。

 

 

「なのは~ 今から遊ぼう~」

「あ、アリサちゃん……」

 

 

 だって、玄関の前で私の一番の強敵にさしかかってるのですから。

 

 なんか用事があって断ったとしても、魔法の事だと思ってついてきそうですし……

 

 どうすればいいんですかこれ。いろんな手段を使ったとしても勝ち目がないような気がします。

 

 だけど、アリサちゃんと遊んでいる暇は正直ありませんし、どうしましょうか。

 

 っていうか朝から居るってアリサちゃんも張り切ってますね。どうして朝から居るのでしょうか?

 

 

「それは昨日、なのはと遊ぼうと思ったら用事で出かけたと言ったからよ」

「……心を読まないください」

 

 

 余りばれないようにしているはずなのに、どうして私が考えていることが分かったのでしょうか?

 

 

「なのはが何を考えているか私には分かるのよ」

「だから、心を読まないでください!!」

 

 

 なんかアリサちゃんが怖いです。どこで心を読まれているか分からないので。

 

 それよりも、なんかアリサちゃんからちょっと違和感を感じます。今までそんなことを感じなかったはずなのに、なにかが違うように思えてくるのです。性格や容姿などはアリサちゃんそのままなのですが、それとは別の、っていうより何かほんの少し私に近づいたような感じが……私に近づいた?

 

 

「アリサちゃん、ちょっと体を触りますがいいですか?」

「なのは? 急にどうしたの? 別にいいけど……」

 

 

 私はアリサちゃんに断りを入れて、すぐにアリサちゃんの服の上から肩を触ります。

 

 触ってみると、ほかの人に比べて体が火照ってるように熱く、熱という熱さではないような気がしました。

 

 もしかしてですが……

 

 

「アリサちゃん、今日はちょっと私に付き合ってください。大至急です」

「なのは? 一体どうした――」

 

 

 私はアリサちゃんの有無を聞かずに右手で、アリサちゃんの左手を掴んで引っ張りました。

 

 これは私が悩んでいたことはもうこの際どうでもいいです。もしかしたら今のアリサちゃんの原因は間接的ですが私にもかかわりがあるような気がしたからです。

 

 私はアリサちゃんを連れて昨日転移魔法を使った路地裏へと移動します。

 

 

「なのは? 一体何をしようとしてるの?」

「ちょっと付き合ってもらいます。今回の事はちょっと私にも関係あるかもしれませんので」

 

 

 そういって私は転移魔法を使い、昨日行った第124管理外世界にある私の拠点の洋館へと向かうのでした。

 

 アリサちゃんは突然場所が変わったことに驚いていましたが、私はそんなアリサちゃんを気にせずに玄関へとアリサちゃんを引っ張りながら歩いて行きます。

 

 アリサちゃんはたどたどしくしながらも私に引っ張られていき、抵抗もせずについてきました。そして玄関を開けてエントランスに入るとアリサちゃん腕を放しました。

 

 

「なのは? ここは一体?」

「昨日、私が用事で来たところです。それと、これから私が拠点とする場所ですね。まぁ、今はその話はどうでもいいです」

 

 

 私はそう言って、先に来ているだ折ると思うくーちゃんを呼ぶことにしました。

 

 

「くーちゃん、今いますか?」

 

 

 私はそう呼びましたが、くーちゃんの声が聞こえてきませんでした。

 

 いや、こんな場所で呼んでも気づかないだろうと思いますけど、その後くーちゃんの魔力反応を探しましたがどこにも確認されませんでした。

 

 

「おかしいですね。先にくーちゃんが来ていると思うのですが……」

「なのは、くーちゃんって誰?」

「それは後で紹介します。とりあえずくーちゃんが来ないと始まらないのですけど…… とりあえず奥に行きま――」

 

 

 私がアリサちゃんと一緒に応接間に一度行こうと思ったのですが、突然玄関がおもっきり開かれ、私とアリサちゃんはすぐに後ろに振り向きました。

 

 そこにいたのはくーちゃんで、その両肩には二人の女性を背負っていました。

 

 

「くーちゃん? そこの二人は一体どちらさま――」

「なのは!! 今すぐ彼女たちを助けて!! 理由は後で言うから!!」

 

 

 ……すごく慌てていますね。一体彼女たちにくーちゃんは何をしてもらったのでしょう? たぶんこの建物を見つける前に親切にしてくれた人とかそのあたりでしょう。

 

 よく見ると、二人の背中から大量に出血しているのが見え、下手したら死ぬ可能性が高かったです。

 

 

「……わかりました。とりあえず二人をすぐに地下に連れてってください。アレはもう昨日出来上がっていますので」

「でも、本当にアレを使っても失敗しないの!?」

 

 

 まぁ、くーちゃんがそれを心配するのは分かりますよね。まだ一度も実際に使ったことがないのですから。

 

 

「確かに使うのは初めてです。だけどこれはどのみち使わないとなると、一度試しておく必要があると思うのです。もしかしたら失敗する可能性もありますけど、彼女たちを魔法で傷を塞いだとしても、かなりの出血量で死ぬのは目に見えてますよ」

「……わかった」

 

 

 渋々な顔をしながらも、それしか救う方法はないと思い、くーちゃんは悔しそうな顔をしていました。

 

 それにしても、くーちゃんは彼女たちに何をしてもらったのでしょうか?

 

 

「とりあえず、アリサちゃんは応接間で待ってもらいますか。ここから左にあるドアが応接間ですので。終わりましたらすぐに向かいますね」

「それは分かったけど、なのはは一体何をするの?」

「それについては秘密です。とりあえず応接間から出ないでください」

 

 

 そういってアリサちゃんを応接間に連れて行きました。

 

 

「さて、とりあえずくーちゃん、一度彼女たちを下してくれますか?」

「分かった」

 

 

 くーちゃんは私に言われた通りに方に背負っていた二人の女性を下しました。

 

 年齢的にはお互いに16歳ぐらいで、顔や容姿が似ていることから双子なのではないか思いました。

 

「それで、くーちゃんは彼女たちに何をしてもらったのですか? くーちゃんが他人を助けようと思うなんて」

 

 とりあえず出血している部分を魔法で傷を塞ぎながらも、私はくーちゃんに聞きます。

 

 

「……別の世界で建物を探していのだけど、その途中でこの二人が管理局員に無理やり連れて行かれるのを見て」

「管理局員が?」

 

 

 ちょっと驚きました。いや、管理局が私を殺した時のように裏で何かをしているのかというのはなんとなく分かりましたけど、まさかくーちゃんがそのような場所に遭遇するとは思いませんでしたので。

 

 

「それで、嫌がっている二人を救おうと管理局員を全員倒したのだけど、それから二人は私が建物や部品などを探しているという事に手伝ってもらって、他の世界に行く時も一緒に来てくれたからそのおかげでいろいろと助けてもらって。ちなみにこの世界の事も彼女たちに教えてもらったの」

「なるほど。大体の事は察しました。でも、どうしてこんな傷を負ったのですか?」

 

 

 どうしてくーちゃんがここまで助けようとするのかという事は分かりましたが、こんな重傷な傷を負ったのかはわかりませんでしたので、くーちゃんに聞きます。

 

 

「今日、なのはに頼まれた部品を取りに行くついてにお礼を言おうとして彼女たちの家に向かったのだけど、家に着いたら彼女たちの両親は殺され、彼女たちの方は何とか生きてて急いで連れてきたの。たぶん、殺そうとしたのは管理局だと思う」

「……そういう事ですか」

 

 

 とことん酷いですね。管理局にいながらそういう事をしていたという事にまったく気づかなかった私もそうですけど、やはり許せません。どうして私はあんなところに居たのだろうと思いますよ。

 

 とりあえず彼女たちの傷を塞ぎ終わると、くーちゃんがまた二人を背負って私と一緒に地下へと向かうのでした。


 
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