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魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? 〜過去に戻った高町なのは〜 【無印】 第十一話

新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。

任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。

なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!

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2012-07-04 17:45:42 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2430   閲覧ユーザー数:2335

「なのは行くぞ」

「はーい」

 

 

 アリサちゃんがジュエルシードを見つけ、公園で貰った翌日、今日はすずかちゃんの家でお茶会に行きます。

 

 お兄ちゃんも一緒に行きますが、すずかちゃんのお姉ちゃんである忍さんに会うためでしょう。前もそうでいたし。

 

 お兄ちゃんと一緒に家を出て、近くのバス停でバスに乗ります。バスに乗ってすずかちゃんの家の近くのバス停にて降りそこから歩いてすずかちゃんの家に行きます。

 

 すずかちゃんの家に着くと、ノエルさんが迎えに来てお兄ちゃんは忍さんが居る部屋へ、私はその後来たファリンさんに連れられてアリスちゃんとすずかちゃんが居る庭へと行きます。

 

 アリサちゃんが私の姿を見ると、椅子から立ち上がり、いつも通りに私に抱き着いてきました。しかし、抱き着いたようにすずかちゃんとファリンさんに見せて、小声で突然話しかけてきました。

 

 

「――あれから何もなかった?」

「え?」

 

 

 突然小声で話してきたので、つい私はいつも通りの声の音量で聞き返してしましました。すぐに私も小声で言ってきた理由に気づき、アリサちゃん同様に小声で返します。

 

 

「あぁ、特にありませんよ。それにそう毎日毎時間のように見つかったら私が困ります」

「そっか。そりゃそうよね」

 

 

 するとアリサちゃんはいつも通りに私の腕に絡みつきます。なんだかんだで不自然な動きをしないようにしているようです。

 

 それから私はアリサちゃんと一緒にすずかちゃんが座っている庭にあるテーブルの近くまで行き、私とアリサちゃんはそれぞれ椅子に座り、アリサちゃんは私の近くに寄ってきました。

 

 テーブルの周りには猫がたくさんおり、猫同士でじゃれあったり寝ていたりしていました。

 

 

 ――この猫たちを見ていると、あの子(・・・)の事を思い出しますね。今は大丈夫でしょうか?

 

 

 猫の様子を見ていると、私はふとある事を思い出します。正直彼女にはいろいろと頼んでいるのですが任せきりにしていましたので、さすがに心配したのです。

 

 まぁ、今はそれよりもジュエルシードの事です。確かすずかちゃんの猫がジュエルシードの願いをかなえて大きくなるのでしたよね。

 

 それよりも前に阻止はしたいのですが、多分状況から無理でしょう。アリサちゃんは私が魔法を使えると知っていますが、すずかちゃんが知らないので堂々と取りに行くのは無理でしょう。だから私は前と同じようにするしかありませんでした。

 

 

「相変わらずすずかちゃんの家には猫が多いですね」

「まぁ、里親が決まった猫も居るから、お別れしないといけないのだけどね」

 

 

 なのですずかちゃんとそんな他愛無い会話をする事にしました。

 

 そんな他愛無い会話を何度かしていると、一匹の猫が森の中へと歩いて行くのを見つけます。

 

 

「ねぇ、猫が森の方へ歩いているけど、平気なの?」

「あ、本当だ。でも大丈夫だと思うからそのまま行かせてあげて。中に入ってもすぐに見つかるから」

 

 

 どうやらアリサちゃんもその猫に気づいたらしく、すずかちゃんにそのまま行かせて平気なのかと尋ねます。

 

 しかしすずかちゃんは行かせてもいいと言います。正直な事を言いますと、このまま猫を行かせないで私が捕まえたかったです。そうすればジュエルシードもそのまま手に入れることが出来たかもしれなかったので、フェイトちゃんとは出会わない事になりますが、別にこれ以外にも会えますので構いませんと思っていたのです。

 

 だが猫はそのまま行かせることになりましたので、私は仕方なくその猫を見送ります。

 

 こうなれば前と同じように、ジュエルシードに気づいてユーノ君がそちらに向かうしかありません。まぁ、今回は被害もある訳ではありませんからね。

 

 さて、こうなればフェイトちゃんですね。

 

 私が本気を出せば多分私が勝つとは思いますが、やはりかなり手加減をしないといけませんね。正直、今の私の魔法技能は前の世界からの知識など合わせて二十五年以上はやっていた事になりますし、更には体を鍛えて御神流も習ってい居るのですから普通に私が勝ってしまうのは目に見えていました。圧倒的に勝っても面白くありませんし、さすがに手加減しながら戦うべきだと思っていました。

 

 

「それでさ――」

 

 

 他愛無い会話をアリサちゃんとすずかちゃんでしており、フェイトちゃんとの戦うときの事を考えていると、ジュエルシードの反応に気づきました。

 

 私が話している時に言葉が突然止まったので、アリサちゃんとすずかちゃんは私の方を向いてきます。

 

 もちろんユーノ君にもジュエルシードには気づいているような感じでした。

 

 

《ユーノ君、どうしましょうか? アリサちゃんには魔法の事が分かっているけど、すずかちゃんには……》

《僕に良い考えが》

 

 

 ユーノ君と念話を話していると、突然ユーノ君が先ほど猫が歩いて行った方へ歩いて行きます。

 

 

「あ、ユーノ君何処へ行くの?」

「ユーノ君どうしたの?」

「なんか気になるものがあったのかもしれない。ちょっと追ってくる」

 

 

 すずかちゃんがユーノ君どうしたのかと聞いて来ましたが、私は適当に理由を言ってユーノ君を追う事にしました。

 

 私が一度アリサちゃんとすずかちゃんの方へ振り向くと、アリサちゃんが目線で『後で教えてね』と伝えてきました。アリサちゃんにはユーノ君の事も言ってありましたので、多分魔法の事だと分かったのでしょう。っていうよりアイコンタクトって本当に出来るのですね。

 

 とりあえず私はユーノ君の後を追い、森の中へ入っていきます。森の中の奥へ少し入っていきますと、ユーノ君が唖然としており、その先には大きな猫が居るのでした。私は一度見ているので驚きませんでしたが、やはり大きいですね。

 

 

「とりあえず、封印しようか。このままだとすずかちゃんにも迷惑だし」

「あ、うん。そうだね。その前に」

 

 

 私が一体何をするのかと思っていると、ユーノ君は結界を張るのでした。

 

 結界が張られたのを確認すると、私は封印をしようとしますが、すぐに魔法を変えてサークルプロテクションを巨大な猫に対して張りました。

 

 その少しあとに黄色の魔法が強大な猫に向けて飛んできていました。その魔法は私のサークルプロテクションにぶつかって防がれます。それを見た私は飛んできた方へ振り向き、その先の電柱の上に立っている金髪の少女に向けて言います。

 

 

「ジュエルシードを狙っているのはなんとなく分かるけど、わざわざ攻撃する必要はないんじゃないかな?」

「っ!?」

 

 

 金髪の少女、いや私には誰か分かっているのですから名前を言いますが、フェイトちゃんは私の言葉を聞いて驚いているようでした。多分、先ほどの攻撃が防がれ、さらには目的がジュエルシードだと気づかれたのに驚いたのでしょう。

 

 私はその驚いている一瞬の間にも巨大な猫に近づき、ジュエルシードを封印しようとします。

 

 その事に気づいたフェイトちゃんはすぐに魔法を使って、巨大な猫へ攻撃します。しかし私はプロテクションで巨大な猫を守り、猫の間近まで近づきました。

 

 

「ジュエルシード封印っ!!」

 

 

 そう言うと巨大な猫からジュエルシードが出てきました。

 

 その事にすぐに気づいたフェイトちゃんはすぐにこちらに向かって、私に直接近づいて攻撃してこようとします。

 

 しかし、私はフェイトちゃんから背後を向けてようが左手を後ろに向けてプロテクションをまた発動します。それでフェイトちゃんを防いでいる間に私はジュエルシードを手に入れ、レイジングハートの中に入れます。それが終わると私はフェイトちゃんの方へ振り向き、足場を固定してプロテクションをバリアバーストをします。

 

 それによってフェイトちゃんから離れられ、距離を取りました。

 

 

「さて、どうしてジュエルシードを集めているの?」

 

 

 私はフェイトちゃんがジュエルシードを集めている理由を知っていてもそう聞きます。なるべく知らないように通していますので、そう聞いたのです。

 

 しかしフェイトちゃんは私の質問に答えず、その位置からまたしても私へ攻撃してきました。

 

 私はプロテクションを張り、またしてもフェイトちゃんの攻撃を防ぎます。手加減というよりただ私はまだ攻撃していません。バリアバーストは使いましたが、それはフェイトちゃんから離れる必要があったので攻撃する為ではありません。ダメージは与える事にはなりましたが。

 

 フェイトちゃんは何度も攻撃をしてきますが、全て私のプロテクションで防がれます。正直こんな事を繰り返しても意味が無いのですが、そろそろ帰らないとすずかちゃんに疑問に思われてしまいますね。

 

 

「はぁ、仕方ありませんね」

 

 

 私は一瞬空いた隙で上空に上がり、先ほど手に入れたジュエルシードをレイジングハートから出します。

 

 フェイトちゃんはすぐに宙に浮いた私を見上げ、それを見た私はジュエルシードをフェイトちゃんに投げます。フェイトちゃんは私の行動に驚いていましたが、そんな事を気にせずに私は言います。

 

 

「今回はそれを持ってここから居なくなってください。余りここで時間を費やすと私の方が困りますので」

「どういうつもり?」

「私にもいろいろと事情があるのです。あなたのようにね」

 

 

 まるでフェイトちゃんの事情も知っているかのように私が言いますと、フェイトちゃんは驚いた顔をするのでした。

 

 それから少ししてフェイトちゃんは姿を消し、私は隠れていたユーノ君に近づきます。

 

 

「ごめんユーノ君。勝手にジュエルシードを渡して」

「別にいいよ。多分向こうも集めているのだろうし、一つや二つ変わらないよ」

 

 

 そう言ってくれるとありがたいです。

 

 その後ユーノ君は結界を解除して、私もバリアジャケットを解除するのでして、すずかちゃんの方へ戻るのでした。

 

 ……ちなみに、すずかちゃんの家でお茶会が終わって解散した後、一緒に帰っていたアリサちゃんにいろいろと聞いてきた事は言うまでも無いですよね? まぁ、フェイトちゃんの名前は伏せて全て本当の事を言いましたけど。


 
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