No.445442

恋姫外史終章・いつまでも一刀第6話

アキナスさん

穏やかな日常を過ごす一刀たち。
しかし・・・・・・

2012-07-04 13:42:07 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:7455   閲覧ユーザー数:5787

「間諜が帰ってこない?」

 

「ええ、報告のために戻ってくるはずなのですけど、約束の期日をもう一週間近く過ぎていますわ」

 

「・・・・・・」

 

一刀はアゴに手を添えて考えた。

 

間諜が戻ってこない。

 

これはおそらく、捕まっているか、始末されたか、もしくは捕まる前に自害したかの三つに分けられるだろうと。

 

では、やったのは誰か。

 

場所が洛陽だという事を考えるならば、朝廷の者たちと考えるのが普通だ。

 

しかし、正直無能な奴らしか残ってないあいつらに、袁家指折りの間諜が捕まるとは考えにくい。

 

となるとあと一つ。

 

最悪のケースとして左慈たち白装束の人間たちと言う可能性が残っている。

 

もしそうだとしたら、とんでもなく厄介な事態だ。

 

「なんにせよ、情報が足りなさすぎるな。こうなったら・・・・・・」

 

「一刀さん」

 

「何だ?」

 

「どのような事態になっているか分からない以上、貴方が行くのはお勧めしませんわよ?」

 

「・・・むう」

 

麗羽の言葉に口をつぐむ一刀。

 

まさか麗羽に諭される日が来るとは・・・・・・と、一刀はそう思った。

 

「だったらどうすんだよ。送ったやつはここでも五指に入るやつだったんだろ?生半可なやつじゃあ今回の二の舞に・・・・・・」

 

一刀はそこで言葉を切ると、何やら考え込む素振りを見せた。

 

「・・・・・・麗羽、ちょっと頼みがある」

 

「何ですの?」

 

「あのな・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

少し時は進んで、

 

「はあ・・・・・・」

 

「雪蓮。いい加減ため息をつくのは止めたらどうだ?」

 

雪蓮に対してそんな事を言う冥琳。

 

二人は呼び出しを受けて、袁術の元を訪れていた。

 

「そんな事言ったって、袁術から呼び出しって事はまたろくでもない仕事をいいつけられるに決まってるじゃない」

 

「それは・・・・・・そうだろうな」

 

「でしょ?それでため息をつくなってほうが無理じゃない?」

 

「・・・・・・少なくとも、袁術の前ではするなよ?」

 

「分かってるわよ、あ~あ、めんどくさいな~~・・・・・・」

 

心底嫌そうに、雪蓮はそう言ったのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

「よく来たのう。孫策」

 

謁見の間にて、袁術は雪蓮を見下ろしながらそう言った。

 

「ええ来たわよ?早速だけど用件を言って頂戴。私も冥琳も暇じゃないのよ」

 

「・・・・・・」

 

しょっちゅう仕事をさぼる癖に、どの口がそう言うのだ・・・・・・と言う非難をこめた目線を冥琳は向けるが、雪蓮は気がつかない振りをした。

 

「孫策はせっかちじゃのう。七乃」

 

「ですね~~」

 

袁術と、横で同意する張勲にイラッと来る雪蓮だが、なんとか耐える。

 

「それで?用件は何なの?」

 

「うむ。七乃」

 

「はいは~い。実はですね~、ちょっと周泰ちゃんをお借りしたいんですよ」

 

「・・・・・・明命を?」

 

眉を潜める冥琳。

 

「はい。実はこれは、袁紹様からの頼みでして・・・・・・」

 

「・・・・・・袁紹?」

 

今度は雪蓮が眉を潜めた。

 

何故袁紹が、袁術に頼んでまでわざわざ明命を使おうと言うのか?

 

それが分からなかったのだ。

 

「麗羽姉さまの頼みとなれば、断るわけにもいかんのじゃ。よいな?孫策?」

 

「・・・・・・分かったわ」

 

断ると言ったところで所詮無駄なのだ。

 

「詳しくは袁紹様のところで話すと言う事なので、周泰さんには直接、袁紹さんの所へ向かってもらってくださいね~~」

 

「ええ。さっそく明命に伝えるわ。話はこれで終わりかしら?」

 

「うむ」

 

「じゃあ、私達はこれで失礼するわ。行きましょう、冥琳」

 

「ああ・・・・・・」

 

そう言うと、雪蓮と冥琳は謁見の間を出て行った・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「冥琳。今回の事、どう思う?」

 

「正直、さっぱり分からんな。袁紹はいったい何を考えているのか・・・・・・」

 

腕を組み、様々な可能性を考える冥琳。

 

しかし、答えが出る事はなかった。

 

「袁紹は、明命にいったい何をさせようというのだろうか?」

 

「さあね?でも、せっかくだからこの機会を利用させてもらいましょうか?」

 

「利用だと?」

 

「そう。何の用かは知らないけど、あっちに滞在している間に袁紹の所の内情を調べさせるの。冥琳、もし私達が袁術の打倒を果たしたとして、従姉妹の袁紹が黙っていると思う?」

 

「・・・・・・黙っているはずが無いな」

 

「少しでも情報を集めておきましょうよ。私達の悲願達成のために・・・・・・」

 

「・・・・・・ああ」

 

雪蓮の言葉に頷く冥琳。

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして、雪蓮から連絡を受けた明命はすぐさま袁紹の元へ向かった

 

 

 

 

彼女と一刀の邂逅が何をもたらすのか

 

 

 

 

それを知るものは、今はいない・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

どうも、皆様大変おひさしぶりです。

 

アキナスです。

 

もう2ヶ月ぶりになるでしょうか?

 

この間、ずっと悩んでおりました。

 

ネタが浮かんでも没。浮かんでも没。

 

ようやくネタが固まったと思ったら、今度は途中でつまってしまったり。

 

これがスランプってやつだったんでしょうか?

 

とにかく、随分お待たせして申し訳ありませんでした。

 

今回の投稿を機に、また早めの投稿が出来るよう頑張ろうと思いますので、またよろしくお願いします。

 

それでは、久方ぶりの・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「阿弥陀流真空仏陀切り!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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