No.403431

超次元ゲイムネプテューヌmk2 緑の妹と見せかけた弟

トマト畑さん

ゲイムギョウ界に存在するリーンボックスの女神グリーンハートの弟のグリーンシスター。この物語は弟なのにシスターな彼のリーンボックスの為に日夜働くハートフルラブコメディである……たぶん。

2012-04-06 02:23:05 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1658   閲覧ユーザー数:1510

 

ユウ(主人公)side

 

果たして今僕は他者から見ればどのような存在に映るのであろうか?

その様な事を考えながら小鳥らしきモンスターが囀ずるなか僕は姉の部屋にあるベッドの中で姉に抱きしめられながら目を覚ました。

身体ががっちりと姉に捕縛されていた為に首のみを動かし自らを捕縛していた姉を見る。

「すぅー。この肌触り、この感触こそ男の娘ですわ。……むにゃむにゃ。」

どんな夢を見ているのかは知らないがにへらにへらとだらしなく緩んだこの顔を姉を信仰する人々が見たら一体どのような事を考えるのであろうか?

呆れ果てるか。

いや、案外喜ぶかもしれない。

普段見れない敬愛すべき存在のあられもない姿を見れて。

まぁでもこの姉の顔を堪能する事ができるのは自分だけ、他者には譲りたくはない。

「シスコンここに極まりか。」

自らの姉への執着へ軽く溜め息をつきながらもそろそろ姉を起こしてこの拘束を解かなくてはいけないと姉へと声を掛ける。

「姉上起きてください。朝ですよ。」

「う、うぅん。やはり若さゆえの過ちですわ。すぅすぅ。」

本当にお前はどんな夢を見ているんだよというツッコミを心の中に押し留め更に力を入れてこちらを抱きしめてきた姉への対処策を頭の中で32通り作成しその中でも最も効率の良い対処策を実行する。

「姉上今起きたらご褒美にチューしますよ。」

何を言っているこいつはとか思った人も多いかと思います。 正直僕自身これはないのではないかとさえ思います。

ですが……。

「はっ!ユウちゃんとチューですって!?」

この姉には効果はどうやら絶大だった様である。

「お早うございます姉上。」

「お早うですわユウちゃん。そして頂きます!」

こちらの朝の挨拶に返礼をした後、覚醒した姉上はすかさず自らの唇でこちらの唇を押さえにかかる。

「当たらなければどうという事はありません。」

僅かに動く首のみを動かす事で姉上の魔の唇を回避する。

あれに直撃すれば助からない。

「いつものユウちゃんの三倍速度ですって!?」

何やらこの姉目覚めた途端にノリノリである。

「私はシ〇アでも赤〇彗星でもありません。とりあえず離してくれませんか姉上。」

「嫌ですわ!ご褒美をまだもらっていませんもの。」

「ご褒美?何の事ですか?」

さすがにうやむやにはできそうはないかもしれないがファーストキスをここで失うわけにはいかない。出来る限り抵抗はしてみよう。

もしもの時は魔法の言葉を使えばいい。

「チューですわ!起きたらチューしてくれると言っていましたわ!」

「姉上夢でも見ていたのではないですか?」

「私が見ていたのはユウちゃんとお風呂で背中の流し合いをする夢ですわ!」

よく分からないけど今日の姉上は一筋縄ではいかない様である。抱きしめる力を更に強くして足まで絡めてくる始末。

 

「このままユウちゃんとめくるめく愛の逃避行を……。」

息を荒げて僕の服に手を掛ける姉。

まぁ実のところ姉によって貞操の危機を向かえるのは度々あったりするので対策はある。

「離してくれないと嫌いになりますよ。」

「ごめんなさい調子に乗りましたわ。」

拒絶の言葉もとい魔法の言葉により姉が僕より飛び退きベッドに正座したそのタイム0.3秒。

「分かってくれれば良いんです。じゃあ着替えて朝食にしましょう。」

「脱がせて良いのかしら!?」

「構いませんけど軽蔑しますよ。」

目を輝かせて今にもこちらに飛び掛かろうとする姉を手で制しつつ言葉でも制しておく。

「弟が冷たいですわ。」

よよよよとベッドに泣き崩れる姉上。無論嘘泣きである。

「だって姉上はいつもエッチな事をしてくるではないですか。」

「弟にエッチな事をしなくて誰にエッチな事をすればいいというの!?」

「勝手に一人でしてください。」

姉の最早取り繕う島さえもない発言に頭を痛めつつ軽く流して部屋を出ようと出入口の扉に手を掛けたその時であった。

「ユウちゃぁぁぁぁぁぁん!お姉さまぁぁぁぁぁぁ!」

聞き覚えのある声と共に何かがドタドタと品のない音をたててこの部屋へと向かってきていた。

 

「お早うございますお姉さま、ユウちゃん。」

「…………。」

 

「ユウちゃん顔がうわぁってなってますわよ。うわぁって。」

必死に隠そうとはしてはいたんだけどやっぱり無理。彼女は箱崎チカ。簡単に言えば姉上とは違った意味で厄介な人。

 

「チカさんこんなところで何をなさっているのですか?」

「ユウちゃんとお姉さまのお着替えのお手伝いに来た次第です!」

 

「軽蔑しますよ。」

「ごほっ、けほっ!かはっ。あぁ今すぐユウちゃんを脱ぎ脱ぎさせないと死んでしまいそうで……ごほっ!」

これはチカさんが決して不治の病とかにかかっているとかではない。仮病である。何と言えばいいか勝手に解釈するならかまってほしいのであろう。

 

「また悪い癖ですか。それで僕はどうすればいいんですか?脱ぐ以外で。」

「なら人工呼吸を!」

先ほどまでの病という名の仮病の元に咳き込んでいたチカさんであったが突然静かに仰向けに横たわり目を瞑る。

そして若干唇が尖っていた。

「……。」

「静かに隣で目を瞑らないでくれませんか姉上。」

チカさんに対抗したかの如く目を瞑り同じように横たわる我が姉。

「「……。」」

年下相手にこの人達は一体何やってんだと言ってやりたいがそれはそれで面倒な事になりそうなので心の中へとしまっておくとしよう。

「とりあえず今の内に。」

目を瞑り床に横たわる二人をそのままに僕は一度自室へと戻り普段着へと着替えて再度姉の部屋へと戻る。

「「…………。」

 

そこには辛抱強いのかただ単にそういう性癖なのかは知らないが横たわったままの二人がいた。確か着替えに要した時間は約25分。

「まぁいいや。お、何か面白そうなラノベが。」

とりあえずあの二人はそっとしておくとして姉の部屋にあったラノベを読む事にしよう。

「ラノベにしては分厚いなこれ。軌道線上のホルイゾン?」

ここで姉の部屋について説明しよう。姉は廃人街道まっしぐらな為に部屋には大量のアニメ関連のグッズやゲームはたまた同人誌まで数多く揃えられているのである。

「繰り返される歴史か。意外とさくさくと読めて面白いかもしれない。」

かくいう僕も姉に影響されてかアニメやゲームは好きである。

それから10分経過

「「構って!」」

しばらくすると姉のベッドを陣取ってラノベってた僕に二人が飛び付いてきた。

「すいませんが離してくれませんか姉上にチカさん。どさくさに紛れて人の太股を触らないでください。」

最早セクハラにしかならない手の動きの姉。

「いえ寧ろ揉んでいると言ってほしいですわ。」

そして緩急をつけて太ももを揉みほぐしてくる姉もしくは変態。何故かその顔はドヤ顔だったのは忘れられない思い出である。

「いや誇られても困るんですが。」

そして緩急をつけて太ももを揉みほぐしてくる姉もしくは変態。

「いや誇られても困るんですが。」

「ユウちゃんの匂いだけで私はパン10枚はいけますわ!」

「チカさんまで悪のりして誇らないでください。そして本当にパンを取り出さないでください。」

チカさんが自らの懐から取り出した一枚の食パン。

それが何故か今自分の前に突き出されていた。

「ユウちゃんこれに唾液をつけてもらっていいかしら?」

「一生口を聞かなくなりますけど。それでもいいなら。」

 

「くっ!」

「本気で悩まないでください。」

「甘いですわねチカ。私ならユウちゃんの匂いでどんぶりでプリン食べれますわ。」

何故か対抗し始める姉。その表情、態度何ひとつとっても余裕が見られた。

 

「さすがですわねお姉さま。私ではまだその領域にたどり着く事はできませんか。」

「大丈夫ですわチカなら直ぐにユウちゃん検定1級を取得できますわ。」

とりあえずここからは僕には理解する事はできない領域なのであろう。

寧ろしたくない。

という事でこの変態の人口密集区域から離脱しよう。そろそろお腹も空いてきたので。

「二人とも朝ごはん出来たら呼びますから早く準備してくださいね。」

二人の返事を聴く事もなく俺は部屋を出て扉を閉めて教会の中にキッチンへと歩みを進める。

まぁあの二人はそのうちお腹が空いたら来る筈だ。

「あれがこのリーンボックスのトップ2だとは思えない。寧ろ思いたくない。」

そういえば説明してはなかったけど我が親愛なる姉上はこのリーンボックスの女神グリーンハート。

 

そしてチカさんは教会の教祖。

あぁ見えて信仰されたり憧れたりしているわけである。

あぁそれと僕は女神の弟で女神候補性です。

あとグリーンシスターです。

弟なのにシスターってどういう事なんだろう。

盛大なるカミングアウトをしてしまった。ではこんなところであしからず。

僕は姉上達の朝ごはんを作ってきます。

 

 

 
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