No.441170

仮面ライダークロス FOREVER AtoZ運命のガイアメモリ パート2

RIDERさん

パート2です。うろ覚えですが、どうかご容赦を

2012-06-24 08:05:20 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1125   閲覧ユーザー数:1121

翔太郎と亜樹子はクイーンとエリザベスに出会い、T2メモリの情報を聞き出していた。

「変なガイアメモリ?それなら持ってるよ。ほら!」

エリザベスは自分が拾ったT2メモリを二人に差し出す。

「クイーンも持ってるでしょ?」

クイーンにも二人にT2メモリを渡すように言うエリザベス。クイーンは、

 

〈QUEEN!〉

 

T2メモリを自分に挿そうとしていた。

「わーっ!!!」

「メモリと惹き合ってる!!翔太郎くん止めて!!」

亜樹子が慌て、翔太郎はクイーンにT2メモリを挿させまいとクイーンの手を引く。その弾みでT2クイーンメモリはクイーンの手を離れ、飛んでいってしまう。

 

 

そのT2クイーンメモリは、近くにいた女性の手に収まった。

 

 

「ん~…なんか体質合わないっぽい。」

女性はそう言って、T2クイーンメモリを自分の服のポケットにしまおうとする。

「あーちょっとちょっと!それは危ないも…」

翔太郎はメモリを取り戻そうと、女性の手に触れた。

しかし、その瞬間、あることに気付いた翔太郎は、女性から手を離してしまう。

「冷てぇ…!」

そう、彼女の肌が氷のように冷たかったのだ。それを聞いた女性の目付きが変わる。

「人が気にしてることを…!!」

怒る女性は、服のポケットにT2クイーンメモリをしまい、代わりに『別のT2メモリ』を出して、起動させる。

 

〈HEAT!〉

 

そのガイアウィスパーを聞いた翔太郎は驚いた。

「ヒートだと!?」

女性はT2ヒートメモリを自分の左鎖骨に挿し、女性を模した赤い怪人、ヒート・ドーパントに変身した。彼女こそ克己の部下の一人、羽原レイカである。

「あんたを燃やし尽くしてやる!!」

火球を放って翔太郎を攻撃するヒート。翔太郎はそれをかわしてダブルドライバーを装着。

「フィリップ!変身だ!」

 

 

 

 

「わかった。」

 

〈CYCLONE!〉

 

 

 

 

 

〈JOKER!〉

 

「「変身!」」

 

〈CYCLONE/JOKER!〉

 

翔太郎はWに変身し、ヒートと対決。

「ちっ…!」

やがてヒートは近くにあったバイクに乗る。

「逃がさねぇぜ!」

Wもハードボイルダーに乗り、ヒートを追撃。ヒートは後ろに手を向けて、火球で攻撃する。

 

 

 

 

 

その戦いを、近くで見ている者がいた。

「派手にやってるわね、レイカちゃん。」

オネエ言葉のこの男は、泉京水という。彼もまた、克己の部下の一人である。

「それじゃあ私もそろそろ…」

京水は自分が手に入れたT2メモリを起動させる。

 

〈LUNA!〉

 

それはT2ルナメモリ。

「行かせてもらおうかしら!!」

京水はT2ルナメモリを投げた。すると、T2ルナメモリは空中でUターンして帰還し、京水の額に挿さる。

「来た!!きたきたきたきたきた…キタァァァァーッ!!!」

京水は触手のような長い腕を持つ黄色の怪人、ルナ・ドーパントに変身した。

「行きなさいあんた達!!」

腕を振るルナ。すると、伸縮自在なルナの腕から、バイクに乗ったT2マスカレイド・ドーパントが数体現れる。これがルナの幻影能力だ。現れたマスカレイド達は、Wを追う。

 

 

 

 

 

 

〈TRIGGER!〉

〈CYCLONE/TRIGGER!〉

 

追ってくるマスカレイド達に気付いたWはサイクロントリガーにハーフチェンジ。銃撃して一体、また一体と倒していく。

 

ついに全滅するマスカレイド達。Wは残ったヒートを倒すべく、トリガーメモリをトリガーマグナムに装填。

 

〈TRIGGER・MAXIMUM DRIVE!〉

 

「『トリガーエアロバスター!!』」

風のパワーを集束した銃撃で、ヒートを攻撃した。しかし、ヒートをしとめられず、最後には互いのバイクでぶつかり、両者は吹き飛ばされる。

サイクロンジョーカーにハーフチェンジし、ヒートを追い詰めたW。

 

その時、

 

「うらぁぁぁぁっ!!」

 

突如として現れた男が、鋼鉄の棒を手にWへと襲いかかった。

「何だこいつ!?」

驚くWだったが、やはりただの人間と仮面ライダーでは力の差が大きく、簡単に返り討ちにしてしまう。

「へっ!あっ、やべっ!」

襲われたとはいえ、人間相手に戦ったことに焦るW。男は半身の肩が外れていたが、自力で治してしまった。

「ん?」

と、男が近くの瓦礫に埋もれているものを発見し、拾う。

「ハッハッハッ!!ついに見つけたぞ!!」

拾ったものをWに見せる男。

「俺のメモリィィィィィーッ!!!」

 

〈METAL!〉

 

それはT2メタルメモリ。起動させた男はT2メタルメモリを投げ、戻ってくるまでの間に上半身の服を脱ぎ、戻ってきたT2メタルメモリは男の背中に挿さる。

名を堂本剛三というこの男は、レイカや京水と同じく克己の部下で、いかにも剛健そうな姿の鉄色の怪人、メタル・ドーパントに変身した。

「今度はメタルかよ!?」

再び驚くW。そこへ、

「Wのメモリばかりが私達のところに集まるなんて…運命かしらね!」

ルナも来た。

『君は…まさか、ルナ…?』

若干引き気味のW。そこへ、

「らあっ!!」

再び襲いかかるメタル。今度はドーパントなので、パワーは常人より遥かに上。

「うわっ!!」

Wはメタルの棒に殴り飛ばされる。

「この野郎…!」

 

〈HEAT/METAL!〉

 

ヒートメタルにハーフチェンジするW。果敢に応戦するが、ヒートとルナもメタルに加勢し、状況は一気に不利に。

 

その時、フィリップが見た謎の緑色のドーパントが現れ、三体のドーパントを追い払った。

「…」

ドーパントは無言でWを見つめ、去っていった。

「何だよ…あのドーパント…」

Wは呟いた。

 

 

 

 

 

事務所に戻った翔太郎は、敵の正体を知るべく、フィリップに検索を頼んだ。しかし、うまくいかない。

「どうしたらいいかなぁ…」

「照井や光輝が帰ってくる前に、なんとか正体を掴んどかねぇと…」

光輝達はまだ帰ってきていない。考える亜樹子と翔太郎。と、翔太郎はレイカの手が冷たかったことを思い出す。そのことをキーワードにしてみると…

「ビンゴだ!」

見事ヒットした。

フィリップが地球の本棚から割り出した敵の正体。その名は『NEVER』。死体に薬物投与や人体強化を施し、戦士として復活させた死者蘇生兵士のことらしい。

「だからあんなに肌が冷たかったのか…」

翔太郎は納得した。冷たいのは当然だ。元々死んでいたのだから。

すると、フィリップのスタッグフォンに、マリアから電話がかかってきた。

「はい。」

「私よ。ちょっと伝えておきたいことがあって…来てもらえるかしら?」

「わかりました。すぐ行きます」

フィリップは電話を切った。

「どうした?」

「マリアさんからだ。ちょっと伝えておきたいことがあるって」

「なら俺が」

「いや、僕が行く。」

フィリップは譲らない。亜樹子が言う。

「あのマリアって人、フィリップくんのお母さんかもしれないんだって。」

「ああ?おいフィリップ。お前何考えてんだ?」

「べ、別に。相棒にだって、詮索してもらいたくないことはあるさ。」

フィリップは出て行った。

 

 

 

 

 

フィリップはマリアから教えられた場所に来た。そこは、現在マリアが滞在中のホテルだ。

「伝えておきたいことって何ですか?」

マリアの部屋。単刀直入に尋ねたフィリップ。マリアは部屋に飾ってあったオルゴールを鳴らす。

「綺麗な音ですね。」

「…私には息子がいたの。このオルゴールは、ピアノの発表会で弾いた曲をオルゴールにして、息子が私にくれたもの…」「そうだったんですか…でも、なぜそのことを僕に?」

「…初めてあなたを見た時から、なんだかあなたのことを他人だと思えなくて…」

「!」

フィリップには、幼少時の記憶がない。自分が幼い頃、何をしていたのかも知らない。もしかしたら彼女の言った通り、ピアノの発表会に出て、その時弾いた曲をオルゴールにしたのかもしれない。

(やっぱり…この人は…)

 

 

 

 

 

事務所に帰ってきたフィリップ。待っていたのは、先に戻ってきていた照井、フェイト、一真、ダンテ、バージルからもたらされた、ある知らせだった。

「白宮光輝と連絡が取れない?」

「はい。ちょっと気になって電話したんですけど、出なくて…」

フェイトは言う。ダンテも続く。

「こっちはあらかじめコウキから居場所を聞いてたから、フェイトから連絡受けて捜したりもしてみたんだが、いないんだよ。」

それは妙だった。嫌な予感が一同の胸をよぎるが、翔太郎のスタッグフォンにマリアから電話がかかってくる。電話の内容は、集めたT2メモリを指定の場所へ持ってきてほしいとのことだった。

「光輝、どうしたんだろう?」

心配するフェイト。一真が元気付ける。

「大丈夫だよ!今までだってヤバいことはあったけど、光輝はいつだってちゃんと帰ってきたじゃないか!」

「…そうだよね…」

不本意ながらも納得するフェイト。

「とにかく今は、集めたT2メモリを引き渡すことが先決だ。」

「そうだな。俺達が持っているより、その方が安全だ。」

バージルと照井の出した結論により、一同はT2メモリの引き渡しに向かう。

 

 

 

 

 

引き渡し場所。

そこには連絡をよこしたマリアが待っていた。

 

だが、待っていたのはマリアだけではなかった。

 

近くの物陰から、克己が姿を現したのだ。

 

「大道克己!?」

「ウソ!!まさか騙したの!?」

驚くフィリップと亜樹子。マリアは目を背け、克己はフィリップに馴れ馴れしく声をかける。

「よう兄弟。会うのは初めてだな」

「…兄弟?」

フィリップは突然の言葉に困惑した。

「お前と俺は似ている。だから兄弟だ」

「フィリップは俺の相棒だ。てめえなんかと一緒にするんじゃねぇ!」

そこへ、翔太郎が割り込んだ。

「そんなことはどうでもいいんだよ。俺の目的は、お前らの持ってるT2ガイアメモリだからな。」

克己の言葉を聞き、ダンテは笑う。

「馬鹿かお前?渡すわけねぇだろ。」

「だろうな。だから力ずくで奪わせてもらう」

「お前もドーパントか!!」

身構える照井。しかし、

「いいや違う。」

克己は否定した。

「俺は…」

そして克己は、

 

「仮面ライダーだ。」

 

ロストドライバーを出して装着。あるT2メモリを起動させる。

 

〈ETERNAL!〉

 

その名はT2エターナルメモリ。

「変身!」

克己はT2エターナルメモリをロストドライバーに装填し、開く。

 

〈ETERNAL!〉

 

二度目のガイアウィスパーが響き、克己は黒いマントを纏った白い戦士に変身し、名乗る。

 

「俺の名は仮面ライダーエターナル。」

 

今この場に、永遠の名を持つ白い悪魔が降臨した。

フェイトは驚く。

「エターナル…光輝の使うメモリと、同じ…」

一真は言った。

「翔太郎さん達が今まで倒したドーパントと同じメモリがあったんだ。光輝のメモリと同じものがあっても不思議はない」

しかし、翔太郎は目の前の存在を認めない。

「ふざけんな!仮面ライダーはこの街の人達にとって希望の証なんだ!」

「翔太郎。ここは僕が行くよ」

フィリップが手を出すと、近くに隠れていたのだろうファングメモリが乗る。

 

〈FANG!〉

 

フィリップはファングメモリを起動させ、

 

〈JOKER!〉

 

翔太郎もジョーカーメモリを起動させる。

「「変身!」」

 

〈FANG/JOKER!〉

 

二人はWファングジョーカーに変身した。

「さぁ、地獄を楽しみな!」

エターナルは自分の武器であるコンバットナイフ、エターナルエッジを出してWを挑発。

 

〈ARM FANG!〉

 

Wもアームセイバーを生成してエターナルに挑む。

 

エターナルは強かった。接近戦において無類の強さを持つファングジョーカーのWを、完全に圧倒している。そのうち、Wはエターナルの攻撃を受けて、変身が解けてしまった。

「左!」

「フィリップさん!」

驚く照井と一真。

「やらせん!」

「行くぜ!」

 

〈SLASH!〉

〈BLAST!〉

 

「「変身」」

 

〈SLASH/BLAST!〉

 

見るに見かねたバージルとダンテがソウガに変身し、エターナルに仕掛ける。

「ちっ!」

さすがのエターナルもソウガが相手では敵わず、徐々に圧されだす。

「俺達も行くぞ!」

「はい!」

 

〈ACCEL!〉

 

「変・身!」

「変身!」

 

〈ACCEL!〉

〈TURN UP〉

 

照井と一真もアクセルとブレイドに変身し、ソウガに加勢しようとするが、二人の前に目付きの悪い一人の男性が立ちはだかる。

名を芦原賢というこの男性。彼も克己の部下の一人であり、またT2メモリの所有者であった。

 

〈TRIGGER!〉

 

T2トリガーメモリの。

「…ゲームスタート。」

感情のない声で言った賢は、T2トリガーメモリを自分の右手の掌に挿し、片手にライフルを携えた青い怪人、トリガー・ドーパントに変身した。変身するやいなや発砲するトリガー。

「「うわああああああああああああ!!!」」

アクセルとブレイドは吹き飛ばされた。

 

ソウガがエターナルの気を引いている間に変身したW。ヒートメタルやルナトリガーにハーフチェンジしてエターナルに立ち向かうが、ソウガの足手まといにしかならない。サイクロンジョーカーエクストリームに強化変身しても同じだ。

その時、トリガーがライフルから放った流れ弾が、亜樹子とフェイトに向かって飛んでいった。亜樹子を庇おうとするフェイト。

だが、

 

〈CYCLONE!〉

 

ガイアウィスパーが響き、緑色のドーパント、サイクロン・ドーパントが二人の盾になり、風を起こして攻撃を防いだ。

ほどなく変身を解除するサイクロン。その正体は、マリアだった。

『そんな…マリアさんがドーパントだったなんて…!!』

フィリップは驚かずにいられない。

「よそ見をしていていいのか?」

言ったエターナルは、エターナルエッジにエターナルメモリを装填する。

 

〈ETERNAL・MAXMUM DRIVE!〉

 

すると、

 

「『うわあああああああああ!!!」』

「ぐああああああああああ!!!」

 

Wとアクセルに異常が発生し、両者の変身が解除された。それだけではない。ダブルドライバーから分離したエクストリームメモリが、そのまま墜落したのだ。亜樹子の手の上に乗っていたファングメモリも、苦しむような動作を見せた後、機能を停止した。

「な、何が起きたんだ!?」

驚くブレイド。エターナルは説明する。

「俺のT2エターナルメモリは特別でな、T2以外のメモリを全て機能停止させる。永久に」

「そんな…あたし聞いてない!!」

あまりの事実に、亜樹子はいつもの口癖を言う。

「終わりだ。過去の仮面ライダーども」

言い放つエターナル。

 

しかし、

 

 

「誰が終わりだって?」

 

 

ダンテの声が聞こえ、エターナルは群雲に斬られた。

「ぐあっ!!な、何!?」

エターナルは信じられないものを目にする。

 

なんと、ソウガの変身が解除されていなかったのだ。

 

エターナルのマキシマムドライブ、エターナルレクイエムが発動すれば、T2以外の全てのメモリが機能を停止し、ライダーやドーパントなら変身も解除されるはずである。

だが、ソウガの変身は解除されていない。

「俺達が使うメモリには特殊な処理が施されていてな、メモリに直接効果を及ぼす攻撃は通じんのだ。」

「残念だったな?てめえの目論見は大外れだよ。ほんでもって、終わるのはてめえだ!」

バージルが説明し、ダンテが嘲笑い、ソウガは情け容赦一切なくエターナルを攻撃する。

「ぐうっ!!」

ソウガとエターナルのスペックは、大人と子供の喧嘩ぐらいの差があり、生身でもダンテとバージルの方が強い。ダンテは訊く。

「そういえばお前、一回死んだんだっけか?」

ダンテとバージルは、ここに来る途中でNEVERのことを聞いている。

「亡者は冥界へ還れ。できんのなら俺達が手伝ってやる」

バージルが言い、ソウガはエターナルの首筋に群雲を突きつけた。

 

その時、手榴弾が飛んできて、ソウガはそれをかわす。

 

「よぉ克己。無事か?」

 

現れたのは影斗である。

「お前は…!!」

驚くエターナル。影斗はエターナルに言った。

「お前、昔から仮面ライダーの力がほしいって言ってたけど、そんな弱いライダーじゃなぁ…」

「…ずっと見ていたのか?」

「まぁな。」

「だったらすぐに助けに入れ!」

「言ったろ?俺は俺で勝手にやるって。お前を助けるのも助けないのも、俺の自由さ。それより、どうするつもりだ?見たところ、お前のT2エターナルメモリに直接的な攻撃力はなさそうだが、俺から言わせや、お前のライダーは欠陥だぜ?」

「勘違いするな。」

エターナルは割り込む。

「あ?」

「確かにエターナルメモリ単体には、直接的な攻撃力はない。だが、T2メモリが全て揃いさえすれば、こんな奴らはすぐにでも…!!」

どうやらT2メモリが全て揃えば、何かできるらしい。

「…なら行きな。」

「何?」

「行けっつってんだよ。それくらいの時間は稼いでやる」

「だが、お前のメモリは…」

「使えねぇと思うか?」

影斗はロストドライバーを装着。

 

〈BERSERK!〉

 

「変身!」

 

〈BERSERK!〉

 

影斗はベルセルクに変身した。

「何だと!?どういうことだ!?」

「おいおい、前にも言ったろ?俺の情報網を甘く見るなって。T2メモリのことは知ってるし、ちゃんと処理だって施してる。抜かりはねぇさ」

ベルセルクはアームズベルセルク ソードモードを背中から外して言う。ソウガは身構える。

「てめえ…」

「邪魔をするつもりか?」

「こいつと俺にはちょっとした縁があってね。こいつの作戦が成功するまでの間、協力してやることにした。」

「そうかよ…!」

両者はぶつかった。ブレイドはブレイラウザーをエターナルに向ける。

「お前のメモリが効かないのは、ソウガだけじゃないぞ!」

「お前のことは知ってるよ。あらかじめ調べてあったからな。知らなかったのはあいつだけだ」

フェイトは慌てた。

「こんなに大変なことになってるのに…光輝は何やってるの!?」

と、

「光輝?それって白宮光輝のことか?」

なぜかエターナルが反応した。

「な、何で光輝のことを…」

フェイトはさらに慌て、エターナルはある真実を告げる。

 

 

 

「来るわけないだろ。死んだんだからな」

 

 

 

その言葉には、フェイトはもちろんのこと、ブレイドや亜樹子、満身創痍な翔太郎とフィリップと照井、ソウガも手を止めて驚いた。

「光輝が…死んだ…?」

呆然と呟くブレイド。エターナルは続ける。

「ああ。この街のライダーの中ではクロスが一番厄介だし、元々クロス以外のライダーは眼中になかった。第一、エターナルメモリの使い手は俺一人で充分。だから死んでもらったんだよ」

しかし、フェイトは認めない。

「ウソをつくな!光輝がお前なんかに負けるわけがない!!」

「やったのは俺じゃない。」

言って指を鳴らすエターナル。すると、どこに隠れていたのか、仮面を付けてスーツに身を包んだ女性が何人も現れた。エターナルは説明する。

「こいつらはセクレタリー…俺達のスポンサーが生み出した人造悪魔だ。腕が立つうえに命令に忠実でな、俺が命令を出して、白宮光輝を殺させた。」

「な、何だと…!?」

苦しみながらも驚く翔太郎。

次の瞬間、

「…ッバルディッシュ!!!」

フェイトが動いた。

「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁーッ!!!!」

バルディッシュをザンバーフォームにし、エターナルに斬りかかる。だが、両手にナイフを装備したセクレタリー達が行く手を阻み、近付けない。

「邪魔をするな!!!」

砲撃魔法の態勢に入るフェイト。エターナルが叫ぶ。

「プロフェッサー!!」

プロフェッサーと呼ばれたマリアは、何かのリモコンを取り出し、スイッチを押す。

その瞬間、集束していた魔力が消え去り、その隙を突かれたフェイトはセクレタリーから一斉攻撃を受け、倒される。再び説明するエターナル。

「今プロフェッサーが作動させたのは、マジックキャンセラー。この風都に設置された装置から、ありとあらゆる魔法を無力化するフィールドを風都全域に発生させた。もっとも、装置がどこにあるか教えてやるほど、俺も馬鹿じゃないがな。」

そこへ、T2メモリを持ったトリガーが来た。

「もうすぐ全てのT2メモリが揃う。その時こそ本当に、お前達の最期だ」

言ったエターナルは、セクレタリーに指令を出す。

「こいつらを足止めしろ。可能なら殺しても構わん」

「任務了解。ただちに実行します」

セクレタリーの一人が言い、セクレタリー達は一斉に襲いかかってきた。

「くそっ!!」

ブレイドはセクレタリー達を迎え撃つ。その間に去っていくエターナルとトリガー。そして、マリア。

「マリア…さん…」

フィリップはマリアの名を呼ぶが、マリアは一度、悲しそうな目でフィリップを見てから、エターナルとともに去った。フィリップはうつむいてしまう。

 

 

 

やがてベルセルクが引き上げ、ブレイドがセクレタリー達を全滅させた頃、亜樹子は呟いた。

「まさか…こんなことになるなんて…」

そして、

 

「光輝…」

 

フェイトは、

 

 

「うあああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

 

悲しみと悔しさから、涙を流した。

 

 

 

 

 

 

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まだまだ続きます。次回もお楽しみに。


 
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