レヴィとボウリングに行った翌日。今日も授業が終わり放課後を迎えていた…。
今日も一昨日、昨日みたいにすぐに家に帰れない俺。一昨日のように買い物に行く訳でもなく、昨日のように唐突に予定を組まれた訳でもない。それは…
「ユウキ、さっさと行くぞ」
ディアーチェと放課後遊びに行く約束をしていたからだ。
「いいけど、ディアーチェはちゃんと予定立ててくれてるのか?」
昨日みたいに何も考えずいきなり予定を入れられる誰かさんとは違うのだろうが今朝、家で言われたのは
『ユウキ、今日の放課後は我に付き合え。お前が言ってくれた『願い事』だから拒否権は無いぞ』
だけだった。何処へ行くのか、何をするのかは何も聞かされていない。
「当然だ。何の予定も立てず他人を誘う
そう言うディアーチェ。しかしその言葉にすかさず反論する声が上がる。
「酷いよディアーチェ!僕アホじゃないもん!!」
しっかりと聞いていたレヴィだった。しかし
「現実を見ろレヴィ。おそらく我だけでなくクラスの者全員がお前をアホッ娘認定しておる」
バッサリと切り捨てるディアーチェ。
「そんな事ないよ!ね、シュテるん!!」
「申し訳ありませんレヴィ」
「ユーリ!!」
「ごめんなさい」
「ユ、ユウは!?ユウは僕の味方だよね!?ね!!?」
「俺がその誘われた当事者なんだが…」
「酷い!?酷いよ四人共!!」
長谷川家の面々は誰もレヴィの味方を出来なかった。
「大丈夫だよレヴィさん!!」
「そうだ!!アホッ娘もまた魅力の一つだ!!!」
「どうかレヴィさんはアホッ娘のままでいてくれ~!!!」
「アホッ娘万歳~!!!!」
「「「「「「「「「「俺達はアホッ娘を否定しないぞ~~~!!!!」」」」」」」」」」
「
クラスの男子と
当然ながらアホッ娘を否定してもらえなかったレヴィは
「う、うわああああんんんんんっっっっ。ユウ~、シュテる~ん、ディアーチェ~、ユーリ~!!僕を見捨てないでよ~~~~!!!!!」
俺の胸に飛び込んで泣きついてきた。
「「「「「「「「「「何で貴様なんだ~~~~~~!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」
当然クラスの男子共と
「あ~、レヴィ。アホッ娘はともかくそんなに泣くな。せっかくの可愛い顔が台無しだぞ?」
とりあえず泣きつくレヴィを慰めてみる。
「ふえっ!!か、可愛い!?僕が!!?」
一瞬で泣き止み俺を見上げてくるレヴィ。頬はうっすらと桜色に染まっている。
「ああ、可愛いと思うぞ。それといくらお前が救いようの無いアホッ娘でも俺もシュテルもディアーチェもユーリもお前の事見捨てたりしないから安心しろ」
「「「「「「「「「「(救いようが無いとかレヴィさん(愛しい天使(リトル・レディ))に酷い事言いやがって!!!!しかしこれでレヴィさん(愛しい天使(リトル・レディ))の貴様に対する好感度は下がっただろうな。ざまあ)」」」」」」」」」」
好感度が下がったと思いニヤついている男子共と
「う、うん。ありがとうユウ。/// それとゴメンね。僕が泣いたせいで服がちょっと濡れちゃってる」
「気にするな」
優しくレヴィの頭を撫でてあげる。
「あう…////」
顔を真っ赤にするレヴィ。泣き顔見られて恥ずかしかったんだろうな。
「「「「「「「「「「ざけんなちきしょうううううううっっっっっっ!!!!!!」」」」」」」」」」
血涙流していきなり叫び出す男子+
「…ところでディアーチェさん。黒いオーラを仕舞って下さいませんか?」
あなたの凄まじいオーラを浴びて震えが止まりません。
「黒いオーラ?何を言っておるのだユウキ。我はそんなもの出してなどおらんぞ。ただ、我の事を忘れているのか?と少しばかり思ったぐらいだ」
フフフと笑うディアーチェさん。
「忘れてなどおりません!!」
敬礼しながら答える俺。ヤバい。下手に何か言おうものなら間違い無くO☆HA☆NA☆SHIされてしまう。
「ならばさっさと荷物をまとめて校門に来い。もし必要以上に我を待たせるようなら…」
「すぐ準備します!!だから安心して校門前でお待ち下さいサー!!!」
そう答えるとディアーチェは俺を一睨みして教室を出て行った。そういえばシュテル、レヴィ、ユーリはというと…
「さあレヴィ、私達は家に帰りましょう」
「そうですね。早く帰ってO☆HA☆NA☆SHIしましょう」
「何で!?僕何もしてないよ!?」
「そんなの…」
「決まってるじゃないですか…」
「「ユウキに可愛いと言ってもらい、泣きついた際に頭を撫でられた件についてO☆HA☆NA☆SHIしないといけないからですよ」」
黒いオーラを纏ったシュテルとユーリに両腕を掴まれ、昨日の俺のように連行されていった。
いつの間にか女子も教室から出て行き残ったのは当然…
「「「「「「「「「「今日こそ報いを受けてもらおうか!!!!!」」」」」」」」」」
我がクラスの男子達と
「お前等…それどうしたよ?」
男子達に聞いてみる。何せ今のコイツらは
「「「「「「「「「「ガス対策だ!!!!!!」」」」」」」」」」
とガスマスクを装備している。いやいやいや!!そうじゃないって!!!!何処で手に入れたのか聞いてるんだよ!?
「「「「「「「「「「昨日家に帰ってからオークションで落札した!!!!」」」」」」」」」」
と答える男子一同。コイツらも心読めるの!?いや、それよりおかしいって!!何で昨日落札した者がもう届いてんの!?普通は連絡先教えたりお金振り込んだりと色々手続きしてから届く筈だから昨日の今日で届くなんて有り得ないよ!?しかもよく人数分落札出来たよね!?
「「「「「「「「「「そんな事はどうでも良い!!!!」」」」」」」」」」
そう言い陣形を組む男子と
「ククク、今の俺には痺れガスも睡眠ガスも効かないからな。観念して俺に大人しくボコられろ!!!!」
殺意を全開にする
かといって魔法を使うのは論外だ。ならばアレ使うしかないか。と思い、いつも通りにポケットに手を入れ…
「無駄なハッタリは止めて大人しく死ねえええええええいいいいいいいっっっっっっ!!!!!!!」
「「「「「「「「「「血祭りだヒャッハーーーーーッッッッッ!!!!!!」」」」」」」」」」
襲い掛かる
「またガスか!?無駄な事を!!」
「視界を奪った所で貴様に何が出来る!?」
「窓を開けろ!!煙を教室から出すんだ!!」
そして窓を開け、少し時間が経つと徐々に視界が戻り始める。先程まで俺がいた場所には…
「「「「「「「「「「野郎っ!!何処に行きやがったっっっっ!!!!!!?」」」」」」」」」」
誰もいなかった。
「探せ!!まだ校舎内にいる筈だっ!!!」
「見つけ次第メールで連絡しろ!!」
「今日こそ奴に死の鉄槌を!!!」
「そして
「「「「「「「「「「Yes sir!!!!」」」」」」」」」」
ドタドタと教室を出て行く男子達と
……俺は屋上に来ていた。この時間帯なら誰もいないので俺のレアスキルを見られる心配が無い。
「さて、ディアーチェを待たせるのもアレだし、とっとと行くかな。…『
俺がそう呟くと少しずつ姿が消えていく。
『
読書中に完全に存在を認識されなくする能力。能力の使用中にできることは「本を読むこと」と「移動すること」のみ。もっとも訓練によって今の俺なら本を読まずとも存在を完全に世界から消す事が出来るし、「本を読むこと」と「移動すること」以外にも多少の行動が可能である。この能力はいきなり発動し、目の前で消えても気配が分からず、体温や匂いですら完全に消してしまう。また機械のセンサー類にも一切かからない。潜入捜査や尾行、最悪暗殺まで簡単に行えてしまう辺りが凶悪な能力である。
存在を消し、校舎内に戻る俺。すると…
「いたか!?」
「こっちにはいねえ!!」
「こっちもだ!!」
「クソッ!何処に行きやがった!?」
「このままでは
「「「「「「「「「「了解っ!!!!」」」」」」」」」」
俺を探している連中がバタバタと校舎内を駆け回っている。そんな連中の横を通り過ぎ靴箱の前に着くと周囲を確認する。誰もいないのを確認し、
「悪いディアーチェ。待たせた」
俺は校門前にいるディアーチェに声を掛ける。
「それ程待ってはおらんから気にするな。それより早く行くぞ」
そういって歩き始める。俺はディアーチェの隣に並び、二人並んで歩いていく。学校から少し離れた所で
「で、お前は何をやったのだ?教室から煙が漏れていたぞ」
ディアーチェに聞かれたので答える。
「何って煙幕で視界を奪ったスキに逃げてきただけだが?」
至って普通に答える俺。
「ほう?よく逃げ切れたな?」
「ああ、
一度姿が消えたらもう探知するのは不可能だからな。この世界から完全に消えてる訳だし。
「そんな事せんでもお前なら簡単にクラスの男子くらい撃退できるだろうに」
「確かに簡単だけど暴力は相手を傷付けるし。暴力はいかんよ暴力は」
「待てい!!ガスはいいのか!?そっちの方がいかんだろうが!?」
「ガスは傷付けないし暴力じゃないから問題無いさ!」
笑顔でディアーチェに答える俺。
「問題有るわ!笑顔で答えるな!!」
「まあ、冗談だって冗談………半分は」(ボソッ)
「今、『半分は』と呟かんかったか!?」
「んな訳無いって」
ディアーチェが俺の言葉に突っ込みながらも会話をし、俺とディアーチェは目的地に向かって行くのだった…。
…………で、目的地に到着したのだがここは…
「臨海公園?」
そう、臨海公園だった。原作でなのはとフェイトがリボンを交換し合った場所でもある。
「ここでいいのか?」
「ここで間違い無い」
そういって彼女は公園の中に入って行くので俺も後をついて行く。
「…見つけたぞ、あれだ」
そう言い指を指すディアーチェ。その先には…
「クレープ?」
一台のワゴンがあった。傍の看板には『クレープ』と書かれている。
「クラスの女子が話しておってな。ここのクレープは中々美味しいらしいのだ」
「へ~」
そういって俺達はワゴンに近づいて行く。確かに周りを見るとクレープを食べてる人が多い。…というか女性しかいない。学校帰りなのか制服姿の人達ばかりだ。おそらく友達同士で食べに来たのだろう。そう思い周囲を見ていると
ギュウッ!
「ひたひ!」(痛い!)
ディアーチェに頬を引っ張られた。
「何周りを見てデレデレしておる!!」
しかもかなりご立腹そうだ。
「ひひゃ、べふにへれへれひへはんは…」(いや、別にデレデレしてなんか…)
「嘘つけ!!我の事など放っておいて周りばっか見ておっただろうが!!」
「ほへは、おへいはひひおほほはいはいはあほ…」(それは、俺以外に男がいないなあと…)
「ふん、それで男はお前だけだから『ハーレム気分だぜ』とでも言いたいのか!?」
「ひへ、ははら…」(いえ、だから…)
「もういい!!とっとと列に並ぶぞ!!!」
俺の頬を引っ張ったままズンズンと歩いて行くディアーチェ。そして俺達は列に並んだ。
列には数人の女性が並んで待っている。
「《ディアーチェさん、いい加減頬を引っ張るのやめてもらえませんか?》」
念話でディアーチェに手を離すようにお願いする。頬を引っ張られ上手く喋れない。それに痛い。
「お前が周りの女に色目を使わなければな!」
「《色目なんて使ってないよ!?》」
「まだ嘘つくのか?さっきだってその…む、胸の大きい女ばかり見ておっただろうに…」
「《そんな事無いよ!?さっきも言ったけど他に男の人がいないなあと思って周りを見てただけだって!!》」
なかなか信じてくれないディアーチェさん。ただ、ホントにもう離してほしい。それは…
「《それにさっきから周りの人が俺達の事見てるんだって!!》」
未だに頬を引っ張られている俺と頬を引っ張っているディアーチェに視線が集まっている。
「っ!?~~~~~っっっ!!///」
周りの視線に気付いたディアーチェさん。ようやく手を離してくれた。あ~、痛かった。
「も、もっと早く言え馬鹿者!!」
そう言って俺をジロリと睨んでくる。恐い。
「うっ、ごめんなさい」
俺が悪い訳ではないがとりあえず謝っておいた。
「ところで…」
話しかけてくるディアーチェ。
「男…いや、お前もやっぱりその……む、胸の大きい女が好きなのか?」
まだ引っ張るのその話!?
「あ、当たり前だ!お前が見ていたのだからな!!」
もう俺の周りにいる人は心読める奴多過ぎだ。というかそれは誤解なのに。
「あのな、それはさっきも言ったけど誤解だって。周りを見てたのは他に男の人いないなあと思ってたから。それに俺まだ10歳だぞ?大きい胸が好きとかそんなのにまだ興味無いって」
「ほ、本当か?」
何か不安そうに見つめながら聞いてくるディアーチェ。
「ああ。それに人を好きになるのに胸の大きさを判断基準にするつもりは無いし」
「そ、そうか」
ホッと息を吐くディアーチェ。
「まあ、魅力的だとは思うがな」
その一言が再び隣の彼女を怒らせる。
「やっぱり大きいのが好きなのではないかあああああっっっっ!!!」
俺の頬が再び引っ張られる。今度は両頬でさっきよりも力が強い。
「ひひゃいひひゃいひひゃい~~~~!!!」(痛い痛い痛い~~~~!!!)
「この変態!色情魔!!おっぱい魔人!!!」
それからクレープを買うまで頬は引っ張られたままでディアーチェは機嫌を直してくれなかった。
それからクレープを買い近くの椅子に座って食べる俺達。
「むっ、これは確かに美味い」
「ホントだ。結構イケるな」
ディアーチェはイチゴ生クリームを頼み、俺はチョコバナナ生クリームにした。ディアーチェのクレープは俺が奢る事になってしまった。まあ、怒らせた原因は俺みたいなので甘んじて罰を受けよう。
「イチゴとクリームがいい感じに合わさって…。成る程、人気があるのも頷ける」
「そんなに美味いのか?」
「うむ」
「じゃあ、一口くれないか?」
「別に構わんぞ」
「じゃあ遠慮無く…」
パクッ
そのまま俺はディアーチェのクレープにかぶりついた。
「なっ!?」
突然固まるディアーチェ。
「ムグムグ…どうしたんだ?」
「だ、だってお前がいきなりクレープを…//」
少しかぶったつもりだったが食べ過ぎたかな?悪い事したな。
「じゃあ俺のも少しやるよ、ホラ」
そう言って俺のクレープをディアーチェの口元に持っていく。
「~~~~~////」
突然顔を真っ赤にしているディアーチェ。どうしたんだろ?
「なあ、いらんのか?」
「ハッ…!い、いや。もらう、もらうぞ!わ、我もそっちのクレープの味が気になっておったのだ」
「そっか、じゃあホラ」
クレープを更にディアーチェの口元に近づける。ディアーチェはクレープとおれの顔をチラチラ交互に見て、顔を赤くしている。
「あの、ディアーチェ?」
「ハッ…!す、すまぬ。今食べる」
そういって俺のクレープにかぶりつくディアーチェ。わざわざ俺の食べたところにかぶらなくても反対側にはチョコバナナやクリームがたっぷりついているのに。
「ムグムグ…う、うむ。悪くはないな。(ユ、ユウキと間接キスしてしまった……間接キス…間接キス…////)」
何か顔が更に赤くなってるんだが…。大丈夫なのか?と聞いてみたがディアーチェは大丈夫、心配するなの一点張りだった。これ以上聞いても答えは変わらないなと思った俺は再びクレープを食べ始めた。クレープを食べている間、ディアーチェの顔は真っ赤になっていた。
それからクレープを食べ終えた俺達は公園でのんびりと過ごしていた。少し話した後ディアーチェは本を読み始めたので俺はポケ~ッとしていた。あ~、そよ風が心地良いなあ。それに日光もいい感じに降り注ぎ少し眠気が出始める。そう思っていたら…
ポフッ
右肩に何かが当たった。ふと、横を見てみると
「~~zzz…~~zzz…」
いつの間にかディアーチェが眠っていた。
さっきまで読んでいた本は地面に落ちている。本を拾ってやりたいが俺が動くとディアーチェが起きるかもしれないと思い、俺はそのまま動かないでいた。それにしても…
「気持ち良さそうに寝てるなあ」
ディアーチェの寝顔を見ながら呟く。
思い出してみればコイツには結構助けられてる気がする。家事を教えた際も一番最初に上手くなった。おかげで俺の負担がかなり楽になったっけ。世間一般の常識を覚えるのも早かった。レヴィ相手に教えるのにはお互い苦労したもんだ。偉そうな態度や口調も少しはマシになったし何だかんだで家族の事を良く見てくれている。料理が得意で家族思いな所は
俺は空いている左手でディアーチェの頭を撫でてやる。髪がサラサラして撫で心地が良い。
頭を撫でられているディアーチェは寝ながらもくすぐったそうに身をよじらせる。が、嫌がってはいないように見える。
それからしばらく俺はディアーチェの頭を撫で続けていた……。
あれから何度かディアーチェを起こしたのだがディアーチェは起きず、もう空はオレンジ色に染まっていた。
このまま起きるのを待っていたら夜になるかも?と思い、俺はディアーチェを背中におぶって帰る事にした。俺とディアーチェのランドセルはすでに
「ん……うう………ここは…?」
「お目覚めか?お姫様」
「我は一体……って!?」
「???どうしたディアーチェ?」
「お…おお……お前!!一体何をしておる!?」
「何って、お前が起きなかったから背負って今、家に向かってるんだが?」
「ばばば、馬鹿者!!我はそこまで子供ではない!!!!」
「わっ!ちょっ!!暴れるな!!分かったおろす!おろすから暴れるなって!!」
「な、何?」
俺の背中で暴れていたディアーチェが突然ピタリと止まる。何だ?どうした?
「…い……」
「え?」
「このままで良い」
そういって大人しくなったディアーチェ。
「そうか?というか起きたのならおりてくれたら…」
「ううう、五月蠅い!!我はこのままで良いと言っておるのだからつべこべ言わずにとっとと運ばぬか!!」
「はっ、はい!!」
また暴れ出されても困るので俺はディアーチェを運んだまま歩き始めた。
「ユウキ」
ディアーチェに声を掛けられる。
「何だ?」
「その…我はお、重くないか?」
「そんな事はないぞ?」
「そ、そうか」
ホッと息を吐くディアーチェ。
「そもそも小学生が体重を気にしてもしょうがないだろ?成長期なんだし」
「馬鹿者!!」
バシッと頭を叩かれた。
「貴様は乙女心というものをちゃんと理解しろ!」
「す、すみません」
「全くデリカシーの無い…」
「以後、気を付けます」
「うむ」
何か今日は怒らせてばっかだなあ。
「と、ところでだな…」
「ん?」
「我が寝てる間はな、何もなかったか?」
「は?」
「だ、だからその…寝言を言ったりとか…」
「いや、何も言ってなかったぞ」
「そ、そうか」
「あ、でも」
「な、何だ!?」
「頭を撫でたら気持ち良さそうな顔してたぞ」
「な、撫でただと!?」
「撫でたぞ。すごく幸せそうな顔してたし、俺もディアーチェの髪サラサラして撫で心地良かったからなかなか止められなかった」
「~~~~~~!!!////////」
「あの撫で心地の良さは意外にクセになるかもな」
「…………////////」
「どうした?……ひょっとして怒ってるのか?」
やっぱ寝顔見たり勝手に撫でたりしたのはマズかったのか?
「い、いや…そんな事は無い。そ、そうか…クセになるのか……///」
どうやら怒ったりはしていない様だ。ディアーチェを背負っているので表情を確認する事は出来ないが。
そんな事を話していると我が家に着いた。
「着いたぞディアーチェ」
「な、何!?もう着いたのか!?」
「ああ、だからそろそろおろしたいのだが…」
「し、仕方ないな。(ユウキの背中…暖かくて我も心地良かったのだが。)」
何やら残念そうにしながらも背中からおりてくれた。
「まあ、また起きなかったらおぶってやるよ」
「ば、馬鹿者!我を子供扱いするなといっただろうが!」
子供じゃん。どっからどう見ても。
「今『子供だろ』とか考えたな!?」
「ソンナコトナイデス」
鋭い。女の勘ってやつか?
「だ、だがもし、もしだぞ!また我が起きなかったらその時はおぶってもその…良いからな//」
こちらに目を合わせず頬を若干染めながら言うディアーチェ。怒った後にそんな事言うなんて…ああ、これがコイツのツンデレですか。確かにツンはともかくデレは滅多に見れないから可愛く感じるな。
「了解。また機会があればな」
「う、うむ////」
そんな会話をしてから家の中に俺達は入った。
「ただいま~」
「今帰ったぞ」
「「おかえりなさい」」
そう言って出迎えてくれたシュテルとユーリの二人がいきなり俺の両腕を掴む。え、何?
「ユウキ。放課後の事についてあなたに聞きたいのですが?」
「ほ、放課後って…何でしょう?」
「レヴィに泣きつかれた時の事ですよ♪」
あれの事か。でもそれって…
「レヴィさんに事情を聞いていたのでは?」
俺は恐る恐る聞いてみる。
「ええ、でもO☆HA☆NA☆SHIしてる途中でレヴィが寝てしまったので」
それってO☆HA☆NA☆SHIに耐えきれずに意識を失ったって事じゃねえか!!
「ですからユウキに聞こうと思いまして」
やだよ!?俺何もしてないのにO☆HA☆NA☆SHIされるなんて嫌だよ!?
「《ディアーチェさん!助けて!!》」
念話で助けを求めるが
「《…骨は拾ってやる。安心して逝ってこい》」
レヴィに続きディアーチェにも見捨てられた。み、見捨てないでええええええっっっっっ!!!!!!
「さあ…」
「逝きましょうか…」
そして昨日に引き続き処刑場へ連行される俺。り、理不尽過ぎる。
もうこの家に俺の味方はいないのか!?そう思い俺は二人からO☆HA☆NA☆SHIを受け、今日が終わるのだった。
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神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。