No.397596

双子草

それは僕と親友の話
彼から身勝手に離れ
また身勝手に再会する話

2012-03-25 02:37:29 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:470   閲覧ユーザー数:470

 

いつも二人で揺れていた

 

だけど君の隣にお花が咲いたの

 

僕はただの雑草

 

君はいつかはお花

 

だから僕は

 

君はそのお花と一緒に咲いたほうがきれいにみえると思って

 

そっと枯れたの

 

君は枯れた僕を見て何を思ったのだろう

 

何も言わずに枯れた僕をどう思ったのだろう

 

君はただただ

 

咲かずに

 

ずっと揺れていた

 

隣のお花が枯れてしまっても

 

君はただただ揺れる揺れる

 

あぁ、

 

僕はなんて浅はかだったのだろう

 

僕はなんて

 

僕は支えられていた

 

君の根と僕の根がからまって

 

強い風でも飛ばされてしまわないように

 

二人は支えあっていた

 

僕は枯れてしまったから

 

もう

 

風なんてどうでもよかった

 

でも

 

君は一人で揺れていた

 

ずっとずっと揺れていた

 

変わっていないなんてことはなく

 

少し疲れたように揺れていた

 

それでも君は揺れることはやめなかった

 

ずっとずっと揺れていた

 

 

 

 

 

季節が4つほど変わっただろうか

 

僕は枯れたけれど

 

もう一度生えてみた

 

君は揺れていた

 

僕にはそんな君がすごくまぶしくて

 

思わず君に話かけてしまう

 

そんな僕に君は

 

また、前のように

 

笑いかけてくれた

 

 

 

 

 

 

 

いつも同じ方向に揺れるわけではないけれど

いつも二人で揺れる草と花がある

ゆらりゆらゆら

双子草

いつのまにやら

草と花

どんなに見た目が違っても

ゆらりゆらゆら

双子は揺れる


 
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